恨やましい

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しがない財団職員のはなし。

朝起きる。午前6時。

朝ご飯。サンドイッチ。

研究。

お昼たべる。食堂のカレー。

実験。

仮眠する。


気がついたらサイトの食堂にいた。そこには大勢の職員と大きなケーキ。自分の手には綺麗な包装紙で包まれた箱。

「██君おめでとう!先輩の私から昇進祝いよ、ありがたく受け取りなさい!」無意識に言葉を発した。

「██研究員今度から上級研究員になるんだってね」「君の勤勉さと才能には頭が上がらないよ」皆が口々に賞賛の言葉を述べる。

わたし、口ではあんなこと言ってたけど。やめて。もう見たくないの。彼は凄いわ、本当に。でも、受け入れられないの。

なにもないもの、低級よ。ここに来てから何をした?研究、実験、研究、実験、研究、実験、研究、実験。

毎日、まいにちまいにち繰り返した。認められることを願って。なんで、なんでなの。同期のみんな、後輩の彼、身近な人たちが上司になっていく。そんなこと認めない。認めたくない。

「君は我儘だ」

わかってる、そんなことわかってるの。

「姉さん、もうやめなよ」

傑、あなたまでどうして…ただ1人の理解者のはずなのに。「あなたに何がわかるっていうの!」

「わかるよ、だって僕ら姉弟でしょ。だからさ…」

「あなただって異動が決まってるんだってね、ここよりも大きなサイトに!」思わず机の上のレンチを取る。

うるさいうるさいうるさいうるさい!

金属が頭蓋を打ち付ける。ああ、鮮やかな赤だ…

こうして裏切られていく、いや、元々仲間なんていなかったのね。虚無。何者でもない。記憶から消えていく。
「元の世界に戻るんだ」


夕食。無し。薬を飲む。

夜寝る。おやすみなさい。






そしてまた一日が始まる。



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