藍色の鑑定(仮)

記事カテゴリが未定義です。
ページコンソールよりカテゴリを選択してください。

「思考の時間だ」
 
 そう言って、目の前の男はひとつ指を立てた。
 

「古今東西の偉大なる探偵たちはみんな言った。『自分に解けない謎はない』と。人間によって引き起こされた謎ならば、必ず人間によって解決できるはずだと。───ただ、ぼくたちが向き合っているのは、必ずしも人間の手で引き起こされたものじゃない───不条理も、不可思議も、理不尽もあるだろう。」
 

 後ろ向きな言葉のわりに、声音はひどく愉快げで、出来のいい舌も頭もよく回っているようだった。
 機嫌のよさげな相棒を見ながら、俺は俺で思考を巡らす。こいつがこいつなりに答えを出すなら、俺は相応に動ける支度をしとかなくちゃいけない。
 
「ただね。それでも───ここに生きる人間として、謎という名の緋色の糸を引き、解き、謎をあるべき場所へ戻すのも、ぼくたちの仕事だとは思わないかい。」
「そうだな。もう少し静かに思考できないか?」
 
 手の中の懐中電灯が、少し先の足元を照らしていく。

 太陽が沈み、人がはけただけで、どうしてこうも人間の不安感を煽る雰囲気になるのだろうか。夜の校舎と昼の校舎───太陽の有無だけで、まるで何か、まったくべつのものに変わってしまったかのように。

 暗闇を割いていくようにして、隣からは軽薄な声が続く。
 

「藍色の意思───そうだな、今回の任務を"藍色の鑑定"と呼ぶのはどうだろう。ぼくたちは今、ある意味で超常の真贋を見分けているのだからね。」
「そうだな」
 

 楽しげな声を聞き流しながら、俺は廊下を進む。
 目的地まであと少し。

ERROR

The Taga49's portal does not exist.


エラー: Taga49のportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。


利用ガイド

  1. portal:6217955 ( 25 Mar 2020 05:21 )
layoutsupporter.png
Unless otherwise stated, the content of this page is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License