
SCP-XXX-JP入り口
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、計10台の監視カメラによって監視が続けられています。また、SCP-XXX-JP-Aの収容は、現在行われていません。SCP-XXX-JP-Aまたは性質が類似した個体が確認された場合、直ちに収容し、終了プロトコル”モクレン”に組み込んでください。
説明: SCP-XXX-JPは、東京都青梅市の御岳山内部に広がる異常空間です。SCP-XXX-JPへの進入経路は、現在までに1箇所のみが発見されています。また、SCP-XXX-JPの広さは不明です。
SCP-XXX-JPには、総数不明の蝋燭が燭台に置かれた状態で立ち並んでいます。そのため、SCP-XXX-JP内の照度は、太陽光の届かない空間であるにも関わらず10万lx以上を維持しています。また、蝋燭の燃焼速度は個体ごとに異なるものの、それぞれは一定の速度で燃焼しています。燃焼が終了した場合、蝋燭は燭台とともに瞬間的に消失します。蝋燭の燃焼は風や水などの自然環境によって終了することはありません。
SXP-XXX-JP-Bは、SCP-XXX-JP内部で確認された、自身を「死神」と自称している人型実体です。SCP-XXX-JP-Bは見た目は70代~80代に見え、ボロボロの着物を着用しています。SCP-XXX-JP-Bは食事を一切行わず、一日の大半を睡眠もしくは蝋燭を眺めることに費やしています。
SCP-XXX-JPは、御岳山の近隣に住む住人が「洞窟の先に、蝋燭がたくさんある空間が広がっていた」とSNSで拡散していたことが財団の目に留まり発見されました。住人にはクラスA記憶処理を施し、SNSのデータは削除した上でカバーストーリー「コラ画像」を流布しました。
SCP-XXX-JP探索記録-1 2021/1/22
投入人員: D-53212
目的: SCP-XXX-JPの内部調査。
<記録開始>
[佐橋博士の指示で、D-53212がSCP-XXX-JPの入口から進入する。]
D-53212: なんか、すごくジメジメしてる所だな……狭くて暗いし苔もむしてるから、気を抜いたらすっ転んじまいそうだ。それに、上着を着ててもすごく寒いし……うわっ、コウモリ!初めて見た!
佐橋博士: はしゃいでないで進入を開始してください。
D-53212: [舌打ち]ったく、分かったよ。
[D-53212がSCP-XXX-JPへ続く洞窟へ侵入する。横幅約70cm、高さ約160cm程度の洞窟内を3時間ほど歩き続ける。洞窟は緩やかに降下しており、またかなり蛇行している。]
D-53212: はあ、はあ、疲れた……なあ、もう休んで良いか?途中何回もすっ転んだせいで全身痛いしさ……
佐橋博士: そうですね、そろそろ……
D-53212: ……いや、ちょっと待ってくれ博士。
[D-53212は所持しているカメラを先に向ける。洞窟は右に曲がっており、ほのかに光が漏れ出ている。]
D-53212:
SCP-XXX-JP-B: かしこまりました、ではこちらの席へどうぞ。
[二人席へ案内される。D-53212は着席する。]
SCP-XXX-JP-B: ご注文がお決まりになりましたら、そちらのベルを鳴らしてお呼びください。それでは失礼致します。
[D-53212が店内を見渡す。赤褐色の毛に包まれた全長2m程の存在や、儚く発光する着物を来た少女など、様々なSCP-XXX-JP-Cが確認できる。それらはD-53212に興味を示さず、ただ満足そうな表情で料理を摂食、又は吸収している。]
D-53212: なるほど、化物どもの店ってワケか。……これがメニューだな?「肉汁溢れる特製ハンバーグ」、「シェフの気まぐれサラダ」、「新鮮揚げたてフライ」。まぁ普通だな。外装見たときゃ大丈夫かと思ったが、中は結構しっかりしてんだな。料理店よりレストランって感じだ。
[5分後、D-53212がベルを鳴らす。SCP-XXX-JP-Bが席に近づく。]
SCP-XXX-JP-B: ご注文はお決まりですか。
D-53212: あー、その前に聞きたいことがあるんだ。この建物っていつ建てられたんだ?
SCP-XXX-JP-B: ご注文はお決まりですか。
D-53212: お前らや奥の厨房に見えるデカい猫は何なんだ?
SCP-XXX-JP-B: ご注文はお決まりですか。
D-53212: 聞いてんのか?
SCP-XXX-JP-B: ご注文。
D-53212: ……この「肉汁溢れる特製ハンバーグ」ってヤツをくれ。
SCP-XXX-JP-B: 「肉汁溢れる特製ハンバーグ」ですね。かしこまりました。
[SCP-XXX-JP-Bが席から離れる。約5分後、ハンバーグを配膳する。]
SCP-XXX-JP-B: お、美味そう。それじゃあ頂くぜ。
[D-53212がハンバーグを頬張る。]
D-53212: うっま!噛む度に溢れる肉汁と肉の甘みが脳を痺れさせる!シャバでもこんなの食ったことねぇぜ!
佐橋博士: D-53212、食べるのは結構ですがサンプルを採取するのを忘れずに。
D-53212: [溜息] わーってるよ。今採取する。
SCP-XXX-JP-B: お客様。
[いつの間にかテーブルを隔ててSCP-XXX-JP-Bが立っている。博士やD-53212はSCP-XXX-JP-Bの接近に気づかなかった。]
SCP-XXX-JP-B: 当店の料理をお持ち帰りになることは禁じられています。ご了承くださいませ。
D-53212: どうしてもか?このうまい料理を食べさせたいヤツがいるんだが。
[SCP-XXX-JP-Bが無言でD-53212を見つめる。]
D-53212 わかったよ。持ち帰るのはやめる。すまなかったな。
SCP-XXX-JP-B ご理解して頂き感謝致します。
[D-53212がハンバーグを完食する。]
SCP-XXX-JP-B: いやぁ美味かった。もう店から出て良いよな?
佐橋博士: はい、帰還してください。
[D-53212がベルを鳴らしてSCP-XXX-JP-Bを呼ぶ。]
D-53212: お勘定お願いするぜ。いくらだ?
SCP-XXX-JP-B: 1200円で御座います。
D-53212: 結構高いな……ほい、これで丁度の筈だ。
SCP-XXX-JP-B: はい、確かに。
[SCP-XXX-JP-BがD-53212を入口まで見送る。]
SCP-XXX-JP-B: またのご来店をお待ちしております。
[D-53212がSCP-XXX-JPから帰還する。]
<記録終了>
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- portal:6568589 (20 Jun 2020 11:11)