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アイテム番号: SCP-2991-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 全国の美術館は常に財団によって監視され、不明な作品が増えていた場合、収容数が6匹を維持するように回収されてから、適切な手順によって処分されます。SCP-2991-JPは、サイト81██の昆虫型オブジェクト収容区画にて収容して下さい。給餌の為に1週間に1度、Dクラス職員3名をSCP-2991-JPに接触させて下さい。

鞍馬山耳尺蛾(Ramobia anmashana)
説明: SCP-2991-JPは鞍馬山耳尺蛾(Ramobia anmashana)に類似した遺伝子を持つ昆虫です。体長は個体により異なりますが、現在確認されたもので最小が15cm、最大が40cmです。体長に対して羽は大きく最小が60cm、最大が160cmです。SCP-2991-JPは、鞍馬山耳尺蛾(Ramobia anmashana)と遺伝子的に複数一致している箇所がある為、これらの変異種である考えられています。
SCP-2991-JPの羽は1枚に繋がっており、中央で折れるようになっています。飛行は可能ですが、羽の構造上飛行に多くのエネルギーを使うので長時間の飛行は出来ません。羽には個体ごとに様々な模様があり、全ての個体に共通して景色や人物などの絵画のような模様です。羽はクチクラに似た構造ですが、質感は凡そ「キャンバスのようだ」と形容されます。
SCP-2991-JPは羽の模様を駆使して擬態を行います。擬態場所は主に美術館などの絵画が多く飾られている場所で、壁に張り付いて羽を大きく広げた状態になり絵画に擬態します。擬態したSCP-2991-JPは特殊な構造をしたフェロモンを放出します。このフェロモンはヒト(Homo sapiens)を引きつける効果があり、注意を自身の模様に向ける効果があります。SCP-2991-JPは対象がフェロモンの効果を受けたと判断した場合、腹の先端に備え付いている触手器官を伸ばし対象の足に突き刺します。この際に突き刺すと同時に蚊(Culicidae)の唾液と同様の成分を有した体液を流し込むことにより、痛みによる発覚を抑えます。対象はフェロモンの効果によって羽の模様に集中している為、伸びている触手器官に気がつくことは稀です。SCP-2991-JPは触手器官を突き刺すと、栄養補給の為に血液を吸います。これは1回に約400mL程度である為、殆どの対象には健康被害はありません。SCP-2991-JPは血液を吸った後に、触手器官から老廃物等を対象に流し込み排泄を行います。この際に流し込まれる排泄物は通常のヒト(Homo sapiens)の物と構成する成分が殆ど変わらない為、健康被害はありません。
SCP-2991-JPの寿命は平均で10年程度であり、産卵は年に1度、春頃に行われます。産卵では1度で2〜3個の卵を産み、卵の大きさは15cm程です。SCP-2991-JPは幼虫→蛹→成虫と変態します。幼虫期は雑食であり、枯れ葉やイモムシなどを捕食します。順調に成長した後、秋頃になると蛹に変態します。2週間程で成体になったSCP-2991-JPは付近の美術品が複数ある場所を探し、そこを活動拠点とします。SCP-2991-JPの羽の模様は、親となった2個体の模様の画風を混ぜたような物になります。オスとメスの見分け方は、羽の模様でありオスは風景画、メスは人物画になります。

美術館に展示されたSCP-2991-JPの羽の一例
補遺: 全世界の美術館に展示されている絵画の██%がSCP-2991-JPの羽であることが分かりました。発覚原因は絵画にSCP-2991-JPのフェロモン成分が付着していたことであり、それらの絵画は一時的にレプリカにすり替えられましたが、所謂「名画」と呼ばれる複数の絵画の評価が変化し、美術業界に大きな影響と混乱を与える結果となった為、文化保護の観点から見て再び元の物に差し替えられました。
- portal:6812671 ( 15 Oct 2020 06:02 )

拝読しました。
率直な感想
現状DVです。
コンセプトについて
このように「既存のモノは実は異常である(異常により生まれたものである)」と言うアイデアはよく使われるものであり、最近ではSCP-2472-JPやSCP-2770-JPが当てはまります。しかし、それらに比べると「実は異常であったもの」と日常生活との接点が薄い、身近でないなどの理由から恐怖を感じにくくなっていると感じました。
この題材で同様のオチを導くのは難しいかもしれません。他の方向に持って行った方が伸びそうだと思いました。また、コンセプト自体に関しても、蛾の羽の形状的に長方形の絵画に擬態するのは厳しいのではないかと思いました。
総じてアイデアの根幹部分に問題がありそうです。やりたいことを明確にしてから、再構築してみてはいかがでしょうか。
細かい点
流石に一度に400mlも抜かれたら健康被害がないとはいえ立ちくらみや眩暈、などの症状が出ると思います。また、せいぜい体長40cmの身体で400mlの吸血は流石に難しいのではないでしょうか(詳しくないのでなんとも言えませんが)。
以上、参考になれば幸いです。ご健闘を祈ります。