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アイテム番号: SCP-6051
オブジェクトクラス:
特別収容プロトコル:
SCP-6051の異常性とその効果範囲より封じ込めは可能ですが、その為に要するコストの大きさから不要とされています。また、今後封じ込めの試みは全て禁止されます。人工衛星を用いた監視を行い、シベリアにある財団サイトによって局所的に発生する異常な気温低下を記録してください。
SCP-6051が人口密集地帯に向けて移動を始めた場合、モバイルタスクフォース/イプシロン6/向こう見ずな村人 により人口密集地帯から引き離します。
この引き離しが失敗した場合、モバイルタスクフォース/イプシロン6/ファイヤ・イーター、MTF Pi-1 "City Slickers"によってSCP-6051を退却させてください。
目撃者は全て記憶処理をされたのち解放されます。メディアなどにカバーストーリー「記録的なブリザード」を流布してください。
説明:
SCP-6051は内部温度がおよそ-5℃を保つ人型の実体です。
SCP-6051は過去 Viktor Kuznetsovという旧ソビエト連邦時代の軍人であり、第3警備隊ライフル師団に所属していました。身長は191.7cmであり、特筆する点として重度の白皮症を患っています。
1911年に生まれたにもかかわらず、SCP-6051は1941年以来、目に見える老化の兆候を示しません。
SCP-6051は超低温状態で活動しており、自己の意思によって周辺温度を-50℃付近まで自在に下げることが可能です。意識を集中させることで遠隔の物体や周囲、視認した物体を即座に凍結させることが確認されています。
SCP-6051の異常性は超高温下にて弱まることが確認されています。過去の財団による調査で、以下のようにまとめられます。
600~800℃以下:効果なし
1000℃~:行動速度の低下(意識を集中することによって克服が可能な程度である)
2204℃~:完全な停止状態
補遺-6051-1:SCP-6051の記録と起源
以下の文書が初期収容作業時にgru-p(ソ連時代の情報機関を指す)関係施設より財団エージェントにより発見されました。大部分は失われていますが、SCP-6051の起源と考えられる「赤い蚤」計画について言及しています。
OSI "静かなる夜" "P"部門II科
承認日 11.III.1935 枚数 1
署名 ……………… S
部門主任III-P-9-GRU 発刷日 14-III-1936
Mefodiy Kuzmin к.т.н.(原文ママ)
詳細:
OSI ”静かなる夜” は過去あらゆる軍人の間で噂のように語り継がれ、記録されたあの「精霊」を指す言葉となります。
"静かなる夜"の最も大きな特性は著しい吸熱性を持つ点であり、付近の冬の厳しさが増す原因であることが判明しています。
1812年、フランスが旧ロシア国土から撤退した際、旧帝国軍とフランス陸軍の双方の公式文書に記録されました。細部の記述は相違点を持ちますが、双方にて以下のような共通した記述があります。
- "静かなる夜"は冷たく、吸熱性を示す
- 白色半透明であるため、冬の期間では戦闘時の噴煙や動作がなければ視認が難しい
- "静かなる夜"から発される'震える笑い声'のようなノイズが記録されている
これらの特徴について、笑い声の記録から'衝動的な興奮状態'により戦闘を行っており、その際の冷気は本人の意図する所ではない、という見解が示されています。
"静かなる夜"は物理拘束のための試みが全て失敗したため、呪術的な拘束術によって抑制され、現在コードネーム"VERA"のもと安全な花崗岩地帯に固定された状態で具体的な長期封じ込め方法の確立まで拘束されます。
提案された 活用例
(i) 農業の改善-拒否-:完全な管理と協力を前提とするため
"静かなる夜"はシベリアにおける農業条件を改善し、ひいては選択的な気候操作に利用できます。農地から遠ざけることによって、ウクライナより東へ可耕作地を広げ、戦争時の食料供給の安定を図れます。
シベリアから"静かなる夜"が離れることによって気候が改善するにせよ、隔離にかかるコストを鑑みると、それが耕作可能な土地を生み出しうるかが不明であるという点から却下された。
(ii)軍事的活用(戦術級) -承認-
"静かなる夜"には'衝動的な興奮状態'時であれば軍隊を停止させるほどの強力な吹雪や低温環境を作り出します。これを意図的に作り出すことが可能であれば敵軍の進行阻止が可能な兵器たり得ます。ソビエト連邦に繁栄あれ。
プロジェクト更新 "P"部門II科
05.V.1938 D.NR:08-X-1939
文書添付日時 14-III-1936
送り主:ソビエト連邦共産党書記局 事務局
受信者:Mefodiy Kuzmin к.т.н.
詳細:
事務局ひいては連邦共産党書記長の命により、1948年12/18をもって「赤い蚤」計画を停止・凍結とする。
1948年12/15の「赤い蚤」の"VERA"脱走事案を受け、完全な調査の完了を待たずして破棄の運びとなった。
原因は明白であった。
現在、「赤い蚤」は最も好ましい環境であるシベリアの荒野をさまよっている。
「赤い蚤」の脱出から現在までに、発見任務および確保に向かったgru-p職員は全て殺害されている。
これに伴って「赤い蚤」が再びgru-p管理下に戻るまで、確保を除く「赤い蚤」計画および諸研究は上部より通知があるまで凍結される。当件に際して以下のことを遂行する。
- 共産党書記局から特別の指示がない限り「静かなる夜」「赤い蚤」に関係する文書・記録を全て破棄する
- 軍部・民間の「赤い蚤」に関する報告を抑制する
- 「赤い蚤」計画に関連するすべての人員は「赤い蚤」の確保のために総動員される。最後の目撃場所の探査隊が現在編成されている。「赤い蚤」発見時は拘束のための術具が支給されるが使用如何は各自の判断にゆだねられる。
ソビエト連邦に繫栄あれ。
以上がSCP-6051に関するgru-p内部に残されていた関係資料となります。この事案発生に伴い、SCP-6051の確保を数回試みましたが成果は確認されていません。
SCP-6051は1987年9/15に財団に認知されました。
ソビエト連邦の崩壊とともに接触してきたgru-p職員が確保のための能力と資源の欠如を理由に、財団にSCP-6051に関する全権限と破棄されていない情報を譲渡しました。
短期的な資金援助を交換条件としていたこの提案は財団に受け入れられ、即座にSCP-6051の回収に向かいましたが、全ての収容の試みは失敗しています。
以下は現在の収容手順が確立される前、最後に行われた収容の試みの際の記録です。
映像記録 封じ込め試行5
対象: SCP-6051
インタビュアー: EP-9構成員
付記:
このログはMTF-e-9「ファイヤイーター」によって行われ、当時最後にSCP-6051が確認された場所に派遣されました。プロトタイプのビデオレコード機器・録音システムを備えており、対SCP-6051用に発熱スーツと焼夷弾・テルミットなどを装備しています。
<録音開始, 1989/11/26**>EP-9ダニエルズ:
「無線をつけた。これで通信は届いてるんだな?」
EP-9ウォーカー:
「チェック。」
EP-9プーシキン:
「チェック。」
EP-9ダラス:
「チェック。」
EP-9レイン:
「チェック。問題ない程クリアで大音量だ。」
EP-9ダニエルズ:
「記録官。記録のほうは?」
記録官:
「こちら記録官。問題ありません。」
EP-9ダニエルズ:
「現在移動中。SCP-6051目撃地点に推定3分ほどで到着します。」
EP-9ダラス:
「これが財団のできる最善策ってわけか。一台の武装車両に5人のタスクフォース。ヘリとかでも良かったんじゃないのか?」
EP-9プシーキン:
「ああ。どうやらすでに試してダメだったらしい。」
EP-9ウォーカー:
「こんなスーツなんかで本当にどうにかなると思ってるんだろうかねえ…」
EP-9レイン:
「白衣の方々はそうお考えのようですね。とりあえず私は信頼することにしています。」
EP-9ウォーカー:
「何を考えているんだか。これで5回目になるわけだが、つまるところ、話せるなんて判断を下したのはどーしてだろーな…。」
EP-9レイン:
「過去の記録においても、攻撃の前に必ずこちらの明確な戦闘の意思を確認している様子があるみたいですね。要するに人道ないし理性があると。」
(この時点で輸送車両が停止する)
EP-9ダニエルズ:
「ダラス、状況報告を!」
EP-9ダラス:
「何が起こったのか全くわからん!トラックが急に停止。車輪がびくともしねえ。」
EP-9ダニエルズ:
「記録官、こちらダニエルズ。車両が不明な要因で停止、ダラスとウォーカーを派遣する。プーシキンと私は車内にとどまる。オーバー。」
記録官:
「了解。できるだけ早く原因を解消してください。なるべく外に出ないようにしなければ。」
EP-9ダニエルズ:
「それじゃ、今の通り、ダラス、ウォーカー。外へ出てくれ。」
ダラスとウォーカーが車外に出て車両を調査する。
EP-9ダニエルズ:
「ウォーカー、この車両を動かせるかい?」
EP-9ウォーカー:
「ええと…無理そうだな…凍っている。」
EP-9ダニエルズ:
「…程度は?」
EP-9ダニエルズ:
「そりゃあもうがっつりと。」
EP-9ダニエルズ:
「…エンジンの動作は直前まで通常だった。」
EP-9ウォーカー:
「ええ。」
EP-9プーシキン:
「それだけの凍結が私たちの会話中に?」
EP-9ダラス:
「Touché(フランス語で悪態)」
EP-9ダニエルズ:
「記録官、SCP-6051の攻撃である可能性を確認。今からSCP-6051に接触する可能性があります。最後の目撃地から推定5マイルほど離れてはいるが…帰れる保障はない。」
記録官:
「了解。輸送車の周りを警戒区域に指定。ご武運を。」
EP-9ダニエルズ:
「ありがとう。…俺、ウォーカー、プーシキンは、ダラスの修理の間周りを警戒する。…ダラス、熱せばどうにかなりそうか?」
EP-9ダラス:
「火を使うならあるいは。…しかし、そのようにした場合エンジンが起動する保障はありませ」
EP-9ウォーカー:
「ダニエルズ!2時の方向に動作を検知!」
この時点ですべてのメンバーが同じ方向を向く。SCP-6051が近づいてくる様子が記録される。メンバーはSCP-6051の方向へ防御態勢をとる。
EP-9ダニエルズ:
「記録官。SCP-6051に遭遇。命令を遂行します。」
記録官:
「了解。」
EP-9ダニエルズ:
「プーシキン。君が適任だ。」
EP-9プーシキン:
「(ロシア語)victor・kuzunetov!私たちはSCP財団です。私たちの組織は安全と平和を目標としております。封じ込めに協力してくれませんか。誰にも危害を加えるつもりはないです。」
SCP-6051:
「(ロシア語)放っておいてくれ。」
EP-9プーシキン:
「…すみません、今何と?」
SCP-6051:
「(ロシア語)どうしてナカマ送ってくる?俺をほっておけば皆死なずに済む。ニンゲンに関わりたくはないし、閉じ込められたくない。帰ってくれ。お前ら死なずに済む。」
EP-9プーシキン:
「(ロシア語)かといってこの辺をうろつかれるわけにもいきません。信じてください。財団下のほうが安全です。」
SCP-6051:
「(この時点で英語を話し始める)…君たちは避けがたい恐怖について知っているかね?」
EP-9プーシキン:
「…ごめんなさい、何と?」
SCP-6051:
「僕はたった1度だがそれを見たのだ。まるで観客と演者をまぜこぜにして引きずり倒された気分だった。壁を越え、あなたが本当は何であるか、どこから来たのかを知っているのか?…忘れるんじゃない、私が君たちを助けようとしているんだ。」
言い終わるとSCP-6051が即座にウォーカーとダラスを殺害する様子が映る。映像分析から、凍傷で死亡していることが示されている。ダニエルズとプーシキンがSCP-6051に発砲するが効果はあまり無いように見える。プーシキンがテルミット弾を投げる。SCP-6051が足止めされ、後退しようとする。
ダニエルズ:
「これでしばらくは大丈夫だ。…何か作戦はないか?」
プーシキン:
「足が速ければ逃げられるかも。」
ダニエルズ:
「…シベリアで?」
プーシキン:
「…他に案があれば大歓迎です。」
ダニエルズ:
「…俺には特にないかな。君は?」
SCP-6051が行動を再開する。異常性を駆使してプーシキンを殺害し、ダニエルズが重傷を負う。> SCP-6051:
「もう長くはないでしょう。死ぬまでの間に何か話しておくことでもあれば。」
ダニエルズ:
「お前がそんなことをする必要はない。財団は安全だ。」
SCP-6051:
「そうか。勝手にするがいいが、…僕は再び閉じ込められるのは絶対に許可できない。封じ込めもできるかもしれないが、そうしないほうが労力を節約できると考えたほうがいい。」
ダニエルズ:
「お前が放って置かれたいのはわかった。だがなぜ攻撃してくる。忠告よりも効果的だと思うが。」
SCP-6051:
「君たちは火がなぜ燃えるか、水が流れるかを知っているか?…単にそこに多く在りすぎる所為に他ならない。私には制御不能だ。」
ダニエルズ:
「そうか。…それじゃあ何が望みだ?」
SCP-6051:
「…あなた方は僕たちのような"異常な"存在が怪物になって世界を支配することを恐れているために収容したがっている。…もっともそんな野望は無いがね。」
(この時点でSCP-6051は輸送車のカメラのほうを向いている。)
SCP-6051:
「あなたは"赤い蚤"計画について知っているでしょう。しかしながらホワイトハウスやクレムリンを攻撃しなかった。収容には莫大なリソースを費やすことになる。だが、君たちが単にこの場所に居ることを許可さえすればいい…ここが生きる場所で、ここにとどまることを約束しよう。もしどこかの都市に攻撃を仕掛けたらナパームでもなんでも撃ってもらって構わん。」
ダニエルズ:
「…それで、…つまりだ、お前は"独り"で居たい、と?それだけか?」
SCP-6051:
「要約すれば、そうです。…テルミットもそろそろ消えそうですね。…もう限界のようですね。お話を続けられないのが残念です。…прощание.」
(吹雪が増し、以後映像が途切れるまでレコーダーは雪を映している)
<録音終了, 1989/11/26**>終了報告書:
理論的にはSCP-6051の収容は可能であるが、そのコストおよびシベリアを離れないという自己収容的な性質を考慮し、現時点で収容の必要性は無いと考えられる。封じ込めが破られた場合についても直接介入ではなく、監視を主に行うべきであると提案する。
研究主任 ヴァシリー・クズミン博士
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任意A任意B任意C- portal:6861450 (10 Sep 2021 10:57)
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