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SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: KeterEuclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPとその周辺は財団によって買収され、一般人の侵入を防いでいます。SCP-XXX-JPは、モーションセンサー搭載の監視カメラによって24時間体制で監視します。動体検知によって対象の出現を確認した際、職員による会話が即座に行われます。対象の終了後は遺体を回収し、問題がなければ焼却処分されます。
説明: SCP-XXX-JPは、長野県██市██町の山間部に位置する木造建築の家屋です。全ての窓は磨りガラスで仕上げられているため、通常より透明度が低くなっており、中を確認することが出来ません。50年以上前に建築されていながら劣化が殆ど見られず、非常に高い破壊耐性と腐敗耐性を有しています。そのため、後述する異常性から扉が閉まった場合、どのような手段を用いてもSCP-XXX-JP内に侵入することは不可能です。
未発時のSCP-XXX-JPに人間が侵入すると、約5分後に自然とSCP-XXX-JPから出ようとします。この行動を阻止しようとする人にも同様の影響が及びます。また、SCP-XXX-JP内にカメラなどによる記録の試みは、発生時に原因不明の破損によって全て失敗しています。
SCP-XXX-JPの異常性は、特定の人間(以下対象)をSCP-XXX-JP内へ不定期に転移させ、対象の家族に似た外見を持つ人型実体(以下SCP-XXX-JP-1)が出現します。転移した際、SCP-XXX-JPは対象が以前に住んでいた、又は長期滞在していた家の間取りに変化します。これにより、外部の状況を観察出来ることが殆どであるため、対象との対話も可能になります。
SCP-XXX-JP-1は家族としての振る舞いをしていますが、本来の性格とは異なることがあります。元々良識的であった場合は変化がなく、粗暴であった場合は良識的な性格に変化しています。また、大量出血を伴う損傷でも、迅速な自己修復によって治療します。約2ヶ月後、SCP-XXX-JP-1と対象は共に心中を遂げ、SCP-XXX-JPの異常性は喪失します。
対象が転移する条件は不明瞭ですが、自身の家庭に対して問題を抱えており、現実逃避から精神疾患を患った経験がある人物を選択しているとしています。転移後、SCP-XXX-JP-1との生活に最初は戸惑いを見せますが、やがてそれを受け入れていきます。また、対象の心中に対する反応は、大半が容認されているように見えます。対象の行動に強制力が働いた形跡は確認できませんが、SCP-XXX-JPの影響があった可能性は否定できません。
補遺1: 以下は転移した対象の記録の一部と、赤谷氏に対して行われた会話記録です。
転移記録 - XXX - 1 - 2015/03/04
対象: 山本香菜、56歳の女性
家庭状況: 両親を事故により亡くしている。
様子: 最初に確認された事例。未知の方法により、SCP-XXX-JP内からの音を聞くことが不可能であったため、SCP-XXX-JP内にあった固定電話を使用して会話した。しかし、すぐにSCP-XXX-JP内での生活を優先するようになる。68日後、SCP-XXX-JPの異常性が突然喪失し、山本氏は刃物による自殺で死亡していた。また、固定電話は自殺する1週間前に解約されていた。
転移記録 - XXX - 4 - 2018/10/12
対象: 宮永一朗、32歳の男性
家庭状況: 母子家庭であり、過剰な教育方針から絶縁している。
様子: しばらく暴れている様子が確認されたが、こちら側から説明を行うと沈静化した。その後は紙やペンを使用し、掃き出し窓に貼り付けることで対話を行い、SCP-XXX-JP-1の存在と自己修復能力が初めて確認出来た。89日後、ガソリンを撒いたあとに火を付けたことで死亡し、残された遺書から心中を行ったことが判明した。遺書の内容は、SCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-1に対する好意的な反応、SCP-XXX-JP-1から心中を持ち掛けられてそれを了承したこと、そして「自分の本当の家はここです。あの人達が言うように、幸福なまま死にたい。」と言う旨が記述されていた。
転移記録XXX - 6 - 2019/09/10
対象: 赤谷勇輝、27歳の男性
家庭状況: 幼少期に離婚しており、父親と暮らすようになる。
様子: 赤谷氏が所持していた携帯電話を使用し、SNSを通じて会話が行われた。電話は何故か使用出来ないとのこと。以前よりも外との会話が続いており、3ヶ月が経った現在でも心中を行なっていない。転移後の詳細は会話記録-XXXから参照。
追記: 2020年の3月中旬から応答が無い。
赤谷氏への会話記録-XXX
付記: 赤谷氏には円滑な会話を行うため、事前にSCP-XXX-JPの異常性に関する説明を行っています。その他の詳細な情報は、関係者などのインタビューから収集しました。
質問 回答 備考 君は赤谷勇輝で間違いはない? はい。あの、彼女は無事ですか? 婚約者は赤谷氏が前触れなく消失したと証言。 無事です。間取りは昔住んでいた間取りと同じ? 全く同じです。 過去に2回引越ししており、同棲目的で再度引越していた。 開けそうな場所は? 全部鍵がかかっています。 無し 何か会話が取れそうなものは? 携帯以外ありません。 以前からあった紙やペンも無いらしい。 家族の名前は達海1、葵2、紡3で合っている? 合ってます。 無し そっちも同じ? 同じだと言っています。死んだはずの妹までいる。 妹は現在故人であり、死因は手首を切っての自殺。 君が何でそこにいるか知ってる?予兆は? 分からない。 出現前の赤谷氏自身は特に変化はなかった。 家族の誰かから不当な扱いを受けていた? そうです。 無し 母親? 違います。 現在は再婚している。 父親? そうです。 現在は病死している。 今もその扱いを受けているの? いえ、もう死んでます。 病死するまで介護をしていた。 そこから出たい意思はある? あります!早く出してください。彼女に会いたい。 無し 父親が怖い? 怖くないけど、ここにいたくないです。 心的外傷から通院歴あり。 父親が憎かった? 殺したいほど憎かったけど、殺さなくて良かったと今ならそう思います。 赤谷氏の過去について関係者は全く知らなかった。
補遺2: 赤谷氏は、SCP-XXX-JP-1に対して他の対象には見られない反感を示し、それが他の対象の出現を防いでいます。そのため、オブジェクトクラスがKeterからEuclidに格下げされました。しかし、今後の影響から赤谷氏が心中に参加しないとは限らないため、慎重な会話が求められます。
補遺3: 2020年4月25日に赤谷氏が音信不通になってから初めて、監視カメラに不審な行動が映っていました。以下はその書き起こしです。また、SNSでの会話が不可能になり、代替手段を現在模索しています。SCP-XXX-JPに目立った変化は見られませんが、原因は不明です。
映像記録
日付: 2020年04月25日
時間: 16時58分
[記録開始]
16時58分: 電気は付いておらず、赤谷氏らしき人影が掃き出し窓の向こう側に立つ。
16時59分: 赤谷氏が掃き出し窓を開けようと掴んで揺らしているように見える。
17時2分: 赤谷氏が一時掃き出し窓から離れる。
17時11分: 掃き出し窓の横から手が伸びており、しばらく何かを掴もうと腕を動かしている。
17時15分: 戻ってきた赤谷氏が伸びてきた腕を引っ張る。その際、赤谷氏は腕を何度も振っている。
17時18分: 立ち上がった赤谷氏がベランダの掃き出し窓に近付き、何かを書くような動きをしてから屈む。
17時20分: 赤色の塗料で「でれない」と書く。
17時22分: 空いた場所に「だして」と書く。
17時23分: 次に「ケータイこわされた」と書く。
17時24分: 書いた文字は次第に消えていく。赤谷氏が掃き出し窓を何度も叩く様子が確認される。
17時27分: 赤谷氏は「こんなのいらない」と言う文字を最後に何も書かなくなる。
17時28分: 電気が戻り、赤谷氏の背後に3体の人影が映る。
[記録終了]
ページコンソール
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6593510 (25 Jun 2020 16:28)
拝読しました。
現状NVです。私にはスポイラーの内容を読み取れませんでした。ラストシーンは好みなので、意図が読み取れていたらUVするかもしれません。
SCP-XXX-JP-1が被害者を自殺させようとしているのは異常性の説明と
こちらから読み取れますが、トラウマを乗り越えて幸福な状態になった後に心中に踏み切らせるには精神影響かSCP-XXX-JP-1が一緒に死のうと発言しているなどの描写か、希死念慮を持った人間を転移対象に選択している旨の記述が有ったほうが良いのかもしれません。
以上です。
拙い批評ですが参考になれば幸いです。
批評ありがとうございます!近い内に修正&改稿を行います!
追記: 指摘して貰った部分は全て修正&改稿させて頂きました!
また、SCP-XXX-JP-1が被害者を自殺させようと〜の部分は「SCP-XXX-JP-1が一緒に死のうと発言している」という描写を採用させていただきました!改めて批評ありがとうございました!