財団メシ 第一話: 百均アイス

財団メシ
第一話: 百均アイス

「おいアンタ。」

強化ガラスの向こう側に座り込む声の主は、プラスチック製のフォークを握りながら俺を見つめていた。その肌は深い緑に染まり、その眼は蛇に酷似している。

「アンタここから異動とかしないよな。」

ギリギリ人の骨格を保つ身長2メートルのソレは、人間のような仕草で俺から目を背け、フォークをモソモソ動かしながら静かに鳴く。

「いや、その、なんだ、実を言うと前の管理栄養士がクソでな、出てくる料理もこれまたクソ不味かったんだわ。頼むから今後の献立構成は全部アンタがやってくれ。檻にぶち込まれてから12年、今日の朝飯が一番美味かったよ。感謝する。だから──」

これ以上化け物の声を聞く必要はない。さっさと荷物をまとめ部屋を出る。そのついでに今後の予定も伝えておくことにした。

「……お前の飯の献立は今後俺が担当するから安心しろ。だから朝の体温検査には抵抗するな。樋口さん……お前が突き飛ばしたあの女の子にちゃんと謝っとけ。骨折れてたぞ。」

次の声を聞く前に扉を閉めた。


 ──オブジェクトの飯を知り、これに従い献立を組む。この30年間休むことなく継続してきた俺の職務、特殊管理栄養士。

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