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SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在財団によって買収され、封鎖しています。SCP-XXX-JPには、理由がない限り侵入することが禁止されています。SCP-XXX-JPに侵入する際はレベル3職員の許可を得てください。
説明: SCP-XXX-JPは、神奈川県██町の戸建住宅の2階にある和室です。SCP-XXX-JPは、家庭内で起きた児童への殺人事件後に1、異常性が発生しました。SCP-XXX-JPは人数が1人以上が入ると異常性は発生しませんが、人数が1人以下の人(以下対象)が入ることで異常性を発揮します。その際、扉は固く閉ざされます。SCP-XXX-JPに入った対象は、突然耐えられないほどの頭痛2に襲われます。対象は頭痛から逃れようと頭を壁に打ち付けるなどの行為を行い、SCP-XXX-JPから逃げようと扉から離れますが、直後に扉の前で通常の成人女性に似た人型実体(以下SCP-XXX-JP-1)が出現します。
潜入記録 - XXX
対象: D-7587
担当者: 狼川かみかわ博士
付記: SCP-XXX-JPには事前にカメラが設置されています。
<録画開始>
狼川博士: では、そろそろ中に入ってください。
D-7587: おう。
(D-7587がSCP-XXX-JPに入る)
D-7587: ん、何か扉が開かなくなったぞ?
(D-7587が扉を開けようとする)
D-7587: と言うか、さっきから頭が、痛い。
狼川博士: どうやっても開きませんか?
D-7587: ダメだ、頭痛も酷いから思うように力が出ない。
狼川博士: 他に何かおかしいところは?
D-7587: ち、ちょっと待ってくれ。(呻き声)
狼川博士: 大丈夫ですか?
D-7587: 全然大丈夫じゃ(呻き声)立ってられない。
(D-7587が床にうずくまる)
狼川博士: では、頭痛以外に痛むところは?
D-7587: もう、頭が痛いせいで、顔に力が入るから顔も痛くなって。涙まで出てきた。
狼川博士: 立てますか?
D-7587: だから立てな、(呻き声)
狼川博士: D-7587?
(D-7587が床に何度も頭を打ち付ける)
狼川博士: D-7587?何をしてるんですか?
D-7587: (息切れ)ちょっと楽になった。あまりにも痛いから、他の痛みで和らげようと。でもまだ痛む。
狼川博士: 出来ればもうしないように。扉以外に出られるところはありますか?
D-7587: (這いずる音)扉以外って言っても。あっ。
(D-7587が扉から離れると、SCP-XXX-JP-1が扉の前に出現する)
狼川博士: 何か?
D-7587: お袋?何でここに?(二秒の沈黙)おい、何だよ!
狼川博士: どうしました?お袋って?
D-7587: お袋が急に現れて、それでこっちに来て、(呻き声)頭が。
(SCP-XXX-JP-1が何らかの発言をしながら3、D-7587に近づいていく)
D-7587: 止めろ、来るな!(呻き声)
狼川博士: D-7587?さっき言ってたお袋とは貴方の母親なんですか?
D-7587: そうだよ!でも何も喋んないし、お袋が近付いてくるとさっきより頭痛が酷くなって。来るなって!
(D-7587の声を無視して、SCP-XXX-JP-1は変わらず近付く)
D-7587: 怖ぇよ、俺に何の恨みが。どっかに出れるとこ、(這いずる音)あ、窓が開いてる!
狼川博士: 窓?閉まってないのですか?
D-7587: 閉まってないぞ!行っていいよな?
狼川博士: とりあえず窓の方へ行ってください。
(D-7587はよろめきながら立ち上がり、窓の方へ向かう)
狼川博士: 母親は今も近付いていますか?
D-7587: 遅いけどまだ来てる。でも、俺は窓まで来て(沈黙)
(D-7587が窓枠に触れた直後、SCP-XXX-JP-1が D-7587の腕を掴んでいる)
D-7587: (悲鳴)
狼川博士: D-7587?どうしましたか?
D-7587: (悲鳴)離せ、離せよ!お袋!
狼川博士: 何があったんですか?
D-7587: お袋が手を掴んで、頭が割れる!助けてくれ!
狼川博士: 今向かいますから。落ち着いてください。
D-7587: えっ。
(D-7587が画面から消える)
<録画終了>
終了報告書: D-7587はその後、窓から転落しました。それと同時に、SCP-XXX-JP-1は窓から外へ手を伸ばす動作を行っています。D-7587は軽傷を負いましたが、命に別状はありません。また、D-7587にSCP-XXX-JP-1が近付いた際、D-7587含む外部の観測からは"対象に近付くたびにSCP-XXX-JP-1の表情が険しくなった"と報告しています。この後の実験では、対象含む他の人間はSCP-XXX-JP-1に、物理的に接触することが出来ませんでした。
これらを経験した対象は、SCP-XXX-JP-1を"自身の母親が害を与えようとしてきた"として嫌悪感を抱き、SCP-XXX-JP-1を"酷い母親"と認識します。また、これまで転落してきた対象は軽症を負いますが必ず生還しており、頭痛の症状は治まって支障なく通常通りの生活が可能です。しかし、SCP-XXX-JP-1に対する嫌悪感は現在も続いています。
補遺: SCP-XXX-JPは以前に殺人事件として調査が行われた際、潜入した職員によってSCP-XXX-JPの発見に至りました。被害者児童の体から複数の痣が確認されたことで、SCP-XXX-JPに住んでいた被害者児童の両親である、██隼人と██恵美が殺人の疑いで起訴されていました。後にこの事件は被害者児童が自ら行った自殺として処理され、無罪判決が下されています。自殺した児童は██恵美と██隼人の子供である、13歳の██拓斗です。
██恵美は裁判で██拓斗が自殺した原因を、夫の██隼人による監禁を含めた虐待行為であり、自殺を行う前から自殺未遂を繰り返していましたが、██隼人の虐待行為は静止する度に酷くなったため、自身の目の前で行われた██拓斗の自殺を止められなかったと証言しています。また、以前から██拓斗に離婚を勧められていたが、██恵美は中々切り出せずにいたとして、"息子は自身の苦しみを長引かせた、母親である自分をきっと恨んでいる"とも証言しています。その後の調査で、██拓斗は虐待によるストレスの影響で、前頭前野の一部が15.7%も萎縮していたことが判明しています。
██隼人と██恵美は現在離婚しており、通常通りに生活しています。
また、SCP-XXX-JP-1は██恵美と非常に酷似しており、対象に事件の説明と██隼人と██恵美の写真を見せましたが、██隼人には特に興味を示さず、██恵美に対して"自分はこの母親に殺されそうになったのに、何故裁かれていないのか"と疑問を吐露していました。
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6593510 (25 Jun 2020 16:28)
拝読させて頂きました。
ある事件の再現を、全く関係の無い他人が追体験させられるという異常性、怪奇性があると同時に「異常性が発現するほどに、被害者にとって辛い事件だったのだな」というベクトルの納得感もあり、良いと思います。好きな内容です。
その上で、現時点での内容にはいくらか更に改稿して光らせることができる要素が眠っているように思ったため、以下に記します。
①絞殺と突き落としが両方起こった、という設定は少々要素を詰め込みすぎに思うため、例えば「乳幼児が突き落とされた殺人事件」のように一本化してしまっても良いかもしれません。
②怪奇性と納得感に加えて、「意外性」が入ってくると更に面白さがパワーアップした形になるかと感じます。(読者に対してミスリードを誘う、など)
この2点を踏まえた上で、私だったらこんな風に……?という、案の一例を書いてみます。ご参考までに。
・・・・・・
・この部屋に入ると、入った人(以下、対象)は窓から飛び降りようとする。この動機について、対象は「突然自分が生きている世界の全てが恐ろしいものに感じ、逃げ出したくなった」と報告する。
・対象が飛び降りようと窓に近付くと、真っ白な、おおまかに成人女性の形をした人型実体が出現。この実体は周囲の人間にも視認可能だが、対象以外が物理的に触れることはできない。
・人型実体は、飛び降りようとする対象に対して、必ず決まった一連の干渉を行う。
①両手を用いて対象の両腕を掴む。この際抵抗する対象との間で揉み合いとなり、その際に人型実体は、対象の腕を掴んだまま、両腕を上下に激しく振る動作を行う。
②しかし人型実体は非常に非力であるため、これまでに確認された全ての事例において対象は実体の手を振りほどき、窓から飛び降りる。この際、人型実体はその窓から外に手を伸ばす動作を行う
・しかし、以上を経験した対象は必ず生還し、その後「自分は怖い世界から絶対に逃げられない」という強迫観念を抱くと共に、人型実体のことを「酷い母親」だと認識するようになる。
(ここまでの流れで読者に、「この人型実体は、子供の飛び降り自殺を止めようとする母親である」との認識を与えます。)
(そして、最後にどんでん返しで)
・この部屋では、過去に殺人事件が起こっていた。被害者は乳幼児であり、犯人は母親。母親は乳幼児の両腕を持って何度も床に叩きつけた上、窓から投げ落とした
・・・・・・
つまり、
この動作は、大人の体格の対象相手だとまるで引き留める動作に見えるものの、実際には体の小さい乳幼児を、床に叩きつけるアクションの再現だったという形です。
そして、
これは恐らくは日常的に虐待されていたであろう乳幼児が感じていた心情そのものです。乳幼児にとって「自分が生きている世界の全て」とは、即ち「虐待してくる母親のいるその部屋」のことです。
……以上が、私の考える案の一例となります。お目汚しでしたらすみません、宜しければご参考までに。
また最後になりますが特別収容プロトコル、封鎖さえしておけば誰かを居住させる必要は無いのでは?と。
執筆応援しております!
早速修正と改稿をしてみます!
中規模な改稿をしました!
改稿版、拝読させて頂きました。
今回追加された「子供を助けようとした母親が、『酷い母親』認定を喰らってしまう」という要素が後味悪くて最高です……!
先の批評で例示した案では「子供を助けようとした母親かと思ったら殺した母親だった」というイメージを提示しましたが、逆に「子供を助けようとした母親」というのが真実の姿であると設定なさったのですね。この展開、好きです。
一応気になった点としては、
・死ぬことで解放されたい、は乳幼児の思考ではないので、この流れならもう少し年の大きな子供の方がしっくり来る
でしょうか。
その上で、前の批評でも提示致しました「意外性」、この要素をこの改稿版に再融合させると物凄い後味の悪さを誇る記事(良い意味で)になるのでは……!?と感じます。つまり、以前に例示した案とは逆に、「子供を突き落とした母親かと思ったら、実は子供を助けようとした母親だった」という展開で、「そんな母親が『酷い母親』の烙印を押される」ラストを引き立てる形でしょうか。
再びこの方向性で例示を行いますと、
・・・・・・
・人型実体は、出現すると何らかの発言を行いながら窓側にいる対象に接近してくる。この発言は対象を含む観測者から「非常に強く、荒い語気でまくし立てている」と評されるが、同時に対象を含む観測者はその発言内容を認識できない。(録音を聞いた場合は、①それでも理解できない ②そもそもノイズになって録音ができない のいずれか)
・人型実体は対象を含めて誰とも物理的な接触はできないが、この実体が近づいてくる程に対象の頭痛が増し、最終的に実体が窓の外に手をつき出す姿勢を取ると同時に対象は飛び降りる。
・対象は、この実体を「酷い母親」と強く認識するが、その理由は説明できない
(ここまでで、読者に「突き落とした母親か……なんて酷いやつだ」と思わせる)
(そして最後に)
・実はこの母親は、当初は殺人への共犯が疑われながらも、「自分は必死で止めようとした」と証言していること、そして殺された子供は父親から虐待を繰り返し受けており、自身でも過去に「死んで楽になりたい」と述べ、複数回の自殺未遂を起こしていたことが判明。虐待はその後更に悪化し、脳が萎縮するまでになっていた、
・・・・・・
……みたいな?(お目汚しでしたらすみません)
つまり、私が強く感じたのは、「子供を助けようとした母親であるならば、初めて読んだ読者に殺した母親と誤認させ、読者自身がこの母親を『酷いやつ』と思わせるように仕組む」ことでとんでもない後味の悪さを引き出せないか、という点でした。
また、このためには最初に「この人型実体は母親なんだ」との認識を読者に持って貰うため、
・先に「説明」の欄に、SCP-XXXX-JPが部屋である、との情報の直後に「家庭内で児童が殺害された殺人事件の後に異常性が発現したとみられている」旨の情報を軽く入れてしまい、
・最後に「補遺」で現在は母親は殺人に関与していない(むしろその場で止めようとしていた)ことが分かっていること、しかしてこの異常性を経験した対象にこの母親の写真を見せるなどして印象を問うと、敵意と嫌悪感を露にして「父親とは別にこちらも有罪にすべき」と述べる
といった内容を持ってくると更にとんでもない後味の悪さになりますでしょうか……???(母親がマジで報われない……)
長文、失礼致しました。
追記: 自殺を止めたのも母親、とすると、「苦しみを長引かせた母親→酷い母親」という構図が更に説得力を強められるかも……?とも。
自分でも気になっていた箇所なのでとても助かりました!
また修正致します!最後の補遺のところは似たようなことを考えていたのでそれも追加してみたいです!
児童の年齢の引き上げ、殺人から自殺に変えるなどの変更を加えました!その他の修正もしました!
再度拝読させて頂きました。
以前と比較して、かなり読みやすい形になっていると感じます。
その上で、まだ更なる改善を加える事でもっともっと読みやすく、また面白くできるとも感じました。
以下に、その内容を折り畳みます。
今回は私からは以上です。
また、私からの批評以外にも、
「このような批評が来ているが、〇〇さんはどのように思われますでしょうか?」
といった形での、他の方からの批評もディスコードなどで募集してみることもお勧めします。(私1人の批評では、その内容に偏りが出る恐れがあるためです……!)
執筆、応援しております……!!!