アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXXX-JPは異常性を有する機材です。直径50cm、高さ200cm程度の円柱型金属製タンク2基で構成されており、それぞれのタンク内部には拘束具と、コード及び椀状の端子が存在します。また、コードはタンク同士を繋いでいるパイプを通り、詳細が不明な機械に接続されています。中央部には装置の操作に用いられるボタンが設置されており、三相200V規格のプラグが接続されています。発見当時、両タンクは隣り合う別の部屋に配置されていました。
SCP-XXXX-JPは、通電し、操作ボタン向かって右側のタンクにヒト(Homo sapiens)、左側のタンクにブタ(Sus scrofa domesticus)を1個体ずつ入れ、それぞれの頭部に半球端子を被せることにより活性化します。このヒトをSCP-XXXX-JP-A、ブタをSCP-XXXX-JP-Bと指定します。SCP-XXXX-JPが活性化した状態でボタンを押下すると、SCP-XXXX-JP-AがSCP-XXXX-JP-Bの、SCP-XXXX-JP-BがSCP-XXXX-JP-Aの意識及び記憶を有した状態になります。SCP-XXXX-JP-Aの意識を有するSCP-XXXX-JP-Bの肉体をSCP-XXXX-JP-α、SCP-XXXX-JP-Bの意識を有するSCP-XXXX-JP-Aの肉体をSCP-XXXX-JP-βと指定します。
SCP-XXXX-JP-αは、自身の肉体をヒトであると認識させる認識災害を有しています。また、SCP-XXXX-JP-βは、自身の肉体をブタであると認識させる認識災害を有しています。この認識災害の下では、その肉体の科学的性質はそれぞれブタ/ヒトのものとして検出されますが、この測定値をヒトが認識することにより、検出結果に認識災害が発生します。
SCP-XXXX-JPは、民間からの「大声での口論が聞こえる」旨の通報により発見されました。現場では、不明なヒトの死体2体とSCP-XXXX-JP及びその書類、18体のSCP-XXXX-JP-βが発見されました。当該現場は町工場に偽装された日本生類創研施設であったことが判明しています。
補遺: 財団は、SCP-XXXX-JP-αを12個体(SCP-XXXX-JP-α-1~12と指定)を確保しました。SCP-XXXX-JP-α-1~12は要注意団体「みどりのだいちプロジェクト」の、比較的過激派であると評価されている構成員であることが判明しています。以下は、主格とみられるSCP-XXXX-JP-α-1に対して、自白剤投与の上で行ったインタビュー記録です。
研究員: インタビューを開始します。
SCP-XXXX-JP-α-1: 私を解放しなさい。私達は、私達の思想を普及させねばならないのです。
研究員: ならば、そのためにもインタビューを受けてください。まず、何故SCP-XXXX-JPを利用したのでしょうか?
SCP-XXXX-JP-α-1: ……仕方ないです、分かりました。そもそも人間の所為で地球が危機に晒されていることは事実です。貴方も科学者なのでしょうが、でしたらなおさら理解して頂けるかと思いますが。
研究員: ええ、確かに環境破壊は主に人間の活動に起因するものであることは否定できません。
SCP-XXXX-JP-α-1: 貴方がまともな人間で良かった。さて、私達は人間を非難しているのですが、そのときに避けて通れない道があります……それは、私達も人間であるということです。憎む種族と同族であるという、自己矛盾のようなものに陥ってしまいます。実は、このせいで活動をやめてしまった同志も少なくないのですよ。
SCP-XXXX-JP-α-1: そして、「人間は滅ぶべきと言っている人間」だとして、私達に対抗する勢力の嘲笑の対象になります。人間を減らしたいならお前らが死ねと言ってくる輩すら居ます。しかし、今の私達は人間などではないでしょう?
研究員: 確かにあなたは、外見上は人間ではないように見えます。しかし、自身がブタとなることに忌避感はなかったのでしょうか。
SCP-XXXX-JP-α-1: 質問の意味がわかりかねます。あなたはブタを何だと思っているのですか? そもそも、人間はブタと近い構造をしているそうです。人間から変化するには技術的に最も楽と仰っていたので、ブタをお選びになったとのことです。
研究員: ちょっと待ってください。SCP-XXXX-JPを作成したのはあなた方ではないような言い回しですが1?
SCP-XXXX-JP-α-1:
研究員: ところで、SCP-XXXX-JP-β-1 つまりあなたの「人間の体」の方は、どこにあるのでしょう?
SCP-XXXX-JP-α-1: ……はい?
研究員: SCP-XXXX-JPを使ったからには、ブタの意識を有したあなたの体がどこかに存在するはずですよ。
SCP-XXXX-JP-α-1: [5秒沈黙]何の話です?
当該インタビューを受けて財団は、SCP-XXXX-JPの開発に深く関与しているとみられる██氏(PoI-XXXX-JPと指定)に接触を図りました。PoI-XXXX-JPは要注意団体「黒服のアンチカーニズム」構成員ですが、同団体内では穏健派に属していることが明らかになっています。以下は、PoI-XXXX-JPに対してのインタビュー記録です。
研究員: あなたがSCP-XXXX-JPに関与しているのは間違いないのですね?
PoI-XXXX-JP: はい。そうです。しかし、私がそれを作成したわけではないです。
研究員: ではどなたが?
PoI-XXXX-JP: ……言ってしまっていいものかわかりませんが、日本生類創研さんに注文しました。ニッソさんには別の同胞もお世話になっていましたし、開発に協力してくださると思いましてね。
付与予定タグ: ここに付与する予定のタグ
ページコンソール
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
EnglishРусский한국어中文FrançaisPolskiEspañolภาษาไทยDeutschItalianoУкраїнськаPortuguêsČesky繁體中文Việtその他日→外国語翻訳日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
短編構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6538508 (22 Jul 2020 13:57)
コメント投稿フォームへ
注意: 批評して欲しいポイントやスポイラー、改稿内容についてはコメントではなく下書き本文に直接書き入れて下さい。初めての下書きであっても投稿報告は不要です。批評内容に対する返答以外で自身の下書きにコメントしないようお願いします。
批評コメントTopへ