2008年7月12日 ワルシャワ 聖十字架教会
ポーランドの首都ワルシャワ、そこで最も有名なバロック様式の教会で慰霊式典が行われていた。
10年前のこの日ポーランドを襲った未曽有の大災害、そして未だ地獄の穴から湧いてくる冒涜的な蝉。あの事件で多くの人々が死んだ。多くの建物が崩壊した。被災地域の除染は終わっておらず故郷への帰還は未だならず。
それでも彼らは前へ進んだ。64年前のように。
「皆さん。あれから10年の月日が経ちました。
2018年7月12日 ワルシャワ 聖十字架教会
ポーランドの首都ワルシャワ、そこで最も有名なバロック様式の教会で慰霊式典が行われていた。
1998年7月12日
XXX教会に避難者が詰めかけていた。政府の狂った広報は非難を呼び掛けていたし教会は何処も人々を受け入れていた。人々はいきなり非難させられた上に故郷で理由も分からぬ戦闘が起きた事で皆滅入っていた。冷戦は終わった筈だ、ソ連軍と共にNATOと戦う必要は無いのに何故…彼らは知らなかったが、知っても理解は出来なかっただろうが。
人々はただ空を見上げていた。夕陽よりも朱く真昼のどんな暑い日差しよりも明るい閃光が走ってから空に雲が昇った。多くの人々が知っていて、しかし理解を拒む雲であった。空を大樹のようにもくもくと育つ、終わりの雲、ただ人々は黙示録を連想しそして立ち尽くしていた。
「あぁ神よ…」
教会のシスターが祈る。我らが一体如何なる不徳をいたしたのかと、シスターが祈る、我らに慈悲をと。
シスターが祈っていると少年が目についた。避難してきた家族の子供で先ほどまでわんわんと泣いていた。
「早く中に入りなさい。もうじき灰が降るでしょう。その灰は体に悪い毒です…」
シスターが慰めるように、諭すように話す。少年を思っての事だったが帰ってきた言葉は思いがけなかった。
「シスターさま、見ましたか先ほどの!」
「えぇ、見たわ。恐ろしいわねあんなもの」
少年は少々興奮していた。理解出来なかったからだろうか、無理もない、そう自らに言い聞かせていた。だが現実は無慈悲であった。
「凄いですねあれ!花火みたいで綺麗です!」
「…花火?」
「はい!もっと見たいです!どうやったら見れますか?」
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