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クレジット
タイトル: SCP-XXX-JP - クソが、襲撃掛けやがって…不死身の兵士とか使って永遠に倍返ししてやるからなタコどもが…え?人柱が必要?じゃあリサイクルしようぜリサイクル!
著者: ©︎Kajikimaguro
作成年: 2021
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 第81管区内に存在する財団施設管理者[1]は日本国標準時間の4月5日22時から4月6日5時までの間、施設内に武装隊を配置し、SCP-XXX-JPの発生に備えてください。
SCP-XXX-JP-Aには、即時的に終了可能な攻撃を与える事が倫理委員会により推奨されます。また、SCP-XXX-JP-Aが対話可能な状態であった場合は、対象の誘導を行い生存時間を引き延ばし、情報の収集に努めてください。
説明: SCP-XXX-JPは毎年4月5日の22時30分に第81管区内のオブジェクト収容施設に、複数の敵性人型実体(以下、SCP-XXX-JP-Aと呼称)が不規則的に発生する現象です。SCP-XXX-JP発生後、日本国標準時間の4月6日4時48分9秒に到達した瞬間、出現した全てのSCP-XXX-JP-A、並びにSCP-XXX-JP-Aが出現時から所持していた物品は完全に消滅します。SCP-XXX-JP-Aを終了した場合にはSCP-XXX-JP-Aの肉体は消滅せずその場に残ります。
出現するSCP-XXX-JPの個体は毎回同様の個体であり個体の総数は15体です。それぞれに1-15までのナンバーが振り分けられています。このSCP-XXX-JP群は本質的な収容は出来ていないものの基本的に財団施設内からの離脱・脱走を行わない為、世間への露見の可能性が低く隠蔽が容易な事からEuclidクラスに分類されています。
SCP-XXX-JPは過去にカオス・インサージェンシーの施設への襲撃任務を実行し全滅したとされた機動部隊く-63"隠れ鼠"の隊員の肉体並びに技術・知識・装備を保有してイベントXXX-JPを行っていることが分かっています。この実体等に人間的思考が存在するかは不明です。は存在しますが二重に存在し、その中で意志疎通可能な思考は出現時、肉体の主導権を取得しにくい状況下に置かれます。また、SCP-XXX-JPが出現する時刻は機動部隊く-63"隠れ鼠"による襲撃実行時刻と合致し、SCP-XXX-JPが消滅する時刻も財団との通信が途絶えた時間と合致します。
補遺: 7度目のイベントXXX-JPにて財団の諜報員によりSCP-XXX-JPの保有する無線機をジャック、その際のSCP-XXX-JP-6が対話可能である状態であると確認され、当時の現場の最高責任者である██研究員が無線越しのインタビューを実施しました。
インタビュー記録XXX-JP-6-1
対象: SCP-XXX-JP-6
インタビュアー: ██研究員
追記: 監視カメラによる現場の状況と共にアーカイブされています。
<録音開始>
[駆ける音]
[3発の銃声]
SCP-XXX-JP-6: 聞こえるかー?こちら機動部隊く-63所属の石井 誠だがー…
[多数の銃声]
SCP-XXX-JP-6: まぁそうだよな、殺し合ってる相手が喋りだしても対話しようとはせんよな[溜息]知ってた
[多数の銃声]
[SCP-XXX-JP-6に銃弾が被弾]
SCP-XXX-JP-6: 痛っ!…はーくっそ、こいつ避けろよ、今の奴なら避けれただろ[罵倒]、ようやく口乗っ取れたのになぁ…
[この時点で銃撃を行っていた職員へ接近時以外の戦闘中止命令が伝達される]
██研究員: 聞こえますか?
[沈黙]
SCP-XXX-JP-6: …はい、こちら機動部隊く-63所属部隊員、石井 誠です。戦闘中止でしょうか?
██研究員: はい、そうです。まず貴方の動きを止めて貰い、こちらへ投降して欲しいのですが…
[SCP-XXX-JP-6が走り出す]
[駆ける音]
SCP-XXX-JP-6: はい、現状不可能です。口周りの主導権は奪取出来ましたが肉体全体の主導権は現状保有できていません。
██研究員: 成る程…意思の疎通が出来るのみと考えてよろしいですか?
SCP-XXX-JP-6: はい、えぇ、お恥ずかしながら…今回の残りのタイムリミットもどれほどか分かりませんが、主観も含まれますが現在私の認識している部分のみ伝えます…あ、今記録してますか?
██研究員: 問題ありません。
SCP-XXX-JP-6: はい、流石…では、私の肉体が自分の意思で自由に動けていた最後の記憶はカオスの…[咳払い]…あぁいえ、カオス・インサージェンシーの施設への襲撃作戦中です。最深部の方にまで来たと思ったら、その次の瞬間には何故か私の体は、元気よく動きながら財団施設を襲撃していました。そしてその襲撃を少なくとも私は6回…今回で7回繰り返している。と思います。
██研究員: 記録上の襲撃数と確かに一致します。
SCP-XXX-JP-6: はい、ありがとうございます。3度目の辺りで私は少し自分の体と繋がっている様な感覚がありまして…強く体を動かそうという思いで頑張った結果、なんとか口だけでも主導権を取り返せる様になりました。一応これで取り返せたのは2度目です。思った事を言葉に出せないというのは中々にストレスでしたので正直とても嬉しく思います。そして…ストレスが少し解消されたからか心に余裕ができた様で私の体を動かしてる奴の思考が少しづつわかってきました。[溜息]まぁなんとなく程度ですが
██研究員: 詳しくお願いします。
SCP-XXX-JP-6: はい、しかし、何というかカオス・インサージェンシーの施設を襲撃していた際の私の思考にそっくりなんです。瓜二つと言っても過言ではない様に感じます。そして何ですが…この「私」は、この施設をカオス・インサージェンシーの施設だと思って攻撃を仕掛けている様です。
██研究員: 認識の改竄でしょうか?
SCP-XXX-JP-6: はい、多分それでしょう、財団のマーク見ても、この「私」はカオス・インサージェンシーのマークと完全に思い込んでいる様です。更に言えば…[沈黙]…この「私」は前回の事なんてきれいさっぱり忘れている様です。また、私が口を乗っ取って喋ろうとも無反応、一切気にした様子がありません、この「私」は、こちら側の私を完全に認識できない様です。恐らくは意思の疎通は完全に不可能でしょう
██研究員: 了解です。
SCP-XXX-JP-6: あと…[長い沈黙]
██研究員: …どうしました?
SCP-XXX-JP-6: はい、いえ、少々個人的お願いが…実は肉体の主導権がないと言っても痛みなどと言った肉体の信号は私の方にもダイレクトに来るので出来る限り一撃で仕留めていただきたいなと
██研究員: …分かりました。そうして貰える様、上へ報告しておきましょう
SCP-XXX-JP-6: はい、感謝いたします。あと、何だかな…
██研究員: はい?
SCP-XXX-JP-6: はい、いえ、すいません、何というか先とは違いこれは極々個人的な愚痴なのですが…[溜息]…今この「私」、他部隊員が全員始末されて完全に焦ってやがりまして…普段なら問題ない事も焦り過ぎていて…第三者視点から見てるという事で何というか…[沈黙]…自分の未熟さを痛感できちゃうのが何とも…口うるさく直せと言われた悪い癖とかが出てしまっていて…お恥ずかしい限りです。
██研究員: …ははは…仕事熱心ですね
SCP-XXX-JP-6: はい、それはそうでしょう、人々の正常を守る。それを理念として、目標としてやってきたのですから…[舌打ち]…今やその逆の行為を行なっているのですが…[沈黙]…あぁ、今のこの「私」の焦っている状態なら簡単に誘導に引っかかるでしょう、あまりにも雑でない限り気づかないと思います。容易に捕獲可能だと思いますよ
██研究員: 了解です。協力感謝します。それでは…
SCP-XXX-JP-6: はい、それでは
[通話終了から5分後、各区画へ通達、隔壁・戦闘員を用いたSCP-XXX-JP-6の誘導を行う]
[誘導開始から21分後、SCP-XXX-JP-6の誘導・隔離に成功]
[SCP-XXX-JP-6は隔壁により閉じ込められている]
[SCP-XXX-JP-6が辺りを見回し銃火器による隔離壁/壁への攻撃を試みる]
[攻撃開始から3分後、攻撃を中止し装備の間からスイッチの様な物を取り出す]
SCP-XXX-JP-6: [沈黙]…おっと、しまった。こいつの存在忘れてた。
[爆発音]
<録音終了>
終了報告書: SCP-XXX-JP-6は確保した際に所持していたとみられる爆発物により、区画の一部を巻き込み自爆しました。また、このインタビューによりSCP-XXX-JPが人間的意志を持つことを確認、一部の制御権を確保することの出来たSCP-XXX-JPの殺害は出来る限り先延ばしされます。これは肉体の完全な主導権の復帰の可能性とSCP-XXX-JPとの意思の疎通を行う事による更なる異常性調査という2点から決定されました。
このインタビューにより倫理委員会による申請が行われ、SCP-XXX-JP-Aへの対処は、即死が推奨されています。
追記: 現在SCP-XXX-JPの肉体並びに消滅の有無のコントロールを目的とした研究が進められています。
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- portal:6590894 (02 Aug 2020 11:13)
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