Coy_0829_漆黒の桎梏_tales:輪島博士の提案

文書のタイトルをよく見たまえ。これは001提言の類ではない。
これは単なる、新しい情報セキュリティシステムの提案に過ぎない。
― 輪島博士

輪島博士は、2004年まで、サイト-8107の情報セキュリティ特別研究ユニットにて上席研究員を務めていました。
2004年2月1日、輪島博士は新しい情報セキュリティシステムを考案しイト-8107管理者に提案書を提出しました。
この提案書はサイト-8107管理者の判断で日本支部理事会に報告されました。
日本支部理事会は提案書を受理し、輪島博士にシステムの詳細の説明を求めるべく、博士の会合への出席を決定しました。
以下は、輪島博士が出席した2004年6月10日の日本支部理事会の会合の議事録の抜粋です。

日本支部理事の皆様、お目にかかれて光栄です。
サイト-8107情報セキュリティ特別研究ユニット上席研究員の輪島と申します。
よろしくお願いいたします。

本日私は、包括的情報保護システム"漆林しつりん"をご提案させていただきます。

皆様はご存じであるとは思いますが、現在、財団日本支部の情報セキュリティシステムは脅威に晒されています。
全世界的に活動を行う要注意団体は勿論、日本支部が統括する81地域ブロック独自の要注意団体も、日本支部の情報データベースへの侵入を試みています。
今まで財団では厳格なセキュリティ規範を制定し、文書の一部を編集し、もしくは"黒塗り"にするなど機密保持加工を行ってきました。
ただ、セキュリティ規範は財団外の人物には効果が薄く、文書の加工は機密情報の削除を伴います。
そこで私は、万が一相応しくない人間に機密情報を知られた場合に、その人物から情報を削除してしまうようなシステムを考えました。
以上が、"漆林"システムの開発の目的です。

では、私の考案した"漆林"はどのようなものかをお話しします。

"漆林"は、メインプログラムと4つの補助プログラムによって構成されます。

まず、"漆林"のメインプログラムであるプログラム-甲1は、財団データベース内の機密文書に特殊な文字列を挿入します。
この文字列は、補助プロトコル-乙2が発動されていない状況下で視認した人物に、文書の一部が"黒塗り"になっているようなミーム効果を発揮します。
財団の機密文書を何の用意もなく覗き見た者は、容赦なくミーム効果を受ける、ということです。
このミーム効果はクラスB記憶処理によってしか消失しません。よって、"黒塗り"とともに機密情報も違反者の頭から消え去ります。

では、それぞれのプログラムの働きについてお話します。
プログラム-甲は、先ほど述べた通り、"黒塗り"を実現するプログラムです。
プログラム-乙は、プログラム-甲のミーム効果に拮抗します。
プログラム-丙3は、プログラム-甲のミーム効果を受けた人物を検出します。
プログラム-丁4は、プログラム-丙の検出結果を即座に通報します。
プログラム-戊5は、適切なセキュリティクリアランスを持つ職員に対して"漆林"に関する情報を安全に開示するためのものです。
プログラム-庚6は、"漆林"に関する情報を隠匿するためのものです。

ここからは、"漆林"システムの運用に必要な人的資源を説明します。
まず、開発段階では、私が指揮しております特別研究ユニットを充てていただければ十分です。

運用段階では、"漆林"システムの執行機関として、機動部隊の新設が必要です。
プログラム-丁による通報を受けて、セキュリティ違反者を確保し、必要ならば尋問を行った後、クラスB記憶処理を行うのが、部隊の任務です。
この部隊は時として要注意団体と対峙する場合がありますので、財団の軍事部門は部隊と緊密な連携をとり、必要ならば支援や助言を与えるべきだと思われます。

以上が、"漆林"システムの説明になります。
最後までお聞きいただき、ありがとうございました。

輪島博士の提案は日本支部理事会にて承認され、ミッション"漆林"の開始が認可されました。



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