[改稿]Mr.スパイの財団生活調査報告書
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 薄汚れた喫煙室のガラス越しに、安い薬で着色された炭酸ソーダをぶちまけたような空が広がっていた。
 間延びした青色に、もこもこと膨らんだ鮮やかに白い雲。肌に触れた熱に夏の訪れを感じながら、羽織ったジャケットの袖をまくる。いつもより上に広がった視界の中で、吐き出した紫煙が薄く揺れていた。

 下の全てを見下ろせるほど高いところにいられたなら、下の世界のせせこましい何もかも──やれヴェールの外側だ内側だって話とか、この組織とこの組織の対立がどうだとか、これは正常でこれは異常だという曖昧な区分とか、そういうのも全部くだらないと笑い飛ばせるんだろうか。
 いっそ太陽のすぐ下あたりにあぐらをかいて、日の下で起こる全てを嘲笑ってみたいだなんて思う。太陽みたいな強くて大きく絶対の存在は、自分の下にあるのが光だとか影だとか細かいこと考えないし。

 上ばかりを見上げるのもそろそろ首が痛くなってきたので、俺は視線を斜め下方45度あたりに下げる。
 世界は間も変わらず能天気に回っていて、日に照らされた夏の昼下がりはヴェールの中にも外にも平等に巡ってきて、人々は薄氷の上の平和を享受していて、俺は上を眺めるより下を見ている方がお似合い。そんなもんだった。
 煙草を灰皿に押し付けて、なかなか中身の減らない箱をポケットに入れる。空は青く、世界は平和。安穏とした常識。俺はわざわざ遠くて古い喫煙所まで足を運んで、肺を汚すだけの煙草を減らして、汚いガラスの内側から美しい太陽を見ている。少しだけ、そんな自分がバカみたいだと思えて、俺は軽い舌打ちと共に木製の扉を押した。
 

Table of Contents

 

一幕 財団

 
 エージェント・飯沼。財団職員。クリアランスは2。これが今の俺を示す肩書きだ。
 書類と体と認識を揃え過ごすことおおよそ一ヶ月。この名前はすっかり体に馴染んだし、財団の思想に合わせることにも慣れてきている。
 最も古く、最も謎。そして、最も危険な異常と関わってきた組織。そのくらいの曖昧な認識だったけれど、とりあえずサイトの人間たちに馴染むことはできた。

 俺にとって、財団は楽しいところだ。個性豊かな人間がいるし、多少の時間外労働と命の危険に目を瞑れば、仕事の待遇だって悪くない。同僚たちがここをどう思っているのかは知らないが、俺にとっては十分にやりがいがあり、過ごしやすい場所だ。
 

 連合の方には都度適当に情報を流せば、怒られることもない。
 これまでだって、口八丁銃一丁であらゆる仕事をこなしてきた自負がある。自分の居場所がどこだって、波風立てずに過ごすくらい容易いことだ。
 
 
 
「お前、GOCに接点あるか?」
「………………は?」
 
 気配と音がどこにもなかった空間から、急に声がかかる。
 百点満点をつけてもいい背後の取り方だった。ひっくり返った心臓がくうを舞い、宙返り三回転を決めて定位置に戻ってくる。

「ないですよ。というかどこで作るんです接点なんて」
「……だよな……。うん、お前じゃない」

 黒縁眼鏡の奥に鈍く光った金色の視線が、少しこちらを見たあとまた外された。

「GOCがどうかしましたか?」

 呼吸を整えるための少しだけの瞬きと、動揺を肚の底に押し込めるための、少しばかりの笑顔。
 自分の中で一区切りをつけた話題を蒸し返されるのが不快だったのだろう。俺の二十センチ下にある顔が、舌打ちでもしたげな雰囲気で眉を顰めた。それでも、一応説明してくれる気はあるらしい。ため息と共に顔がこちらに向けられる。

「今回、俺たちが調査してたアノマリー、あるだろう?」
「ああ…あの廃工場ですね。元々は肉の加工してたっていう」
「そうだ。そこなんだが、どうやらGOCの連中も同じモノ狙ってるらしくてな」

 もっとも、目的は真逆だが。面倒げに吐き捨てられた言葉に、笑顔が少しだけ引きつるのを感じる。
 ──俺がバラしましたなんて、口が裂けても言えないな。

「今回の推定収容クラスはEuclid。正直、GOCの連中如きに人手を割いている場合ではないんだが。」

 少々苛立ったように眉をひそめた相手──直属の上司に、俺は内心おざなりな謝罪をする。申し訳ないですがまあ、そっちが仕事ならこっちも仕事なんで……。
 心の中で目を閉じて、三秒間。謝罪完了。一度瞬きを挟んだあと、俺はなるべく事務的、かつ普段通りの顔で相手と向き合う。
 

 財団で初めて知り合い、上司として俺と共にいくつかの仕事を行う職員、エージェント・四宮しのみや。主だった仕事はエージェントだが、名が通るのは研究者としての立ち位置だ。異常性とも取れるレベルの認識災害への耐性と、生物と地学に対する豊富な知識、明晰な頭脳。
 その対価に、あらゆる人間性を悪魔に売り捌いたような人間。
 

「今後GOCと鉢合わせする可能性を考慮し、上から何か追加の武装について言われてますか?」
「いや。ただ、最低限自分の身を守るための道具は持っておけ。……あくまで最低限だ。民間人に見つかったら、色々と面倒臭い」
「了解です」

 財団所属者は、日本政府から銃の所持を許されている。だが、そんな話が民間人に言えるはずもない。武器類の所有が一般人に見つかり、何も知らない警察を呼ばれでもしたら──後の事は想像に容易いだろう。
 へらりと笑った俺に一瞥をくれた四宮が、深々と陰鬱なため息をついた。

「ただでさえ機械系アノマリーは食指が動かないのに、GoIの連中まで関わってくるなんて最悪だ。クソ、上にはもう一度話を通し直さないといけないな……」
「機械系の異常嫌いですもんね四宮さん。遺憾なことに、一切の同情が湧きませんが」
「お前はどんな異常にも好きとか嫌いとかわざわざ思わないだろ。……とりあえず、GOCとこっちじゃ武装も任務の気合いも違うんだ。まず第一に逃げる事、報告する事を念頭にな」
「勿論です」

 「ま、お前なら大丈夫か」言い残した四宮が踵を返す。
 

 翻った白衣が完全に見えなくなったのを確認し、俺はどんよりとため息をつく。吐き出した息は空中に溶け込み、やがて音にならぬまま消えていった。
 
 


 
 
 俺、四宮、あと一人──後述──が調査していたのは、とある工場型の異常物体だった。

 現時点で分かったのは、主に次の四点。
 1、大規模な認識災害を起こす可能性がある。
 2、数十年前に停止されたはずだが時々動いているような音がする。
 3、「探検」と称し中に入った民間人が戻って来ず、行方不明扱いになっている。

 ───その他、細かい事象が幾つか。

 元は、県を中心に仕事をする食肉加工場だった。
 最初は順調だったらしい。しかし、その後同県に手を伸ばし始めた巨大企業のせいで、工場の経営が傾き始めた。その採算を取るため、後期はよろしくない事にも手を出していたようだ。
 
 『解体しに入った業者もみんな帰って来ないか、帰ってきてもすぐに出てっちゃうのよねえ』
 
 近所に住む話好きの工藤さん(58)の談である。工場が行っていた行為も相まって、関係者からの評判は良いとは言い難かった。
 壊せず、かと言って完全に封鎖する人員や予算の余裕もなく。近隣住民からの多くの不審と不信を抱え、ずっとここに建っていたらしい。
 

 今回、こうして財団が収容(完全に収容する事は出来ないので、調査のち完全封鎖)する事になった訳……だが。
 
 
 
聞こえるか。"────"
「どうも」

 通信機左耳のピアスから流れる音声に、気分が急降下するのを感じる。少しだけ眉をひそめながら、俺は周りに聞こえない程度の声で返事をした。

 電波に乗ってでも聞き取りやすい、低く滑らかな声。連合の方の俺の上司であり、今回俺を財団に寄越した張本人だ。ずっとこちらが一方的に連絡するだけだったので、向こうから通信を寄越すなんて珍しいことだと考える。──正直、思考をどっか遠いところに置いとかないと、この人とまともに話ができる気がしない。

潜入捜査、報告ご苦労だった。君に提供された異常物体に対して、我々は独自に排撃班を派遣した。そろそろそちらに着くはずだ
「そういや今日あたりでしたね」
排撃班"████"には、君の任務に差し障りのない程度に事情を伝えてある。何かあれば助けになってくれるはずだ
「お心遣い痛み入ります。……たまにはご自分で前線に出るのはいかがです?」
この連絡履歴は自動的に削除される。健闘を祈ろう、"────"] 

 ブチッ!と音を立て、一方的に通信が切られる。ため息すら出やしない。
 適当に言った嫌味も黙殺された。まあ、無視されるのは知ってたけど。毎度毎度単調かつ事務的で、簡潔だ。何の感慨も湧かない。──いや、元々連合だって誘われたから入っただけで、特にこれといった思い入れなんてないのだが。

 閑静な街、人通りもまばらな道。爽やかな風が頬を撫でる。
 一番近くのポジションに陣取ったお陰で、工場はとてもよく見えた。古びたコンクリートの外観が視界に収まり、輪郭が青い空に溶けて───溶け───
 
 溶け て?
 
 見間違いかと目を擦る。が、景色が異常を示したのはあの一瞬だけだった。驚きと共にじっと見つめた俺を嘲笑うように、工場は変わらぬ顔で立っている。釈然としない思いで瞬きをしたのと、ポケットの中のスマホが着信を示すのが、ほぼ同時だった。
 電話アプリが示す「桂木」の二文字に指を滑らせ、電話を取る。

「もしもし」
 

 エージェント・桂木かつらぎは、四宮と共に、この工場を調査している同僚だ。
 元機動部隊員とだけあって、正確に鍛えた体と、冷静な思考力は信頼に値する。共に四宮を上司とするという関わりもあったが、それ以上に個人間で気が合った。気づけば俺の財布の中には桂木のアパートの合鍵が居座っている。そのうち使う機会がなくなるだろうが、悪い気分ではない。
 

飯沼、藪から棒にすまない。手持ちの武器には何がある?
「本当に突然だな、理由は想像つくが。拳銃一丁と小型ナイフ一本だ」
今四宮さんから連絡が来たんだが、明らかにこっち側にいる集団とすれ違ったらしい。おそらく、例のアノマリーを破壊しに行くんだろう
「機動部隊へ連絡は?」
お前に電話をかける前に通信を。ただ、即刻の到着は期待できないかもしれない
「そうか」

 財団からの邪魔が入らない事は結構だと言いたいが、素直に良い知らせとは言えないのが辛い。最悪の結末としては、アノマリー内で衰弱死か、財団の手で終了処分だろう。大人しく死んでやる気はないけども。
 いた言葉とは裏腹に、桂木の声音にそこまでの緊張感はない。踏んできた場数が違う人間と接するのはこういうところが楽だ。

こちらは精々、手榴弾が少しと銃が数丁。向こうはフル装備。立ち向かう覚悟はあるか?
「ないな。お前は?」
……命令があれば
「ばーか。そんなところで雑に命捨てに行くな」
まあ、なんとかなるだろう
「その根拠のない自信どこから来るんだよ」
ある程度予測のできていた危機だ。時間はないが情報はある
「三人寄れば文殊の知恵?」
文殊とまではいかなくても、大団円を出すための知恵くらいは揃えられるだろう
「そうだな」
 

 場違いなほど平和な街の沈黙を盛大に破ったのは、俺の視界に映るアノマリーから聞こえた爆発音だった。
 
 


 

 
 解体に見せかけ破壊しようと言ったのは俺だが、思わぬ先手を取られてしまった。

 仕事の事しか考えられないあの馬鹿上司め。こちらは活動の時間を言ったのだから、それに合わせた到着時間ぐらい考慮して欲しい。俺としては、排撃班が侵入する前にとりあえず話をしようとか思っていたのに。
 認識災害があるから、迂闊に入ればまず脱出は容易ではないだろう。ため息をつきかけて、──ふとスマホの電話アプリを開く。

はい。もしもし?
「四宮さん、今どちらに?」
工場から約二百メートルってとこだ。お前はそこから動くな。合流するぞ
「よく俺が言いたい事がわかりましたね」
一ヶ月かそこら、四六時中付き合えば大体の人間の思考パターンくらい把握できる

 怖。なんだこの人。

桂木にも連絡を入れておく。そちらの近況を報告しろ。策を講じる
「三人寄れば文殊の知恵」
軽口叩ける余裕があるなら大丈夫だな

 認識災害に耐性のある上司と、その上司をここに送り込んだ財団に感謝しよう。一方的に切られた携帯画面をしばし眺めた後、俺は一人、これからの計画に頭を巡らせる。
 
 


 
 
 とりあえず様子を見に行こうと話をまとめ、三人で閑静な街を歩いている。……はず。

「工場を発破解体?奴らが考えそうな事だな」
「おそらく扉が錆びて開かなかったので、扉を爆弾で壊して侵入したのでは」
「だとしたら本格的に時間がない」

 コンクリートの道をまばらに踏む、3人分の足音

 数分前からずっと、首筋あたりがピリピリと違和感を訴えている。正直、この感覚には覚えしかない。所詮勘とかそういう、理論や理性から最も遠く離れているようなやつだが。
 両隣の二人も似たようなことを感じているようだ。張り詰めた糸の上を、話し声だけが上滑りしていく。
 ──俺の数少ない、それなりに自慢できるようなこと。昔から、嫌な予感の的中率が高い。
 
 結局、最後は自分の信じられるものに従うしかないのだ。
 
「なかなか着きませんね」
「……そうだな」
「何らかの力が働いているのでしょうか」
「かもな」

 集合場所から工場までならば、十分足らずで着ける。はず。
 はずだった。

「……不思議ですね。既に十五分は歩いてますよ俺たち」
「先程から測っていたが、あそこから歩き始めて現在二十分程度といったところだな」
「なぜこんなにも長いのでしょうか」

 会話を引き延ばすようにぽつぽつと言葉が浮き、そしてまた沈黙が下りる。

 本当はわかっている。
 三人とも、似たような状況下で、同じような知識を共有して、過程は違えど似たような経験を積んでいる。言いたいことなど伝わる。
 単に、現実を認めたくないだけだ。

「コンクリートって、足音鳴りましたっけ?」
「例え鳴ってもここまで目立ちはしないな」
「……金属音が」
「言うな」
「風、吹きませんね」
「黙れ」
「四宮さん、あの」
「俺は悪くないからな」

  カツンと音を立てて 、三人分の靴音が止まる。

「これ、認識災害の類ですよね。四宮さんならとっくに気付いてるかと思いました。」
「……ちょっと騙された」
「異常性の根底として、外部の人間を中に引きずり込もうとしてる感じがする」
「そんな事もあるんですね」

 辺りを少し見回した四宮が、長い長い長いため息を吐く。

「……飯沼、桂木、これは単なる俺の仮説だ。だから、聞き流してくれて構わん」

 俺は試しに一度立ち止まって、靴の爪先を地面に打ち付ける。
 大抵のコンクリートでは有り得ない、軽い金属音が空間に響いた。

「扉が境界の役割を果たしてたんだろう。それを GOCの連中どこかの馬鹿共が無理やり壊したせいで、工場と外部の境界が揺らいだ。──そしていつの間にやら、このざまだ」

 元々排撃班の連中と会うつもりではあったが、割と最悪な形になってしまった。これ、破壊方法提案した俺にも責任があるんだろうか。あるな。多分。
 責任、取らなきゃいけないだろうか。多分取る必要があるな。あーあ。

最初から工場にいたと」
「かもな」
「いつから?」
「さあ…俺たちが工場を認識したあたりからじゃないか?」

 俺たちが正しい現実を認めたせいだろう。周りの景色が変わっていく。──青い青い空が見下ろす町は、冷たい壁へ。舗装された道は、金属音のする黒ずんだ床へ。
 
「……これは、完全に」
「くそ!俺に超過勤務をさせた補償は、GOCの馬鹿共にやらせるぞ……!」
 
 吐き捨てるような四宮の声が、重々しくそびえる金属の壁に反響するのを感じた。
 
 


 

 
 遅かれ早かれ機動部隊は来るという事実は、一体俺にとって救いの手か、地獄への足掛かりか。
 とりあえず入ってしまったものは仕方がない。仕方ないが、脱出がとんでもなく面倒な予感がする。
 
「中は少し古いタイプの工場……閉鎖期間にしては埃が薄い。ここ半年内に誰かが内部に侵入したと見た。……ああ、右手奥に階段があるな」
「……?俺には壁と、積み上がった資材袋しか見えません。随分と汚れているようですが」
「それは誤った見識だ。やはり認識災害が動いてるな。俺から離れたら終わりだと思え」
 
 外部と連絡が取れない事は簡単に推測できる。今更たじろいだりはしない。
 ただ、電波は通じないにしろ電子機器は扱える事、中に入った者同士で連絡ができる事はわかった。動かしっぱなしの録音機器の電池残量を気にしつつ、言葉で内部の様子を構築していく。
 
「脱出の手がかりを探すか、GOCを探すか。どちらが良いと思います?」
「個人的には前者の方を取りたい。が、GOCの方を放っておくわけにもいかないしな……」
 

 ──ここで少し、連合側の人間として、これからの行動決定の情報を開示しよう。

 世界オカルト連合において、財団職員は「なるべく交戦するな」と言われている。相手がどのような装備を持っているのか、どのような戦闘力を秘めているのか、全くわからないからだ。
 今回この前提を考慮した時、面倒な点が二つある。

 その一。
 「連合に俺たちの存在財団エージェントが関わっているのがバレている」事。 
 装備はあまり持たないと(俺が)言ってしまった。「どのような装備かわからない」問題は解決してしまっている。
 連合側は今回、自分たちが完全に優位と知っているのだ。こちらが攻撃すれば、向こうだって容赦無く反撃してくるだろう。

 その二。
 「連合の職員が破壊しようとしている異常物体が、財団にも目をつけられている」場合、連合側は「財団によって脅威存在を捕らえられるよりも前に、脅威存在の破壊を優先する事が奨励」されている事だ。
 今回連合は、異常物体に財団側も関わっていると(俺のせいで)知っている。なるべく俺たち財団に奪われる前に処理をしようと、最短ルートを選んでくる可能性がある。
 

「時間がない……」
「確かにやる事は多いが」
「あっ。いや、こっちの話だ。気にするな」
「大丈夫か。顔色が悪いぞ」
「窓にも大分埃が積もっているようだからな。光の加減だろ」

 こちらを気遣う桂木に笑顔を返そうにも、多難な前途への不安が、俺の表情筋を阻害する。結局ため息ばかりを表に出してしまった時、俺の視界が一瞬
 
ぐにゃりと揺らいだ
 
 先ほど見た、工場の輪郭が溶ける光景。あの時の景色と同じ感覚だ。

「……なんだ、今のは」
「わからない……。が、嫌な予感がする。自分の位置を見失うな!」
「2人にも分かったのか?」
 

  チーン
 

「……おい、今何か音が」

 ガコン、という音と共に、視界が揺れる。
 
 


 
 
 Side Another:Agt.四宮
 
 後ろを振り返ったら誰もいない───なんて。B級ホラーじゃあるまいし。笑えるな。いや、笑えないか。自分で別れたら終わりだと言った癖に、数分経たずのこのざまだ。 

 俺がはぐれたのか、向こうがどこかに行ってしまったのか。自分の後ろにあった、二つ分の影はもうない。首筋を伝う嫌な汗を感じながら、俺は辺りを見回す。
 
「見える景色全体が違っている。俺たちは工場の入り口らしき所にいたはずだが、今いるのはどうやら、加工した肉を出荷するため包装する場所のようだ。大量の袋やパックが見えるな……いずれも埃を被っているが。上部には手入れのなされていない、切れた蛍光灯。随分と薄暗いな、視界が悪い」
「先程階段があった場所だが、そこには何もない。……部屋全体に認識災害の痕跡が見られる。大方、耐性が無い者が見ればここには包装済み、もしくは包装されるべき肉があるのだろうが」
「ん?……音が聞こえる。……梱包した肉を運ぶための台車か。横を通り抜けていったが、音の出所には本来何もない」
 
 これでも場数は踏んでいる方だ。工場に与えられた異常性の大方の目処はつく。
 意図せず別行動になってしまったが、飯沼と桂木は無事だろうか。あの二人の精神力や戦闘力に不安がある訳ではないが、多勢に無勢という言葉もある。
 何よりあの二人は、このアノマリーを支配する認識災害に囚われてしまうだろう。 本来の景色を見失い彷徨う疲労に、高く閉塞的な壁、聴覚を支配する反響音。特異な環境と切羽詰まった状況は、その気がなくても精神を蝕む。それに今回はGOCという不穏分子余計な荷物もあるのだ。自分が自覚できる以上に摩耗は激しい。
 部下の心身を気遣うのも、出来る上司の務め。俺としてはなるべく負担を減らし、良いコンディションで確実に仕事をこなせるようにしてやりたいのだが。
 
 録音装置の正常な稼働をもう一度確認し、俺は言葉で周囲の様子を構築する。次に調査に来るであろう機動部隊や、報告書を書く研究員が正しく理解できるように。
 側から見れば、今の俺は一人でぶつぶつ独り言を呟く不審者だろう。
 
「工場内の部屋がランダムに入れ替わっている、もしくは部屋自体が再構築されるのか?先程のメーターのような音が気になるな。大方、あの音で部屋が切り替わるのだろう。……面倒な事になった」
 
 これでは脱出するまで──いや、あの二人と合流するまで、一体どのくらいの時間がかかるのだろうか。最悪のパターンとしては、おそらく先に進入しているであろうGOCの連中と鉢合わせる事だ。それだけは避けたい。

「GOCの連中だって無能じゃない」

 きっと、この異常性には早々に気付く。そして、相応の対処をしてくるだろう。

「おそらく、団体行動」

 ……多勢に無勢なんてもんじゃない。自転車でF1レースに出るような無茶だ。

 俺はまだまだ命は惜しい。勇気と無謀を履き違える馬鹿でもない。
 少なくとも、こんな薄暗い工場の中で野垂れ死ぬなんて未来は望んでいないのだ。

「クソ、なんで俺がこんな目に。……いや、今は現状に不満を言っている場合じゃないな。脱出方法の目処を立てよう。メーターが何かしらのきっかけになっているのなら、それを破壊──それはGOCの脳筋共と一緒か。何かしらの手順、方法で一時的にでも停止させる事が出来たなら……」 

 思考、声、言葉がシンクロする感覚を味わう。僅かに滲み出した恐怖と不安を振り払い、止まりそうになる頭を回転させる。
 内部で連絡を取れるのが不幸中の幸いだ。こまめに二人とは連絡を取りたい。場所なんてコロコロ変わるから当てにならんが、それでも出来ないよりはずっとマシだろう。
 

   チーン
 

 足を踏み出したタイミングで、忌まわしきメーター音が耳に響いた。
 
 


  
 
Side Main

 認識災害に耐性がある四宮と別れたのは、思った以上に痛かったかもしれない。
 隣の桂木を見ても、何が起こったかよくわからないという顔をしている(取り立てて表情に大きな変化がある訳ではないが)。
 離れたら終わりだと言った舌の根も乾かぬうちに即刻バラバラなんて、まるでギャグ漫画だ。当事者になってみると心底笑えない。──まあ、俺は最初から頃合いを見て別行動するつもりだった、ということは置いておいて。

「どこだここ」
「あの場所から動いたりとかは」
「してないよな」
「していない」
「……じゃあ、何故こんな場所にいる?」
 

 目の前にあるのは肉。大量に吊り下げられた肉肉肉肉肉肉肉肉。
 

 皮を剥がされ、識別用の札を下げ、おそらく足であろう部分に紐を付けられて、天井の金具から垂れ下がる肉。未加工の肉が大量に並ぶその姿は、色々なものに目を瞑ればある意味壮観と言えなくもない。
 目をこらして見ると、肉一つ一つに印が押されているのがわかった。どの印も不揃いで、ぐちゃぐちゃで、文字はおろか、元々どのような形を持っていたのかもよくわからない。

 ああ──ただ、致命的な問題は───俺にはその肉が、どうしても──牛や豚には見えない事だ。

 切れた電球のように、チカチカと不揃いな輪郭を現す肉の羅列。正常な場所なら絶対に見られない、奇妙な光景。

 異常物体に接する時に感じる、特有の違和感。
 自分の知っているものと、存在のレイヤーが{{ずれている]]ような。

「何十年も前に閉鎖されていたんだ。こんな大量に肉が並ぶ訳ないな」
「これが認識災害の部分だろうか」
「そう考えると辻褄が合う」
「仕掛けが解っても圧巻だな。部屋一面とは」
「どの肉も、新鮮とは言い難い見た目してるけどな」
「とりあえず四宮さんと合流してから、ここからの脱出方法を探すぞ」
「ああ、……」
「飯沼?」

 突然動きを止めた俺を不審がるように、桂木が言葉を切る。
 

 相手がこちらを振り向くより、俺が銃を取り出す方が早かった。
 

 銃の角で後頭部を思い切り殴りつけると、微かな呻き声を出して床に崩れ落ちる。まずは通信機器の遮断だ。ついでに俺の分のスマホの電源も落とす。
 桂木が意識を失っている事、二人分の録音機器が完全に沈黙を貫いている事を確認してから、俺は立ち上がった。
 目線は、先程見えた先客の方へ。

 本来、人間の後頭部を鉄の塊で殴りつけるというのは、あまり褒められた行為ではない。
 せいぜい実戦で、弾の節約のために使う行為だ。──つまり、殺しても良い相手に使うもの。
 まあ、桂木の頑丈さを考えて、そこまで深く考えなくたって良いだろうとたかを括る。不意打ちで昏倒させられたが、次はこうもいかないだろう。俺が自由に動ける現在の猶予はせいぜい十分。……長くて二十分かそこらといったところか。

 金属の上を歩く自分の足音が、聴覚を支配する。一歩進むたびに感覚が研ぎ澄まされていく。
 並んだ肉の反対側に見えた人影──おそらく、俺たちを見て咄嗟に隠れたのだろう──こちらを見ると無言で銃を構えた相手の銃口を逸らし、俺は至って落ち着いた態度で声をかけた。

「コードネームを言え」
「寄るな財団!」
「言ってる事がわからないのか?コードネームだ」
「……っ、近寄るな、お前は」
「"チェイサー"に言われて来たんだろう?」

 上司の名前を出せば、驚いたように目が見開かれた後、じっと押し黙られる。
 警戒しながらも下された銃を目で追いながら、俺は自分のコードネームを言った。相手は僅かに躊躇った後、「コードネーム"トリスタン"」と名乗る。
 装備のせいでくぐもってはいるが、声が若い。20代前半から中盤といったところか。この若さで前衛を任されてるあたり、有望な人材だと見做されてるんだろう。
 「話しづらい。顔の装備ぐらい外せ。」少し強めの語気で命じれば、しばしの逡巡の後、装備の留め具に手が掛かる。ごてごてしい黒のメットの下から現れたのは、重装備に似合わないうら若い顔だった。緑がかった双眸はじっとこちらを睨んでいるが、声をかけた最初に感じたような明らかな殺気はない。

労働者トリスタン?響きだけなら悪くはないな、円卓の騎士」
「貴方が合流しろと言われた工作員ですか」
「事実だけ伝えるならばそうなる」
「事実のみで結構です。話は聞いています。他に内部に侵入した財団エージェントは何名ですか?」
「俺含めて三人」
「何か対応策があれば」
「さっき殴ったアレ……俺と一緒にいた奴だ。アレは機動部隊出身だから、舐めてかからない方がいい。確実に息の根止めにいかないと、地獄を見るのはこっちだぞ」
「あと一人は?」
「知らん」

 四宮の姿を思い出し、俺はわずかに眉をひそめる。小柄な体ならば扱える武器も限られてくるし、体力はないがそこまで戦闘力に期待はできないだろう。多分。戦闘や訓練を見た事ないので知らないが。
 さらさらと仲間の情報を売ったことで、どうやら信用に足る相手だと判断されたらしい。さっきまでピリピリと向けていた警戒が少し緩まった。先ほどまで床に置き手を添え、いつでも構えられるようにしてあった銃が、今はホルダーの上に落ち着いている。
 こんな所に一人でいるという事は、こいつも俺たちのように異常性に巻き込まれはぐれたのだろう。ここに来た経緯を簡単に伝え、俺はわざとらしくため息をついてみせる。

「定期的に部屋が切り替わっては、効率的な破壊どころか部隊の合流すらまともに行えなそうだな」
「はい。とりあえず連絡は取れる事は判明しましたが、向こうに行くにもこんな具合で」

 眉を潜めた相手に肩をすくめる。俺はいつの間にかポケットの中のスマホを押さえていた手をゆっくりと離した。電源を切った後の着信量、それに比例する説教。……考えるだけでも恐ろしい。
 先程の感覚からみて、そろそろあのメーター音が鳴る頃だろう。そして、おそらくこれが、工場に付与された異常性発露の引き金となる。

「とりあえず連絡先教えろ。通信機器の予備あるか?」
「はい。とりあえずこれ渡しておきますね。」

 トリスタンが、装備に組まれたポーチの一つから通信機を取り出す。

「よし、これでお前らの部隊と連絡を───
 
 俺とトリスタンの後ろで、あってはいけないはずの音がする。
 
 目の前の事象に気を取られていた俺は、後ろで昏倒させた人影が動き出すのに気付かなかった。

「──、!」

 焦ったような面持ちになったトリスタンが、俺の向こう側に向けて銃を構える。乾いた発砲音と、僅かだが聞き慣れた声が聞こえ、俺は焦って後ろを振り返った。

「──馬鹿野郎!」
「なんで俺が責められるんですか!」
「こっちにも色々事情があるんだよ早とちり!」
「任務遂行に財団職員は邪魔です!」

 向こう側に聞こえないように声を抑えて、それでも強い語調で言い争う。
 とにかく、桂木に俺がGOCと接しているのがバレるのはまずい。とてもまずい。不満げな顔で銃を持ち直した相手を突き飛ばすようにして、俺はとりあえず桂木の元に走った。

 
   チーン
 

 ここで話を切りたくない。
 どうか間に合ってくれ。 
 


 

 
 会話の様子を見せては良くないと思ったが、杞憂であったらしい。いやに焦った様子を見せた俺を特に気にする様子もなく、桂木は既に止血作業を始めていた。

 対人戦がある事は予期できていたため、事前に準備しておいたのか。それとも常持ち歩いているのか。銃創対応の医療セットを見ながら、俺はどうでも良い事を考える。
 ちなみに俺も持ってなくもないが、ここまでちゃんとしたやつじゃない。

 周りは先程の肉処理場と違い、たくさんの机とトレーが並んだ場所だ。
 トレーの上には、なんだかよくわからない肉。机の前に人影らしきものが見える気がしないでもないが、そこは敢えて気にしない方向でいこう。
 微妙に肌寒いような気温を感じ、捲った袖の裾を下ろしながら、俺は桂木の側に座った。

 今回の収穫。相手の体の一部に触れていれば、飛ばされても別れる事なく同じ空間に存在出来る。
 「体を縄で繋いどくか?」冗談めかした言葉はすげなく断られ、俺は良い反論も思い付かずに口を閉ざした。

「……大丈夫か?怪我」
「このくらいならば経験があるし、そこまで大した傷じゃない。お前が心配するほどでもないだろう。」
「いや、銃槍って大した傷だと思うけど。……あの、銃で昏倒させられた事に関してはどうお思いで……?」
「お前の隣にいたGOC職員がやったのではないのか?」
「……ああ、そうだな」

 あいつが原因であるというのは本当なんだから、俺の言葉は嘘じゃない。事実でもないけど。
 傷口からは未だ痛々しく鮮血が垂れているが、桂木が痛みで支障をきたしているような様子もない。事務的に最効率に進んでいく作業を見ながら、俺はかねてより思っていた疑問をそのまま口にした。

「ないのか?」
「は?」
「だから……銃で撃たれたんだ。痛いだろう。あと熱とか。何とも感じないのか?」

 俺の疑問に、桂木が手を止める。紫紺の双眸をしばしまばたかせ、困ったように視線を逸らした。
 

 俺はこの顔を何度か──相手はこいつではないが──見た事がある。答えは持っているが、口に出すか否か躊躇っている者の顔だ。
 こういう時はあまり下手に急かさない方がいいと、俺は過去の経験から学んでいる。相手の方から話を切り出すのを待とうと、俺は手と道具が触れる音をBGMに、桂木の鮮やかな処置を眺めた。
 

「先に言っておくが、今悠長に昔話をしている余裕がない。詳しい質問は生きてここを出てからだ」
 
 たっぷり数十秒の間を取って、ぽつりと言われた言葉。躊躇いなく動いていた手を一度止めて、桂木はじっとこちらを見つめる。
 
「結論から言うと、ない。──いや、薄い、と言った方が正しいか。」
 
 桂木の目線が俺から外されて、再び傷の処置に戻る。案外淡々と言われた解を、俺は特に大きな反応をするまでもなく受け入れていた。
 それが本当ならば、程度や原因によっては、異常性に該当してもおかしくはないだろう。──というか、それ以前に生物として色々と弊害が大きい。

 明日をも知れぬような戦いをする者ならば、悪くはないかもしれないが。

「熱い、冷たい、痛い。本来生物が持っている感覚が俺は薄い。熱湯に触れても生温いとしか感じないし、冷水に触れても常温程度にしかわからない。痛みもそうだ。軽い怪我は視覚するまでわからないし、今のように銃を使われても動ける程度の軽い支障で済む。神経は正常だ。脳にも疾患はない。──財団で言うところの、異常性というやつだ」
「昔何かの異常物体に?」
「子供の頃から人より感覚が薄かったが、大学時代に色々あったんだ。最近は味覚まで鈍くなってきた」
「それはなんというか……難儀だな」

 触覚が鈍い者の話は聞くが、味覚まで薄いのでは色々大変だろう。生活習慣的な意味で。

「そのうち、目や耳も使えなくなってくるだろう。放っておけば、俺はやがて身体中の感覚を失う。もしくは本来痛みという形でもたらされる警告に気づかぬまま損傷で死ぬか。いずれにせよ、ろくな未来は見えていない」
「それはそれは」

 生命として危うく、人間として恐ろしい──世のことわりから外れた超常。人間に付与された異常。

「……機動部隊を外されたのは、 生命いのちの危険に鈍いからか?」
「わからない。ただ、俺が機動部隊を辞めるとき言われたのは、『死に急ぎすぎるな』だった」
「俺みたいに四六時中生存方法考えてる人間には一生縁のない言葉だな……」
「危機管理と生存欲求は生物の基本にあるものだ。あって悪い事はない」
「まあたまには、綺麗に命投げ出せる方が羨ましい、なんて思っちまうけどな。こんな仕事してると」

 ひどくおそろしいものだが、それでも少しだけ手を伸ばしてしまいたくなるのは、俺が普通じゃない人間だからか。

「死ぬのが怖くないのか?」
「わからない。自分が死ぬと感じた事が一度もないな」
「ははっ……。流石」
「死が怖いのか?」
「お前死ねって命令されたら死ねるけどな。ただ、常に死にたくないと願ってる」
「難儀だな」
「俺から見ればお前の方がよっぽど面倒だって」

 俺の言葉には何も返さず、桂木は傷口に包帯を綺麗に止める。
 銃弾は桂木の右腕を掠っていったが、利き手を封じられているにも関わらず、もう片腕で綺麗に処置が行えるのは流石だと思った。

「……桂木」
「待て、着信だ」

 言いかけた言葉を遮るように、タイミングよく着信が来る。点滅するスマホを操作し、桂木が通話をスピーカーモードにした。

ビックニュースだお前ら。悪い方にな

 端末から溢れ出したのは、いつになく嫌な感じのする四宮の声だった。
 送話口の向こうでは、いつもの嘲るような笑顔を浮かべているのだろう。容易に想像がつく。

桂木、お前飯沼と一緒にいるか
「隣にいます。…具体的にはどのような事に?」
[俺が認識災害に耐性があるのは知ってるだろう
「まあ、はい」

 スマホの向こう側なのでわかるはずもないが、俺はなぜかこの時、四宮の度の強そうな眼鏡のレンズが鈍く光るのが見えた気がした。

その認識災害だが。どうやらこの建物、時間の経過と共に段々と認識の齟齬が強くなっているらしい
「それってつまり」
今はまだ正しい光景を認識できるが、ぐずぐずしてると俺まで帰り道を見失うな
「……」
[そうだな、この様子だと…最低三時間。保って五時間てとこか。それ以内に弱体化、もしくは無力化させて脱出しないと、見事に任務中行方不明が三人出来上がりだ
「…………」

 背筋に嫌な汗が伝う。
 沈黙を理解とみなしたのか、締めの一言も残さず四宮が電話を切る。黙り込んだ二人分の沈黙の中で、規則正しく発されるスマホの電子音だけ、やけに大きく目立っていた。

 
   チーン


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