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アイテム番号: SCP-2423-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-2423-JPはサイト-81██の低危険度物品収容ロッカーに収容され、親しい人物が亡くなり一周忌を迎える職員がSCP-2423-JPを視認しないようにして下さい。
説明: SCP-2423-JPは後述の異常性を持つ、檜で作られた木棺です。
SCP-2423-JPをその日に一周忌を迎える故人(以下、SCP-2423-JP-Aとする)と生前に深く交流のあった人物(以下、対象者とする)が視認した際、生前のSCP-2423-JP-Aと酷似したクラス-A霊体1(以下、SCP-2423-JP-Bとする)がSCP-2423-JPの周囲に出現します。
殆どの対象者はSCP-2423-JP-Bに対して「本物では無い」といった印象を抱きます。この認識は経過時間に比例して大きくなり、平均して10分以内にSCP-2423-JP-BとSCP-2423-JP-Aは全くの別人であると認識するようになります。
SCP-2423-JP-Bは出現からおよそ30分以内に対象者によって殺害された場合、「SCP-2423-JP-Aは対象者によって殺害されるまで生存していた」という認識を対象者に与え消滅します。対象者が30分以内にSCP-2423-JP-Bを殺害しなかった場合、SCP-2423-JP-Bは即座に消滅します。
インタビュー記録2423-JP
対象者: ██ ███氏
インタビュアー: 細貝博士
付記: 対象者の混乱を避けるため、対象者にはSCP-2423-JP-Aの殺害に関する取り調べと説明しています。
<記録開始>インタビュアー: インタビューを開始します。まず、貴方が██さん2を殺害した際の状況を教えて頂けますか?
対象者: はい、あの時の僕は……今考えてみてもどうかしてたと思います。
インタビュアー: 詳しく話せますか?
対象者: [数秒間沈黙]あの子を、彼女を見た時、最初はとても嬉しかったんです。また話せるなんて思ってもいませんでしたから。ずっとこうしていたい、とさえ思ってました。
インタビュアー: ならば何故……
対象者: ……あそこにいた彼女は本物じゃない、偽物だって気付いてしまったんです。
インタビュアー: 偽物?
対象者: 姿も、声も、話し方も全て同じだったんです。でも、あそこにいた彼女は何かが違ったんです。
インタビュアー: ……続けてください。
対象者: なんだか違和感があったんです。それは話しているうちに段々大きくなっていって、その違和感、差異が余計に昔の彼女を思い出させたんです。
インタビュアー: 別人……
対象者: ……彼女の皮を被った「何か」が彼女の真似をして、僕の前で薄っぺらい演技をしている。それに気付いてしまったんです。
[数秒間沈黙]
対象者: そしたら、途端に彼女 生前の██を冒涜されたように思えてきて。あんな猿真似をして彼女を貶めているアイツがとても憎く感じたんです。
インタビュアー: そして殺してしまった、と。
対象者: ええ。ですが、今でもそれがよく分かってないんです。
インタビュアー: と言うと?
対象者: 去年のあの日、彼女は死んだ。確かにその筈なんです。なのに何故か、僕の記憶ではその一週間後に彼女の誕生日を祝っているんです。
インタビュアー: それは……
対象者: アイツを殺した瞬間、存在しないはずの記憶が、彼女と過ごした1年間の記憶が溢れてきたんです。一緒に見た映画も、ちょっとした事で喧嘩してしまった日も、教えて貰った歌も全て、全てはっきり覚えてしまっているんです。
インタビュアー: 全て、ですか。
対象者: 充実した日々でした。本当に、それこそ夢のような時間だったんです。[数秒間沈黙]でも、それを壊したのも僕なんです。
[対象者が数秒間嗚咽する]
インタビュアー: ……ゆっくりで構いません。落ち着いて下さい。
対象者: ……ありがとうございます。愛していたのに。彼女さえいれば他には何もいらない。月並みですが、そう思っていたんです。
インタビュアー: 続けてください。
対象者: ……だからこそ、愛していたからこそ、アイツが許せなかったんです。あんな真似事で██になったつもりでいたアイツが、何より憎かったんです。
インタビュアー: [沈黙したまま頷く]
対象者: なのに、幸せな時間を与えられて、明るい記憶をたっぷり持たされて、それを自分自身の手で崩す事になるだなんて。
[数秒間沈黙]
対象者: ……そんなの、酷すぎるじゃないですか。
<記録終了>
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6202805 (11 Mar 2020 01:54)
インタビューのストーリーを書くために、オブジェクトの異常性が無理やり作られたような印象を受けます。強制力を持ったオブジェクトを出してキャラをその通りに動かすのは、例えば「クララが立った」というストーリーを書く時にクララを立たせる介護ロボットを登場させるようなもので、かなり無粋に見えます。もう少し遠回しにキャラクターが狙った通りに行動せざるを得ない状況に追い込んで、その結果悲しい結末を迎えるように仕向ければ、予想を裏切る展開に近づけるでしょう。
批評していただきありがとうございます。
異常性、及びインタビュー記録の改稿を行いました。