特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPを認知している人物の特定は困難であるため、個別の対応は行われません。SCP-XXXX-JPに対して言及しているインターネット上の発言は財団のウェブクローラによって捜索され、発見され次第削除されます。SCP-XXXX-JPを認知していることが判明した人物には、適切な記憶処理を施してください。
SCP-XXXX-JPの収容は、後述のプロトコル・ヒューマンウェーブに則って実施されます。詳細は補遺を参照してください。
説明: SCP-XXXX-JPは、その詳細が不明な不可視の実体です。
日本国内において、ヒト(Homo sapiens)の足の小指に█.█×10█N以上の撃力が与えられた際に、SCP-XXXX-JPはそのヒト(SCP-XXXX-JP-Aと指定)の元へ移動することがあります。SCP-XXXX-JPは、SCP-XXXX-JP-Aの小指に撃力が加わって10秒以内に、男児の声と形容される笑い声及び罵倒語1(SCP-XXXX-JP-Bと指定)を発します。
SCP-XXXX-JP-Bは、SCP-XXXX-JP-Aから1m程度の地点で、5~10秒間発されます。SCP-XXXX-JP-Bの音量は約40dBと小さく、更にSCP-XXXX-JP-Aの注意が小指の痛みにより逸らされているため、多くの事例においてSCP-XXXX-JP-AはSCP-XXXX-JP-Bに気付きません。また、SCP-XXXX-JP-Aが痛みにより声を上げる傾向があることも相まって、SCP-XXXX-JP-Aの周囲の人物でもSCP-XXXX-JP-Bを認知できることは稀です。しかし、SCP-XXXX-JP-Bを聞き取り、それを記憶している民間人も一定数確認できます。
SCP-XXXX-JP-Bが発された後、別のSCP-XXXX-JP-Aの元へSCP-XXXX-JPの発生源が移動します。その際、SCP-████-JPの観測のために全国に設置されている指標⁻████が反応し、ノイズとして感知されます。ノイズの観測時間と各指標の距離から、その移動速度は平均して337m/s2であることが確認されています。なお、SCP-XXXX-B-JPの移動に伴うノイズは一般の装置では感知できず、SCP-████-JPの観測にも影響しません。
SCP-XXXX-JPの異常性について、以下の点が判明しています。
- SCP-XXXX-JPが移動を開始してから次の移動を開始するまでには、短くとも30秒を要する。
- 地域ごとの人口とSCP-XXXX-JPの出現回数に強い正の相関(r=0.892)がみられる。
- SCP-XXXX-JPの移動場所はほとんどランダムである。すなわち、前回のSCP-XXXX-JP出現場所が次回のSCP-XXXX-JP出現場所の決定にほとんど影響を及ぼさない。
SCP-XXXX-JPの初期隠蔽手順/仮の収容プロトコルとして、民間人に対し小指に力を与えないようにさせる処置が行われました。その方法として、「著名人が小指の衝突により骨折した」旨を報道し、民間での小指の負傷に対して意識を向けさせました。また、フロント企業「シューズ・クリエイト・プロダクション」の協力の下、スリッパや室内履きの普及を目的とした宣伝を行いました。しかし、SCP-XXXX-JPの移動はごく僅かにしか減少していません。その原因として、床座文化に対応した習慣や生活スタイルの存在が挙げられます。
補遺1: 20██/██/██、[編集済]氏によって、SNS上に「SCP-XXXX-JP-Bが聞こえた」旨の書き込みが投稿されました。財団による削除までに僅かに時間を要し、当該書き込みが拡散された結果、自身や周囲が同様の体験をしたとの反応が少なくとも██件確認されました。財団は、投稿をした人物には記憶処置を施し、SNS上には記憶処理コードを埋め込んだ文字列や画像を流布することにより、閲覧者の記憶を薄れさせる/曖昧にすることに成功しました。当該事例と同様の大規模な拡散は7件発生しており、その度に同様の対処を行いました。しかしながら、当処置の繰り返しの実施により、コードの効力やカバーストーリーの説得力の減少が危惧されています。
また、██県██市、██県█市、██県██町の一部地域においては、SCP-XXXX-JP-Bを指すと思われる音声について、都市伝説ないし怪談として認知されていました。当事象を受けて財団は、住民に対してBクラス記憶処置を施しました。
この事象を受け、以下の申請がなされました。
既に複数の指摘があるように、現行の対処方法は不十分です。まず、SCP-XXXX-JPについて認知している人物は必ずしもSNSを閲覧しておらず、そのような人物にはそもそも記憶処理コードを曝露させられません。現に、都市伝説化したケースでは高齢者を中心として口頭で広まっていました。無差別にコード影響下に置かせる案も提出されたようですが、コードを連続して曝露させることは健康に害を与えます。(略)加えて、記憶処理コードによる記憶の改変には限界があります。SNSでSCP-XXXX-JPの書き込みが発見される頻度も段々と高まりつつあり、投稿を削除しても、不十分な記憶処置のために再発を繰り返しています。勿論、全員に完全な記憶処置は施せません。1日で最大2880回発生しうるSCP-XXXX-JPをカバーストーリーにより隠蔽することは、もはや不可能です。我々はSCP-XXXX-JPを収容しなくてはならないでしょう。
現在、調査により判明しているSCP-XXXX-JPの特性は以下の通りです。(説明セクションと同一内容のため省略)
この事象より、30秒毎に財団職員の小指に打撃を与え続けることで、SCP-XXXX-JPを一時的に誘引できる可能性があります。小指を打撃される人数が増えればより高い確率でおびき寄せることができるでしょう。SCP-XXXX-JPの実態は不明ですが、恐らくは音波の類、ないしは「音」の概念という推測がされています。それが事実ならば、一般的な消音装置、或いは内部が真空の壁で囲うことにより収容可能といえます。また、少なくとも、誘因が可能か否かの確認は可能であり、それは以降の調査の足掛かりとなり得ます。
そのために、小指を打撃するためのDクラス職員を動員することの許可を願います。
申請は許可され、Dクラス職員3名が調達されました。
実験概要: サイト-81██に存在する真空二重構造壁の部屋(内部5m×5m×3m)の中央部にD職員3名を配置する。室外には指標-████を1基配置する。全職員には有線で繋がれたヘッドホンを用いて指示する。また、D職員周囲に有線のマイクを設置しSCP-XXXX-JP-Bを収音する。出入口を開けた状態で、指定された時刻に、各D職員に自身の小指を、室内に設置された木製の柱に衝突させる各研究員が各D職員の足小指をゴム槌で叩く。SCP-XXXX-JP-Bが収音できなかった(誘引に失敗した)場合30秒繰り下げて同様の実験を行う。収音できた場合、10秒以内に全職員が部屋から脱出し、10秒で出入口を密閉する。00分30秒に、室外のD職員の小指をゴム槌で叩く。この際、指標-████に反応がなかった場合、収容に成功したといえる。
実験は██月██日午前2時00分00秒に実施するが、それはこの時刻に活動している者が比較的少数である上、当該日付に夜間の主要なイベントが存在しないためである。この時間を選択することにより、当室に容易にSCP-XXXX-JPを誘引可能と推測できる。
結果: 現場判断により4回繰り返されて実験されたが、すべての実験においてSCP-XXXX-JPは収容できなかった。
考察: 少なくとも通常の遮音措置が効かなかったことから、SCP-XXXX-JPは音それ自体ではない可能性が高い。しかし、当実験によって、「SCP-XXXX-JPはSCP-XXXX-JP-Aとなりうる人物を財団の管理下に置くことで誘引できる」という仮説は証明されたといえるだろう。これにより、長時間を要する調査が行える筈だ。(出楠)
SCP-XXXX-JPはそもそも実体がないか、物理的収容は不可能なのであろう。SCP-XXXX-JPのみに対応した捕縛装置のようなものを作成できればよいが、そのためには更なる情報が必要だ。今後の実験において、SCP-XXXX-JPの特性を確認する。(佐武)
実験XXXX-JP-1を受けて、SCP-XXXX-JPの詳細な性質を調査すべく、追加実験の申請がなされました。しかし、前実験において、2名のDクラスが持続する小指の痛みを訴えており、1名には靭帯の損傷、もう1名には骨のひび割れが確認できました。そのため、実験の際には小指の打撃威力や手法への工夫が命じられました。
実験内容: 形式部門の協力の下、SCP-XXXX-JPのより正確な移動条件、および可能な限り小指に負担をかけない誘引方法を調査する。なお、小指の連続的な加圧による負傷を避けるために、小指を打撃するのはDクラスには3分に1回まで、その他職員には30分に1回までとする。ただし、左右の小指はそれぞれ別のものとして扱う。30秒毎に1回以上の打撃が必要であり、D職員のみでは人数が不足するため、形式部門職員、フロント企業従業員、出楠研究室の研究員に協力を仰ぐ。
結果: のべ█████回の打撃により、以下が判明した。
- 「小指の趾骨が最も近い骨となる皮膚」の領域が小指とみなされる。すなわち、以前考えられていた「先端に集中して力を加える」という方法を採用する必要はない。
- 力が加わる時間の猶予は最大で0.1秒である。
- この領域および時間内に合計█.█×10█Nの力が加われば条件を満たす。
- 1人の両小指を打撃した場合と、2人の片方ずつの小指を打撃した場合の誘引成功率は等しい。
- 死体の小指では条件を満たさない。
- 手の小指では条件を満たさない。
- 手を用いて歩行していても同様である。
- 足を3本以上有する人物は、その全ての足小指で条件を満たす。
- パラヒューマンに対しては、足小指部分がヒトの特徴を大きく反映していれば条件を満たす。
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任意A任意B任意C- portal:6538508 (22 Jul 2020 13:57)
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