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CROSSLORDS: THE FIRST PROPOSAL

クロスローズ・プロジェクトの表現として、頻繁に使用されるバナー画像。
containment procedures
SCP-001、及び全ての関連する事象はクロスローズ・プロジェクトによって包括的に監督されます。それ以外の部門は、如何なる場合であってもSCP-001ファイルへのアクセスを禁じられます。
SCP-001は収容不可能ですが、その影響を最小限に抑えるための防衛を行うことが可能です。そのため、クロスローズ・プロジェクトには最大限の資産が割り当てられ、以降の優先的な任務としてSCP-001への対抗的防衛を行うことが義務付けられます。SCP-001を著しく湾曲し得る全ての暴力的計画は未然に阻止される必要があり、同様にSCP財団の如何なる部門も、SCP-001への不用意な干渉を禁じられます。SCP財団の全ての機動部隊 (Mobile Task Forces) に対して、以下の原則的な命令が下されています:
- ヴェール・プロトコルに基づき、全ての機動部隊員は民間人の安全を第一に保護する必要がある。.TIAMATクラスのオブジェクトは、その時点で定義されている正常性を成功裏に保護することが出来ず、結果としてそのような正常性 (ヴェール) を破壊することでしか収容することが出来ません。TIAMATクラスは、あらゆる逸脱性が過去のヴェールを著しく改変する場合にも定義されます。
- SCP-001によって発生する全ての副次的影響 (即ち、SCPオブジェクト) を確保し、速やかに収容しなければならない。.META-KETERクラスのオブジェクトは、根本的に収容が不可能であるか、或いは間接的/完全な収容のために多大な損害を被る場合があります。多くの場合、META-KETERクラスは宇宙規模の法則や、そのような存在に定義されます。
description
SCP-001は、逸脱性存在 (The Abnormality) の理論上の秩序化プロセスであり、したがって異常な概念/実体/理論の一般化を許容する、宇宙全体の脆弱性です。SCP-001は、2022年現時点までに確認された全ての逸脱性存在に対する共通のプロセスであり、そのような存在の遡及的な矛盾点、現実との乖離、逸脱性 (即ち、異常性) を次第に収束、または完全に一般化します。
ここで言及される”逸脱性存在”とは、自身を構成する法則性の一部を魔法などの空想的要素に依存し、その要素が現実にみられる場合にのみ起こる (occur) 非現実的な存在そのものを意味します。そのため逸脱性存在は、現実への浮上のために必要不可欠な法則性を第三者と相互補完するか、一方的な譲渡によって確立します。そのような現実からの相互補完によって、逸脱性存在は初めて現実に浮上することが可能です。
SCP-001、つまり秩序化プロセスは、経過とともに宇宙全体 (または一部) の法則を激甚に崩壊させます。現時点で、既に確認されている法則の逸脱は以下の通りです。これらに限定されず、より多くの法則が逸脱しています。
- 生物学の改変 (SCP-1000) 、
- 人類学の改変 (SCP-2000) 、
- 知識学の矛盾 (SCP-3000) 、
- 記号学の崩壊 ([プロトコル4000-ESHUに基づき編集済]) 、
- 神学、宗教学の消失に伴う、全般的な無秩序化、宇宙の一時的収束 (SCP-5000) 、
- 物語学の撹乱 (SCP-6000) 、
- 統計学の逸脱 (SCP-7000) 。
SCP-001プロセスの存在は、潜在的に全ての逸脱性存在が宇宙外の存在であった可能性を示します。このような事実は、経過とともにSCP-001プロセスによって著しく損なわれたか、または観測できない規模にまで希釈されました。結果として、宇宙全体の総意によって定められる正常性コンセンサス (ヴェール) が大いに湾曲され、そのようなコンセンサスを維持することが不可能となりました。
SCP-001は、現在確認し得る宇宙の根底的な法則です。逸脱性存在は大いに撹乱的であり、そうした存在によって宇宙自体が大いに撹乱されないよう、SCP-001は予防手段として機能していることを意味します。即ち、SCP-001は一定量の逸脱性の許容と緩和であり、そのようなプロセスの後に宇宙全体の安定性を保ちます。

未観測の次元とSCP-001-A (リミナル・ユニバース) を含む、全宇宙の抽象化された縮図
SCP-001-A (別名「リミナル・ユニバースLIMINAL UNIVERSE」) は、全ての逸脱性存在の形成を担う未知の宇宙です。逸脱性存在の総和を鑑みるに、リミナル・ユニバースは我々の宇宙 (別名「プライム・ユニバースPRIME UNIVERSE」) よりも巨大であると推測され、内部の法則性は非常に不安定であることが予想されます。これらの仮定は、SCP-001プロセスの発見に伴う理論化のため、ほぼ確実であると結論付けられています (補遺#1) 。リミナル・ユニバースの性質を考慮すると、リミナル・ユニバースとプライム・ユニバースは確実に接点があり、何らかの要因 (または逸脱性存在の主観的な悪意) によって相互的に作用しているものと考えられます。
#1: OVERVIEW
補足資料
逸脱性存在の秩序化
クロスローズ・プロジェクト、ベッドロック・エンダース研究官による
逸脱性研究、分析ナレッジベースへの投稿
Q. 逸脱性 (異常) 存在は、如何に誕生しているのか
我々は多くの逸脱性存在を収容するが、それら存在のエントロピーがどのように保存されるのかを知らないし、情報についての真実を知ることもない。そのような逸脱性存在が因果律を掻き乱し、または新たな領域を無限に苛もうとも、経過とともにそうした証拠は確実に失われ、果てに完全に消失したように見える。これは、我々を取り巻く因果か、または宇宙全体が何よりも逸脱性に寛容であることを意味し、そのような暴力的な因果に対して、極めて従順であることを示す。
これは、我々の宇宙を含む多次元宇宙 - 即ちオムニバース (Omniverse) が無尽に存在しており、そのような数多の宇宙群によって膨大なエントロピーが排出されていることに由来する。オムニバースというものは、それぞれに固有の (秩序ある) 法則性を持ち合わせており、結果として互いの法則に抵抗し合うのだ。
宇宙が低エントロピー的である限り、宇宙そのものは崩壊しない。しかし、それぞれの宇宙泡の隙間を埋め合わせるようにして存在する、無の空間 (リミナル・ユニバース) が存在する。このような空間は周辺の宇宙に左右され、同程度の法則によって激甚に湾曲されてしまう。この空間は極めて無秩序であり、いわゆる混沌 (Chaos) で満たされている。このような空間から誕生する存在は、動的または完全に逸脱した法則性に依存しており、他のどのような (秩序ある) 宇宙とも適合し得ない。これが逸脱性存在の誕生である。
Q. 逸脱性存在は、如何に宇宙と順応するのか
逸脱性存在は、広大なリミナル・ユニバースを旅する存在だ。それ自体が長く留まれるような宇宙を探索し、結果として比較的 (>75%以上) 近似した法則に依存する宇宙を発見する。これは1年程の旅で終了することもあれば、人類史が滅亡するまで宇宙に突入しない逸脱性存在もいるだろう。その後、逸脱性存在は対象の宇宙に侵入し、その宇宙と順応するための自己抽象化プロセスを経ることになる。自己抽象化というのはつまり、ある共通のストーリーラインにしたがって自己の人生を簡略化し、対象の宇宙にとって理解可能なものへと変化することである。我々が収容する代表的な逸脱性存在は、そのような理解可能性についていち早く順応し、最大限に抽象化された実例でもある。
自己アイデンティティを最大限に残存させた状態で、逸脱性存在は自己を抽象化する。このようなプロセスを経るため、逸脱性存在は全体として一意性 (ユニーク) に富んでいるのである。また、SCP-001という秩序化プロセスの補助により、このような逸脱性存在は法則に違反しながら、宇宙に存在することを許されている。
Q. 秩序化プロセスに関して
宇宙における秩序というのはつまり、自己組織化の偶然によるふるまいである。何らかの (神的な) 因果があるわけではないが、奇跡的なまでの指向性の統一の結果として、宇宙は低エントロピー (秩序) 的にふるまっている。一方で、このような秩序化の集団プロセスは微弱なものであるため、逸脱性存在の介入によって起こり得る如何なる現象も、それを結合させる方向性を備えている。
例えば、ある強力なエントロピー (物語的な”強敵”) が侵入したとする。そのような存在は自己抽象化にしたがって次第に低エントロピーになり、宇宙全体を見た時には、それは非常に微視的となる。この僅かな逸脱を拒絶することは、表面上における無尽の逸脱全てに対して抵抗する事を意味する。しかし、総和としての秩序を維持するほどの力は宇宙にはない。宇宙はある妥協点で逸脱性存在を受容しており、結果として宇宙全体が大いに湾曲しないよう、最善策をとっているに過ぎないのである。
#2: DISCUSSION
SCP-001、及び関連する包括的な秩序化プロセスについての初期の理論モデルは、ベッドロック・エンダース研究官が概念物理学セクション研究官として在籍していた際に構想されました。一方で最初期の理論モデルは不完全であり、後に開始された後継プロジェクトの研究官であるベルンハルト・リュンクベリBernhard Ljungbergによって大幅に再構築されました。SCP-001理論モデルの一時的な完成に伴い、最終的なSCP-001プロセスの収容に向けた優先的プロジェクト「クロスローズ」の方針が決定され、部門横断チームが結成されました。
会議ログ: CROSSLORDS-8D1E
出席者:
- ベッドロック・エンダース研究官、
- ベルンハルト・リュンクベリ研究官、
- フレデリック・スチール管理官.サイト-19、副次セクション管理官。、
- 10名の下位評議会メンバー。
前文: クロスローズ・プロジェクトの初期案が決定されたのち、プロジェクトの特に主要なメンバーによって議論が行われました。この議論は、将来的なSCP-001プロセスの膨大化に伴うヴェール・プロトコルの有効性の観点から、早急な解決案を導出するために開催されました。この議論は、最終的にクロスローズ・プロジェクトに割り当てられる予算を決定する必要がありました。また、ベッドロック・エンダース研究官は深刻な持病の悪化のため、リモートでの出席となりました。
<転写開始>
<リュンクベリ研究官が資料を読み込んでおり、時折質問をしている。>
リュンクベリ研究官: — それで?
エンダース研究官: えっと — その資料に書いてある事が全てだ。何か問題が?
リュンクベリ研究官: 逆に、問題が無いとでも?私は貴方にプロジェクトを一任した、それで返ってきた結果がコレだ。貴方は理論モデルについて微塵も理解できていないし、単に宇宙が逸脱性に対して脆弱であるというだけで、それを湾曲するような手立てなど存在しないことに気付くべきだ。
エンダース研究官: 財団は万能じゃない。だからこそ、検証の末に結論を構築する必要がある。前提として、俺たちは無知であるが故に、数少ない証拠から結論を見定める必要があるんだ。それに、俺たちは証拠を全く掴んでいないわけじゃない。俺たちは宇宙外の脅威についても把握しているし、リミナル・ユニバースに近似した次元をも解明している。
クー博士: リュンクベリ、どうかご寛容ください。そう — 部門横断チームの結成は、何も根拠なしに行われたものではありませんから。確かに不確実性はあります。しかし、多くの側面で秩序化プロセスというものは実在しており、それが無ければ、多くの逸脱性存在がなぜ「存在し得るのか」という事の説明足りえません。
リュンクベリ研究官: クー博士。貴方はコイツを庇うんですか?何も — 擁護すべき点なんてありゃしない。俺たちは次第に間違った方向に進んでしまっている。それはつまり —
<スチール管理官が机を軽く叩く。>
スチール管理官: リュンクベリ。君だって理論モデルの開発に携わってきた。何が不満なのかな?
リュンクベリ研究官: 理論モデルは本質的な問題じゃないんです。俺が言いたいのは、彼の考案したオペレーション手続きに大きな問題があるということです。
<エンダース研究官は、無言で資料を提示する。>
エンダース研究官: プライム・ユニバース全体を防衛するため、より無秩序化された宇宙を外周に形成する事。これがオペレーションの漠然とした理論です。この理論は要するに、プライム・ユニバースよりも老化しやすい宇宙を囮にすることで、逸脱性存在を再びリミナル・ユニバースへと追放するのです。
スチール管理官: いや、待て — なるほど。仮に…仮にだな、そのようなポケット宇宙の創生が可能であるとして、無制限に逸脱性存在を放り込むのか?それは単に無責任だ。
エンダース研究官: 違う!…この世界で最も無秩序化された存在は、リミナル・ユニバース — 或いは、それに近似するほど老化した宇宙です。つまり宇宙の収束状態、完全な宇宙の死の瞬間は、最も無秩序です。小規模な宇宙を形成することで人為的に宇宙の収束を早め、エントロピーを暴力的に無秩序な状態へと移行させます。
クー博士: より分かりやすく述べましょう。囮の宇宙に侵入した全ての逸脱性存在を、宇宙ごと最大まで無秩序化させる - つまり、収束させるのです。エントロピーの最大化に伴い、無秩序な囮の宇宙は、リミナル・ユニバースに再び押し戻される……そういう事でしょう?
<エンダース研究官が神妙な面持ちで頷く。>
リュンクベリ研究官: 宇宙を作り、短期間で死滅させようなどというのは馬鹿げている。あまりにも無謀であるし、そのような宇宙の湾曲に対して、どのような保証があると言うんだ?
エンダース研究官: 認めろ。俺の考えには賛同者がいる。彼らはオペレーションに対して驚くほど共感的だった。
リュンクベリ研究官: お前は —
スチール管理官: 待て、待て、待て!冷静に議論しろ。建設的な会話が必要だ。そうだな……君はオペレーションが可能であると言っている。そのために、他のプロジェクトの協力も得ていると。フム — 1度、彼に機会を与えてみないか?
<僅かな沈黙。リュンクベリ研究官は次第に声を震わせて発言する。>
リュンクベリ研究官: 今 — 今なんと?このプロジェクトも、財団も、宇宙すらも — 完全性なんて無いんですよ!貴方は……この老いぼれの意見を鵜呑みにするのか?
スチール管理官: — ああ、その通りだ!この計画に一片の狂いもない、全て順調だ。リュンクベリ、いい加減私情を持ち込むのを止めろ。君とエンダースにどういった因縁があるのか知らんが……会議は神聖なものだ。侮辱する気か?
リュンクベリ研究官: いえ、いえ、いえ。私は — その — 私は……
<沈黙。>
クー博士: 私はこれを監督者らに打診します。きっといい返事が返ってきます。
スチール管理官: ああ。簡単な話だ。俺たちは端的に結果を求めている。彼がもしも失敗し、その時に計画権限が失効されるようであれば — その時は分かるな?
<リュンクベリ研究官は無表情で頷く。リュンクベリは早々に席を立ち、退出する。>
エンダース研究官: …さあ、早くコイツを終わらせなければな。
<転写終了>
後文: クロスローズ・プロジェクトの主要な関係者、及び下位評議会の完全な投票が開始され、37-12-2として集計されました。この後、クロスローズ・プロジェクトの完全な活動のために、SCP財団の無制限のリソースが割り当てられる事が決定しました。
#3: ACTIVATION
以下の資料は、最初期のクロスローズ・プロジェクトに関する副提言の抜粋です。
クロスローズ・プロジェクト
副提言 28550番
2022/10/12
ベルンハルト・リュンクベリ研究官
クロスローズ・プロジェクト
目的: SCP-001 (即ち、秩序化プロセス) に乗じて発生する逸脱性存在の、永続的な収容が可能な異常兵器の構築。
概要: 過去数十万年、またはより長期に及ぶSCP-001の秩序化プロセスは、現時点でこそ普遍的に認められる全ての”逸脱性存在”を順応させる起因となった。SCP-001プロセスは宇宙規模であり、同様に概念的であるため、収容することは不可能である。しかし一方で、そのような秩序化のプロセスは理論的に大いに貢献的であるか、もしくは大いに有用であることが判明している。このような観点からのアプローチは、将来的な発生が予測される全ての逸脱性存在を未然に収容する、大規模な構造を開発するプロジェクトの大きな動機となった。
開発が予定されている汎用人工知能の設計データはプロジェクトに集約され、大幅に改変された。このプロジェクトの根底的なコンセプトは、独立したメカニズムによって逸脱性存在を誘導し、欺瞞によって収容努力を最大化することにある。クロスローズ・プロジェクトの最大の関心は、これら逸脱性存在を再び無秩序化することにある。

自動生成される宇宙 (サブプライム・ユニバース) による、宇宙全域の防衛構造。
方法: 専用に設計された兵器 (AO-0001と暫定定義) へのアクセス手段を限定し、恒常的な保安能力と秘匿を確実なものとするため、AO-0001は[編集済]の地下7階層目に収容される。この施設は、SCP財団の安全なデータベースにおいてのみ記録される地点に秘密裏に建造されており、そのために半径20km以内の情報をあらゆる媒体から秘匿しなければならない。該当の施設の完成に次ぎ、AO-0001は施設内部に収容され、その保安と研究を担う別の部門によって監督される。その部門 (正式名称: 怪奇部門) は一般に存在しないものとして認識され、必要外の情報漏洩を防ぐために外界から隔離される。
AO-0001の複合的要素は、以下のように分割して説明される。

サブプライム・ユニバースの形成モデル。
セクションA: 中央演算ノード
AO-0001の全てのメカニズムは、必要外の逸脱を招かないように自律的である必要がある。中央演算ノードは、そのような自律性を担う自己改善型人工知能を搭載したニューラルネットワークである。その主体的な機能は、宇宙モデルの更新された理論について学習し、経験的に粒度を向上させた宇宙シミュレーションを行うことである。後述の全てのセクションの継続的な稼働によって、この中央演算ノードは初めて宇宙の形成に貢献することが可能である。その後形成された宇宙は、便宜上の呼称として「サブプライム・ユニバースSUB-PRIME UNIVERSE」と定義される。
サブプライム・ユニバースは、全ての逸脱性存在の侵入パターンに合わせて完全に同期され、必要に応じて断続的に自動形成される。全てのサブプライム・ユニバースは閉塞的であり、エントロピーの排出方向を持たない。そのため、サブプライム・ユニバースは僅かな時間でエントロピーの最大状態 (熱的死) を迎える。完全に均一化され、広がった (無秩序な) エントロピーは、最も無秩序なリミナル・ユニバースへと自発的に還元される。
セクションB: 因果泡Causality Bubbleオブザーバー
中央演算ノードの全ての指令は、共同体がフィクション的シナリオを想起することによって発生する、ポケット宇宙 (または因果泡) の形成によって達成される。このような因果泡の形成を担うのは、共同体として結合された複数のオブザーバー (監視塔) である。該当のオブザーバーに組み込まれる機構には、明示的な外部プロジェクトの最終成果である███X-MCD/II ("逆説的脱出エンジン") 、またREISNOキャノンが存在する。
セクションC: ███-████
セクションD: アクセスフィルター
中央演算ノードは非常に精密であり、特にシナリオを想起可能な知性実体の接触には無防備である。そのため、AO-0001が収容されるコンテナ内部へアクセス可能なユーザーを限定し、そのような人物に暗号化されたクリアランスを自動提供するためのシステムとして、セクションDは設計されている。この自律システムを補助するために、必要な分類定義は以下の通りに再更新された:
- サブプライム・ユニバースからの追放対象である、全ての逸脱性存在: 「CRYPTID」と呼ばれる特殊な識別コードによって分類・定義される。
[12のセクションを省略]
抽象的に表現された、AO-0001の全セクション稼働時のアニメーション。外周のリミナル・ユニバースに対し、サブプライム・ユニバースが無際限に還元されている。
更新 2023/01/14: 副提言に割り当てられた全ての手順は成功裡に達成され、AO-0001が建造されました。24時間以内の起動のため、準備が行われます。
#4: RECORD
2023/01/15、予定されていたクロスローズ・プロジェクトの実行に向けて、AO-0001の起動準備がなされました。その完全な起動の13時間前、リュンクベリ研究官はサイト-17の治療棟を訪れていました。クロズローズ・プロジェクトの主任であるエンダース研究官は、その持病の著しい悪化に伴って一時的に施設を離れ、この治療棟に滞在していたため — リュンクベリ研究官は、当人との対談を望んでいたものだと考えられます。
以下の記録は、2023/08/01以降に回収された重要な物品のうち、エンダース研究官によって秘密裏に録音された当時のデータの抜粋です。
録音データ抜粋
<再生開始>
<コツコツという歩行音に合わせて、ドアの閉まる音が響く。>
リュンクベリ研究官: やあ — 元気かな?エンダース。
エンダース研究官: 帰れ。私の計画を邪魔しようとしたお前が、今更何の用だ。お前はもう用済みだ。
<笑い声。>
リュンクベリ研究官: 用済みだって?笑わせるなよ、老いぼれが。私は今日、同じ事を言うためにここに来たんだからな。君の指示したオペレーションは必ず失敗する。
エンダース研究官: 何故だ。
リュンクベリ研究官: 分からないだろうな!あの理論の整合性を知っているのは私だけだからな。無論、君に教えることもない。
エンダース研究官: おい — 私の居ない間に何をした!
リュンクベリ研究官: フム — 何も。ただちょっと — お節介かもしれないが、修正案にちょっとした改善案を付け加えておいた。
エンダース研究官: 畜生が。倫理委員会が黙ってないだろう。
リュンクベリ研究官: そうか、君は知らないんだな。倫理委員会は権威では動かない。奴らは徹底的に逮捕できるような証拠を見つけでもしない限り動かない。俺はより倫理的に配慮してあげただけさ。
エンダース研究官: 私の — 私の研究成果を愚弄するのか?私はな、お前と違って純粋に成果物を愛しているんだ。こんな、こんな衰弱した体でなければ、私はより精力的に活動したいし、より多くの隠された謎を解き明かそうと必死こいて動いているはずだ。それをお前は — なん、何のために?
<笑い声。>
リュンクベリ研究官: 同じさ。俺だってそのような逸脱性を研究することに精力的だ。ただな……この官僚プロセスは、それを完全に成し遂げるのに些か複雑で、邪魔なんだよ。そうだな — ちょうど、君みたいな優遇された職位に就きたいと思っているんだが、どうだろうか?
エンダース研究官: この野郎 — 勝ったつもりでいるのか。
リュンクベリ研究官: 当たり前じゃないか!君が今後お払い箱になるにつれて、君が聞いたことも、知ったことも、官僚プロセスの中では全部無意味になるからな。
エンダース研究官: …お前は懐疑的な思考を忘れた。愚か者だ。
リュンクベリ研究官: 何の話だ?
エンダース研究官: 疑問というのは研究の上で最も重要な過程だ。お前はそれを忘れた。SCP-001プロセスは何か大いに謎を秘めていて、俺はその疑問を解き明かすために必死だ。お前は官僚プロセスの上に成り立つことに必死だが、そんな思考に束縛される限りは、俺を超えることはできない。
リュンクベリ研究官: 黙れよ、老いぼれが。
エンダース研究官: 俺は疑問を追求し続ける。例えどこに飛ばされても……お前のようにはならないさ。
リュンクベリ研究官: — 不愉快極まりない。せっかく見舞いに来てやったというのに。
<コツコツという歩行音に合わせて、ドアの閉まる音が響く。>
<再生終了>
#5: admission
前文: 以下は、最初期のクロスローズ・プロジェクトによる、AO-0001の通常利用に関する記録です。
実行番号01
追放対象: 2023/01/15、リミナル・ユニバースから1体の逸脱性存在 (CRYPTID-I) が侵入し、自己抽象化プロセスを開始した。AO-0001は即座に分析を開始し、最も適合したフィクション的シナリオに伴って因果泡 (サブプライム・ユニバース) を発生させた。怪奇部門の調査によれば、自己抽象化プロセスの後に解明されたCRYPTID-Iの性質は以下のようになる。
アイテム番号: CRYPTID-I
名称: 悪意 (The Malice)
説明: CRYPTID-Iは、意識と肉体を完全に分離可能な霊的実体の一種である。CRYPTID-Iは生存能力を肉体の機能に依存しており、短時間であれば、意識は独立して活動することが可能である。
形成されたサブプライム・ユニバースは、凡そ25%の割合でCRYPTID-Iと適合していた。その物理モデルのシミュレーションが部分的に不完全であったことは特筆に値する。
結果: 状況から推測して、CRYPTID-Iはいち早くプライム・ユニバースが偽装されている事実に気付いたものだと考えられる。CRYPTID-Iは、サブプライム・ユニバースの全てのエントロピーが均等に分布される寸前、物理シミュレーションの逸脱点を辿って宇宙内部から脱出した。この時、サブプライム・ユニバースには半径1m程の有機的な構造体が取り残されており、サブプライム・ユニバースの熱的死とともにリミナル・ユニバースへと還元された。これはCRYPTID-Iの肉体であったと推測される。
CRYPTID-Iの意識は脱出後、まもなく発見されたプライム・ユニバースに再適合し、侵入した。特筆すべきことに、CRYPTID-Iは推測された生命維持の性質にもかかわらず生存していた。CRYPTID-Iの意識のみがプライム・ユニバースの法則性に適合し、その後完全に潜伏したことが確認された。
注: この際に観測されたCRYPTID-Iの性質は、実際のCRYPTID-Iが依存する肉体が完全に還元されたことに由来すると推測される。そのような生存能力が共有する「死」に関する法則は、その肉体自体がプライム・ユニバースから完全に追放されたことに伴い、CRYPTID-Iを追跡することが出来なくなった。
CRYPTID-Iがプライム・ユニバースに存在し続ける限り、それは疑似的に不死性を獲得している。AO-0001の脆弱性について再検討する必要があるため、一時的に運用が停止された。
#6: DISCUSSION
会議ログ: CROSSLORDS-8D1F
出席者:
- ベッドロック・エンダース研究官、
- ベルンハルト・リュンクベリ研究官、
- ハン・Q・クー博士、
- フレデリック・スチール管理官。
<転写開始>
リュンクベリ研究官: さて —
スチール管理官: 待て、待て、待て。まずは彼の話を聞こうじゃないか。こういう時は責任者が最初に発言するもんだ。
<沈黙。>
エンダース研究官: 疑問に思うことがある。クリプティドCRYPTIDは何でも良かったはずだ。例えば物理実体とか — それ以前にだ、物理シミュレーションの粒度がもっと調整されていれば、こういう結果にはならなかった。誰がオペレーターを務めたか —
クー博士: 貴方は自分の傷を広げているんじゃありませんか、エンダース?いい加減認めたらどうでしょうか — 貴方は全能じゃないし、ましてや優れた人間は幾らでもいることを。
エンダース研究官: それとこれとは別問題であって。
リュンクベリ研究官: お前のオペレーションの不足部位を埋め合わせしたのは私だった。それだけだ。
エンダース研究官: 違う、違う!お前は単にオペレーションを阻害するようなでたらめを吐いてただけだ。
スチール管理官: なら質問だが、インシデントを起こしたAO-0001をそのまま運用できるのか?
エンダース研究官: 改善する。
スチール管理官: 誰ができるんだ?君は既に失敗したし、そのような脆弱性どもにコンティニューのリスクを与えるべきだと思うか?
エンダース研究官: 何も失敗しちゃいない —
スチール管理官: CRYPTID-Iは完全に無秩序化したんだぞ!あの1体の逸脱性存在はな、死の可能性を振り切って不死性を獲得して — それに本体の意識は、俺たちの宇宙に完全に順応しちまったんだよ!CRYPTID-Iが知的存在であるとすれば、これはもっと恐ろしいことになる。
エンダース研究官: SCP-001、秩序化プロセスの制限範囲が酷く緩やかだから、それに気付いたCRYPTID-Iはもっと無秩序な逸脱性として変容するかもしれない、ってところか?
スチール管理官: 貴様 — 言ってることの意味が分かってるのか!?
エンダース研究官: 次は、次はより改善した方法でやればいいんだ。
スチール管理官: 次はない。お前には怪奇部門の埋め立て役がお似合いだ。怪奇部門どもはCRYPTID-Iの封じ込めに躍起になっているし、肝心の第7階層は使い物にならない。要するにだな — お前はプロジェクトの何者でもない。お前にはプロジェクトの権限を、今後一切与えない。
エンダース研究官: 待ってくれ — 話はそれだけか!?
リュンクベリ研究官: そうだ。正式な取り決めだ。お前はもう二度とここに戻ってこれない。時効でクリアランスが破棄されるまで精々ここの空気を楽しんでおけ。それか —
<リュンクベリ研究官はスーツケースを取り出し、エンダースに突きつける。中身が開かれ、そこにはオレンジ色のつなぎ服があるのが確認できる。”D-28550”と大きく書かれている。>
リュンクベリ研究官: 早く順応するように祈るんだな。
<転写終了>
後文: ベッドロック・エンダース元研究官は、過去の失態を理由としてクロスローズ・プロジェクトから異動されました。以降のプロジェクトはベルンハルト・リュンクベリ研究官によって暫定的に受け継がれ、現行のオペレーション手続きを大幅に改善する形で再運用される予定です。
#7: continuation
副提言におけるセクションCを含む、大部分のユニットに関する (効率化を目的とした) アップグレードは、リュンクベリ研究官によって後に提言され、3週間以内に全て実装されました。その後の試験運用によって安全性が確認されたのち、AO-0001は再利用される事が決定されました。
前文: 以下は、次期クロスローズ・プロジェクトによる、AO-0001の通常利用に関する記録です。
実行番号02
追放対象: 2023/02/01、リミナル・ユニバースから1体の逸脱性存在 (CRYPTID-II) が侵入し、自己抽象化プロセスを開始した。AO-0001は即座に分析を開始し、最も適合したフィクション的シナリオに伴って因果泡を発生させた。怪奇部門の調査によれば、自己抽象化プロセスの後に解明されたCRYPTID-IIの性質は以下のようになる。
アイテム番号: CRYPTID-II
名称: 王冠 (The Crown)
説明: 比較的粒度の粗い現実性で構成された、重度に空間を湾曲し得るキューブ状の物体。キューブは大きくひび割れている。
結果: 適切なシナリオ同定ののち、比較的ファンタジー的である (現実性の低い) サブプライム・ユニバースが形成された。CRYPTID-IIは宇宙内部に監禁され、その宇宙のエントロピーが均一化するとともに不活性化した。その後、適切な宇宙の還元に伴ってCRYPTID-IIは追放された。
[6件の実行を省略]
実行番号09
追放対象: 2023/02/02、リミナル・ユニバースから1体の逸脱性存在 (CRYPTID-IX) が侵入し、自己抽象化プロセスを開始した。AO-0001は即座に分析を開始し、最も適合したフィクション的シナリオに伴って因果泡を発生させた。
結果: 適切なシナリオ同定ののち、完全に一致した物理シミュレーションによるサブプライム・ユニバースが形成された。CRYPTID-IXは宇宙内部に監禁され、その宇宙のエントロピーが均一化するとともに不活性化した。その後、適切な宇宙の還元に伴ってCRYPTID-IXは追放された。
実行番号10
追放対象: 2023/02/03、リミナル・ユニバース内部から出現が予想された1体の逸脱性存在 (CRYPTID-X) は、それまでの演算を大幅に逸脱した形で自己抽象化プロセスを開始した。AO-0001は即座に分析を開始し、最大限適合したフィクション的シナリオに伴って因果泡を発生させた。怪奇部門の調査によれば、自己抽象化プロセスの後に解明されたCRYPTID-Xの性質は以下のようになる。
アイテム番号: CRYPTID-X
名称: 小さきもの (The Little One)
説明: 英数字の単純なパターン配列 ('D-28550') に依存するヒト型実体であり、その抽象性は最も現実に近似しているか、または完全に同一のものである。
結果: 現在処理中。補遺#8を参照。
#8: incident
警告
以下の監査ログは、現時点で進行しているインシデントの網羅的でない記録です。AO-0001のシステムが不正な介入によって掌握され、全ての担当スタッフ、AICが不用意に排除されました。中央演算ノードは未応答であり、全てのセキュリティが対応に当たっています。このセクションは未検閲の災害性ミームベクターを含む可能性があります。
前文: 以下の転写は、AO-0001の中央演算ノードに対する不正なリクエストののち、安全な保安フィードから回収されたものです。
<転写開始>
<CRYPTID-Xが中央演算ノードの制御室に侵入する。CRYPTID-Xは顕著に息切れのようなふるまいをしており、多量の発汗が確認できる。CRYPTID-Xは部屋の隅に移動すると、そこから大きめの箱を引っ張り出し、そして自らが侵入してきたドアに立てかける。CRYPTID-Xは、やがて監視カメラの方を振り向き、開口する。>
CRYPTID-X: どうも、私はこういうやり方じゃないと満足いかないらしい。官僚制度に組み込まれるのはウンザリだ。
<CRYPTID-Xは中央演算ノードの方を向いて、そこから無造作にコードを引き抜く。>
CRYPTID-X: そう — 私はベッドロック・エンダース、かつてクロスローズ・プロジェクトの責任者として活動していた。関係する全ての人々のために — 私は何も、反乱しようとか思っているわけではない。私は単に真実を知りたいのだ。
<CRYPTID-Xは大きく深呼吸する。>
CRYPTID-X: このためにシステムの管理権限を奪取し、システム全体をロックダウンさせるのに造作もなかった。私のID自体にクリプティドの識別コードを付与し、AO-0001に私を追放するように命令するために。
<騒々しい物音ののち、金属音が響く。複数人の音声が含まれており、「開けろ」といったものであることが確認できる。>
CRYPTID-X: ああクソ — これを見る者よ、よく聞け。人類は叡智の歩みを止めてはならず、そのために不要な欲望を抱くべきではないというのは、そうだ。しかし!私はそのような欲望があるからして叡智の頂点に歩み寄ることが出来、そして — こうしてその絶頂へと昇ることが出来たのだ!
我々は、こうした秩序に対して冷静にふるまってはならない。我々は素朴な疑問について常に奥深く考慮する必要がある。それはつまり、我々が発見したSCP-001のような存在、つまり秩序化された概念の再発見である。このような官僚制度においては、そのような逸脱性について観念的に発見することが出来ないかもしれない。ただ、我々は必要外のふるまいによって疑問を抱かなければならないのだ。
私は、このような短い命を経て、終ぞその疑問の極致に至ったのだ。— 私の疑問。それは — SCP-001という秩序化プロセスは、逸脱性存在に対して単に脆弱というだけではなく、それよりも大きな意味のために存在しているのではないか?という事だ。SCP-001プロセスは、あらゆる逸脱性存在を現実の水準まで落下させ、併合する。そのようなプロセスは、全ての逸脱性存在を自然と弱体化させ、純粋な形で世界を保護しているのだと思うのだ。この考えが正しいかを確認する。そのために必要な唯一の手段は、私自身の発明によって達成される。
<CRYPTID-Xは、ケーブルを無造作に自らの頭部に突き刺す。直後、CRYPTID-Xは床に崩れ落ち、昏倒する。不明瞭な音声が続き、どこからかCRYPTID-Xと同一の音声が響き渡る。>
CRYPTID-X: ここは……
<制御室のドアが強引に破壊され、警備隊が銃を携帯した状態で突入する。直後、警備隊の1人によってCRYPTID-Xが発見され、即座に銃殺される。>
CRYPTID-X: 何も、何も見えない。私は — 私は何処にいる?
<頭部への複数回の銃撃にもかかわらず、CRYPTID-Xの不明瞭な音声は継続している。>
CRYPTID-X: そうか — 分かったぞ。SCP-001プロセスはこのような存在への防衛のために……
<不明瞭な、しかし大きな咆哮が響き渡る。音声記録装置が激甚に破損し、音声が遮断される。そのような存在が描写されないにもかかわらず、中央演算ノードによるアラート音が鳴り響いている。直後、制御室の映像に重度の湾曲が発生し、何か激甚性の重力が発生する。>
CRYPTID-X: クソ — 私は、私はここで待つことは出来ないだろうな。次にその姿を見た時は、貴様を必ず打ち滅ぼす。醜い獣が — お前のような輩が存在する事をたった今知ったぞ!
<歩行音が記録される。歪みはその音に気付き、視覚的にはCRYPTID-Xの遺体に吸い込まれるようにして消失する。直後、中央演算ノードが激甚に湾曲し、重度に破損する。建造物が重度の湾曲の影響を受け、次第に崩壊する。監視カメラの映像が途絶する。>
<転写終了>
終了報告書
ケースファイル: F1H4-W1I5-E6N2-G4I2
詳細: このケースファイルで指定されていたCRYPTID-Xは、後の調査によりD-28550 (ベッドロック・エンダース) と同一の存在であることが結論付けられた。中央演算ノードの回復は見込めず、D-28550の行方は依然として追跡できない。D-28550は不明な手段によって意識のみをリミナル・ユニバースへと追放した可能性があり、そのように考えられる証拠として、D-28550の遺体頭部には脳脊髄液と塩水の混合物が多量に含まれており、大脳と小脳が重度の操作を受けていた。この操作パターンは、概ねAO-0001の基底シミュレーションパターンに一致した。

発見された激甚性の災害。リミナル・ユニバースに存在すると推測される。
本ケースの発生中に確認された激甚性の災害は、恐らくD-28550によって発見された不明な実体と一致する。この実体の湾曲性は非常に深刻で、そのような暴力性は現実において観測不可能な規模である。SCP-001秩序化プロセスが存在しなければ、この存在は多大にプライム・ユニバースを侵食し、より暴力的な手段によって宇宙全体を破壊していたものと推測される。暫定的に、該当の存在はAPOLLYONクラス.APOLLYONクラスのオブジェクトは収容できないアノマリーであり、差し迫った収容違反または他の同様なシナリオが予想されるものです。このようなアノマリーは通常、世界を終わらせる脅威またはある種のK-クラスシナリオに関連しており、対処するには財団の多大な努力が必要です。の脅威実体として調査対象に加わった。
AO-0001の完全な修復には想定以上の時間を要すると思われ、クロスローズ・プロジェクトの全ての作業は一時的に停止される必要があった。全ての作業が再開された場合、クロスローズ・プロジェクトはより詳細な安全確保の元、部門横断チームと共同で計画の進行に携わる予定だ。また副次インシデントの発生に伴い、幾つかのCRYPTIDクラス逸脱性存在が流出した恐れがある。怪奇部門の全ての人員は、これらCRYPTIDsの収容のために最善を尽くさなければならない。網羅的なリストは後日更新される。
プロジェクト覚書
我々が常に万能であるとは限らない。我々は前人未到の地に足を踏み入れる探索者であり、そのような地の脅威に対して最大限の洞察を行わなければならない。我々は失敗を許されない。したがって、常に検漏であるがため、我々は自らの未熟さを理解しなければならないだろう。
しかし一方で、我々の官僚的なプロセスの中に疑問QUESTIONを見出し、それについて探求QUESTすることは大いに推奨されるべきである。このような発見と疑問の連続が、我々にとって大きな進歩となり、そして成長となるのだ。
時代は変わり、古き官僚制度は変遷しなければならない。このような秩序は何れ無秩序化するからこそ、将来にわたる脅威への対抗のために最善を尽くし、戦い続けるのである。それこそ礎のあるべき姿だ。
我ら礎なり。
-クロスローズ・プロジェクト、怪奇部門、監督評議会
確保・収容・保護
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6759963 (24 Aug 2020 05:02)
拝読しました。現時点ではNVよりのUVでしょうか。オチが唐突であるため、少しばかり展開についていけませんでした。前作の2855-JPではエンダースの心情描写+次回作を匂わせるオチという構成でキャラクターに感情移入して、次回作を期待させることが出来たためにUVされる記事となった(のだと個人的に分析しています)が、今回の記事では心情描写が欠けていると感じました。
個人的にですが、エンダースの独占的な活動に対するチームメンバーの怒り・エンダースの焦り・落ちぶれたエンダースの心情を丁寧に描写し、キャラクターに対する共感性(この場合、因果応報な感じ)を出せるとよりよくなると思います。
また、この記事は提言ですのでそれなりのボリュームも求められると思います。ボリューム不足、という訳ではないですが、もう少しボリュームを足せると思いました。具体的には以下の要素は更に深堀できると思います。
わたしの好みが関係していますが、斬新なDoAだと感じたので怪奇部門要素はもっと深堀して欲しいですね…。
ところどころ機械翻訳的な文章(特に補遺2のクー博士の「私はこれを監督者らに打診します。きっといい返事が返ってきます。」が顕著だと思います。)があるので、ここを直せばより読みやすくなると思います。
批評は以上になります。改稿頑張ってください。