ようこそ、我が家へ

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クレジット

タイトル: SCP-XXX-JP - ようこそ、我が家へ
著者: ©︎CAT EYES
作成年: 202X

SCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPには、永末一家が監視下のもと生活しています。永末一家には定期的にインタビューを実施し、経過観察を行ってください。

説明: SCP-XXX-JPは、静岡県静岡市に存在する住居です。SCP-XXX-JP内の物品は全て移動可能ですが、玄関横に掲げられている、「姉小路」と書かれた表札のみ移動不可能です。1999年までSCP-XXX-JPに居住していた姉小路家は、名家として周辺地域で知られていました。

SCP-XXX-JPの居住者(以下、曝露者)には、「自身が姉小路家の一員である」という記憶改変が発生します。なお、曝露者の記憶は、後述のSCP-XXX-JP-Aと何らかの関係のあるものに改変されるという共通点があります。また、曝露者間でこの記憶は共有されており、この異常性の曝露者が増える度に他の曝露者の記憶が改変されます。この異常性は記憶処理を施しても消失することはありません。異常性の影響を受けた後、曝露者の言動は全て姉小路家としての記憶に則したものに変化します。

SCP-XXX-JP-Aは、1999年8月29日に96歳で死亡した姉小路 サチ子氏です。SCP-XXX-JP-Aは曝露者に行われた調査内で必ず言及されています。SCP-XXX-JP-A及び曝露者以外の人物について言及された例はありません。SCP-XXX-JP-Aと血縁関係のある人物は、SCP-XXX-JP-Aが死亡する以前に全員が死亡していると考えられています。

SCP-XXX-JPは、2019年3月13日にSCP-XXX-JPに転居してきた永末一家が「姉小路」への動機不純な名字変更の申請を行ったことにより財団に注目され、発見されました。永末一家及び実験によって確認された記憶の改変は以下の通りです。

曝露者	記憶改変の内容1
永末 慶	自身の名前は「姉小路 慶」であり、1994年にSCP-XXX-JP-Aの養子となった。SCP-XXX-JP-Aの経営している会社で勤めている2。
永末 華菜	自身の名前は「姉小路 華菜」であり、1996年に姉小路 慶と結婚した。SCP-XXX-JP-Aに毎日のように嫌味などを言われ、疲弊している。
永末 颯人	自身の名前は「姉小路 颯人」であり、1997年に生まれた。SCP-XXX-JP-Aから「早く曾孫の顔を見せてほしい」とよく言われている。
永末 千香	自身の名前は「姉小路 千香」であり、2000年に生まれた。SCP-XXX-JP-Aから「良いお嫁さんになりなさい」とよく言われている。
D-21981(男性)	SCP-XXX-JP-Aに雇われた使用人。
D-21982(女性)	SCP-XXX-JP-Aが颯人氏に紹介したお見合い相手。颯人氏はこれを断っている。
D-21983(男性)	補遺2を参照。

補遺1: 颯人氏の証言より、D-21981及びD-21982が曝露者になったことにより、颯人氏の記憶内でのSCP-XXX-JP-Aからの発言の頻度が七日に一度から三日に一度、そして毎日と増加していることが判明しました。また、千香氏の証言より、千香氏の記憶内でのSCP-XXX-JP-Aの発言が「良い婿をとってくれ」という発言に変化したことも判明しました。

補遺2: 2019年5月7日、D-21983を新たな曝露者として実験したところ、千香氏の記憶が「D-21983と結婚した」という内容へ変化しました。また、千香氏とD-21983は性行為を行っていないにも関わらず、千香氏が妊娠していることが判明しました。両者は「5月9日に性行為を行った」と証言しています。

補遺3: 2020年2月11日、千香氏が永末 健司氏を出産しました。健司氏には異常性が確認されていません³が、DNA鑑定の結果、D-21981のDNAと一致しました。千香氏とD-21981が性行為を行った記録は存在せず、また記憶も有していませんでした。なお、永末一家とD-21981、D-21982、D-21983は「SCP-XXX-JP-Aはとても祝福してくれている」という共通した記憶を有しています。

Footnotes

1. 曝露者に行われたインタビュー内容から抜粋しています。

2. 実際に慶氏が勤めている会社にはカバーストーリーを適用しています。

3. インタビューが不可能なため、同様の記憶改変が発生しているかは不明です。

scp-jp safe 記憶影響 建造物 人間型

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ページ情報

執筆者: CAT EYES

文字数: 2448

リビジョン数: 32

批評コメント: 6

最終更新: 22 Jan 2021 01:38

最終コメント: 30 Dec 2020 19:56 by CAT EYES

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  批評コメント批評コメント

  
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  DMEENB 30 Dec 2020 07:10

  拝読しました。

  + 少々長くなったので折り畳みます

  SCP-XXX-JP-Aは永末一家のインタビューによるとテンプレ的な口煩い姑さんといった印象ですが、生前の姉小路サチ子氏（記事中、この敬称が抜けて呼び捨てにしてしまっているのでご確認ください）も同じような言動だったのか財団は調査しても良いのではないかと感じました。元からこうだったならオブジェクトの異常性は名家の血を絶やしたくないという彼女の思念により発現したと思われるのですが、一応別の可能性も考えて裏付けを取った方が確保・収容・保護の活動の跡が見えるのではないかと個人的に考えます。

  あとは、申し訳ありません。永末颯人くんが結婚をより急かされるようになった事や永末千香さんが婿を取るよう言われるようになった事と、Dクラス職員がペットにされた事の関連性を私の頭では自力で導けませんでした。説明文では居住者となる事が記憶改変される条件と書かれていますが、ペットにされたDクラス職員たちは犬や猫ではなく居候か使用人辺りの役で財団から送り込まれたという事でしょうか？　それでそのDクラスには子どもがいたのでSCP-XXX-JP-Aはさらに焦ったとか？
  それとも実はお孫さん世代に接近するよう言い含められていて、元死刑囚（あるいは単にそれっぽい粗野な人くらいしかわかっていないかもしれませんが）なんてうちの子たちにはふさわしくないわっと犬猫に変えられてしまったとか？
  読み手の想像に任せる事を意図しているならこのまま明かしていただかなくても大丈夫です。私の感想のみお伝えします。

  ところで、永末慶さんは勤め先の記憶のみが改変された状態で現実改変は行われていないようですが、一家の実際の収入は財団に依拠するようになったのでしょうか。苗字の変更を申請するレベルで曝露している人を一般企業に勤めさせるとは思えないので気になります。あるいは財団のフロント企業に勤務させてインタビューの機会を増やすという手もあるかもしれませんね。

  何か的外れな事を言っていたら申し訳ないです。色々と思いを巡らせたくなるSCPで楽しんでおりますし、応援しております。

  CAT EYES 30 Dec 2020 10:16

  批評していただきありがとうございます。

  + 一応折り畳みます

  確かに、生前のサチ子氏の言動を描写したほうが説得力が増しそうですね。追記しようと思います。

  Dクラス職員がペットになったのは、颯人氏が結婚し、子どもができないと姉小路家の血が繋がらないということを描写したかったからです。ただ、関連性があまりに無さそうなのであれば、批評で頂いたような使用人等に変更したいと思います。

  慶氏の勤務先については、「監視以外は普通の生活を送らせる」という特別収容プロトコルに沿ったものになります。理由として、記憶が改変されたのみであり、その他に異常な点がないからです。しかし、財団のフロント企業も良い案だと思いましたので、そのように変更するかカバーストーリーの適用など行い違和感のないようにしたいと思います。

  改めて、批評していただきありがとうございました。

  EianSakashiba 30 Dec 2020 18:15

  申し訳ないのですが面白さとしてはそこまで…という印象でした。
  オブジェクトの悪意による後味の悪さもそこまで感じず、現実改変ではなく記憶改変(しかもかなり限定的な)ということで無味無臭、言い方が悪いのですが「ショボい」という印象を感じてしまいました。
  最終的に影響範囲が拡大したとかそう言った意外性を持たせたほうが個人的には良いかなと思ったのですが報告書の雰囲気や構成上、蛇足にしかならないように感じますし…非常に難しい記事だと思います。頑張ってください。

  CAT EYES 30 Dec 2020 18:36

  批評していただきありがとうございます。
  この記事では悪意を前面に出して書こうとは思っておらず、大規模な改変能力も好まないということもあり、「ショボい」という印象に繋がってしまったのだと思います。
  影響範囲の拡大などはできるだけしたくないため、SCP-XXX-JP-Aの感情など、現状でも描写できることをできるだけ描写してショボい印象にならないように改稿したいと思います。
  改めて、批評していただきありがとうございました。

  VideoGameMonkeyMONO 30 Dec 2020 19:35

  展開に起伏が少なく平坦な印象です。これは別に悪いことではないのですがそういった記事の場合、オチで急展開といった内容にしないと評価を得ることは難しいと思います。
  今回の場合、SCP-XXX-JP-Aが最初から最後まで「家を守る」という行為に徹底している描写を描くのみでありストーリーに中身がないです。最後にどんでん返しで超危険にするとかSCP-XXX-JP-Aを痛い目に合わせるとかの展開があったほうがいいように思います。
  またインタビュー記録についてなのですが、特に必要な情報があるとは思えないので消してしまっていいと思います。SCP-XXX-JP-Aがしつこくなるきっかけは別にインタビューでなくともいいかと思います。

  CAT EYES 30 Dec 2020 19:56

  批評していただきありがとうございます。
  確かに平坦さが目立ってしまっているため、最後に何かしらのどんでん返しを加えていきたいと思います。
  インタビューに関しては、MONOさんの仰る通り削るか、重要な情報を入れていきたいと思います。
  改めて、批評していただきありがとうございました。

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