イザナミの代理出産

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クレジット

タイトル: ザナミの代理出産
著者: ©Nisso-Nisso
作成年: 2021

+ 見ていただきたい点

こちらは、以前批評に出した記事を大幅に改稿したものです。余裕があれば以前の方と比べてよくなった/悪くなった点などをいただければ幸いです。

それはそれとして、本記事の核心は「イザナギとイザナミの神話をリアルで考えるとヤバくて笑う」という一発ネタです。これが面白く機能すればいいと考えて記事をまとめましたが、もっと面白くするにはどうすればいいでしょうか？ご教示お願い致します。

また、どうにもクリニカルトーンが苦手です。相当数間違っていると思いますが、その辺も指摘していただければ幸いです。

「奇跡論」について言及しましたが、適切な用語が調べてもピンと来ませんでした。わかるかた、ご教授お願い致します。

最後に、タイトルをもう少しキャッチーにしたいです。最初は「イザナギとイザナミのお節介」だったのですが、「イザナミの代理出産」に変更しました。

以上の通りです。どうぞよろしくお願いいたします。　

nisso-nisso

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの特別収容プロトコルは構築されていません。早急に原因を特定し、特別収容プロトコルを策定してください。現在、特別収容プロトコルの改訂が検討されています。正式に承認された後、現在の版はアーカイブされます。詳細な経緯については、添付文書を参照のこと。

説明: SCP-XXXX-JPは日本の領海内の太平洋側の特定の地点を中心として、地質学的・地震学的に生じないと考えられているにも関わらず地震が生じる現象です。

SCP-XXXX-JPは、異常な頻度で微弱な海底地震が観測されたことにより発見されました。SCP-XXXX-JPが観測された地点では、通常地震の原因となる地学的要因が存在しません。異常物の作用によるものとも考えられたため、当該地点の海底探査が行われましたが、周囲に異常物は存在しませんでした。そのためSCP-XXXX-JPの発生原因は今のところ不明です。

現段階において、SCP-XXXX-JPの影響による地震は地震計でのみ観測される震度0であり、具体的な影響は生じていません。以上のことから、現在はSCP-XXXX-JPの活動を通常の地震観測と並行して行い、原因の特定を行ってください。

+ 担当研究員のメモ

この現象が確認されてからもう1年経過するが、最近観測される震度が大きくなっている気がする。念のため確認したところ、1~6月までは震度1が観測されたのは15.6%に過ぎなかったのだが、7~12月では34.4%に上昇している。また、7~12月の方が発生回数が多い。継続的な観察が必要であるが、発生回数の増大に伴い震度も増大していく可能性がある。　　

担当研究員:何 山単

補遺1: SCP-XXXX-JPにより引き起こされている地震の大きさが大きくなっていることが、継続的な地震観測により明らかになりました。SCP-XXXX-JPの初観測時点では震度0でしたが、現在では震度1程度になっています。
また、SCP-XXXX-JPの発生地点では海底火山(以後当該海底火山はSCP-XXXX-JP-aと表記する)が生じていることが確認されました。通常、火山はマグマだまりに蓄えられたマグマが噴出することが火山の噴火の原因となり、海溝に対して平行に火山が分布されることとなりますが、SCP-XXXX-JP-aはこれまでマグマだまりが観測されたことがなく、生じるとは考えられていない地点で生じています。SCP-XXXX-JPはSCP-XXXX-JP-aが生じた結果として発生する現象であると考えられています。現時点では、SCP-XXXX-JPの活動を通常の地震観測と並行して行い、原因の特定を行ってください。

+ 担当研究員のメモ

SCP-XXXX-JPは地震を発生させる現象というよりは、火山を出現させる現象だということが明らかになった。あり得ないところに火山を生じさせ、その結果として地震が発生しているというわけだ。しかも、マグマも同時に発生させているため、地殻に過大な負担を生じさせていることは間違いないだろう。震度も大きくなっているということは、活動も活発化していることを意味する。兎に角、原因の究明が必須となることだけは間違いない。

担当研究員:何 山単

補遺2: SCP-XXXX-JP発生時の地震の大きさと発生回数には相関関係があることが判明しました。SCP-XXXX-JPが█回数発生すると、地震の規模を示すマグニチュードは█.███程度増大します。これにより発生する地震の規模が計算可能となり、SCP-XXXX-JPがもたらす地震の影響についての予測を行うことになりました。継続してSCP-XXXX-JPの活動を通常の地震観測と並行して行い、原因の特定を行ってください。

+ 担当研究員のメモ

これはマズいことになった。SCP-XXXX-JPの発生回数が多ければ多いほど地震の規模も大きくなる。実際、ここ3ヶ月のデータを見ると、もはや震度0は観測されず、震度1が60%前後、震度2が40%前後となっている。これほど地震が頻発するとなれば、マグマ溜まりの状態も調査しなくてはならないだろう。巨大な海底火山が生じつつある。原因の特定は急務だが、今もってヒントがない。SCP-XXXX-JPの発生地点附近に異常物は存在せず、その他財団が管理しているオブジェクトの余波ということも考えられない。となれば未発見のオブジェクトの影響か、あるいは要注意団体の策略だろうか。未発見のオブジェクトなら兎も角、要注意団体が絡んでいるとしたら大変なことだ。

担当研究員:何 山単

補遺3: 最新の予測では、SCP-XXXX-JPが継続して発生することにより、SCP-XXXX-JP-aの噴火と陸地の隆起が起こり、新たに島が誕生すると想定されました。現在確認されている頻度でSCP-XXXX-JPが生じた場合には、██年以内にSCP-XXXX-JP-aは噴火し、SCP-XXXX-JP発生地点を中心として███㎢に及ぶ島が生じるものと推定されます。
その際には副次的な災害としてM██クラスの地震と███m級の津波が発生するものと予測されます。これら一連の災害により、日本国内の都市機能は崩壊し、日本国内の収容体制を破壊する可能性が非常に高いと考えられています。
最悪の場合、日本での収容体制崩壊をきっかけとしてIKクラスシナリオが生じる可能性があります。
以上の予測に基づき、オブジェクトクラスを引上げketerとし、原因の特定を最優先課題とすることになりました。

+ 担当研究員のメモ

この予測は衝撃的だが、数値がこうなっているのだから仕方がない。現象だけ見れば、海底火山が爆発して新しい島が誕生するという自然の摂理だ。だが、発生地点が異常であり、誕生する島の規模が異常なのだ。これだけの大きさの島が誕生するとなれば、日本の臨海地域が津波で更地になるのは間違いない。間違いなく首都機能は完全崩壊する。

また、補遺では「日本での収容体制崩壊」としてあるが、この規模ではチリ沖地震のように太平洋を跨いで津波が生じるのは間違いない。アメリカの収容体制を信頼してはいるが、性質上臨海地域に収容しなくてはならないものもあるだろう。それらが収容違反した場合には6000のオブジェクトが暴走する可能性すらあるのだ。

兎に角原因の解明が必要だ。これは私の勝手な想像であるが、宗教系の要注意団体の活動のような気がしている。規模的に、異常技術というよりは奇跡論を用いたもののような気がする。私は単独で、この線から調べてみようと思う。

担当研究員:何 山単

*原因の特定が完了しました。
以下の添付文書を参考として現在特別収容プロトコル策定を速やかに行ってください。

+ 添付文書を閲覧

SCP-XXXX-JPの発生原因の特定が完了しました。SCP-XXXX-JPは、日本国内で非異常性の男女が特定の条件下で性行為を行う際に発生する異常な現象です。後述する特定の条件を満たしたうえで男女が性行為を行った場合、SCP-XXXX-JPが発生します。

発生原因の特定は、19██年に、エージェント・████の休日には必ずSCP-XXXX-JPが発生し、奇跡論で言及されるエネルギーが放射されていることことに、担当職員が偶然気が付いたことをきっかけでした。当初、彼自身にSCP-XXXX-JPの発生要因があると想定されたため、一時的に拘束を行われ、各種検査とインタビューが行われました。しかし、エージェント・████の拘束中にもSCP-XXXX-JPが生じたことにより、拘束は解除されました。その後、エージェント・████の生活パターンを継続的に記録したところ、当時交際していた女性と性行為を目的としてラブホテルに滞在していた時間にSCP-XXXX-JPが生じていることが確認されました。

これを受けて、SCP-XXXX-JPはラブホテルあるいは性行為に関係して生じる可能性があると担当職員は想定し、さらなる調査を行ったところ、「ラブホテルに行く」「性行為を行う」ことがSCP-XXXX-JPの発生要因となっている可能性が極めて高いことがわかりました。これらの結果から実験が行われ、以下のSCP-XXXX-JPの発生要因が特定されました。

以下に調査記録及び実験ログを表示します

注意:当該実験ログは性質上、極めて性的な内容を含みます。
また、一部には現在在職中の職員のプライバシーに関わる内容も含まれるため、別途保管します。別添の手続きを行い、閲覧してください。

実験により明らかになったSCP-XXXX-JPの発生条件は以下の通りです。

1、生殖能力を有する男女が避妊を行わずに性行為を行う。
2、性行為を行う際、男性が性行為を行うことを提案する。
3、回転するベッドの上で性行為を行う。

以上の条件を満たした場合、排卵が行われていない時期であっても排卵が行われ、必ず体内で射精を行い、通常の性行為の結果として受精します。そして、受精した瞬間に受精卵は消失し、それと同時にSCP-XXXX-JPが発生します。条件が満たされた場合、射精を妨害する行為、受精卵の消失とSCP-XXXX-JPの発生を止めることは現在までに成功していませんが、条件を1つでも満たさなかった場合にはSCP-XXXX-JPは発生しないことが確認されています。

また、実験により明らかになったSCP-XXXX-JPの性質として、 条件2において、女性が性行為を行うことを提案し、その上で条件3を満たした場合、SCP-XXXX-JPの発生と同様のプロセスで受精卵が生じますが、消失と海底火山の活性化はおこりません。しかし、この受精卵は適切に成長せず、現在確認されている例では全てが奇形児となります。これらの奇形児には現在のところ異常は生じておらず、身体障害者として成長していますが、異常性が発揮される可能性があるため、実験により生まれた当該奇形児については継続的な監視を行う必要があります。

これらの実験結果から、オブジェクトクラス及び特別収容プロトコルを以下のように改訂することを提言します。

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの発生を防止するために、日本国内のラブホテルなどの宿泊施設から回転式ベッドの使用を停止させ、新規の設置を防止してください。その際、カバーストーリー「風営法改正」を適用してください。また、日本の領海内における海底火山の状態を常に把握したうえで、予測されていない活動の活発化があった場合には直ちに報告してください。

担当研究員のメモ
国生みは高天原でだけやっててくれ　

担当研究員:何 山単

担当研究員:山単

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  pioneria 21 Jun 2021 16:28

  拝読しました。
  先ずSCPが特別収容プロトコルを表す言葉である以上特別収容プロトコルがないのはおかしいのではないでしょうか。後手に回ることしかできないならならそれはそれで何かやれることがある筈です（全国の地震観測所への介入など？）。
  また内容自体も神話をそのままなぞっただけのように感じました、もう１ひねり欲しいところです。

  担当研究員の何　山単はなんて読めばよいのでしょうか

  Nisso-Nisso 22 Jun 2021 05:26

  ご批評ありがとうございます。

  「特別収容プロトコル未策定」はケースバイケースで過去記事にも存在していたと思います。
  収容が不可能なものは観測だけに留めるというのも収容の範囲内ですかね？それならその旨加えた方がいいかと思いました。

  もう1捻り
  それができれば苦労しない
  練ってみます。オチにもう1つ不穏な要素を付け加えるパターンで模索してみます

  担当研究員はなんでもいいので、適当な名前に変更しておきます

  改めて、ご批評ありがとうございました

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