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SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8141の標準人型収容室に収容されています。また、卯月氏に対し週に二度カウンセリングを行ってください。
SCP-XXX-JPは無力化されました。現在、SCP-XXX-JPの収容及び卯月氏へのカウンセリングは行われていません。
説明: SCP-XXX-JPは収容時点で31歳のモンゴロイド男性で、戸籍上は静岡県██市在住、本名は磯谷 武蔵と記録されています。
SCP-XXX-JPの異常性は、同じく静岡県██市に在住している卯月 七美(以下、卯月氏)が自殺を行った際に発現します。卯月氏の負傷が全てSCP-XXX-JPに転移させられ、卯月氏の負傷が完治します。この際、SCP-XXX-JPが転移させられた負傷によって死に至ることはなく、一時間程で全ての負傷が回復します。しかし、卯月氏の自殺行為以外の要因では、SCP-XXX-JPは容易に負傷し、回復にも時間がかかります。また、負傷や流血、自殺に用いた道具、遺書などの卯月氏が自殺を行った形跡は全て消失します。
卯月氏には自殺願望及び自傷癖があります。卯月氏は鬱病と診断されており、自傷行為は異常性によるものではないことが判明しています。卯月氏をSCP-XXX-JP-Aと指定して収容する提案は、鬱病の進行や精神状況への影響を考慮して却下されました。自傷行為を行う理由として、卯月氏は「生きる意味が見いだせないから」と証言しています。
卯月氏は、2016年4月6日からセキュリティクリアランスレベル2職員として財団に勤務しています。2016年4月10日に卯月氏に対して行われたカウンセリングの際、今まで自殺が全て未遂で終わり、負傷や遺書などが消失していたことが卯月氏本人から報告されたため、調査が行われました。当初は卯月氏が異常性を保持していると考えられていましたが、磯谷氏の搬送記録と卯月氏が行ってきた自殺未遂に多くの類似点が見つかったことで、磯谷氏をSCP-XXX-JPに指定しました。また卯月氏には、SCP-XXX-JPに関する情報の開示及びアクセスが禁止されました。
補遺1: 以下の記録は初期収容時におけるSCP-XXX-JPのインタビュー記録です。
対象: SCP-XXX-JP
インタビュアー: ████博士
付記: 卯月氏が財団に勤務していることはSCP-XXX-JPに伝えられていません。
<録音開始, (2016/4/24)>
████博士: それでは早速インタビューを始めてー
SCP-XXX-JP: なあ、まだ七美ちゃん生きてるのか。
████博士: はい、生きてます。我々がしっかりカウンセリングを行っています。
SCP-XXX-JP: 良かった…最近、頭も割れないし、首も絞まらないし、すごく心配だったんだ。事故か病気で死んじゃったんじゃないかってな。
████博士: そのような状態になったのはいつからですか?
SCP-XXX-JP: 最初は確か、2012年の3月頃に七美ちゃんがビルから飛び降りたときだったかな1。七美ちゃんの地面に頭が衝突した瞬間に、頭に激痛がはしって、血もたくさん出てきたんだ。それから俺は病院に搬送されたんだけど、七美ちゃんは何事もなかったように立ち上がって困惑してた。その時から、首が絞められたり、手首が切れたり、溺れかけたり…色んなことがあったな。████博士: そうですか。では、そのようになった理由になった心当たりはありますか?
SCP-XXX-JP: 俺、七美ちゃんが好きなんだ。████博士: …はい?
SCP-XXX-JP: 七美ちゃんが高校生の頃、通学しているところを見て一目惚れしたんだ。それからいつまでも忘れられなくて…だから、七美ちゃんがビルから飛び降りようとしているところを見て、死んでほしくないって心の底から思ったんだ。けど、七美ちゃんは飛び降りて、そしたら七美ちゃんは死ななくて、本当に嬉しかったんだ!
████博士: 磯谷さん、落ち着いてください。
SCP-XXX-JP: 本当に嬉しいんだ!だって、苦しむ度に、七美ちゃんは生きてるって実感できるんだ!俺のおかげで、七美ちゃんは生きられるんだ!こんな嬉しいことって、他にあるか!?
<録音終了, (2016/4/24)>
終了報告書: SCP-XXX-JPが興奮状態に移行したためインタビューを終了し、その後鎮静剤を投与しました。なお、卯月氏の証言から、SCP-XXX-JPと卯月氏に面識は一切ないことが判明しています。
インシデント記録: 2016年10月2日、収容室で死亡しているSCP-XXX-JPが発見されました。司法解剖の結果、頭蓋骨骨折や脳虚血2、████100錠3など多くの負傷が見つかりましたが、直接の死因は腹部に付けられた外傷による出血性ショック死であると結論付けられました。また、外傷は文章の形で刻まれていました。刻まれていた文章は以下の通りです。
ワタシハ イキルイミヲ ミイダスコトガ
デキマシタ アナタノ オカゲデス
アリガトウゴザイマス
その後、この負傷は卯月氏が同日に行った自傷行為であることが判明しました。卯月氏の負傷は消失していましたが、SCP-XXX-JPの負傷は回復しませんでした。SCP-XXX-JPはNeutralizedクラスに再分類されましたが、卯月氏へのカウンセリングは継続されます。また、卯月氏はこのインシデントを受けて停職処分を受けました。
追記: 2016年10月4日、卯月氏が飛び降り自殺を行い死亡しました。その後、卯月氏の自宅からは遺書が発見されました。遺書の内容は以下の通りです。
ごめんなさい。私、どうしても死にたかったの。
でも、皆と働いてきたことは後悔してない。
だって、そのおかげで、私は死ねるんだから。
タイトル: restaurant-1807617_1280 (2)
著作権者: sasint
公開年: 2016
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6568589 (20 Jun 2020 11:11)
卯月氏に自殺願望があることを加味すれば、SCP-XXX-JPと卯月氏が接触可能な状態を放置することはないと思います。
SCP-XXX-JPと卯月氏の2人の感情、SCP-XXX-JPの狂気、(やや狂気的ではあるものの)自分の痛みを引き受けてくれている人物を「死ぬために」殺害してしまう皮肉などによって面白さを引き出そうとしているように読み取れました。しかし、感情・狂気ともにテンプレート的で、あまり深みを感じませんでした。このせいで最後の皮肉のパンチも弱くなっています。
以上の理由から現状あまり面白さを感じませんので、現状で投稿された場合私はdvすると思います。
批評に対するご意見・ご質問で返信が必要なものにつきましては、ディスカッションで返信の形で投稿いただいたうえで、PMにご一報ください。SB3のフォーラムは追っていませんので、ディスカッションへの投稿だけだと気づけない場合がございます。
批評並びに指摘していただきありがとうございます!
卯月氏を接触可能な状態で放置することはないというのはその通りだと思うので、合理的な状況を考えていきます。。また、テンプレート的な感情・狂気に関しては、どのようにテンプレートを脱すれば良いかしっかり推敲していきたいと思います。
インタビュー記録の
七美ちゃんが高校生の頃、通学しているところを見て一目惚れしたんだ。それからいつまでも忘れられなくて…だから、琴音ちゃんがビルから飛び降りようとしているところを見て、死んでほしくないって心の底から思ったんだ。
「琴音ちゃん」は「七美ちゃん」の誤字でしょうか?違っていたら申し訳ありません。
内容に関してですが、全体的に描写に納得できないところがありました。そもそも「自殺願望及び自傷癖があり、鬱病と診断されている」人材を財団は雇用するか、雇用した後に発覚したとしても雇用を継続するかと疑問に思いました。精神面がぼろぼろになるような職務上、いかに卯月氏が学術の側面で優秀であったとしても雇用した場合リスクの方が大きいのではないかと思いました。その人材がオブジェクトの異常性と密接な関わりを持っているならなおさらだと個人的には思いました。
批評していただきありがとうございます。確かにそうですね…修正していきたいと思います。