SCP-2731-JP 『子宮荘』清書

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サイト-81731職員へ通告

近年、一部のSCP-2731-JP-Bの間で喫煙行為が流行しています。
このままでは、出荷先で予期しない事態が起きかねません。サイト-81731職員は常に質の高いSCP-2731-JP-Bを出荷できるよう心掛けてください。

また、SCP-2731-JP-Bに許可のない物品を渡す行為はすべて禁止されています。
SCP-2731-JP-Bに物品を渡す、または取引を試みる人物を目撃した場合は速やかに管理部門へ報告してください。

お待ちしております。

— サイト-81731管理者

アイテム番号: SCP-2731-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2731-JPは財団のフロント企業が所有する社員寮として偽装されます。常に2名の武装警備員と必要な人数の看護師を配置し、関係者以外の立ち入りを禁止してください。

SCP-2731-JPの各階にはUPS1が設置されます。SCP-2731-JPへの電力供給を常に確保し、SCP-2731-JP-Bが不要に生産される事態を阻止してください。

SCP-2731-JP-Bの生産は各部屋のブレーカーに接続されたBPC2によって半自動化されています。定期的にSCP-2731-JP-A内部の照明を目視で確認し、BPCが設定通りに作動していることを確認してください。SCP-2731-JP-Bの生産に問題が発生した場合は該当する部屋のBPCを停止させ、各部屋に設置されている照射機を用いてSCP-2731-JP-A内部を光で照らしてください。

"生理プロセス"が発生した場合、SCP-2731-JP-A内部の清掃、各設備の点検を行い、必要な時はメンテナンスを行って運用に影響が出ないようにしてください。また、SCP-2731-JPにひび割れ等の損傷が発生した場合は全部屋のSCP-2731-JP-Aを非活性化させた状態で補強工事を行ってください。

生産されたSCP-2731-JP-Bは運搬用保育器に収納した後、SCP-2731-JP内部に増設したエレベーターを通じて地下道路に移動し、サイト-817313へと運搬されます。SCP-2731-JP-Bにはカバーストーリー"児童養護施設"を適用し、財団の存在及び自身が置かれている環境に不信感を抱かないようにしてください。

説明: SCP-2731-JPは熊本県███町に存在するコンクリート製の3階建てアパートです。SCP-2731-JPには1階ごとに4つの部屋、合計で12つの部屋が存在します。各部屋の玄関扉には"101号室"から"304号室"までのナンバリングが振られた白色のプレートが設置されています。収容当初、各部屋の内部にはSCP-2731-JP-A、トイレ、洗面台、台所、一口のガスコンロ、ブレーカー、照明器具などの設備が設置されていました。現在はSCP-2731-A、ブレーカー、照明器具以外の設備は撤去され、SCP-2731-JP-Bの生産を安定化するための機械設備が設置されています。また、SCP-2731-JPの敷地内には計12体の地蔵4と計12本のビニール製風車が設置されていますが、SCP-2731-JPが有する異常性との関連は不明です。SCP-2731-JPが建設された経緯は明らかになっていませんが、第二次世界大戦時には既に存在していたことが判明しています。

SCP-2731-JP-Aは104号室以外の各部屋に設置されているバスルームです。その内部には浴槽、シャワー設備、排水口、換気口、白色の照明器具が設置されています。また、SCP-2731-JP-Aの内壁には薄い桃色のタイルが敷き詰められています。SCP-2731-JP-A内部の照明器具は各部屋の壁にあるスイッチ、または各部屋の玄関上部にあるブレーカーによって操作が可能です。SCP-2731-JP-Aはその内部が光で照らされている間、活性化することはありません。

SCP-2731-JP-Aは内部の照度が0.2lux5を下回っている間、以下のプロセスでSCP-2731-JP-Bを生産し続けます。
 

SCP-2731-JP-B生産プロセス


照明が消えた直後、SCP-2731-JP-A内部が琥珀色に発光する。以下、琥珀色に発光している状態を「活性化」と呼称する。


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活性化したSCP-2731-JP-A

  1. 活性化して3秒経過。浴槽内が羊水と類似した液体で満たされる。このとき、浴槽内の側面に付着している受精卵状態のSCP-2731-JP-Bを回収できる。なお、結合し受精卵になる前の卵子と精子は確認されていない。
  2. 活性化して4秒経過。浴槽内の排水口と繋がった状態でへその緒が形成される。心臓が形成され、心拍活動が始まる。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約1cm、体重約4gである。
  3. 活性化して8秒経過。頭と胴体の境、手足などの四肢、顔の輪郭が明確になる。脳の神経細胞の形成が始まる。口や歯、生殖器が形成される。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約4cm、体重約30gである。
  4. 活性化して12秒経過。手指が完成する。この時点で身体の器官のおおよそ8割が形成されている。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約16cm、体重約100gである。
  5. 活性化して16秒経過。指先に爪が形成される。脳の前頭葉が発達し、活発に運動するようになる。頭髪が生え始め、胎脂がSCP-2731-JP-B全体を覆うように形成される。腎臓や膀胱の形成が完了する。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約20cm、体重約150gである。
  6. 活性化して20秒経過。腎臓の活動が始まる。また、この時点で聴覚が機能していると推測される。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約25cm、体重約350gである。
  7. 活性化して24秒経過。眼球活動が始まる。また、この頃から脳波を観測できるようになる。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約30cm、体重約1000gである。
  8. 活性化して28秒経過。この時点で骨格、臓器のおおよそ9割が完成する。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約40cm、体重約1800gである。
  9. 活性化して32秒経過。肺の生成が完了。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約45cm、体重約2200gである。
  10. 活性化して40秒経過。へその緒が羊水と類似した液体の中で溶解し、SCP-2731-JP-Bの生成が完了する。このときのSCP-2731-JP-Bは身長約50cm、体重約3000gである。
  11. SCP-2731-JP-Bの生成が完了して5秒後、再び生産プロセスが始まる。

活性化している間、SCP-2731-JP-Aの扉6は施錠され、中の様子を直接目視することはできません。なお、生産プロセスの途中であってもSCP-2731-JP-A内部を直接光で照らすことによって活性化は中断され、扉が解放されます。このとき、SCP-2731-JP-Bのへその緒は羊水と類似した液体の中で溶解し、その直後に羊水と類似した液体は浴槽内の排水口に吸い込まれて消失します7

SCP-2731-JP-Aが活性化している間、SCP-2731-JP及びSCP-2731-JP-Aは破壊耐性を有します。なお、SCP-2731-JP-Aが活性化していない間は通常の方法で破壊が可能です。

SCP-2731-JP-Aが3週間以上非活性化状態にあるとき、"生理プロセス"が開始されます。

SCP-2731-JP-A生理プロセス


  1. SCP-2731-JP全体が揺れ始める。
  2. 揺れに伴ってSCP-2731-JP-A内壁のタイルが剥がれ落ち、露わになった内壁から赤色の液体8が滲み出る。
  3. 滲み出た赤色の液体が内壁全体を覆いつくす。
  4. 内壁を覆った赤色の液体が乾燥すると同時に、タイルの形を形成する。
  5. SCP-2731-JPの揺れが収まり、生理プロセスは終了する。

生理プロセス終了後、SCP-2731-JP-A内部の底は剥がれ落ちたタイルで埋め尽くされます。そのため、生理プロセス終了後はSCP-2731-JP-A内部を清掃する必要があります。

生理プロセスの影響により、SCP-2731-JP-A内部に新たな照明器具を増設することは困難です。なお、SCP-2731-JPの揺れ自体は人が立っていられる程度のものであり、SCP-2731-JP-Aの外部から光を照らすことは難しくありません。

なお、かつては1階の最奥に位置する104号室にもSCP-2731-JP-Aが設置されていたと思われます。しかし、何者かに撤去された痕跡があり、財団が接触する以前に第三者が持ち出した可能性が示唆されています。

SCP-2731-JP-Bは人間の胎児です。SCP-2731-JP-Bの成分及び構造は人間と一致し、異常性は見られません。生成されるSCP-2731-JP-Bは東アジア、東南アジア系の人間の子供と類似した容姿を持ちます。DNA検査の結果、SCP-2731-JP-Bの各個体同士に血族的な繋がりは見られませんでした。また、現在まで過去に生成されたSCP-2731-JP-Bと同一人物であると思われる個体が再生成された記録はありません。

SCP-2731-JP-Bは通常の人間の子供と同様に成長します。また、生育環境や教育により、運動能力や学習能力、人格の形成に個体差があります。成長に伴って生殖器の発達・精通・初潮が見られることから、SCP-2731-JP-Bには生殖能力があると推測されます。なお、SCP-2731-JP-Bに生殖行為を行う実験は倫理委員会により禁止されています。

特筆すべき事項として、これまでの間、生成されてから19年以上生存した個体は確認されていません。死因は個体によって異なり、不慮の事故や疫病、または事件に巻き込まれて死亡したケースが報告されています。予期しないアクシデントの発生を防ぐため、生成されてから18年が経過したSCP-2731-JP-Bはサイト-81731の地下区域へと移動され、安楽死が施されます。

死因が異常性によるものなのか確認するために、今現在、地下300mに位置するシェルターにて生命維持装置と接続し19年以上生存させる計画が進行しています。

補遺1: 赤居あかい博士の提案により、"Disposableディスポーザブル.Childrenチルドレン"が始動されました。

未成年の子供を標的とするSCPオブジェクトは数多く存在する。
SCP-956("子供割り人形")は未だに子供たちを虎視眈々と狙っているし、SCP-565-JP("手のひらヒーローズ")は人類のために毎年一人の子供を捧げる必要がある。
しかし、子供の被験体を確保することは決して容易ではない。今後、収容するために大勢の子供を犠牲にしなければならないSCPオブジェクトが出現したとき、我々は間違いなく苦戦を強いられる。最悪の場合、プロトコル12を施行することになるだろう。
そこで、SCP-2731-JP-BをDクラスとして動員するプロトコル"Disposableディスポーザブル.Childrenチルドレン"を提案する。
SCP-2731-JPの管理は不可欠である。しかし、コントロールは容易い。SCP-2731-JPを用いれば、未成年の子供を安定して生産することができる。
そして何よりも、これ以上罪なき子供たちを犠牲にしなくて済むのだ。

— SCP-2731-JP研究主任 赤居あかい誠一せいいち

赤居博士が作成したガイドラインのもと、倫理委員会の監視下においてSCP-2731-JP-Bの生産、生育、教育、そして実験への導入及び収容プロトコルへの組み込みが許可されます。

このガイドラインにはBPCの運用方法及び、"Dクラスとして動員されるまで、SCP-2731-JP-Bには健康で文化的な最低限度の生活を営む権利が保障される"等の倫理的規定が含まれます。

上記以外の規定及びガイドラインの詳細は"SCP-2731-JP運用ガイドライン"を参照してください。

補遺2: 以下はSCP-2731-JPの元所有者である█████教授に対して行われたインタビュー記録です。

















該当データへのアクセスリクエスト受理……成功

該当データを展開します。


"Disposable.Children"の停止、およびSCP-2731-JP収容プロトコルの改変を求めます。

我々がSCP-2731-JPを発見し、"Disposable.Children"を実行して以降、日本における流産・中絶の件数が急増しているという統計データが報告されています。
SCP-2731-JPは単に胎児を生産する便利なアパートではありません。あれは、人の子を奪い、再び産み直す怪物なのです。

もちろん、流産・中絶の急増をSCP-2731-JPによるものであると断定するのは難しいでしょう。
ですが私は、数か月前に決定的な証拠を掴みました。

私の妻は8年前、交通事故で流産しました。女の子でした。
サイト-81731に所属して以来、数多くの子供たちを見てきました。その中に一人、妻によく似た8歳の女の子がいるのです。最初は気のせいだろうと、そう考えるようにしていました。しかし、見れば見るほど、亡くなった妻に本当によく似ているのです。笑ったときのえくぼは妻にそっくりで、目元は私と瓜二つです。

あり得ないとは思いました。思いましたが、どうしても「違う」という証拠が欲しかったのです。
私は仏壇から娘のへその緒を取り出し、あの女の子の頭髪と共にDNA鑑定を行いました。
鑑定結果は、私を裏切るものでした。無断でDNA鑑定を行ったことは謝罪します。しかし、あの女の子は、間違いなく私の娘なのです。

SCP-2731-JPは新たに生命を産み出すのではなく、過去から命を奪い、再び肉体を与えて産み直すオブジェクトなのではないでしょうか。
SCP-2731-JPの敷地にあるお地蔵様は、水子地蔵、さらには地蔵菩薩ではないでしょうか。であるならば、あのアパートを建てたのはとんでもない悪意を持った最低の人間です。

"Disposable.Children"の継続は、何も知らない人々から子供を取り上げる行為と同じことです。これでは、プロトコル12と何ら変わりません。"Disposable.Children"の停止、およびSCP-2731-JP収容プロトコルの改変を強く求めます。

— サイト-81731所属研究員 桜木隼人
桜木さん、やはり本気なのですね。
分かりました。あなたの勇気と行動力に敬意を示し、要請書を受け取りましょう。

しかし、書類に不備があるようですね。文章にもいくつか訂正すべき点があります。これでは、日本支部理事会も受理してはくれないでしょう。私から直々に添削指導しますので、私の管理室にまでお越しください。

お待ちしております。

— サイト-81731管理者

次のデータを展開します。


桜木研究員が失踪してから4年が経過。
本日、仮結成中の機動部隊群あ-1("子供たち")は仮想訓練にて高い成績を収めた。
だが、やはり子供の身体では限界がある。現場に導入するため、さらなる改造手術を施す計画が可決された。子供たちは今まで以上の地獄を体験することになるだろう。

しかし、まだサイト-81731を押収する段階には達していないと判断する。
赤居博士らの行動は倫理に反するものではあるが、その行動はあくまで、財団の理念である"確保、収容、保護"に基づいている。
そして何よりも、子供たちの存在は財団の利益に大きく貢献する可能性があるのだ。

先日発見されたSCPオブジェクト内部への探査部隊として、子供たちが候補に挙がっている。おそらくは、これが初の実戦導入になるだろう。
その実践導入による成果が価値あるものでなかった場合、子供たちの犠牲は不要であったと判断し、赤居博士及びサイト-81731を"II - 正常性と人道に対する罪"に該当するものとして執行を要請することとする。

なお、桜木研究員が発見したという個体は依然として不明である。
出荷するSCP-2731-JP-B全個体を検査してきたが、該当する個体は未だに検出されていない。存在自体が疑われるが、もし生存しているならば、強力な切り札になるだろう。

— サイト-81731潜入審問官 Navy.Thousand
報告を受け取った。
貴官から執行の要請を受理し次第、各地に機動部隊を派遣し、サイト-81731と共にSCP-2731-JPを押収、赤居博士を含むサイト-81731職員を執行するものとする。なお、桜木研究員が発見したという個体の有無に関わらず、SCP-2731-JP-Bは全個体を安楽死処分とする。


追記:子供に煙草を渡すのはやめたまえ、研究補佐。健康に悪い。

— 米国本部内部審判部門 日本支部監査局

ユーザ "Navy.Thousand" のログアウト……完了

秘密回線へのアクセス記録を削除……成功

情報端末のシャットダウンを開始します。

お疲れ様でした。













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