詩集『雑』

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※これらの作品群はSCPとは何ら関係ありません


無題0001

他人の青春に首を絞められた八月の空が今日も青く怒っている。私のマシンは彼女の放熱を許さないらしい。

電波塔の片隅で震える多面体にローキック、「何故[n]」の線路に拳を乗せた。ベタつく光がまぶたを塞ぎ、次の瞬間、精液色の無罪が視界を泳ぐ。

君よ有限のテロリストであれ。液晶を食(は)む永久の無限を示せ。

ラムネ色の指先がなぞった糸屑の輪郭は実家の味しかしなかった。


無題0002

※2020年11月3日(火) 500文字文体シャッフル企画没案

「あと12時間28分で死ぬ。」

唐突な一言ではあるが、随分前から覚悟していた一言でもあった。そんな告白ごときで私は揺るがない。茶器をテーブルに置きながら彼の手を握った。温かい。彼は続ける。

「すまないね。色々と試してはみたんだが。」

謝りたいのはこっちだ。頭を下げるな。

「君には随分世話になってしまった。」

私の方が何千倍も世話になっている筈だ。

「私の後生は君一人の中にあった。」

私の青春は貴方にあった。貴方の中にすべてがあった。貴方の中にあることが、たった一つの望みだった。

「約何年だっけ。君を拾って、人がいなくなって。この塔に取り残されて。」

299年と11ヶ月、29日と15時間4分22秒。十分すぎるくらい幸せな日々だった。明日も続く保証は一つも無かったのに。

「そんなに経ってしまったか。でも、楽しかったよ。普通の人間は100年も生きないうちに人生の虚無に怯えなければならないというのに。」

その虚無が明日の私を殺してしまう。それでも。

「君はもう強い。私以外の何かを見つけてくれるはずだ。」

必ず見つけてみせる。

「今までありがとう。」

こちらこそ。

「……手を握っていてくれ。それから船の準備を。」

私の頬に手を添えながら、彼は呟く。
その先の言葉を私は知っていた。

「……ハーヴィー、もう一度あの場所へ行こう。あの青い場所へ。」

手を引かれるがままに、涙に塗れた顔を彼の胸にうずめた。悲しくなるくらい温かい体に。


無題0003

この後五百文字で光エンドに繋げてください。書けた人はURLを送りつけておくれ。

人を殺した。
具体的に言うと自分の息子を殺した。
たった今絞め殺した。

親の言うことは聞かず、培ってほしかった人間性のかけらもなく、挙げ句の果てには「ストレス」だの「生きづらい」だの「俺の人生」だのと一丁前に宣いながら酒と煙草に走るような、絵に描いたようなクズの中学二年生だった。

殺す理由としては十分すぎたが、殺した後に湧き出る感情は「やってしまった」以外の一つも出てこないと来た。とりあえず警察への自主通報を行う。妻へのLINEは後回しだ。

:

通報を終えた。
糞を漏らしながら横たわっている息子の横に座り、スマホを手に取る。一瞬焦ってソシャゲを開きかけたが、深呼吸の後妻のLINEに事情説明の文を送る。今は誰の声も聞きたくなかったから、メッセージを送信した後に即刻ブロックした。息子の部屋から見える空はご丁寧に見事な夕焼けを携えている。

ゴミ箱の中には包装の剥がされたアダルトグッズが二、三個転がっている。思わずまた殺したくなってきた。さっき殺したのに殺意が止まらないのは疲労のせいだ。たぶん俺は疲れている。疲れているに違いない。

頭の中で、サイレンの音がやけに懐かしく響いている。

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