音声記録: 最後の人類

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[[オーディオログの書き起こし:開始]

[長い無音部分]

君が秘密の組織、財団で働いていると想像してみてくれ。その財団の唯一の存在目的は、超自然的なもの、地球外のもの、またはそれ以外のありとあらゆる珍しいオブジェクトや生物を確保し、収容し、保護することだ。

その中には無害で安全なものもあれば、君の体を突然変異させて機械に変え、心を魂のないかつての自分の殻に溶かしこんでしまうものもある。他にも、被害妄想、恐怖、怒り、幻覚を広範囲に引き起こすものもある。中には、地球そのものが何百万もの岩の破片に砕け散り、全人類をアンデッドに変えてしまうものもある。この秘密の財団は、それらを封じ込めている。地球上に安住している数十億の魂を守るために。

そして、君がそこで研究し、分析し、それらの物体を守ることを任務としていると想像してみてくれ。君や同僚、民間人が殺されることのない環境で。

プレッシャーなんて無い。だろう?

[かすかな、引きつった笑い声]

それこそが私がしてきたことだ。毎日毎日、人類のために危険に身をさらしていた。危険に見えるだろう。実際そうだったが、楽しかったし、給料も良くもあった。最も悪い部類の奴らと仕事をしたこともある。悲しいことに過去形となってしまったが。

違うことを想像してみよう。もしオブジェクトの全てが解き放たれたとしたら?

すべて…

一つ残らず。

一つも。

一日で数十億人が混乱によって死ぬだろう。数え切れないほど、数百万人がグロテスクな生き物に変身する。何世紀も前に見たことのないようなものだ。「生き残った」何十万人もの人々は、昨日まで自分が生きていた明るくて緑と青色の平凡な世界からは完全に歪められた世界にいることに気づくだろう。

勘のいい君は気付き始めているだろうが、これは仮説の中の話ではない。結局のところ、君は悪夢の中を生きている。

それはすべて私達のせいだ。私達の失敗のせいだ。

[長い無音部分]

今、どうなっているのか。君は知っているだろう。いくつかのまだ生き残っているサイトは、主に安全な軍事用地や世界中の小さな農場に位置している。いくつかは古い財団のサイトを乗っ取っている。今は多少安全になった。混乱を引き起こしたり破壊されたりしているが。私はここにいる。サイト-23に、一人で。私がどこにいるかを明かしても害はない。私に死んで欲しいと思っている人はサイト-23がどこにあるか知らないだろう。

俺の話は漫然としてるよな。驚くことじゃない。少しおかしくなってきたかも…かもしれない。このログが俺の正気を保っている唯一のものだ。正気。正気度。面白い言葉だ。自分の正気と一貫性を失っているのは分かっている…10年の亡命生活の後ではな。いや…隔離か。どっちでも変わらないが。

とにかく、これを読んでいるなら私はおそらく既に死んでいる。5年も持つまい。「たった5年しか?」だって?そうだ。5年だ!長い孤独な5年。5年前に世界に何が起こったのか 歴史を教えてあげようか。思い出せればだけど…

[無音部分]

そこが問題なんだけどね。何が起こったのか覚えていない。起きている間中、どうしてオブジェクトや生物が収容違反して世界を破壊するようになったのかを考えていた。理由が分からない。内部犯行なのか?収容違反なのか?戦争か?安全システムと核安全装置の壊滅的な故障か?いくつか組み合わさった理由があるに違いないが…他のサイトについては何も言えない。サイト-19…サイト-21…サイト-7…

[そっとため息をつく。無音部分]

世界が死にゆくのを見るのはどんな気持ちか分かるか?

もちろん、君はそんなものを見ることはないだろう。誰も目の当たりにすることはない。君もは幸運だ。トカゲのような怪物に引き裂かれる人々を見なくて済む。都市全体が機械に変化して、人々が人間性のない変人ロボットに変わるのも見なくて済む。それがロンドンで起きたことだ…ニューヨーク市でも…そして…神のみぞ知ることだが、他の多くの都市でも起きた。

ワシントンD.C.が核ミサイルによって地図から消し去られたのを見た。

アメリカ中西部全体が[聞き取り不可能]となり、灰と火から灰色とオレンジ色に変わるのを見た。

それしか出来なかった。見るだけ。待つだけ。ある日、私は…

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ー死んだ同僚をリストアップしてみた。リストを作った。ああ、なんてこった。あまりにも多すぎる。

[嗚咽]

ほとんどの管理者がいなくなった…博士…博士…クレフ博士…アガサ・ライツ博士…ジャック・ブライト博士…スノーリソン博士…サイモン・グラス博士…

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…ハイデン博士…オーラ博士…マッケンジー博士…エージェント・ストレルニコフ…エイブリー・ケイツ氏…ウィンタース博士…ライト博士…ザイデ捜査官…

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そしてエージェント・ハーパー。これが最後の一人…だろう…

[短い無音部分]

私は生きている最後の人間なのかもしれない。我々がしたことを覚えている最後の一人だ。世界のために何をしようとしたか。

これが安全に保管されているとは思えないけれども、やってみることにした。これを見つけた人は知っていて欲しい。私は義務を果たしたということを。ここから、私は物事を正そうとしてきた。いつか戻ってきて、正常性を取り戻すつもりだ。同僚がいてもいなくても、私は戻ってくる。

私には何の夢物語もない。正常性が戻る前に死ぬ可能性が高いが、少なくともやり切ったら、一緒に働いていた仲間と共にいることになるだろう。気心の知れて一緒にいると安心する人とね。

だから…そうだ。

これこそがジェイコブ・ケンジントン博士だ。ロボット工学の専門家でサイト23のスタッフ研究員で、まだ生き残っている最後の財団の研究者だ。

さようなら。

[[記録終わり]]

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  1. portal:6611312 ( 04 Jul 2020 01:21 )
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