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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは標準人型収容室にて収容され、通常のヒトと同様の食事を1日に3回与えられます。SCP-XXX-JP-AがSCP-XXX-JPの範囲5km以内に侵入した際、別の施設への移動が即座に行われます。また、SCP-XXX-JP-Aへの不安や頻繁な移動によるストレスを緩和する方法として、承認を得た娯楽品や嗜好品の提供を許可されています。
SCP-XXX-JP-Aは山道に誘導され、人目に触れないように隔離されます。そのため、SCP-XXX-JPを保護する施設は山奥に限定されます。また、SCP-XXX-JP-Aの監視または警備を行うため、移動時には職員を必ず1人以上配置します。
説明: SCP-XXX-JPは「北瀬 拓郎」と呼称されている、26歳の日本人男性です。内部のヒューム値が常態より高いこと以外は通常のヒトと変わりませんが、時折自身の見ている景色とは違う景色が見えると言う幻覚を訴えます。また、SCP-XXX-JPには時速8kmで接近する影(以下、SCP-XXX-JP-A)が存在します。この現象は過去に3例起きていますが対象の死亡等により、現在確認されている現象はSCP-XXX-JP, -Aのみです。そのため、異常性の発生原因などについては十分な研究が進んでいません。過去のデータを調査した結果、共通して見られる特徴としては以下のようなものが挙げられます。
- 追跡する存在(以下影)は通常時、不定形で影のような形状。
- 追跡対象となった人物(以下対象)が移動した道順に沿って移動し、乗り物などで移動速度が変化した際も同様に速度が変化。
- 影は物体に接触出来ず、壁などを透過することが可能。
- 対象の内部ヒューム値は常態よりも高いが、影が接近する度に内部ヒューム値が徐々に低下。
- 影の内部ヒューム値は不安定で、低ヒュームと高ヒュームを往復。
- 両方が接触すると例外無く影は消失し、対象は様々な要因で死亡。この時、急激なヒューム値の低下を確認。
透過によって対象の内部ヒュームに接触出来ることから、双方に対して致命的な事態が引き起こされた可能性が研究班の間で考察されています。また、ヒューム値の変動から現実改変能力の介入も相互に関連していることが示唆されています。
SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JPの知覚1を共有出来るようであり、それによってSCP-XXX-JPの居場所を特定しています。また、SCP-XXX-JPに対して敵対的であり、周りに対しては主に無関心を示しています。SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-Aの敵意を無意識に感じ取り、恐怖心からストレス障害を患っています。
SCP-XXX-JP-Aは一部分を人間に似た顔を形成させることが出来ますが、それはSCP-XXX-JPの顔と非常に似ています。その上、SCP-XXX-JP-Aが顔を形成すると同時にSCP-XXX-JPは幻覚を訴えることが判明しました。したがって、幻覚が起きる原因はSCP-XXX-JPも視覚のみではありますが、同様に知覚を共有したためではないかと考えられています。
補遺1: SCP-XXX-JPは、自身が行った通報によって財団の注意を引き、SCP-XXX-JP-Aを発見したことで保護されました。通報の内容は「自分を殺そうとする奴がいる」と言うものでしたが、当時通報を受けた警官は支離滅裂な言動から事態を重く見ていませんでした。しかし、SCP-XXX-JPが住んでいる地域でヒューム値の変動が確認され、通報前に捜査が始まっていたことで即座に対応することが出来ました。
SCP-XXX-JPは当時、長野県千曲市の農道にて異常性が発生したとされ、ヒューム値の変動と現実性の低下から現実改変者が出現したと当初は考えられていました。しかしながら、発生場所にいたSCP-XXX-JPには高い内部ヒューム値でありながら現実改変能力が備わっておらず、低下していた現実性は徐々に元の状態へと戻りました。その後、追跡を行う前のSCP-XXX-JP-Aを発見、確保しました2。収容時、SCP-XXX-JPへの敵意を向ける理由として"身体を乗っ取られたと思ったから"と主張しました。
補遺2: これまでSCP-XXX-JP-Aへのインタビューは、少しの反応しか得られませんでしたが、9回目に行われたインタビューで新たな反応が見られました。以下はその記録です。
インタビュー記録-XXX-JP-A
対象: SCP-XXX-JP-A
インタビュアー: 桃山研究員
<録音開始>
桃山研究員: こんにちは、SCP-XXX-JP-A。今日もお話をしてくれませんか?
SCP-XXX-JP-A: (無言)
桃山研究員: 前にSCP-XXX-JPを憎んでいると聞きましたが、それだけでは矛盾していることが多々あると思うんです。
SCP-XXX-JP-A: (無言)
桃山研究員: どうして一度も移動を止めないのですか?このままでは死んでしまうと言ったはずです。
(SCP-XXX-JP-Aの一部分が人間の顔に変化する。)
桃山研究員: うおっ。
SCP-XXX-JP-A: 今まで無視して済まなかったよ。色々考え事をしてたんだ。でも、もう疲れた。
桃山研究員: あ、あの。
SCP-XXX-JP-A: 聞きたいことがあるなら話すから。きっと協力した方が早いんだろうし。
桃山研究員: では、貴方がこのような姿になった原因は何か知ってますか?
SCP-XXX-JP-A: それは俺にも分からん。突然俺が2人になった原因なんて、しかも俺だけこんな化け物みたいに。
桃山研究員: このような事が起きるのは不本意ということですか?そうだとしても、死ぬと分かっているのにどうして矛盾した行動を──。
SCP-XXX-JP-A: 最初は本当に乗っ取られたと思ったんだ。だけどあいつが心の底から俺を怖がってるのを知って、俺にも段々と分からなくなってきた。あんたは俺とあいつ、どっちが本物だと思う?
桃山研究員: 今はどっちが本物かは決めかねます。まずは、お互いが死なないように進むのを止められませんか?
SCP-XXX-JP-A: (無言)それが出来ないんだ。前からそうしたいのに。
桃山研究員: どう言うことですか?
SCP-XXX-JP-A: 引っ張られると言うか、移動だけは自分の意思じゃない。本当に自分の意思なら止められるはずだと思って、逆方向に行ったりとか色々試してみたけどさ。ダメだった。
桃山研究員: 強引に引き寄せられていると?
SCP-XXX-JP-A: あんまり反応しなかったのもそれが理由で、必死だったんだ。(無言)それでさ、どうしたらいいかずっと考えて、ちょっと気付いたことがあるんだ。憶測かもしれないけど。
桃山研究員: 何ですか?
SCP-XXX-JP-A: 本当はあいつも俺も本物で、こうやって引っ張られるのはきっと1人に戻るためなんじゃって。自分という存在が2人もいちゃダメだから。
<録音終了>
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- portal:6593510 (25 Jun 2020 16:28)