どうか、そのままで。
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在非活性化しています。群馬県内の高等学校には、各フロアに警備員とDクラス職員を配置します。SCP-XXX-JPが再出現が確認された場合は、主任である鴫原博士に報告してください。

改定前のSCP-XXX-JPの収容プロトコルについては下記を参照してください。

説明: SCP-XXX-JPは群馬県内の高等学校に出現する74㎡×3.5mの空間です。SCP-XXX-JPは2013年█月█日に群馬県██市の██高等学校で発生した生徒の群馬第1次集団失踪事件に財団が目を付け、同年の2013年█月█日に発生した、群馬県第2次集団失踪事件にて、警察内に配備されていた財団員によって確認され、異常性が発覚しました。

SCP-XXX-JP内部の空間は、外部からの視認は不可能であり、外部の寸法に関係なく常に同じです。SCP-XXX-JPの出現時間、転移は完全に無作為です。尚、内部との通信は、音声でのみ可能です。SCP-XXX-JP内部には、机と椅子が30個ずつ、そして首より上が存在しない人体のような物体が28体天井に吊り下がるような形で存在しています。(以後、人体のような物体をSCP-XXX-JP-Aと呼称)SCP-XXX-JPは、内部に対象が侵入し、扉が閉まることで異常性が発現されます。

SCP-XXX-JPは内部に侵入した対象に、何らかの方法で話しかけ、接触をします。尚、SCP-XXX-JPが発していると思われる声は、女性のようであると報告されていますが、SCP-XXX-JP外部からはSCP-XXX-JPが発していると思われる声は確認できていません。その後、SCP-XXX-JP内部は10秒ほどで赤い液体によって満たされると内部の異常性は終了します。尚、赤い液体は血のようであること、その赤い液体は、SCP-XXX-JP-A群から発生しているということが以下の調査記録によって報告されました。

以下は、SCP-XXX-JPの調査記録です。

以下は、調査記録XXX-1後に行ったSCP-XXX-JPの内部の実験記録です。

以下は、2013年██月に行われた、SCP-XXX-JPが初めて発現したとされる、第1次集団失踪事件の、唯一の生存者である相原 怜奈氏へのインタビューです。

対象: 相原 怜奈

インタビュアー: 鴫原博士


<録音開始, >

鴫原博士: なぜ、あなたはあの日学校に行ってなかったのですか?

相原氏: ええと、その。私、いじめを受けていたんです。あ、でも、友達は、いたんですが、亡くなってしまって。それで、人と会うのが怖くて。

鴫原博士:そうですか。では、その日何をしていましたか?

相原氏:その日は、特に、なにもしてなかったんですけど。あぁ、皆卒業するんだって思って。私の人生を破壊した人達は、なんのお咎め無しにのうのうと生きていくんだろうなって。傍観してた人が悪いとは思ってません。でもきっと、彼らには私の事なんてまるで記憶になくなる。みたいな感じだったと思います。

鴫原博士:なるほど、では学校で何が起きたかは知らなかったのですね。

相原氏:ええ、まあ。連絡先も交換できて無かったので。はい。

鴫原博士:そうですか。辛いことを思い出させてしまい申し訳ありません。これでインタビューは終了です。

相原氏:待ってください。

鴫原博士:どうしましたか?

相原氏:しおちゃ、いえ、詩織さんは今幸せだと思いますか?

鴫原博士:質問の意図が分かりません。

相原氏:警察の人なら名前くらい知っているでしょう。私が不登校になって。それが原因でしおりちゃんが。

鴫原博士:私たちは調査して、貴方に原因は無かったと結論付けています。

相原氏:そうじゃないんです。私がいじめたようなものなんです。しおちゃんも、私も。友達がいなくて。分かってたんです。私が不登校になってしまったら、しおちゃんがターゲットになるって。私は友達を生贄に自分の身を守ったんです。その時、安心してしまったんです。私は。私は。家も遠いから会えないし。会えない時間が伸びるにつれて、私なんかに彼女と話す権利なんてないと思って。連絡も、無視してしまって。私が殺したようなものなんです。全部、私が。だから。死後の世界とかバカみたいだと思ってくれていいんです。ただ、私は他人にハッキリしてほしくて。自分の中でなあなあにしてはダメなんです。

鴫原博士:私は、根拠も確証も持てない。君たちのことを知らなすぎた。

相原氏:それでもいいんです。

鴫原博士:まあ、待ってくれ。答えきってないのに、質問をするのは失礼だと思うが、聞かせてくれ。君は、彼女に会えたなら。どうしたい。

相原氏:謝りたいです。ありがとうって言いたい。ずっと好きだったって、言いたい。私のことなんか気にかけて。ありがとうって。ごめんねって。言わなきゃいけないと思います。

鴫原博士:そうか。今の言葉、嘘じゃないね?

相原氏:はい。

鴫原博士:わかりました。ではインタビューを終了します。

<録音終了, >

インタビュー後、事案-021が発生し、SCP-XXX-JPが消失しました。

補遺1: 事案-021発生後、1年以上SCP-XXX-JPの再出現の報告が無いため、O-5評議会の結果Neutralizedに再分類されました。

補遺2: 相原 怜奈氏はSCP-XXX-JPが再発した際の現時点で唯一の対抗手段であるため、記憶処理を行わず、研究員補佐として財団で雇用することが決定されました。
尚、事案-021後、相原 怜奈氏の検査を行った結果、レベルIIの例的実体が確認されました。

私は、ずっとこのSCP-XXX-JPが、死んだ大崎詩織のクラスメイトへの恨みが具現化したものだと思っていた。だが、これはきっと。完全なる根拠のない戯言だが、彼女は、相原怜奈に呪われていたのではないか。
大崎詩織は相原怜奈をずっと探していたのではないか。
彼女は気付きたくなかっただろう。こんな非科学的なものに。だが、気付いてしまった。それでも彼女は向き合った。私はそれを尊重した。そして私の部下はそれを許してくれた。
それは私たちにとっても、彼女らにとっても全員にとって良い結果をもたらした。
どうか、いつまでも。

鴫原博士


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