アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe Keter
特別収容プロトコル:
SCP-XXX-JPは完全防音措置を施した電波暗室に収容されています。出入口前には守衛室を設置し、24時間警備員による出入管理が行われています。SCP-XXX-JP収容室への入室及び実験を行いたい場合、サイト管理官への申請を行うものとします。
実験-04後、オブジェクトクラスKeterへの引き上げと共に本特別収容プロトコルは廃止され修正案HM-6へ移行された
修正案 HM-6
収容サイト-██を中心とする半径30キロ以内は汚染地域と認定し進入は禁止されています。周辺地域には封鎖線を形成し、汚染地域へ繋がる道路全てに検問所を設置し警備員には発砲許可が出されています。汚染地域への進入は如何なる身分の者でも許可されることはなく、どんな理由であれ進入を試みる者は終了されます。
汚染地域は封鎖線に配備されている常駐警備員及びセキュリティクリア3以上の研究職員によって監視されています。隔離任務に就いている職員全員に防護服の着用が義務付けられており、汚染地域内で実体を確認した場合、直ちに機動部隊の出動が要請されます。
説明:
SCP-XXX-JPはドイツに起源を持つ新興宗教「されこうべの教会」が所有する3階建てのビルで発見されました。発見時、ビル内にいた██名の信者は不審死を遂げていました。
SCP-XXX-JPは47×41×33cmの古びた蓄音機で、外見は英国グラモフォン社が1930年代に製造したHMV104に酷似しています。SCP-XXX-JPは通常レコードをセットしても機能することはなく、共に発見されたSCP-XXX-JP-1をセットすることで初めて認識災害を齎すアノマリーとして作動します。
SCP-XXX-JP-1は4枚のレコードです。4枚のレコードの表面的差異はラベルの色のみで、白・赤・黒・青に色分けされています。SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP以外の蓄音機で再生することは不可能であり、SCP-XXX-JP以外の蓄音機で再生を試みた場合、例外なく蓄音機は故障し使用不可能となります。
SCP-XXX-JP-1には成人男性の音声が録音されています。実験-01に参加していた研究員██によって北西セム諸語に類似する言語を使用していることまでは判明していますが、発音・文法共に現存する北西セム諸語と一致していないこと、またSCP-XXX-JPの持つ異常性により翻訳作業は困難を極めます。SCP-XXX-JPがSCP-XXX-JP-1に録音されている音声の再生を始めた場合、強制停止を行わない限り再生が停止することはなく、録音されている音声の内容が終わりを迎えた場合、また初めから再生が繰り返されます。
SCP-XXX-JPによる認識災害は、セットされたSCP-XXX-JP-1毎に異なっています。SCP-XXX-JPが再生されている間、それを聞く者はいずれもSCP-XXX-JP-1のそれぞれの特性に応じた思考に囚われるようになります。これはSCP-XXX-JPが停止するまで続きますが、自己の意思でSCP-XXX-JPを停止することは不可能であるため、防音処置を施した第三者の助力が必要になります。
SCP-XXX-JP-1-Aは白いラベルのレコードです。SCP-XXX-JPを用いて録音している音声を再生した場合、聞いた者は自己が集団の指導者であると認知する意思状態に陥ります。
SCP-XXX-JP-1-Bは赤いラベルのレコードです。SCP-XXX-JPを用いて録音している音声を再生した場合、聞いた者は周囲の人間が自身の敵であると認知し、攻撃的になる意思状態に陥ります。
SCP-XXX-JP-1-Cは黒いラベルのレコードです。SCP-XXX-JPを用いて録音している音声を聞いた場合、肝臓と筋肉に蓄積されているグリコーゲンが急速に消費され、アミノ酸や脂肪酸、ミネラル類や各種ビタミンが欠如します。その結果、血糖が低下しその代用として体内脂肪のケント体化が始まる他、筋肉などが分解し、タンパク質合成のためのアミノ酸源として使用されるようになります。これは栄養失調に近い状態であり、SCP-XXX-JP-1-Cに晒された者は例外なく餓死のような死を遂げます。
SCP-XXX-JP-1-Dは青いラベルのレコードです。SCP-XXX-JP-Dは、その音声が届く範囲のあらゆる固体を腐敗させる効果を持ち、SCP-XXX-JP-1-Dの音声に晒された個体は急速な崩壊を引き起こします。非生物的物体であれば錆・罅割れなどの劣化という形で効果が表れ、生物的物体であった場合は融解が始まります。SCP-XXX-JP-1-Dによって融解した生体組織は液状化し、ウイルス粒子であるSCP-XXX-JP-2を発生させます。
SCP-XXX-JP-2はウイルス粒子状の実体で、感染した生物の肉体に突然変異を引き起こし、SCP-XXX-JP-3実体群へと変貌させます。
SCP-XXX-JP-3実体群は外見にさまざまな差異はあるものの、共通した特徴は体毛がなく色素が抜けた皮膚を持ち、四足歩行であり、常にSCP-XXX-JP-1-Dに記録されている音声と同様の声質と内容の言葉を発し続けます。このSCP-XXX-JP-3の発する「言葉」に晒された個体にはSCP-XXX-JP-1-Dと同様の崩壊が引き起こされます。SCP-XXX-JP-1-Dの汚染地域はSCP-XXX-JP-2とSCP-XXX-JP-3によって拡大しており、収容の維持が破綻した場合、XK-クラス世界終焉シナリオに繋がると考えられています。
** 実験-01: ** 「白のラベル」を用いた実験
実験-01 - 日付20██/06/02
対象: SCP-XXX-JP-1-A「白のラベル」
実施方法: Dクラス職員15名とSCP-XXX-JP-1-AをセットしたSCP-XXX-JPを共に完全防音の実験場へ隔離。監視室にいる研究員█名監視の下、スピーカーを通してDクラス職員へSCP-XXX-JPの再生を指示し、集音マイク付き監視カメラで一連の出来事を記録します。有事に備え、実験場出入口には武装警備隊が待機しています。
結果: SCP-XXX-JP再生開始██分後、Dクラス職員同士で誰がリーダーを務めるべきかという議論が始まりました。誰もが自己の能力を誇示した上で自身こそがリーダーに相応しいと主張し譲り合わず、議論は平行線を辿ります。この現象は集音マイク付き監視カメラを通してSCP-XXX-JP-1-Aの音声が監視室に流れたことで研究員の間でも発生し実験開始から█時間が経過しても事態は収束せず、待機していた武装警備隊に防音処置を施した上で突入させます。SCP-XXX-JPは警備員によって停止させられました。実験後、実験場に設置されていた集音マイク付き監視カメラは、録画機能のみの監視カメラに取り換えられました。
** 実験-02: ** 「赤のラベル」を用いた実験
実験-02 - 日付20██/06/04
対象: SCP-XXX-JP-1-B「赤のラベル」
実施方法: Dクラス職員15名をSCP-XXX-JP-1-BをセットしたSCP-XXX-JPと共に完全防音の実験場へ隔離。スピーカーを通してDクラス職員へSCP-XXX-JPの再生を指示し、監視カメラで一連の出来事を記録します。有事に備え、実験場出入口には防音処置を施した武装警備隊を待機させています。
結果: SCP-XXX-JP再生開始█分後、Dクラス職員同士での口論が始まりました。それはエスカレートし、██分後には暴力を用いた争いに発展します。スピーカーを通した実験中止の指示にも耳を貸さず重傷者も発生し始めたため、武装警備隊がSCP-XXX-JP停止のために突入しました。停止には成功したものの、この実験で█名のDクラス職員が死亡し、警備員にも負傷者が出ました。
実験後、比較的軽傷だったD-████へのインタビューが行われました。
対象: D-████
インタビュアー: ██博士
付記: インタビューは収容サイト-██内の診療室で行われました。D-████は実験参加者の中では比較的軽傷であるものの、肋骨4本と左前腕部を骨折していました。
<録音開始>
██博士: どうですか、気分のほうは?
D-████: 最悪だ。生き残ったことに感謝するくらい。
██博士: 単刀直入に聞きますが、あの蓄音機が再生されている間、あなたの中にどのような変化が生じていましたか?
D-████: 最初は何ともなかった。あまりに何ともないんで隣にいた奴とくだらないジョークを言い合ってた。でも、あのレコーダーから流れる古い言葉を聞いてるうちに、だんだん、周りにいる奴が危なっかしく感じるようになったんだ。
██博士: 何故そのような考えに至るようになりましたか? また、どのような危険を感じましたか?
D-████: 何でこんな考えに至ったかは分からない。自分でいうのもなんだが、俺は折り紙付きのバカだからうまく説明できない。でも感覚的にはあれだな……言葉の通じない厳つい外国人に囲まれた感じ。ほら、そんな奴らに囲まれるとなんか怖いだろ? 何をされるかわからないというか、見てるだけで何かされそうなあの感じ……
██博士: 理解できます。
D-████: そんな感じ方をするもんだから、俺は周りの奴らが俺に何かするんじゃないかって気持ちになった。ついさっきまでジョークを言い合ってたあいつにさえブルってたぜ。だから俺は手を出されないよう、思いつく限りの言葉で周りの奴らを罵倒した。でも、周りの奴らも互いに言い争ってたんだぜ。変だろ? 普通だったら、グループに分かれるもんじゃないか。政治家だって、同じ政党の中でもグループ同士で争ってるっていうじゃないか。でも、あの時グループはできなかった。皆が皆、自分以外の人間は敵だと思ってたに違いない。俺の気持ちも高ぶってきた。アドレナリン全開で身体も震えてきた。誰が最初に始まったかわからないが、気づけば殴り合いが起きてた。それで俺はプッツンよ。その先のことは覚えてねぇ……気づいた時には、俺と一緒にジョークを言い合ってたあいつに場乗りして殴り殺してた……この手で……この拳で……。畜生、俺は無神論者だ。神なんていねぇと考えてた。けど、今は違う。今すぐにでも神様を信じたい……。畜生。
██博士: 心中お察しします。次の質問で最後にしましょう。
D-████: 何でも聞いてくれ。
██博士: あなたは何故、再生される音声が古い言語だと思ったのですか?
D-████: さぁ、何でだろうな……?。ただ、そう感じた。
<録音終了>
** 実験-03: ** 「黒のラベル」を用いた実験
実験-03 - 日付20██/06/06
対象: SCP-XXX-JP-1-C「黒のラベル」
実施方法: Dクラス職員10名をSCP-XXX-JP-1-CをセットしたSCP-XXX-JPと共に完全防音の実験場へ隔離。スピーカーを通してDクラス職員へSCP-XXX-JPの再生を指示し、監視カメラで一連の出来事を記録します。有事に備え、実験場出入口には防音処置を施した武装警備隊が待機させています。
結果: SCP-XXX-JP再生開始█分後、Dクラス職員全員が喉や腹部を抑えたり、頭を搔きむしるなどの行為を始めました。さらに█分が経過すると、床に座り込むか、壁にもたれかかるなどの無気力状態に陥りました。時間の経過と共に急速な筋肉の衰えが確認されました。█時間後、実験場にいるすべてのDクラス職員が床に倒れたまま動かなくなりました。武装警備隊が突入し、SCP-XXX-JPを停止します。Dクラス職員全員の死亡がその場で確認されました。
** 実験-04: ** 「青のラベル」を用いた実験
ダウンロード中…
…
…
…
…
Error データは削除されています
ページコンソール
批評ステータス
カテゴリ
SCP-JP
本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
GoIF-JP
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
Tale-JP
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳
その他
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク
本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
アダルト
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
既存記事改稿
イベント
フィーチャー
短編
構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
中編
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
長編
事前知識不要
フォーマットスクリュー
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
シリーズ-Other所属
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
世界観用語-JP登場
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
世界観用語-Other登場
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史
任意
任意A任意B任意C
ERROR
The o-t-marco's portal does not exist.
エラー: |
o-t-marcoのportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。 |
利用ガイド
黒ラベルの異常性は被験者を直に餓死させるものなので認識災害ではなく、4枚ひっくるめると「作用」「異常性」などとしか記述できないように思います。
記述の重複が気になります。
それと、前段ですべてSCP-XXX-JP-1-Xとナンバー割り当てがされているので表記はそちらにしましょう。…でも「A・B・C・D」だと一目では判りにくいですよね。ここからは提案なんですが、色のドイツ語表記で「白: weiß→W」「赤: rot→R」「黒: schwarz→S」「青: blau→B」などとするのは如何でしょう?英語表記なら「W・R・K・B」または「WH・RD・BK・BL」などになるでしょうか。
Dクラスは貴重な資材です、口論や殴りあいをさせるなら3人もいればよさそうです。
音声にまつわる異常性の臭いがプンプンするSCiPです、この処置は研究員が迂闊かと。音声から精神汚染をスクリーニングする装置・音声からテキストを自動で書き起こすアプリくらい用意できそうです。
青ラベルの存在を記述するだけで異常性が発動するのであれば、レコードは白・赤・黒・青の4枚あるよって書いた時点でアウトになってしまいます。「異常性は判明しておらず、調査の予定もありません」「異常性を記述することは禁止されています」くらいは記述させてもらうか・あるいは青ラベルに関する記述すべてを[削除済み]にしてしまうか、でどうでしょう。
しばらく更新が見られないため、この下書きのステータスを「批評中断」にしました。下書き批評を受ける準備が整ったならば、お手数ですが、改めて下書きのステータスを「批評中」に変えていただくようお願いします。