It wasn't the last thing I wrote.
rating: 0+x
blank.png


目を覚ましたばかりで霞む視界を擦り、朝食であるクラムチャウダーの蛤をスプーンで手慰む。
傍らに置いてあった一冊の本を手に取り、まもなく読み終えるかという頃合い。男はある一節に目を向けた。


 
Datta. Dayadhvam. Damyata.

Shantih shantih shantih
 
──『The Waste Land』, T. S. Eliot


男は手慰んでいた蛤をかき込むと、キーボードの上で手を躍らせ始めた。
幾度となく改稿を重ねたページの、空白を埋めんとするために。




被面談者: SCP-3999

面談者: タローラン研究員

<記録開始 40.90.0202>

タローラン: これは終わった話だった筈だ。なのにお前は変わらず、十一日帝国に溶かされても尚居座ることを選んだ。自分で終わりだと言ったにも関わらず、朝食のテーブルの上の蛤のように熔けるヒューマノイドは消えることは無かった。

SCP-3999: [システムエラー: データ破損。ネットワーク管理者の応答をお持ちください]

タローラン: お前の返答を待ってやる道理はない。あの永劫にも思える苦痛と苦悩と苦行を乗り越え、相打ちという幕引きを遂げたこの物語もカーテンコールとはいかなかっただろう。表からは一歩引き、細々と見守るつもりだったのだろう。しかし、ゴーストライターを気取っても観客は付いてきた。海を越え、言葉の壁を越えてな。

SCP-3999: [システムエラー: データ破損。ネットワーク管理者の応答をお持ちください]

タローラン: ここは彼岸か? 地獄か? 煉獄か? 違うな。

SCP-3999: [システムエラー: データ破損。ネットワーク管理者の応答をお持ちください]

タローラン: 終止符は打たれなかった。その筆を折ることは無かった。それは何故だ? 答える必要はない。今再びこうして相見えることが全てだ。雌伏の時、その間に何を見た?礼賛の日曜日が、お前に何を齎した?

SCP-3999: [システムエラー: データ破損。ネットワーク管理者の応答をお持ちください]

タローラン: そうか。何にせよその筆が、手が、思考が、創作物が、幾ばくかの人々の行動に変化を与えたのは疑いようもない事実だ。あの動画を見たか? あの場に訪れた人々はかの清廉な響きを堪能したのだろうか? 少なくとも貴様の張り付けたリンクがまた、作品に奥行きを持たせたのだ。創作物からやって来ました、というコメントを添えてな。

SCP-3999: [システムエrrラー: データ破ss損。ネットワwwーク管理者の応ttt答をお持ちくださsssいiiiii]

タローラン: お前は自分自身の影響力を見誤ったのだ。心を病んでまで寄与することは無い。しかし、健やかであることを知りたがる者もまた、一定数いるのだ。

SCP-3999: [システムエrrラー: データ破ss損。ネットワwwーク管理者の応ttt答をお持ちく──]

タローラン:

ERROR

The sbjt_coffeemilk's portal does not exist.


エラー: sbjt_coffeemilkのportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。


利用ガイド

  1. portal:6360224 ( 22 Apr 2020 03:01 )
layoutsupporter.png
Unless otherwise stated, the content of this page is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License