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提案: 再始動
司令部の返答: 合意に達せず(1-1)
続報: [データ未入力]
2人の男がいた。
片割れは再始動を望んだ。しかし、得てしてそれが叶う事はなかった。
そうして二人は別れた。1人は特等席で、世界の終焉を眺めていた。もう1人は地を這いつくばり、1つの収容施設のドアにへばりつくようにしてもたれかかった。
今やあらゆる情報が、思考が、彼女の支配下にある。手遅れと言っても差し支えのない状況で、特等席から立ち上がり、外に出ることは即ち、死を意味することであることも、男は知っていた。
それでもやり遂げなければならなかった。男は、彼女をどうにかできる可能性のあるモノを知っていた。それを知った上で、行動ができるのは自分だけだと言う確信があった。財団という組織のトップに君臨する人物の、矜持でもあった。
セクターのドアを乱暴に開き、クリアランスカードをリーダーに翳し、エレベーターへと倒れ込む。
既に意識の半分は、リリー・ヴェセルカによって支配されていた。彼の思い当たるだけの全ての記憶で、彼女は男に向かって笑いかけていた。
エレベーターのドアが開くと、彼は震えの止まらない体を起こし、特別構造の収容室のドアのリーダーにクリアランスカードを翳す。
応答なし
カードを、翳す
応答なし
カードを、押し付ける
応答なし
カードを、叩きつける
応答、なし
男はただ、カードをリーダーに押し当て続けた。最後の希望は、そのドアの向こうにあるというのに、そのドアがひどく重厚で、特等席に初めて通じるドアを開いた時よりも、重く感じた。
甲高い電子音が鳴り響いた。
どの程度、カードを押し付け続けていたかはわからない。既にカードを持つ右手はボロボロで、内出血で腫れ上がるほどに痛んでいた。
そしてドアが開いた。男は収容室に入ると、ただポツンと置かれているコンピューターのキーボードを叩いた。
既に、自分がO5であるのかも、リリー・ヴェセルカであるのかも、分からなかった。
それでも、データベースが画面に提示された時、間に合った、と信じていた。
そうして男は、それを間違うことなく、声にならないような声で、読み上げた。
「████、███、███████、████、███、█████」
リリー・ヴェセルカは自身の勝利を確信していた。
既に人口の72%が彼女の支配下にあった。
1つだけ懸念があったとすれば、最後に特等席から飛び出し、わざわざ極東の島国へと向かった男の事だ。
最も、その男も既に彼女の支配に置かれていた。残るは、あの忌々しい特等席からこちらを眺めている、1の名を冠する男だけだ。
そして少女は操り人形となった男の意識へと侵入し、
鳥はその全てを、食らいつくした。
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- portal:6634493 (10 Jul 2020 08:57)
少女か緋色の鳥か、どちらにせよ世界崩壊まっしぐらで救いようの無い良いtaleだと思います。
ただ、SCP-3002内で却下された提案を知っている読者には、SCP-2000へミスリードが効かないと思われるので、嘘要素なり得ないと感じました。
ご意見ありがとうございます。
嘘要素は444のみに絞りたいと思います。