墓場再始動編

私がそこを初めて訪れた時、長い長い階段の、その一段目で出迎えたのは───蜻蛉のような青年であった。

「やぁどうも。君…だよね?前もって電話してきたの。女の子から電話がかかってくるなんて考えてなかったからさ、びっくりしちゃった」

黒いレンズの、丸い眼鏡を朝の陽光に反射させ、細長い足を折り曲げて腰掛けている。
足に肘を立て、大きな手で小さな頭を支えて、こちらに微笑みかけてきた。

「え、ええ。お手伝いの話で」
「ちゃんと外出届けは出してきた?」
「もちろんですよ。私も子供じゃありませんから」
「じゃあ行こう。難しいことはそうないから安心してくれたまえ」

脚の長さにしては低い段を、一段一段彼は丁寧に登る。小柄な私でも、追いつくのは容易かった。

「まだまだ寒いから多くの花は咲いてないけど、お手入れは必要だからねぇ。花は咲く前も花だからさ」

三寒四温。まだ早春だ。この時期に咲く花もあるだろうけど、春爛漫と言うには早い。

「じゃあ───」
「そう、君にやってもらうのは水やりだ。力仕事は極力ぼくがやるから気にしなくていい」

そうこう言っているうちに、階段を登り終える。ゆっくり歩いたおかげでそう疲れはしなかったが、当の彼は「やっぱりエレベーターとかエスカレーターとか要るよね」と顎を摩っていた。

しかしエスカレーターとか、エレベーターとかよりも私の関心はひとつであった。

綺麗、だったのだ。そこは。墓地であるにも、花がほとんど咲いていないにも関わらず。
よく整備された花壇に、生垣は綺麗に整えられている。華やかさが今はない分、朝の静寂な雰囲気と相俟って淑やかな印象を与えていた。

「ようこそ、第十五共同墓地に。生きてても亡くなっても、ここはみんなを歓迎する…ところになればいいなぁと思ってる。勿論君も歓迎だよ」

公園でよくある、アスファルトの屋根の下にはベンチとテーブル。近くには花々を観賞するための道と小川まで流れていて、小さな魚がちょろちょろと泳いでいた。


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