このページの批評は終了しました。
-
Info
タイトル: SCP-6000 - 芸術 - 原点
著者:Karathh ,
ponhiro
訳者:ponhiro
本記事は、CC BY-SA 4.0ライセンスの下で提供されます。これに加えて、本記事の作成者、著者、翻訳者、または編集者が著作権を有するコンテンツは、別段の定めがない限りCC BY-SA 3.0ライセンスが付与されており、同ライセンスの下で利用することができます。
「コンテンツ」とは、文章、画像、音声、音楽、動画、ソフトウェア、コードその他の情報のことをいいます。

SCP-6000.
特別収容プロトコル: 現在確認されているSCP-6000の分化済個体はサイト-173の大容量収容チャンバー#1~#20に、未分化個体は#21~#25に収容されています。その異常性の発現を防ぐため、SCP-6000研究チームは24時間体制での監視を行ってください。チャンバーには出来る限り死角が出来ないように複数の監視カメラが配置されます。
説明: SCP-6000は、起源不明の異常な実体群です。SCP-6000は未分化の個体と分化済の個体に大別されます。
未分化のSCP-6000個体は基本的に灰色の肌を有する、複数の脚部を持った全長0.7m程度の生物としての姿を見せますが、後述の異常性によって、姿形は多種多様で一貫性がありません。未分化個体は長時間のあいだ生物から視認されていないと、不明な要因によって肉体が流動化し、形態が変化します。個体によって変化する速度や変化する形状も異なり、その変化に制限は無いものと推測されています。
未分化のSCP-6000個体の主な異常性はヒト(以下、観測者とする)によって直接・間接的に関わらず初めて視認されることによって発動します。視認後、観測者はSCP-6000に対して何らかの感情1を抱いた後、その正体に関する考察への執着を始めます。観測者がその正体に関する自分なりの解釈を導出すると、SCP-6000に対する感情は緩和され、執着心も喪失します。その代替として、そのSCP-6000個体は観測者の解釈に沿った特性を獲得します。この状態は永続し、それらの個体は分化済個体に区別されます。
尚、分化済か否かに関わらず、SCP-6000は長時間のあいだヒトから視認されていないと、稀に肉体を分裂させ、未分化個体を生成します。
SCP-6000の正確な個体数は不明です。現在財団が発見・収容しているSCP-6000個体の総数は206体ですが、これは実際に存在するSCP-6000個体数の1%にも満たないと財団研究チームは推測しています。
補遺1 - SCP-6000の例
民間人によってTwitterに投稿されたSCP-6000-73、-79、-83のスケッチ。このスケッチと投稿者の証言によって収容済。
番号 | 詳細 | 解釈 |
---|---|---|
SCP-6000-1 | 未分化個体の基本的な形態に類似した高さ0.8mの実体(最上部画像右)。周囲10mの気温を-3℃以下に保ち、雪を発生させる。日本の茨城県にて発見。 | 雪の妖精 |
SCP-6000-17 | 未分化個体の基本的な形態に手を模したような突起が生えた高さ1.5mの実体。不明な方法でピアノの音を鳴らす。日本の端島にて財団職員が発見。 | 穏和で博識な賢者 |
SCP-6000-42 | 不定形な流動体。不明な方法で周囲の生命体を感知し、変形・硬化によって攻撃する。フランスのアルデッシュ渓谷にて発見。 | 不明 |
SCP-6000-73 | 上部にサボテンの一種(Echinopsis pachanoi)を生やした実体。サボテンを育てるような行動をとる。バーモント州のストーで発見。 | 自律して動く植木鉢 |
SCP-6000-79 | 四肢を模したような突起を持つ、縦に細長い高さ10mの実体。周囲に存在するヒト1人を目標にその背後に高速で近付く。電柱や木に擬態することが確認されている。バーモント州のストーで発見。 | 擬態して標的を待ち伏せ、驚かせることを目的とした存在 |
SCP-6000-83 | 上部に殻のような器官を備えた実体。ヒトが近づくと当器官を鳴らす。自律的に60km/hの移動が可能。活発であり、収容チャンバーを動き回る様子が確認されている。バーモント州のストーで発見。 | 殻を鳴らすことで敵を威嚇する非力な存在 |
SCP-6000-101 | 100本の小さい脚を持つ、少なくとも全長30m以上の横に細長い実体。ドイツのシュヴァルツヴァルトにて発見。 | 不明 |
補遺2 - 増殖記録
以下はSCP-6000を利用した実験の際に試行された、増殖プロセスの記録抜粋です。
実験方法: 実験用チャンバーにSCP-6000-83を運ぶ。SCP-6000の異常性により、直接的な目視や通常のカメラを用いた撮影では増殖プロセスを観測出来ないため、財団が開発した特殊な観測計器S-ENOMで撮影、記録する。
補足: 特殊観測計器S-ENOMは、視認や認識によって特性が変化するようなアノマリーの増加によって開発の必要性が生じたために2018年に開発されたビデオカメラです。このカメラそれ自体に複数の異常性質が付与されており、この性質によってカメラでの撮影は"視認されている"と見做されない状態になります。
[記録開始]
[01:16] 実験が開始される。SCP-6000-83はチャンバーの中を不規則に動き回っている。
[01:34] SCP-6000-83の動きが鈍くなり始める。
[01:37] SCP-6000-83の動きが完全に停止する。
[01:38] SCP-6000-83の肉体が液状化し、1つのスライムのような形状にまとまる。
[01:39] SCP-6000-83の肉体は徐々に左右に分裂していき、3分程度で完全に2つに分かれる。以下、この2つのSCP-6000個体をそれぞれSCP-6000-84、SCP-6000-85と呼称。
[01:42] SCP-6000-84、SCP-6000-85は数十秒ほどスライム状のまま停止しているが、その後、それぞれの速度で肉体を形成し始める。特筆すべき点として、形成は脚部から行われているようである。
[01:46] SCP-6000-84の肉体形成プロセスが完全に終了する。
[01:48] SCP-6000-85の肉体形成プロセスが完全に終了する。SCP-6000-84はSCP-6000-85の前に立ち、3本の脚部を不規則に動かす。恐らくコミュニケーションの一環と思われる。
[記録終了]
補遺3 - 歴史
SCP-6000関連記録 - 歴史
SCP-6000に関して、各国の歴史資料の中にはSCP-6000がある特定の文化の形成や自然環境の形成に関わっていたことを示唆するものがありました。
この事からSCP-6000は人類史や地理にも密接な関わりがある可能性が発露したため、SCP-6000の研究に割り当てる人員を増員し、調査に当たらせました。
調査の結果、SCP-6000との関連性があることが判明した事象が多数発見されたため、以下にそのジャンルごとの代表例を記載します。
#1
地点 - フィンランド
フィンランドはサウナの発祥の地であり、自家用のサウナが設置されている家宅が多い。また、自動車やバスの内部をサウナに改造したり、多種多様なサウナの開発など、他国とは異なる発展の仕方をしている。
その中でも特にラッピ県において未分化の、特にSCP-6000-73の形状をした個体に酷似した形状の大釜をサウナ室に配置し、その窯の中にサウナストーンを入れてロウリュ2を行う文化が存在する。この文化の正確な起源は不明だが、窯の形状はムーテラMooterraと呼称される、その地域に伝わる未確認生物の形状を模したものとされている。複数の歴史資料により、この未確認生物の特徴は未分化状態のSCP-6000と合致する。
#2
地点 - 日本
古来日本では、アニミズム3に基づくコミュニティの形成や文化の創出が行われてきた。
その中でも生物に対するアニミズム文化は文字の発明と共に急激に増加し、その余波でSCP-6000に対する信仰も構築されたと推測される。SCP-6000の特性から、SCP-6000の存在は穢虞手あぐつと呼ばれ、その人が最も恐れるものに変身して襲う妖怪として恐れられていた。
日本における信仰文化の衰退によってその文化はほぼ消滅したが、一部の地域では残っていることが確認されている。
+その他、31の地域で89件の実例
補遺4 - 分析
SCP-6000関連記録 - 分析
SCP-6000が全世界的に分布しており、人類史や自然史に多大な影響を及ぼしていることが判明したため、調査や研究は更に大規模なものとなりました。その調査には財団の内部組織やアノマリーにも含まれており、その結果として、財団が所有する複数のアノマリーの起源がSCP-6000である可能性が発露しました。
以下の資料は、SCP-6000が関係していると推測されるアノマリーに関する研究員の会議記録の抜粋です。
会議記録
2021/04/20
メンバー
- SCP-6000 研究チーム主任 ミア・アンドリュース 博士
- SCP-6000 研究チーム補佐 瀧 宗一 研究員
- エージェント・マシュー・カーペンター
[記録開始]
[無関係な会話を省略]
ミア博士: …それで、カーペンターさん、本題に入りましょう。"あるアノマリーがSCP-6000に関連している可能性がある"とはどういう事です?
Agt.カーペンター: はい、博士、SCP-████をご存じでしょうか?
ミア博士: はい。先日ファイルを拝見しましたが ― 確か、インドネシアで発見された、その地域の神として言い伝えられている巨大ヤモリでしたかね。
Agt.カーペンター: そうです。あれの異常性は、"新月の夜に地上に姿を現し、それを見た人間の持つ悩みを解決させる"事です。が、それ自体はさほど重要ではありません。問題は、その歴史です。その地域に言い伝えられている伝説によると、SCP-████の姿や性質は後天的なものであり、元の姿は違ったそうです。
瀧研究員: まさか、その元の姿というのが、SCP-6000に酷似している?
Agt.カーペンター: …はい。7本の脚、灰色の胴体を持っていたらしいです。そして、当時の長老がそれを見て神の啓示を受け、その生物はその啓示通りの姿に変わった、と。それが今のSCP-████です。これは ― この神の啓示というのが、"SCP-6000を解釈する"事なのではないかと思うのです。
ミア博士: [ため息をついて]分かりました。もしSCP-6000と同一であることが証明されたら、SCP-████は6000にリネームされるでしょう。他に報告することはありますか?
Agt.カーペンター: いえ、報告は以上です。ありがとうございます。…その、気分を害しましたか?
[沈黙。]
ミア博士: いやその ― 貴方は悪くないのですけれど、こういった報告が最近増えてきたので、少し辟易しているところです。
Agt.カーペンター: ああ、そういう事でしたか。なんだか申し訳ないです。
瀧研究員: お気持ちは分かりますよ、博士。これで ― 10件目ですか?
ミア博士: ええ。先日もSCP-███とSCP-6000の関連性がある事が判明してリネームしたし、既存のオブジェクトの起源がSCP-6000だった実例はもう11件、起源がSCP-6000かもしれない実例は17件。ああ、今18件に増えたのでした。全く、とんでもないオブジェクトの研究チームに配属されてしまったと思いませんか?
瀧研究員: アノマリーの根源に関わっているようで、私は楽しいですがね。…それにしても、SCP-6000の正体は ― 何なのでしょうね?
ミア博士: ガーゴイルと同じようなものなのでしょう。ガーゴイル、知ってます?
瀧研究員: 雨樋の事ですか?
ミア博士: ええ。ガーゴイルは元々、雨樋に芸術性を求めて出来たものです。形も様々で、動物や人を模したものから悪魔や怪物を模したものまでありました。その中でも悪魔や怪物を模したガーゴイルが多く、その禍々しいガーゴイルに後世の人々は恐怖しました ― もしかしたら動き出すのではないのか、と。そうした恐怖から生まれたのが怪物としてのガーゴイルなのです。つまり、人間の想像が生み出した怪物、という事です。
瀧研究員: なるほど。SCP-6000も、人間の想像から性質が生み出されますね。SCP-6000は…人に自身に対する想像を強制させ、そしてその通りの性質を獲得します。その意味は果たして何なのでしょう?SCP-6000は人とどのような関係があるのでしょう?
[無関係な会話を省略]
[記録終了]
アノマリー関連記録 - 知性
2021/05/02、Dクラス職員を被験者として人間から一切の感情や知性を喪失させる実験を行っていた4際、SCP-6000が関連するインシデントが発生しました。以下は実験記録の抜粋です。
実験記録
担当サイト | 実験監督者 | 被験者 |
サイト-205 | ジェームズ・ライス | D-50090 |
[記録開始]
2021/05/02
[15:59] 実験が開始される。D-50090は実験用チャンバーに設置されたイスに縛られている。
[16:00] チャンバー内に情動抑制を引き起こすガスが散布される。
[16:03] チャンバー内に設置されたテレビ画面が、複数のミーム画像を映す。ミーム画像は急激に知能を低下させる効果があり、それを視認したD-50090は副作用によって痙攣する。
[16:05] 特殊な電磁波を利用した情動攪乱によって、理論上D-50090は一切の感情表現が不可能となる。
[16:19] ミーム効果を有する7分半の音楽がチャンバー内に設置されたスピーカーから流れる。
[16:27] 音楽・電磁波・ガス・ミーム画像が全て停止される。
[16:30] 実験担当職員がチャンバー内に入室し、簡単な知能テストと感情のコントロールに関する実験を行う。D-50090は知能テストでも非常に低いスコアを出し、感情の喪失が確認された。
[16:34] 一日目の実験が終了され、D-50090は専用の収容チャンバーに収容される。
2021/05/03
[04:20] 睡眠中のD-50090の肉体に何らかの異常な効果が発生する。D-50090の肉体は痙攣し、眠りから覚める。D-50090は絶叫する。
[04:21] D-50090は前日に感情を喪失したにも関わらず、強い恐怖の感情を示して錯乱状態に陥る。その後、右腕を噛み切り、出た血でシンボルマークのようなものをベッドシーツに描く。D-50090はベッドシーツを細かく破り、それを組み合わせて複雑な形状の物体を作りだす。D-50090はそれを見て笑い、"芸術だ"と発言する。
[04:22] D-50090は自身が作った物体に向かって祈り、何か言葉を喋っている。内容は聞き取れない。
[04:23] D-50090が作った物体が不明な要因によって動き出す。D-50090は叫び、逃げようとする。物体は頭部のない人型の彫刻のような形状に変化し、D-50090に近付いて首を潰す。D-50090は死亡する。D-50090の血が監視カメラのレンズに飛び散り、カメラ映像はチャンバーを映せない状態になる。
[04:25] 2名の財団職員がD-50090が収容されていたチャンバーに到着する。チャンバーの中には未分化のSCP-6000個体が2体存在している。2人の職員はそれを視認した事により異常性の影響を受け、考察を開始する。
[04:27] 2体の未分化個体がそれぞれ分化する。両方とも危険な異常性を持たない実体に分化したため、職員はそのまま確保する。
[記録終了]
補遺5 - 結論
前述の補遺資料や更なる研究の成果により、SCP-6000の起源や性質については以下のように結論付けられました。
結論
2021/05/20
結論から言うと、SCP-6000の本来の姿は"概念"であったと推測される。補遺5に示したインシデントを詳しく精査した結果、D-50090が目覚める直前、何らかの実体がD-50090の肉体に侵入していた事が確認された。この実体がSCP-6000である。D-50090は知性や感情を喪失していたが、SCP-6000が取り憑いた瞬間に元の知性と感情を取り戻しているように見えた。D-50090は何かを強く恐れていた。昔から、恐怖という概念は芸術として形而下に落とし込まれるのが定番である ― つまり、D-50090もその恐怖を形にしようとしたのだろう。そうして作り出した物体に向かってD-50090はこう呟いた ― "芸術だ"と。D-50090は安心したが、その芸術作品はD-50090を襲う彫刻となり、結果首を潰された。そしてそのままその彫刻は増殖を実行し、2つの未分化個体を生み出した。
我々の予想では、SCP-6000は"感情"と呼称されるものに最も近い概念なのではないかと推測されている。知性や感情に乏しい生物に取り憑き、強い情動を発現させ、その情動を形あるものとして出力させる。その形はSCP-6000が概念から形而下に落とし込まれる媒体であり、SCP-6000が種として増殖するための媒体であるのだろう。
つまり、今収容されているSCP-6000は、全てのSCP-6000の1%どころか、0.01%にも満たないだう、という事である。人がいる限りSCP-6000は形而下に落とし込まれ、増殖し、人類史に影響を与え続ける。
人間がなぜ昔から"理解できないもの"を"理解できるもの"にしようとするのか。その文化には、SCP-6000が大きく関わっているのだろう。彫刻、音楽、映画、演劇…そういった形で、自然災害などの未知なる恐怖や、怪物や悪魔といった害を与えるものに対する恐怖を理解できる媒体に変えようとする。その背景にはSCP-6000が居て、感情を形にさせようと誘導していたのかもしれない。
形のないものを形にしようとすること、感情を形にすること、表現したいものを表現しようとすること。
これらを我々は、"芸術"と呼ぶのだろう。
そして我々は、芸術を収容しなければならない。
サイト-173 SCP-6000担当主任
ミア・アンドリュース博士
ページコンソール
批評ステータス
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
EnglishРусский한국어中文FrançaisPolskiEspañolภาษาไทยDeutschItalianoУкраїнськаPortuguêsČesky繁體中文Việtその他日→外国語翻訳日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
短編構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6637840 (11 Jul 2020 10:56)
現時点ではDVです。展開に乏しく、盛り上がりを全てアノマリーに語らせるのみで終わらせており、フックの弱さも含め読むモチベーションが起きづらい作品だなといった印象でした。特に最後の補遺でどのような関連か具体例を挙げず投げっぱなしにしていることも読んだ後に中途半端な記事に思えました。
提案ですが、抽象的な正体を暴く過程として職員の(どうしても哲学的なものになってしまうと思いますが)ディスカッションを資料として掲載するのはどうでしょうか。感情を理性と論理で理解する展開は個人的に人間をかんじられていいなぁとなんとなく思ってます。
現状nvです。
オブジェクトの正体をインタビュー記録で語らせすぎです。理由もないのにここまで詳細に話すのは不自然かと。特に(違ったら申し訳ないのですが)芸術の下り以降は著者の伝えたいことをそのまま読まされているような印象を受けました。-17が嘘を吐いている、あるいはそう思い込んでいるだけの可能性もあり、あの証言だけでは信憑性が薄く結論は出せないと思います。
芸術とオブジェクトの関係は本人が直接語る以外の形で出して、その上で他の証拠や結論に至るまでの経緯を追加するのはどうでしょうか。インタビューと補遺4の間に内容を足す感じですね。
批評は初めてなので、あまり役に立たないかもしれませんが
最悪読んだ感想とでも思っていただければ・・・
個人的に補遺1までは、サイト-173などのちょっとしたスパイスや、"ヒトの考察から生まれる存在"という、この先の展開を期待できるような説明と味のあるスケッチの画像で、かなり興味を惹かれました。
問題に思ったのはやはり補遺3のインタビューで、Zatto13さんも述べているのと同じく、アノマリーが語りすぎており、若干説明臭くなっているようにも感じました。
それが原因で記事内での物事の動きが少なく、補遺1までに感じた期待に応えられていないように思います。
こういった超自然的なアノマリーの起源というか考察的な内容を深く述べている文書としては、自分は最初に(あれは財団の起源についても述べていますが)SCP-4960のアバナシーの記録を思い出しましたが、あれは記録内での動きとして、徐々にアノマリーについて調査・考察していく要素が前半にあり、それがあるからこそ最後の管理者の語りがより熱く、また印象深いものになっているように感じます。
あそこまで重厚なものは記事の主題が変わってしまうので難しいかもしれませんが、あの補遺3のインタビューに至るまでのきっかけになる事案?、職員の考察などがあれば、より結末が味わい深いものになると思いました。
自分はENの翻訳記事を中心に読ませてもらっており、毎回キリ番コンテスト前はどんな作品が投稿されるかいつもワクワクしているのですが、今回は日本の方が6000に挑戦するということで、よりワクワクが止まりませんでした!
成功を心から願っています。
これはほんとに余談なんですが、5000コンの時は5370以外は10位以内のものがかなり長大な記事ばかりだったので、もし6000や上位を狙うのであればそこそこなボリュームはあったほうがいいかもしれません。
個人的に感じたこととして、初見で最初の写真を見た時点ではどこにSCP-6000があるのかが分かりにくかったです。写真右側で箱型の物体に座っている一体の彫刻がSCP-6000のはずなのですが、写真のレイアウト上、中央にある先端の丸い柱のような物体がSCP-6000であるように見えてしまいました。
写真に付いている文章をSCP-6000. から SCP-6000.(写真右部) 等とするか、写真に円を追加して位置を示してもいいかもしれません。
この記事はENにて投稿されるため評価をするのはENのメンバーであり、現在の日本支部での価値観において好まれるタイプの記事を作る=ENでも好まれる記事になる…とは限らないことを考慮する必要が少なからずあると思われます。最近だと逆パターンの理由ですが「てるてるネコちゃん」がSCP-2744からSCP-2744-JPへ移動したことがありました。(個人的な意見を出しますと、現在進行中のシリーズVIの場合はシリーズJP-IIIと比較すると文字数少なめでわかりやすく、軽めの記事が多い印象があります。)他の6000コンテスト参加予定作品の下書きを見て様子を探ってみるのもいいかもしれません。
以下、これはほとんど感想ですが
かなり穿った見方ですがSCP-6000-17の語る自らの正体は、あくまでも彼を初めて視認したヒトによる解釈が元となったものにすぎないと考えられました。つまり、SCP-6000-17の語る内容に信憑性は全くなく、もしも他にも知性を持って語るSCP-6000が居たとして他個体と矛盾することを話さない保証はありません。この1件しかないインタビュー内容を財団が確かな情報と信頼するのは誤りであると感じました。
追記:
kotoba425さん、補足ありがとうございます。
この点に関して自分なりに捕捉できるかもしれないので、少しコメントを残してみます。
キリ番コンテスト前は気になって、いくつか個人的に下書きを覗いていたりするのですが、20件ほど今回も確認したところやはりキリ番コンテストなだけあってか長大なものが多いように感じました。
また気になって5000コンに投稿された未訳のものも含めて現存している66件の記事を再確認したところ、なんと11件を除いて、折り畳みが複数あるような長編のものばかりでした。
もちろん短い記事でも問題はないと思うのですが、ENではキリ番は壮大なものや重厚なものであってほしいという傾向があるように感じます。
また一つ注意すべき点として、ENではコンテストテーマに基づいたvoteが禁止されていません。そういった評価をしている方は少数だとは思いますが、テーマに関してはJPより少し重くみておいて損はないと思いました。(たしか5000コンでは5500のディスカッションに5000にメタが入るのは嫌みたいなDV理由がありました)
風土の違うENで記事を投稿するのはほんとうに大変なことだと思いますが、SCPファンの一人として陰ながら応援しています。ぜひ頑張ってください!
(wikidotの不調のためか、なぜか自分の環境だとコメントが表示されていないため、念のため再度ポストしました。もし二重投稿になっていましたら申し訳ありません。)
追記:なぜかこれをポストしたら見えるようになりました。すみません・・・
現状ではDVです。
理由は皆様と大体同じなのですが、個人的な感想として、研究者が皆他人事っぽくオブジェクトについて語っているのが特に気になりました。研究室にいつでも張り詰めた空気が漂っているわけではないでしょうが、世界中に拡散しているKETERクラスへの対処について議論しているのに、脳天気な哲学談義をしているようにしか見えませんでした。
インシデント記録を追加するなど、物語に起伏と緊張感が欲しいと思いました。
全体的に「SCP-6000によって我々人類の芸術(あるいはnature)はどれだけ影響を受けてしまったのか」という点に対する財団の解明度合いが低いように感じました.
既に指摘されておりますが,正体に関する情報ソースがインタビュのみであるのは不足感を感じます.
芸術と一言で言っても様々な種類・思想・歴史があると思います.
例えば,文芸・音楽・絵画・演劇・建築・彫刻・舞踊・映画などの芸術分類に,SCP-6000がどう影響したのか?
例えば,宗教画や肖像画などの権威の象徴として描かれた芸術と自己表現としての芸術へのSCP-6000の影響力はどう異なるのか?
我々が我々のものだと思っている芸術に,どれだけこのオブジェクトが干渉し,影響し,また同時に縛られてきたのか?
現在の稿を読んでいて,以上のようなことが疑問として浮かびました.
そうしたオブジェクトによる影響が,研究・調査により明らかになっていく…という報告書としての構造がもう少し欲しいと思いました.
こちらの下書きはSCP-JPに投稿する予定の下書きではないように思われます。サンドボックスⅢ利用ガイドにもある通り、SB3はSCP-JPに投稿する予定の記事で批評を受けるためのサイトですので、批評中ステータスを除去しました。こちらの記事の批評は別サイトで受けていただくようお願いします。
また、SCP-JPカテゴリも不適であるため除去しました。 一度付与したか手取りは外せない仕様であったためこのままで結構です。