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アイテム番号: SCP-2569-JP
オブジェクトクラス: Safe Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2569-JPはその特異性のため、カメラやレンズなどのいかなる媒体を通さずに直接目視することは禁止されています。SCP-2569-JPは厳重な2重ロック式のロッカーに収容されます。ロッカーにはレンズ付き伊達眼鏡などの媒体を装着させた警備員を最低一人配置します。SCP-2569-JPの実験は、レベル3以上のセキュリティクリアランスをもつ職員とマールズ博士の承認を取得してから行ってください。異常性に曝露された対象は速やかにSCP-2569-JPから引き離し、クラスA記憶処理を施してください。また、SCP-2569-JPを取り扱う際は、必ず直視することのないようにレンズ付き伊達眼鏡などの媒体を装着した状態で行ってください。
説明: SCP-2569-JPは、無印のワインコルクやシャンパンコルクの外観を有した複数のオブジェクトの総称です。現在SCP-2569-JPはワインコルク7個、シャンパンコルク4個の計11個体が存在し、SCP-2569-JP-1~11の番号で総称されています。これらのオブジェクトは全て同一の異常性を有しています。
SCP-2569-JPの異常性は、当該オブジェクトを直接目視した際に発揮します(いかなる媒体を通しての目視は除く)。
以下は、異常性を発揮してから終わるまでの段階をまとめた表です。
段階1 | 目視した人間(以下SCP-2569-JP-Aと表記)はSCP-2569-JPに異常な執着を示すようになり、SCP-2569-JPと会話をしているような様子を見せ始めます。この際、SCP-2569-JPから声等の会話の伝達手段は一切確認されませんでした。 |
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段階2 | さらに三日間この状態が続いた場合。SCP-2569-JP-Aは自身をコルクだと思い込むようになり、同時にワインやシャンパン(日本酒など、ワインやシャンパンの部類外の酒類は除く)に嫌悪感を抱くようになります。さらに、将来は立派なコルクになることを強く望むようになります。段階2に突入したSCP-2569-JPは、各々でSCP-2569-JP-Aの周りを取り囲み、その後SCP-2569-JP-Aと同程度の大きさに拡大します。直後、SCP-2569-JPはSCP-2569-JP-Aと共に元の大きさに戻り始めます。周囲のSCP-2569-JPが元の大きさに収縮していくプロセスにおいてSCP-2569-JP-Aは無理矢理体を圧縮され、SCP-2569-JPの隙間からの肉や血の飛沫が確認されます。この際、SCP-2569-JP-Aの絶叫が確認されるため苦痛を感じることがわかっています。 |
段階3 | 段階2の終了時、SCP-2569-JPは10分間異常性を示さなくなります。SCP-2569-JPによって圧縮されたSCP-2569-JP-AはSCP-2569-JP及びその他の一般的なワインコルクまたはシャンパンコルクのいずれかの外観を有した状態になります(この状態のSCP-2569-JP-Aを以下SCP-2569-JP-A´と表記)。10分後、SCP-2569-JP-A´は他のSCP-2569-JPと共に同一の異常性を有するようになり、SCP-2569-JPはその数を新たに増加させることになります。 |
補遺1: SCP-2569-JPのいずれかのうち、1個の単体のSCP-2569-JPとその他のSCP-2569-JP群とを隔離して対象を単体のSCP-2569-JPに曝露させた場合、SCP-2569-JP-Aは隔離されている他のSCP-2569-JPをまるで既知であるかのように隔離されている地点に向かい、SCP-2569-JPをすべて収集します。収集し終えると元いた地点に戻り、段階1に突入します。このプロセスにおいてSCP-2569-JP-Aはほぼ無敵状態であり、あらゆる障害物を破壊しながらSCP-2569-JPを収集します。
補遺2: 段階1の時点でSCP-2569-JPからSCP-2569-JP-Aを引き離し、三日間隔離を継続した場合SCP-2569-JP-Aは異常性から開放されることが明らかになっています。
発見経緯: ██県██市にて、路上でコルクと2日間も話をしている不審者が複数いるとの通報があり、回収班を派遣してコルクを回収、調査しようとしたところ、回収班がコルクに魅せられるような感覚に陥りました。しかし眼鏡を掛けていた班員は異常性に曝露されなかったため確保、収容に成功しました。異常性に曝露された民間人及び職員はクラスA記憶処理を施し、通報についてはカバーストーリー「呆カルト教団の儀式」を流布しました。
以下は、SCP-2569-JPに曝露され2日後に隔離された際に行われたインタビューの記録です。
対象: D-45193
インタビュアー: マールズ博士
<録音開始, (2012/06/13)>
インタビュアー: ではこれより、インタビューを開始する。君にいくつか質問したい。君自身の事情は一切語らずに、SCP-2569-JPのことについてだけを話してくれたまえ。
D-45193: オイ人間。どこだ?
マールズ博士 なに?D-45193: 御方はどこだと訊いているんだ!!!
マールズ博士 君のいう御方とは、SCP-2569-JPの事か?それにその発言だとお前は人間ではないというのか?外観は人間そのものだが?
D-45193: 御方をその名前で呼ぶな!失礼なやつめ!!あと俺は人間じゃない。コルクだ。
マールズ博士 すまない。ここではSCP-2569-JPと呼ばせてもらう。さらにお前がコルクだという主張は一旦保留しよう。
D-45193: 〈舌打ち〉わかったよ…それよりも御方に会わせてくれないか?
マールズ博士 それは出来ない。それより、SCP-2569-JPについて教えてくれないか?私も君の御方を知りたいのだ。君の尊敬する方を他人に紹介できるのだぞ?素晴らしくはないか?
D-45193: なるほど。御方について知ってもらうのはいいことだな。
マールズ博士 うむ。では質問だ。 君はSCP-2569-JPを目視したとき、どうしてSCP-2569-JPにあんなに執着するようになったのだ?
D-45193: はっきりとは答えられない。感性の問題だ。おまえだって好きな食べ物についての質問で、どうして好きなのかは答えられないだろ?
マールズ博士 なるほど。では次だ。君はSCP-2569-JPと会話をしていた。だが我々にはSCP-2569-JPの声は聞き取れなかったし、録音テープにはなにも記録されていない。君はSCP-2569-JPの声が聞こえたのか?どんな話をしていたのか教えてくれないか?
D-45193: あぁ、お聞きした。御方のお声を聞けないなんてお前たち人間は残念だな。御方はこんな話をされていた、「我らコルクは人間を悪しき酒から守るために生まれたのだ。酒によって人間は泥酔し、幾度もの犯罪を犯してしまう事態に陥ってきた。そこで我々コルクがワインやシャンパンの瓶に詮をして封印することでワインやシャンパンから人間を守ってきたのだ。だが人間たちはその恩も知らず、栓抜きなどと馬鹿げた機械を作り出しおって飲むことを止めなかった。さらにだ、人間は我々と同じものを作って保存のためにコルクを作った。ただのコルクではない。合成コルクだ1。実に忌々しい…そこで我々は考えたのだ。我々の仲間を増やせばいい。しかし我々の材料となるコルクガシ(Quercus suber)2の樹皮はなかなか手に入らず、これではコルクガシでの増殖は不可能。そこで、人間を材料に新たな仲間を作ろうと思ったのだ。なぁに、人間を使って仲間を増やすだけだ。形を変えるだけで命を奪うことはない。我々が人類を酒から救うのだ!!!」と。
マールズ博士 なるほど。では、人間を使ってコルクを増やすと言ったが、全人類をコルクにしてしまえばSCP-2569-JPの目的はどうなる?人類を救うとは言うが、人類をコルクにすることが人類の助けになると言うのか?
D-45193: …………
マールズ博士 D-45193?
<その後、D-45193はインタビューを断固として拒んだため録音は終了されました。>
終了報告書: 以上のインタビューにより、SCP-2569-JPは人類をワインやシャンパンから守る事を目的に異常性を以てSCP-2569-JPを増やしてる事がわかりました。またSCP-2569-JP-Aは新たに曝露されたSCP-2569-JP-Aを含め、財団職員に対し会話は一切行わなくなりました。
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- portal:6367934 (30 Apr 2020 08:48)
インタビューの、真摯に情報を聞き出そうとしている財団側の交渉姿勢が好きです。
本家(EN)記事からしてそうなんですけど、財団のインタビュアーって聞き方が無機質すぎて
逆に質問の仕方が悪くなってない? って思うことが多いので…(尋問ド素人の意見ではありますが)
私はこういうモンスターは好きですが、ストレートなモンスターは今のSCP-wikiでは
受け入れられにくい側面があります。
安定したupvoteを獲得するためには、より広く(ダダ甘な私よりも厳しい読者の人にも)
面白いと思ってもらえるような記事にする必要があると思います。
なまじ私には今のやつも好みな分、あまりいいアドバイスができなくてすみませんが…
Discord (チャット)で意見を募ってみるのも良いかもしれません。
一応、下の折り畳みに書いた、
「人間にテレパシーを送れるなら、何故コルクガシに直接それをやらないのか」
辺りを広げると、面白みを増やせそうな気はしています。
後は、作者様が、読者にこの記事でどういう気持ちを持たせたいのか、
(怖さ、不気味さ、不思議さ、等)あるいは、どういう気持ちになる文章を書くのが得意かを
考えてみて、その方向性を更に伸ばしてみるのも良いかもしれません。
(抽象的な話ですみません)
とてもとても細かなご批評、すごく嬉しく思います!!!
アドバイスをもとにまた推敲に推敲を重ねてみたいと思います!!!