著者ページには何かリストがなければならないという義務感から作られた独断と偏見によるGoI解説リストです。投稿時点現在では4団体、それも解説がいらないほど有名な団体しかありませんがこれから増やしていく予定です。英語はてんで苦手なため未訳記事もほとんど参照できていません。詳解しているハブがある場合そちらに半投げしてることもあります。スタンスは「広く浅く」です。まだ「広く」と言えるほど充実してませんが
軽く出典か論拠のようなものを記載してみましたが、そもそも書き始めから独断と偏見に満ちたものであったため、出典がない事柄はそのGoIのハブに書いてあるか完全なる私の主観的評価です。
世界オカルト連合(Global Occult Coalition)
人類に仇なすものに私はこう言おう、世界オカルト連合は人類を全ての敵から守り通す用意は常に出来ていると。それが例え何であれど。
呼称
世界オカルト連合、GOC、(多く「財団」と並べられて)連合、GoI-016(財団、低頻度)[1]、焚書者(蛇の手)
理念
勢力範囲
世界中
概説
世界オカルト連合、通称GOCは国連傘下の秘密組織であり、要注意団体の中でも特に有名な集団である。異常存在が生きているか物であるかを問わない徹底的な破壊によって印象付けられる。彼らの理念は大雑把に言えば異常存在の破壊であるが、より大きな目的を達成するために研究済の異常存在を利用することも躊躇わない[3]。強調すべきこととして、GOCの異常存在に対する姿勢は徹底的な破壊だが、それが至上命令ではない。彼らの第一任務は人類並びに人間各個人の保護であり、特に前者は常に貫き通される[2], [4]。
平時のGOCの任務は異常なオブジェクトを探して破壊して研究する程度である。破壊対象には小物、建造物、誰かの思い出の品、文化、思想、魔法のような能力を持った無垢な子供たちが含まれる2。財団職員にも言えることだが、割り当てられた職務内容によっては精神を壊しカウンセリングを受けさせられることもある[6]。罪の記憶を記憶処理剤漬けで消されている描写が見られない辺り、財団よりはマシだろう。
よく共有された設定として、GOCは「神を殺して」いる[5]。メタ的にも財団世界においてもこの言葉のみが独り歩きしているため、どの程度の存在を殺したのかは各個人のカノンによって異なっているのが現状だ。
組織構造
GOCは108評議会と呼ばれる108の団体によって構成されている。共同創作の常としてこの団体一覧には豊富な空きがあるため、いくつか自分に都合のいい団体を作って持ってきても問題ないだろう。
まずトップにD.C.アルフィーネと呼ばれる謎の3女性と彼女率いる最高司令部があり、おそらくその下に108評議会(のヘッドたち)がいる。そして彼らが統べるのが物理部門、精神部門、天地部門の3部門だ。物理部門は武力行使を、精神部門は外交関連を、天地部門は研究調査を主に行っている。
108評議会所属団体は要注意団体の半包括的リストにそのほとんどが載っている他、LTE-8686-Yellow-KewpieにはSW財団(スピードワゴン財団)が登場している。
ところで、これはほとんどの要注意団体について共通することだが、組織構造(や他の事々)はたいていの場合ハブに書いてある。GOCの場合だけは何故だかカノンハブ-ENの中に入れられており、その世界オカルト連合事件簿はGOCについて細かな記述があるため、これに目を通せば大体の概要は理解できるだろう。
他組織との関係
そのスタンスから他組織とは基本的に仲が悪い。108評議会に加盟していないほぼあらゆる宗教団体、元取引相手であったプロメテウスを除く商業団体、GOCの理念と噛み合わない理念を掲げる団体に対しては緩やかな敵対関係にある。しかし実際にはそこまでドンパチが起きるわけではなく、財団やMC&Dなどを含む多くの団体とは能動的には交戦しない方針を取っている。他団体についても、敵方の所持するオブジェクトが付近の(或いは世界中の)民間人に齎す影響を鑑みた上で上層部の指令がない限り監視に留めるといった措置が多い。しかし明らかに危険(と思っている)な組織、例えば蛇の手や壊れた神の教会、等に対しては即時交戦を掲げている[2]。
主観的感想
国連傘下というその立ち位置にもかかわらず、政治的にナイーブな案件についての仕事が回ってくることは少ない。彼らは議論の余地のない明確な人類の敵に対して戦闘を繰り広げることの方が多く、むしろ政治的にどこかと対立することが多いのは独立した組織として成り立っている財団の方である気がする。破壊と収容という理念を比べられて財団よりも残酷なイメージを持たれることもあるが、実際は財団側があまりにも理念の遂行を注視しすぎているためにGOCは「財団よりはマシ」として描写されることも少なくない。ただ、非常時はもちろん、平時においても財団とGOCは割と協力的な関係にある。
メタ的概説
GOC、世界オカルト連合、彼らはSCP wikiの歴史の中では最古参のGoIの1つ。最初こそ無能で過激な団体として著者たちに道化を演じさせられていたが、無能さはUIUやマナに、過激さはカオス・インサージェンシーなどに引き継がれて現在は基本的には「まっとうな」団体として活躍している(もっとも、現在では今挙げた団体らもより掘り下げられて有能だったり戦略的だったりになっている気がするが)。現在ではGOCは、単に財団に協力的で力のある団体を出したい時、明らかに人類の敵として描かれるオブジェクトを出したい時、財団外部の評価者を置きたい時などに使われている気がする。或いは、国家権力の関わる事案においてはものによってはGOCが先んずることが多いためそこで活躍できるかもしれない。財団とGOCの力量関係は時代、場所、カノンによって大きく異なる。財団が狂って人類を滅ぼし始めた際にレジスタンスとして旗を振っていることもあれば[7]、経営難になった財団を併合して猛威を振るっていることもある[8]。だが、ヴェール維持の観点のみで見れば、そこに執着が強い財団の方が上手な印象を受ける。
関連人物
重役や有名人の名前はたいてい音楽用語から取られている。
D.C.アルフィーネ
GOCの事務総長、即ちトップ。女性であり、「アルフィーネ夫人」と呼ばれることもあるが4、そのほとんどは謎に包まれている。(それほど書かれていないが)詳しいことは世界オカルト連合事件簿の「人員名簿」内「中枢」に記載がある。D.C. al FineはよくD.C.と略される音楽用語であり、「始めに戻って最後(Fine)まで」という意味である。
エージェント・ウクレレ
GOCの粛清(=殺害)対象である脅威存在を99体殺害した後辞職した、伝説のエージェント。ほとんどのカノンにおいて、その後「アルト・クレフ」博士と名前を変えてSCP財団に所属している。どちらの時期においても、多くウクレレ(楽器)やショットガンにおいて存在が示唆されることがある[9]。先述した神殺しはウクレレ時代の彼の最後の仕事であるとされることも多い。その場合、下記のコーンウォール事件がそれに該当するだろう。なんにせよ、非常に優秀なエージェントだ。
エージェント・ウクレレとしての彼の最後の仕事は"コーンウォール事件"におけるKTE-9927-Black("女神")の粛清だった。しかしながら、実は彼はこれ以前に彼女と関係を持ち、その上子供までもうけていたようであり、娘を守ろうとした彼は彼女を殺して自身も書類上で死亡することによって子を守り通した。その後、娘、未粛清脅威存在 KTE-9927-blackchild("娘")と指定されている存在は財団により発見され、ウクレレの情報提供(と財団への加入)と引き換えに現在SCP-166として財団に保護されている。ただしSCP-166は近年大規模改稿されており、古いTaleはそれ以前(SCP-166のリビジョン7以前)の内容を土台としている。過去リビジョンはページ最下部"History"を押し、rev.の行が7である列を選んで"V"を押せば閲覧できる。
関連記事
- エージェント・ウクレレ
- ある自殺者のメモ
- SCP-166 - ただの年頃のガイア(旧版メタタイトル: 年頃のサキュバス)
関連用語
[アルファベット]TE-[数字]-[コードネーム]-[追加識別子]
TE=Threat Entity=脅威存在、即ちGOCの粛清対象。TEの前のアルファベットはその存在の現在の状態(粛清済か、そもそも存在を補足できているか等)、4桁の数字は識別子、その次の単語は通称名、更にその後に他の語がある場合は脅威存在の特性や所属を簡潔に示す暗号である。PHYSICS部門脅威存在データベースからの抜粋に詳しい記述がある。
タイプ・[色]
人型脅威存在らのおおまかな分類分け。分類されている中の一部についての情報がPHYSICS部門脅威存在データベースからの抜粋に、更にその中の一部の殺し方についてPHYSICS部門フィールドマニュアル13:特殊事態:人型脅威存在に記載がある。基本的には、タイプ・グリーンが現実改変能力者、何でもかんでも好き勝手ふるまえる魔法使いだと覚えておけばよい。他はそれほど登場しない。
オカルト大戦
超常世界で何度か起きた戦争の総称。第三法則 ハブに全体としての多少の解説があるが、第三次以前に関する言及はほぼないに等しい。これによれば、第四次オカルト大戦は15世紀、第五次は17世紀、六は1875~1882年、七は1939年3月~1945年1月に起きたとされている。
世界オカルト連合とのかかわりについてに関して言えば、1939年、正常世界の第二次世界大戦と連動して起こった(というより第二次世界大戦内の超常戦闘を指す)第七次オカルト大戦勃発の直前に、ナチスの超常組織であるアーネンエルベ・オブスクラ軍団に対抗して連合国オカルトイニシアチブ(AOI)が結成された。その後45年にAOIは連合国からできたばかりの国際連合の指揮下へと移動し、世界オカルト連合として再編成された。
また、ロングの提言の設定では、第五次オカルト大戦は19世紀に発生しており、また大戦の内容自体が一度大きな過去改変を受けている。改変前は19世紀を通してヴェールが破られた(異常の存在が公衆の明るみに出た)状態で行われた世界的戦争であり、改変後においては1900年の義和団事件を指す呼称。義和団事件は大戦と呼べるほどの大規模な超常戦闘はなく、ごく小規模な異常存在の使用が確認されているのみである。
オカルト大戦は財団/連合/共産主義/宗教/etc/etc…の政治闘争を描く際に使いやすく、また第三法則の設定はそういったものを表現するのに適しているため、第三法則とロングの提言では前者の設定が採用されることが多い。
ピチカート
確認させてください、クレフ博士。ピチカート手順ですか? 水爆とかミサイルとか原潜に関連付けられたあの、つまはじきのピチカート?
財団職員チェルシー・イールズ、SCP-2911-JPより
GOCの異常実体粛清最終手段。人類種の生存を直接脅かすような存在が現れた時に発令され、この際は第二任務である"隠蔽"(ヴェールの維持、超常技術が民間に露呈しないようにすること)や第三任務の"保護"(人類及びその文明ではなく人間個人ひとりひとりの保護)を脇に置き全面的な戦闘を行う。正史においてピチカート手順は1度、エージェント・ウクレレが逃亡させた或いは彼を死に至らしめたコーンウォール事件において発令されたが、失敗に終わったらしい。ピチカートはヴァイオリンの演奏技法のことである。上記の引用台詞の「つまはじき」という表現もそこから。
根幹記事
世界オカルト連合は、全ての超常的、超科学的、超時空間的脅威から人類種の生存を維持せねばならない。これは最優先任務にして、他の何よりにも勝る。
またの名を世界オカルト連合ハブ。ここで解説したことを含めて大抵のことがここに載っている。逆に、ここに載っていないことならある程度盛って創って捏造しても許されるだろう。
- PHYSICS部門フィールドマニュアル1:工作員マニュアル
- PHYSICS部門フィールドマニュアル2からの抜粋:装備と器材
- PHYSICS部門フィールドマニュアル13:特殊事態:人型脅威存在
- PHYSICS部門脅威存在データベースからの抜粋
上から①職員への戒めと化け物(脅威存在)出現時の事務的手続、②GOCの主な装備、③各種脅威存在の処理方法、④脅威存在の分類とメタ的なリスト。必読というほどではないが、GOCを書く機会があるなら痒い所に手が届く記事になるだろう。
われわれは正義の味方ではありません。ただ人類に不都合な敵を排除する死刑執行者なのです。
財団日本支部(≒SCP日本語版サイト)での設定について書かれている。ここにある設定を必ず使うべきとまでは言わないが、目を通しておいた方が書き手と読み手の相互理解を深めやすくなるのは確かだ。
入門記事
連中がそれを破壊することで「世界を守ろう」としたために、逆に状況はもっとずっと悪くなってしまった。
GOCの処置の悪例。(メタ的にも作中時代的にも)最近はこうした事例の反省から、GOCの破壊も現在は慎重或いは徹底的なものとなってきている。
そこにノコノコやってきたのが、GOCのタコどもだったのであります。
GOCと財団の実地での関係性。記事ごとにこの程度~提携企業、戦友と関係性はまちまちだが、スケールが大きくなると基本的に仲は良くなる。世界終焉秒読み段階での関係になると、財団と連合は互いに肩と混合機動部隊を組んで化け物相手に時空波動砲をブッ放したりすることもある。少なくとも、相互連絡関係が築けている団体の中では常に財団と友好的なもの(WWS、洗濯部門など)を除けばトップクラスに良好な関係を保っていると言えるだろう。
こりゃあ便利だ。是非優先して研究を進めてもらいたいな。
職員状況: 職員は標準的な身体的・心理的状態を維持した。
解体部門5などの味付けはあるものの、中身は白米のようにシンプルかつ良質でGOCフォーマットのテンプレートと言える構造をしている。GOCフォーマットを書く時の参考になるだろう。
オススメ記事
君が考えている正体が何であれ、それとは違う。
GOCがそこまで深く関わっているかはともかく、私の好きな記事の一つ。
SCP-3263 - 魔法の才ある者たちのための私立ヘッジワース学園
どうか、この子たちはこのままに。
GOCとて、全員が現実改変者を無情に殺せるターミネーターではない。そこに無価値と罪悪感を見いだせてしまう者はこのように離反することもある。もっとも、この場合は比較的平和裏に終わっているが。
誰を魔法使いにするか決めさせてくれる神を作りたい? 財団がさせてくれないので無理だが、もし可能だったならあなたは間違いなくこれを使っていただろう。
SCP-3457の物理的構成要素の管理は連合に委ねられており、連合は最も適切と思われる方法で関連するすべてのアイテムを扱うことができます。
ひとたび実行されれば世界を作り変えられる儀式がある。徹底的に葬り去ることもできないが、財団や連合であろうとその儀式を独占すれば我欲に堕ちて世界は終わるだろう。そのような場合、彼らはどうするか?その答えがこれだ。手順を財団が管理し、神具をGOCが管理する。何らかの世界終焉を前にして2つの頭が頷かない限り、儀式が実行されることはない。
そして我々は監督評議会は解散させられ、財団は今やGOCの運営下にあるというEメールを受け取った。
財団とGOCは互いに支えあいながらも争い続けている。ひとたびその平衡状態が崩れれば、一方が他方を食い尽くすことさえも起こらないとは言えない。そして、力に身を任せた吸収というのは常に軋轢を生むものであり、サイト-13ではその軋轢が最悪の事態となって顕れた。
蛇の手(Serpent's Hand)
庭園は蛇の場所だ
GoI番号
GoI-α-019
別名/俗称
蛇、手、開示フリーク
活動範囲
放浪者の図書館を中心として、多くの多元宇宙にメンバーが存在する。後述するが、放浪者の図書館はほぼ無限の本を収蔵した図書館として機能する単一の宇宙である。
また、後述する青大将のようにあまり図書館を利用しない派閥もある。
活動規模(所属人数)
不明。蛇の手のメンバー自身もどれほど所属人数がいるか知らないと思われ、またそもそも加入条件が緩いためによく変動する。
概要・目的
蛇の手は図書館内のいちグループとして存在しているが、異常存在を秘匿すべきではないという信念によって統一されている。しかし以前は財団やGOCと似た秘匿主義のオカルト組織だったようで6、それが理由でしばらくの間蛇の手は放浪者の図書館を出禁になっていた。
また、図書館での知識の収集や異常物品についてのカタログ作成も行う。これが蛇の手のGoIフォーマットとなっている。
歴史
19世紀後半(放浪者の図書館/オリエンテーション)、または1824年頃(タフトの提言 - 緋色の王)から存在していたようである。その後いずれかの時点で図書館への出入りを禁止され、1967年に再び入場が許された。
1981年12月ごろには財団が放浪者の図書館の初期収容を行おうと試みたとされている。
指導者
いない。強いて言うならL.S.がいるが、彼女も単なる有力者にすぎない。放浪者の図書館を管理している存在については「関連用語」で述べる。
外交関係
基本的には、図書館を害さない者を拒否することはない。
GOCは図書館カードを保有していた利用者を殺害したため出禁となっている。蛇の手の間では「焚書者」と呼ばれている。
財団も初期遭遇時に色々と無礼を働いたが、利用者の殺害まではしなかったため例外的に機動部隊シグマ-3("書誌学者")のみが入場を許されている。しかし図書館との取り決めのために彼らは財団に敢えて情報を渡さず、超常存在を解放することさえある。それが許されているのは、財団の志を持った人員の一部が図書館に出入りできるということがそれ以上の価値を持つからである。蛇の手の間では「看守」と呼ばれている。
ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードの人員の一部は図書館を利用している。JJ(jockjamsvol6)は常連客であり、エスター(lesbian_gengar)とpolaricecrapsを含む数人は図書館カードを持っている。多くのメンバーのカード作成は蛇の手のミスター・イッヌのエントリー作成とおよそ同時期だと考えられる。蛇の手の間では「愉快な雰囲気作りメリーメーカー」と呼ばれている。
放浪者の図書館ではまだ足りないで述べられている通り、堂守連盟は放浪者の図書館の知識の宝庫としての万能性に異を唱える人々の集まりである。しかし図書館とは敵対していないし、むしろ利用している者もいる。
吊られた王は古き時代の図書館の利用者であり図書館から危険な知識を奪い逃亡したとされているが、未だ図書館の入館権を握っているともされており事実は謎に包まれている。
壊れた神の教会の信徒は図書館に一定数存在する。彼らの宗教的に熱心な姿勢そのものが咎められることはないが、敵対者(特にナルカ、つまりサーキック)への中傷などの時にはあまりいい顔はされない。蛇の手の間では「敬虔者」と呼ばれている。
ナルカ(サーキック)については不明。全面的な否定はしていないが、おそらくはその見た目への生理的な嫌悪感に基づく発言が散見される。
第五教会及び三ツ月イニシアチブに対しては「理解し難いもの」として距離を置き、また軽蔑している。
黒の女王について、L.S.はSCPwikiの初期時代は無名なただのいち図書館利用者とされていたが、現在では彼女は黒の女王の内の1人(或いは複数、図書館での名前に重複が許されているのか複数人で同一の名称を使っているのかもしれない)として名を馳せている。図書館にあまり出入りしない「青大将」(後述)のメンバーでさえ、彼女を「蛇の手で最も強力な魔術師」と称している。L.S.はLittle Sisterの略。
カオス・インサージェンシーやSAPHIRとは非友好的な関係にあり、彼らが図書館に入ることは歓迎されていない。蛇の手の間ではそれぞれ「狂人たち(狂人ども)」「否認者」と呼ばれている。
ファクトリーとの関係は不明だが、少なくとも不快感を示している人員はいる。蛇の手の間では「泥棒男爵団」と呼ばれている。
組織構造
ほとんど組織化されておらず、時たま互助組織としての役割を果たしたりカタログを作成したりする以外はそもそも公的な集会といったものが存在するかどうかも疑わしい。なお、カタログ作成の際は自らのイニシャル或いは短いコードネームを用いてコメントを残す。そんな言及は見たこともないが、もしかしたらそのイニシャルが蛇の手のメンバーの重要なアイデンティティになっているかもしれない。
ただし、日本と朝鮮には比較的結束の堅い分派が1つずつある。分派といっても信念に関わる論争に負けて去ったわけではなく、図書館に入り浸る蛇の手の人々と普通に交流しカタログ作成にも参加する。
関連用語
放浪者の図書館
放浪者の図書館はその通り次元内全体が図書館として機能している次元であり7、誰もが本や情報を利用できるようにするために存在している。ただし必要な措置として特定の団体や個人に対し入場を禁じることもある。
図書館に行くには特殊な「道」を通る必要がある。「道」を通るには儀式が必要で、その方法には「影にむかってくしゃみをしたり、合い言葉を暗唱したり、妖精と友達になったり、ペットの猫の後をついていったり、羊を殺したり、戸口を通り抜ける時にハーモニカを吹いたり」といったことが挙げられる。この儀式を完了することで図書館である宇宙へと行くことができる。図書館と特定の宇宙をつなぐ「道」は、図書館側の裁量で切り離すことができる。
図書館の管理者の存在は明らかではなく、図書館の維持のほとんどは強制的に従事させられている「司書」によって行われている。司書は数種に分類でき、案内人でありルールに対する処罰を与えることもある口のない「ガイド」、椅子に縛り付けられた状態で記録管理を行う目と脚のない「記録保管人(アーキビスト)」、本を棚に戻す「従者(ページ)」、及び自発的に図書館管理に従事している人々がいる。ルールを破った人間は強制的に司書に変えられ、その罪に応じた長さだけ図書館に従事させられる。ボランティアとしてなのか特別な役割を持っているのかは不明だが、理知的な司書が登場することもある。また「司書長」と呼ばれる存在もいるようである。
いくつかの作品では図書館のトップとしての「蛇」が登場する。蛇はある記事では生命の樹と知恵の樹を作った存在であり(DJ・カクタスの提言III - テン)、別のある記事ではサタンと呼ばれる神である(絨毯についた泥)。「蛇」は司書長であるとされることもある(蛇の拘束 \\\ 証拠提示)が、なんにせよ図書館に君臨する蛇が実在するということは広く知られてはいなくともそこまで高度な機密ではないようである。
このサイト(http://scp-jp.wikidot.com)上で特定の存在の暗示として使われる「蛇」の語には主に蛇の手及びそのメンバー、図書館の蛇、そして壊れたる神の3つの意味がある。特に後2つは神性や知への愛などの点で類似しておりいくつかの記事(絨毯についた泥など)ではその関連も示唆されているが、混同には十分注意すべきである。
放浪者の図書館には図書館カードが存在し、各人の借りた本はそれに記される。このカードには利用者の真名が書かれており、図書館は事実上利用者の生殺与奪の権を握っていると言って構わない。図書館カードを作るのは極めて骨が折れるとされているが、オタクの集まりであるGAWのメンバーは見たところ容易にカードを作っている。彼らにはすでに図書館カードを持っている協力者がいたことが関係しているのかもしれない。図書館カードを保有している人間には「加護」が与えられるらしく、カードを持った者を殺したGOCは出禁にされた。しかし、カードを紛失する、或いは盗まれるといったことは起き得る。
図書館に入場する権利と図書館カードを持つ権利、即ち本を借りる権利が同値であるかは不明。いわゆる一見さんお断りの仕組みと同じ、完全招待制の可能性が高い。或いは、前述の「道」を偶然通ってしまい図書館に迷い込んだ一般人がさながらそういう小説の如く図書館の利用者にエスコートされて蛇の手のメンバーになるかもしれない。ようは書き手の好きにしていい。
図書館の人員の一部は(SCP-4840によると)単一の蛇を崇拝している。この蛇はプロジェクト・パラゴンシリーズに登場するIS是と同定される。
赤斑蛇の手
朝鮮半島を拠点とする蛇の手の「支部」。起源は1568年、組織としての成立は1919年であり、1970年に蛇の手に加盟した。ハブを見れば分かるが、かなり組織立った団体として存在している。
メンバーは十数人程度であり、一つの宇宙での朝鮮半島を中心に活動している。拠点はその宇宙(彼らにとっての「基底次元」)から切り離された異次元空間として存在しているもののメンバーの多くは半島内に自宅を持っている。
SCP-9538が大きく関わっており、1568年に羽士"田禹治老士が彼女をSCP-159-KO9に封印した。これを以て赤斑蛇の手の「象徴的な創設」としている。
1919年に前身である綾蛇社10が発足し、1950年の朝鮮戦争で一度瓦解、1970年に再建して蛇の手に加盟、赤斑蛇の手と改名した。
現在の指導者はSCP-953と"羽士"田禹治の娘である狐也ホヤ、イニシャルはHx.。作品群を読む限りではかなり気性が荒く、特に自分の出生について、つまり妖狐についての話題には敏感。自らの妖狐の性質を憎んでいるが、自身が人間として生きておりこれからもそう生きていくことを意識するために自らの名には「狐」の字が入っている。
アナルコサンディカリスムを支持しているらしい。私は現実の政治思想については知らないのでWikipediaを参照してもらいたい。ハブによれば、敢えてアナルコサンディカリスムについて調べメンバーにそれに沿った言動をさせるまでする必要はなく、言わなそうな言動を言わせない程度でいいそうだ。狐也が日本の超常領域で逮捕された際には極左暴力団員呼ばわりされ、異常が公然のものとなった世界線では赤斑蛇の手は極左的武闘派無政府組合主義政治団体と称され韓国での革命を主導している。
IJAMEAがSCP-2953を扱った際に生み出された人造妖狐こと「タマモノマエ」を回収し、最終的に日本の蛇の手である青大将と協力して日本の遠野妖怪保護区へ輸送した。この顛末を描いたのが「狐のサットル」シリーズであるが、実はこのシリーズはリアルにおいてもシリーズ内のそれぞれの記事がEN・JP・KOのwikiを原語版として書かれている11ある種の国際交流となっていると思われる。
例によって財団やGOCとは敵対的、日本軍人を憎んではいるが現代の日本人に対する反感はあまりない。むしろ上述の通り日本の青大将と協力もしている。所属メンバーの関係からフィンランドとアイルランド(ハイ・ブラジル)にもコネクションがある。また、『日本改造法案大綱』で有名な北一輝との直接的な関係もあったらしい。
青大将
日本の蛇の手の分派。アオダイショウは蛇の種類。赤斑とは対照的に戦闘を避け、長期的目的というよりは相互互助のための組織の側面が強い。蛇の手らしく国内での超常知識の流布も目的の一環に入っている。ロゴは狐也が作成した。
青大将はあまり図書館を利用せず、積極的に蛇の手の一員を自称することも少ない。これはリーダーであるアオの異常と図書館の叡智への畏怖に由来する。
首領(「大将」と呼ばれるのは嫌がる)はアオという女性で、旧日本軍の超常組織であるIJAMEAの将軍12の曾孫。青大将を再建したのも彼女である。狐也と違って如何にも指導者らしい堂々さと深い思いやりを合わせ持ち、メンバーからも慕われている。一方で、青大将のカタログは本文は普通のそれと変わらないながらもコメントからはある種の緩さが感じられることもある。
青大将自体は1950年に"エルダー"と呼ばれる蛇の手の一員によって創設されたらしいが詳細不明。アオはGOC13に追われているところを彼に保護されて図書館に匿われ蛇の手のメンバーになったが、その後は図書館ではなく日本を中心にして彼の青大将を再建し活動し始めた。今は引退しているが、コンタクトは取れるようだ。
外部との交流はR.円.が担当している。「蛇の巣」と呼ばれる本家蛇の手の二次団体との関わりを持っているらしいが詳細不明。
関連人物
赤斑蛇の手と青大将のメンバーについてはそれぞれのハブを、L.S.については黒の女王ハブ(といつか書かれるであろうこの解説の「黒の女王」欄)を参照してもらいたい。
ミッドナイト
イニシャルはM.。「蛇の巣」という団体の代表を務めているが詳細不明。メスの猫の見た目をしている。GOCのとある教授に猫の形を与えられた遣いまであり、彼の怪死後に図書館に加入した。赤斑蛇の手及び青大将とも関わりを持っている。
ティルダ・ムース管理官
蛇の手に追放され財団に亡命してきたタイプ・ブルー(妖術師)。現在は最大規模の財団サイトであるサイト-19の管理官を務めつつ、蛇の手や奇跡論についての講義を行っている。
浮雲
無尽月導衆に属す忍者であり、図書館の中では新参。正規の方法で利用権を得たのかは不明。[ミッション・インビシブルネタバレ反転]彼以外にも既にMole.とフラッシュライトという2人の協力者を潜入させている。先祖が持っていた巻物を探しているらしい。[反転終わり]
雲居の鯉
鯉である。少し古い言葉遣いをしており、彼の言葉は図書館の他のメンバーから詩的で哲学的だと評されることもある。他の鯉ともども図書館の利用権を持っているようだ。
その他の人員
ネブリン
イニシャルはN.。壊れた神の教会とナルカについての記事で幾度か登場している。
機動部隊サンピ-6("虚数") マイケル・フラミア
財団職員。財団には「オカルティスト団体に属していた」としか知られていないが、過去に図書館と関係を持っていた。現在はSCP-5024の無力化に際し行方不明となっている。
ローリー
魚類関連のカタログで度々登場する。人工的な龍の門の主著者。シャーキーという食いしん坊の鯉を飼っていた。何故か現在シャーキーは図書館の利用権を持っている。
スピーカー
ローリーと共に魚類関連のカタログで度々登場する。シャーキーに指を食べられた。神格実体の顕現によって傷を負った1998世界のスペインへ赴き、財団に手を貸している。
その他複数回登場しているキャラクターは何人かいる。フギンとムニン、Jol/T、エスター、サイクロイド等。
オススメ記事
SCP-2950
SCP-2950は座った被験者に対し、構造と型が同様の椅子では得ることができない、高いレベルの快適さを与える異常な影響を有しています。
この上なく座りやすい椅子。しかしその裏では財団と蛇の手による協定が存在し──
SCP-5024
(“ クラシック・オブ・ミュージック ”と“ 預言者ヒエラリアスの第七宇宙 ”が“ E.T. II ”の死骸から飛び出す。“ 預言者ヒエラリアスの第七宇宙 ”は速やかに銃撃で鎮圧されるが、“ クラシック・オブ・ミュージック ”は装甲板で覆われているため、耐久性が顕著に高い。)
無限の図書館を超越する試みには無限を超越した能力が必要である。当然そんなものは存在し得ないため、誰かが壊滅して放浪する朽ちた図書館の尻拭いをする必要がある。
否認者たち
既に疑問に思った読者もいるでしょうが、彼らはこの世界の真実を何も分かっていません。
過激派超常無神論者団体兼元108評議会所属団体、SAPHIRについてのカタログ。SAPHIRはまさしく蛇の手が毛嫌いするような輩のため、カタログ全体を通じてヘイト感情が強い。
何者でもない(Nobody)
君は誰にも知られることはなくなる。君の最も親しい友人たちからも。君は私になる。その先もずっと。
呼称
何者でもない、Nobody、存在しなかった者、GoI-006(財団)
理念
各個人ごとに異なる。共通するのは、何か世界にとって意味のある存在になること、自らの目的を達成すること。
勢力範囲
不明/カノンにより異なる
概説
Nobodyは謎の多いGoIだ。よりメタ的に言うならば、その「謎」という彼の設定の根幹のおかげで、今まで濫用されてこなかった存在だ。しかし、他の様々な職員、団体、オブジェクトの起源と同様に、Nobodyにも様々な起源を描いた記事が存在している。特異なのは、Nobodyのその特異な性質ゆえ「ヘッドカノン」を行使せずとも様々な起源を同時に採用できる(可能性がある)ということだろう。さて、ごちゃごちゃとして気取った言葉遊びはここまでにして、具体的な解説に移る。
ここに書くことのほとんどはハブにあることの言い直しになるだろう。なので出典が貼られてなければ十中八九ハブにある。まず、原則としてNobodyは一度に一人しか存在しない。この理由が戒律、誓約、運命、どう取るかは自由だが、基本的には「Nobody」は受け継がれるという考え方が主流だ。
「何者でもない」はある目的を持った個人であり、その目的が達せられると新たな個人が選ばれ、「何者でもない」の名前とアイデンティティ(の欠落)を引き継ぐのです。
これはNobodyのGoIカノンハブである「存在しなかった者」から引用した説明だが、Nobodyの特性と特徴をズバリ表している。Nobodyとして選ばれる彼らは何かを失っており、或いは最初から何かを持っておらず、その空白は新たに与えられた、Nobodyというアイデンティティで補填される。そして、彼らが真に心を宿すべき人/物が見つかるか、もしくはただ人生に疲れ果てるか、妥協するか、彼が死ぬかしてその人物が最早Nobodyではなくなると、新たな人物がいずれNobodyとなる。解説ではこの程度しか言えることはない。ただ、下にも書いたが、彼の解釈はあまりにも多岐にわたるため、彼が単なる「ミステリアスな存在」以上の役割で物語に登場する場合、たいていの場合そのNobodyの身の上か目的が物語の序盤か終盤に明かされる。そのため、「ミステリアスな男だが、各記事ごとに異なった目的を持っている可能性アリ」程度に覚えていればよいだろう。
組織構造
前述のとおり常に1人しか存在しないが、彼らは同一のメモを持っている。このメモはGoIフォーマットにおいて使われるものだが、実際にどのような媒体なのか、またNobodyが引き継がれる際どのようにこのメモが渡るのかはカノン的に定まってはいない。しかし、拙著を含むいくつかの記事ではその様子が描写されている。
他組織との関係
ナシ!
だが、基本的にどこにでも現れることができるようであるし、よくある小説の怪盗のようにいつの間にか許可制の場所への会員権を魔法のように持っていたりする。来訪者と秘書ではいつの間にかワンダーテインメント社の施設に現れ不意に消失しているし、蛇の手からの断片では蛇の手の招待制チャットルームに無断侵入している。
主観的感想
ナシ!
というよりあまりに書く事が少なかったため概説の欄に感想が混じっている。
メタ的概説
Nobodyは確かにミステリアスな存在だが、彼(ら)についての記事を書く際にその謎という霧に隠された正体を既存記事から発見する必要はない。無論そのようにして既存記事の設定を継いで書くのも大いに面白いものになるだろうが、Nobodyは「ミステリアス」から連想されるあらゆる役割をこなさせることができる。悪役が死に際に地球爆弾のスイッチをオンにした時、どこからか現れてそのタイマーを停止させるのもよいだろう。物語の主人公にしたい正常世界の民間人の前に現れ、その人を不思議の国超常世界に誘うウサギになるのもよいだろう。実はNobodyは寄生虫型で哲学者かつ文化学者のエイリアンであり、何者にもなれない一般(超常)住民の脳に寄生してその思考を学問の糧としつつ共生しているというのも(かなり突飛な設定だが)よいだろう。ヘッドカノンという概念が認められるシェアードワールドにおいて、「謎めいた」という特徴は制限ではなく接続子だ。少なくとも、明確な目的が定まっている他の多くのGoIと違って、Nobodyが現れた際に読者に要求される/読者が感じ取る決定的なコンテクストは彼が謎めいた存在ということだけなのだから。
関連人物
メモ: 不死の首飾りより。Nobodyになり得る可能性、或いはその類型になる可能性が示唆されている。
メインカノンでは財団で時間異常を研究する博士。1998年カノンでNobodyの役を占めている。どうやら世界の破滅を防ぐため財団を離れて未来でタイムパトロール的な活動をやっているようだ。多分。
1998年は絶賛発展中のカノンのため、私が見当違いのことを言っていたりより深い目的が明かされたりするかもしれない。
拙著にて登場。元はマリアナ海溝から回収された文書、及びclass-of-76シリーズのSCP-4833に登場した。財団が保有する技術の一つである「世界の『再起動』」の前に手紙を書き、それをかつては陸上に生まれた崖であったマリアナ海溝に投げ込んだ。
彼女の記憶は世界の最深部から引き上げられ、その後財団に収容された。彼女の世界は存在せず、彼女の肉体は存在せず、ただ財団が作り直した、「忘れ去られた」人間の意識には有害な歪んだ地球が在るのみである。異常な、即ち正常であった彼女の存在を承認する者はこの世界に存在しない。ゆえに、彼女は何者でもないのである。
根幹記事
あらゆる敬意をこめて、
1人の何者でもないもの
Nobodyについて存在読み方書き方までネタバレに配慮した上で分かりやすく書いている素晴らしいハブ。どこぞの第五なんたらやオネなんたらコレクティブも見習ってほしいほどの分かりやすさである。Nobody記事をたくさん読んで内容を理解するまでもなく、これさえ見ればもうオールオッケーとまで言えよう。
私は何者でもない!あなたはだぁれ?
補足兼カノンハブ。このハブではNobodyの各個人について焦点を当てることがより強く許されているようだが、正直に言うとこのハブに所属できる記事の条件が「Nobodyを使っている」以上に見出だせない。だが、ハブ自体はNobodyの補足説明としての役割を大いに果たしている。
入門記事
お前は命令に従って、奴を生かしたまま捕らえるために全力を尽くそうとした。そして、実際にうまくやった。ところが、ノーバディが奴を殺しちまったんだ。
Nobodyの解釈の1つ。基本的に、財団および他のほとんどの団体はNobodyをこの程度の認識で捉えているだろう。
君に提案が有るんだ。私はつかれた。私はこれを…とても、とても長い間やって来た。私の心と体をひどく蝕んだ。
貴重なNobodyの引き継ぎシーン。きっとウミガメの産卵くらい貴重だろう。「存在しなかった者」に属してはいるが、これ1つだけ読んでも理解はできるはずだ。蛇の手側のメンツはおそらく全員単発初出のキャラのため、そちらについても困惑する必要もない。
実質的な“Nobody”ではないが、無視するには余りに類似多し。
ジャック・ブライト×Nobody、兼典型的なNobodyフォーマット。これ以上なく面白い組み合わせに見えるのに未だこの記事以外でこの設定を見たことがない。Nobodyデビューも兼ねてあなたが今書けばセミ・パイオニアになれるだろう。
オススメ記事
これは予想してしかるべきだったろうに
長い上にNobodyが出てくるのは1行しかないが、「これぞNobody!」といった感じでイメージぴったりの立ち振る舞いをしている。
香ばしサクサク、飽きの来ない甘さ。滅多に得難い嗜好品である。
Nobody萌え。
カオス・インサージェンシー/カオスの反乱(Chaos Insurgency)
1924年、SCP財団はO5評議会だけが知っている隠された特別機動部隊を設立し、'インサージェンシー'というコードネームをつけました。
呼称
カオス・インサージェンシー、カオスの反乱、混沌の反乱[18]、CI、カオスゲリラ[19]、狂人(蛇の手)
理念
- 財団及び他の様々な団体に対する敵対的行為
- その先には真の目的があると思われるが、それは後述のデルタコマンド、おそらくその中でもトップの「エンジニア」しか知らないだろう。
勢力範囲
財団を襲撃し続けても根絶されない程度
概説
カオス・インサージェンシーは最も単純な団体の一つと言えるかもしれない。彼らの目的はシンプルに、財団を害することだ。当然ながら規模や設備は財団や連合に劣るが、堂々と悪の組織をやっている分裏社会には精通しており、そうした取引も躊躇いなく行える。彼らの仕事は暗殺、略奪、強盗、紛争の扇動14、財団サイトの襲撃が主だ。末端構成員には自らがやるべきこと以外の一切が教えられず、だがそれがどんなに非合理的でも非倫理的でも遂行する。基本的に、広く共有されたカノンにおいてインサージェンシーが「財団やその他機関を害する」こと以外を目的としている風には見られない。
誕生の経緯について説明しよう。一番上の抜粋文にあるように、カオス・インサージェンシーはもとは財団の機密機動部隊、"インサージェンシー"であった[20]。その主な仕事は政治的な暗殺や確保・収容・保護の目的を達成するための非倫理的な略奪など、いわゆる穢れ仕事を担う部隊だ。その人員はO5直属にして地位・能力・忠誠共に申し分ない機動部隊、アルファ-1("レッド・ライト・ハンド")のメンバーから選ばれていた。
しかしながら、1948年、財団で最も深く、昏く、そして誰よりも財団に尽くしていたはずの部隊は、突如として反乱Insurgencyを起こした。一般的なカノンにおいては、その原因はいまだ不明である。財団の悪行に耐え切れなくなったのか、蛇に囁かれて財団内での崇高なる穢れた地位の塔から飛び降りたのか、はたまたむしろ何らかのやり方で財団の方が彼らを裏切ったのか。幸運なことに、この離反の背景が書かれた記事には壮大なものが多い。壮大ということは即ち設定が豊富に詰まっており、詳細な描写があり、そして何より読みごたえがある。記事として最も素晴らしい。
インサージェンシーはその経緯からして財団を死に至らしめるほどの劇薬情報を握っている可能性があるが、私が知る限りで財団がそれを恐れてインサージェンシーに譲歩した描写は目にしていない。
理念について、先ほどは財団を害すると言ったが、正確には少し違う。ハブにはこう書いてある。
ですが、誰がカオス・インサージェンシーの本当の望みを知っているのでしょうか?
彼らが離反した理由が不明なのと同様、その目的も全く不明である。だが、それが一部であれ過程であれ燻製ニシンであれ、財団に損害を与えるという行動と思想は常に存在している。それゆえに彼らは財団の輸送車を襲撃し、下級職員を唆し、連行する財団職員を殺してD-クラスを救う救世主のように振舞い、難民キャンプから実験用奴隷を調達し、紛争地帯が紛争地帯のままであるように両陣営に武器を売って愛国心を扇動し、国会議員の娘を人質に取って軍資金を要求し、飛行機でWTCに突っ込んでゆく。彼らは財団を中心として描かれる当Wikiにおいて基本的には明確に「悪」であり、それゆえに多くのSCPやTaleで彼らは登場するのだ。しかし、その真の目的は頭を除いて誰も知らない。
例外のないルールはない。カオス・インサージェンシーが悪であるというルールもそれが当てはまる。なるほど、確かにインサージェンシーは常に財団に敵対し続けているだろう。だが、財団が悪だったならば?例として、「わるいざいだん」15カノンに属すrror ハブの世界では、カオス・インサージェンシーは所謂財団からの解放軍として活動している[21]。また、財団が正常性に固執し悪へと堕ちている、或いは堕ちかけているような世界においても、彼らは財団の対称存在としての役割を維持し、「反・財団」を貫き通した結果として比較的正義の枠に収まっていることもある。
組織構造
組織概説はあまりにも単純すぎてそこまで言えることがなかったが、組織構造はハブを見ればハッキリと簡単に説明できる。まずトップには「デルタコマンド」と呼ばれる団体があり、そこからは位が高い順にガンマ、ベータ、アルファと続く。デルタコマンドは指令を発し、ベータは実働隊の中での高位の人物として、そしてアルファは実働隊の兵士として運用される。ガンマはあまり聞かないが、おそらくある程度高位の職員として、倉庫や基地の管理、(するほど友好的な他組織の数があるとは思えないが)外交関連の業務、デルタの手を煩わせるほどでもない活動の立案者役を担っているだろう。
そして、そのデルタコマンドの中でも最上位の席に座っているのが「エンジニア」だ。彼の正体は一切不明であり、他のデルタコマンドのメンバーでさえもその素性を知っているのか定かではない。一説には連絡役以外は誰もその素顔を知らないか、その連絡役さえもテレパシーで彼から情報を受け取っているだけとさえ言われている[20]。何にせよ、GoIフォーマットを見れば彼の立てた作戦はよくできたものであると言わざるを得ない。Need to knowの原則を使いこなし、倫理を完全に無視できる者にのみ許された業を余すことなく豊富に活用し、許容可能な範囲の犠牲で財団に最大のダメージを与える。とはいっても、そもそもエンジニアは実在さえ怪しいのだ、彼が計画立案を行っていると確証を持って言えはしない。インサージェンシーのGoIフォーマット(作戦計画書)の序文ではいつも最後に「以下に我々デルタコマンドはエンジニアによって書き写されたプランのステップを記録する。」と述べて本題を切り出しているが、実際にエンジニアがこれを書いているのか、それとも他のデルタやガンマが書いているが慣習的にこの文章が挿入されているのかは不明である。そこまでこだわることでもないと思うが。
他組織との関係
基本的に軽蔑と敵意の目で見られている。私が知る限りでは、彼らに対して友好的な組織はおおよそ存在しない。その者が金を払うか否かがすべての決定基準となっている超常オークション会社、MC&D社に対してさえ、インサージェンシーは幾度となく略奪を繰り返し険悪な仲となっている。私もそこまで詳しく調べたわけではないが、先述のrror世界や、インサージェンシーが物語の主人公となっているDJカクタスの提言III内などの例外を除いて彼らと仲の良い組織を見かけたことがない。
主観的感想
インサージェンシーは本当に単純で本当に奥が深い。というのも、これは本当に主観的な感想だが、インサージェンシーほど多岐にわたる詳細な解釈が様々な記事で展開されているGoIはそう見当たらないからだ。SCP-CN-2000とDJ・カクタスの提言IIIは特に味が濃い。いろいろ苦難はあるだろうがそれでも読む価値はあるだろう。下で軽くネタバレスポイラー込みの解説をしている。
また、先ほど適当にまとめられた他組織との関係について、書く際に心配なら複数タグ検索システムから[カオス・インサージェンシー]タグともう1つあなたの確認したい団体のタグを入れて既存記事で関わっていないか検索してみよう。ただし銀翼三部作(SCP-2910~2912-JP)には注意だ、カオス・インサージェンシーを含む要注意団体がやたらめったら登場してほとんどのタグ検索に引っかかる16が、インサージェンシーとの直接的な関わりが描かれている団体は少ない。もはや無関係の話となるが、それでもこの三部作はとても面白いため読む価値があるのは間違いないと断言はできる。これはifカノン世界の話ではあるが。
メタ的概説
あなたはオブジェクトに対しても優しくホワイトな環境の財団設定を採用しているにもかかわらず、温厚で知性を持ったオブジェクトの精神状態を悪化させたいと望んでいるとしよう。その場合?インサージェンシーは最適だ。彼らの襲撃に理由はいらない、「カオス・インサージェンシーが」「襲撃してきた」と言えば読者は理由を追求することを諦めてくれるだろう。なぜよりにもよってこのオブジェクトが収容されているサイトが、などというのは最早関係ない。このように、彼らは幾分かご都合主義的に扱われることもある。他に何を言えよう?本当に、心の底から、彼らは一般には単純な組織だ。私の主観では。
関連人物
カクタスIIIでは[ある人物のタグ、ネタバレ注意]が、プライベートサーバーより回収された映像ではSCP-076などで登場するバウ将軍がインサージェンシーのメンバーとして登場しているが、一貫してインサージェンシーに属すキャラクターとして描写される者はあまりいない。
正体不明のエンジニアを除けば、有名なインサージェンシー構成員としては悪夢姫が挙げられる。簡単に言えば、彼女は爆弾カップケーキを生成できる限定的な現実改変能力者だ。他の人物を探すなら、マイナーな設定として、グラス博士の定期心理鑑定で有名なグラス博士の親戚にはカオス・インサージェンシーに所属している人がいるらしい。また現在は過疎り気味だがENにはCIのwikiもある。外部wikiアーカイブタグが付いている記事の半分ほどはこのwikiのものだが、厄介なことにカオス・インサージェンシータグはこれらに付いていない。書く際はこのタグの一覧にも目を通すとよいだろう。
根幹記事
SHOULD INTERMITTENT VENGEANCE ARM AGAIN HIS RED RIGHT HAND TO PLAGUE US?
ハブ。大抵のことは載っている。GoIフォーマットのテンプレートも。
入門記事
これはインサージェンシーの中で最も効果的で最も長期的な計画であり、その有効性は明らかである。
インサージェンシーのやり口。財団を根絶やしとはいかずとも、害する程度なら神出鬼没な彼らにとってやり方はこのようにいくらでもある。
この他の3桁~1000番代のインサージェンシーのタグが付いた記事も、インサージェンシーの作った兵器/奪った残酷なアイテムが多い。
たすけこないの?
おそらくまあまあ有名なネコチャン。インサージェンシーは潜入し、襲撃し、虐殺する。用なしとなった人員に割く資源はない。
無論あんたらの実験はそうだろうよ。あんたらは皆いつだって盲だ。だが、俺には視覚インプラントがあるのさ。
彼女は何か大きな爆弾を抱えているのかもしれないし、ただの大規模な陽動作戦なのかもしれない。財団はその武力や権力、規模でインサージェンシーを大幅に勝っているが、それでもインサージェンシーは作戦勝ちすることが多い。
インサージェンシーの発足について
カオス・インサージェンシーがどのようにして立ち上がったかについて詳しく述べられている、或いはそれを主題とした有名な記事。
スレートサンダーについてのブリーフィング(カオスインサージェンシーについてのオリエンテーション)
トライアドとはカオス・インサージェンシーが反乱者、インサージェンシーとなる前の名前だ。知っての通り、1924年から26年にかけて財団は内戦状態にあった。
インサージェンシーの発足について、私が知っている中では最もほどほどの長さを保っている記事。脚注が良心的。
O5-2: ……お前達は結局、何のためにそれをするんだ?
O5-7: 人類のため、確定された運命に抗うためだ。
SCP-CN-2000コンテストの優勝作品、テーマは「不確実」。
SCP-711による終焉の予告と、それを齎す事象の研究から始まる。研究の末、財団が正にその創設から常に保護し続けていた正常性こそが人類の可能性に終焉を齎す存在だと判明する。人類の発展と正常性が二者択一となったその時O5は2つに割れた。不確実なもののない未来と正常性を選んだ者は財団に残り、異常や可能性に染まる未来と人類を選んだ者はインサージェンシーとなった。そしてそこから時が経ち、インサージェンシーが今まで人々を無知なる世界に曝され続けていたヴェールと正常性を破り、もはや超常に対して無知ではなくなった人々、79億人の人類という財団への反乱者と共に宣戦布告をして終わる。
我々は13の財団監督者を抹殺しなければならない。
私が一番好きな記事。超長い。
物語の本筋はインサージェンシーのエージェント、カルヴィン・ルシエンらによるO5暗殺の足跡である。ほぼTale。
インサージェンシーはヴィンセント・アリアンスやO5-1ことアーロン・シーガルらによって、財団管理者フレデリック・ウィリアムズと敵対した時に創設された。離反の際にウィリアムズは死亡し、諸悪の根源たる管理者が財団を統制することはなくなったため、頭を失った財団はインサージェンシーの外圧によってじわじわと滅びると考えられていた。しかしながら財団は一向に衰えず、そのうちにアーロンは「管理者」が真の正体はウィリアムズ博士ではなく、財団の意識そのもの、財団を統治する概念実体であったと知る。それまで財団を滅ぼせば異常存在は消滅すると彼らは信じていたが、「管理者」に真実を伝えられたアーロンはヴィンセントをインサージェンシーに残したまま財団に舞い戻る。一方ヴィンセントはアンソニー・ライトと名前を変えインサージェンシーで復讐の機会を探る。
カルヴィンの暗殺の中途で、アンソニーは死亡する。そして、カルヴィン・ルシエンはアーロン含む全てのO5を殺害し財団を滅ぼそうとするも、かつてのアーロンと全く同じ立場に置かれることとなる。彼はアーロンと同じく受話器を取り、アーロンと同じく管理者と話し、アーロンと同じく友を裏切り、アーロンと同じくO5-1の席に座った。
オススメ記事
9月11日に発生したマンハッタン次元崩落同時多発テロ事件、通称9.11事件が現在世界の注目を集めている。財団は昨日午後の声明で、テロの実行犯は指定過激派団体カオス・インサージェンシーである可能性が高いと発表した。
やはり長い。しかしシリーズ内のどの記事もその面白さゆえにスラスラ読めるだろう。1998年ハブ所属、簡単に言えば1998年にヴェールが崩壊し人類が異常の存在と共に発展してゆく世界だ。インサージェンシーはテロの主犯として登場する。
目標は週1団体です。前回の編集からおおよそ半年が経過しました。
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6321361 (14 Apr 2020 06:12)
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