Tale案

寺田寅彦『俳句と地球物理』

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懐手して宇宙見物


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20██年8月4日 / サイト-81██ / 催馬楽綾香

08:45 a.m. (JST)

私、催馬楽さいばら綾香あやかは亜熱帯の沖縄より高い本州の気温に心の中で悪態をつきながら、所属するサイト-81██へと出勤した。最終防波堤たる制汗剤のパラフェノールスルホン酸亜鉛の抵抗虚しく、私の汗腺は、コンクリートや建物からの電磁波──短波長、長波長問わず全ての領域の光──の放射によって引き起こされる刺激に屈服した。汗は肌を濡らし、白いシャツは肌に張り付くことで不快感を与える。

「早く冷房の効いたところに行きたい……」

丘の上に3階建ての建物が見える。この坂を登れば職場であるサイト-81██の第3研究棟に到着する。多少古いとはいえ見事に冷房の効く建物だ。

最後の坂をなんとか越え、入館手続きを済ませた。早く自室で涼みたい。エントランスは空調が効いていない。暑い。

「おはようございます」
「暑いですね」

こんなときの同僚の挨拶ほど煩わしいものはない。暑い中で立ち話でもさせる気か。まあ彼も暑いのは好まないだろうから早く切り上げてどこかへ行ってくれ。適当に返し、自室へ急いだ。

自室に入るや否や机に荷物をぶち撒け、エアー・コンディショナーの出力を全開にした。冷媒が管を通り、圧力の急変により蒸発し、周りから熱を奪う。汗もまた蒸発し風は濡れた肌を冷やす。

昼過ぎから転眼さんとの打ち合わせがあるから準備しておかなければならない。ちょっとした仕事だ。

蒐集院の派閥は独自の資料を持ち、具体的なノウハウを独占しようとすることが多い。

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20██年8月4日 / サイト-81██ / 催馬楽綾香

08:45 a.m. (JST)


寺田寅彦『俳句と地球物理』

哲学も
 科学も寒き
  嚔哉くさめかな


tale-jp 扶桑紀



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執筆者: hitsujikaip
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最終更新: 09 Dec 2020 04:03
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