誰かの独り言 2

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幸せなことばかりじゃなかったよ。
お兄ちゃんは昔は今よりもっとやる気がなくて、人生っていうものに疲れきっていて、いつもぼんやりしている人だったよ。お姉ちゃんも笑うどころか喋ってくれないこともおおくて、『何か』に怯えているみたいで、どんな時でも見えない敵と奮闘しているみたいだった。

……

だから、私は笑顔でいなきゃ。

……

私だって悩みはあった。お兄ちゃんやお姉ちゃんに比べれば、小さい悩みだけど。学校に通いはじめてからはからかわれた。勉強もできなくて、怒られてばかりだったから、つらかった。何もできないから、せめて私は幸せなふりをして、お兄ちゃんやお姉ちゃんが私みたいに笑ってくれるみたいに。うるさいって言われても、どれだけ怒られても、私ができること全てやって、この人生が嫌いにならないように、努力して──頑張ってきた。

……

私のおかげじゃないと思うけど、昔よりお兄ちゃんやお姉ちゃんが笑うようになって、『家族』として触れあうようになって、大騒ぎして、あの時の寂しさや胸がつらくなる冷たさも、全部なくなったと思った。

……

だけど、全部──壊れちゃった。

……

みんなが頑張って、協力して、保っていた『平和な』日常が、あっけなく壊された。許さないなんて私は思わない。私は誰かを憎んだり、恨んだりしちゃだめだから。けど、取り戻さなきゃ。笑うことしかできない私だけど…。

……

お姉ちゃんに怒られそうだなぁ。何もできずにいる私に「この能無し」とか「馬鹿」とか「泣いているだけじゃないでしょ」とか言いたいほうだいになりそう。自分こそが苦しかったのに…。

……

私には分かっている。お兄ちゃんやお姉ちゃんは死んでしまった。私だけが生きている。私だけが生きているから、私は行かなくちゃ。怖いし、涙もでるけど。諦めずに前に──生きていかなくちゃ。もしもこの世界に『神様』みたいな存在がいたら、私の願いを──祈りを聞いていたら、私の願いを叶えてさせて──。


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  1. portal:6546777 ( 02 Jul 2020 10:48 )
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