特異例028号「鉄武者」

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Footnotes

1. 現場に展開していた防衛省国家高脅威情報収集委員会の戦車小隊並びに海自艦艇の艦砲射撃・対艦誘導弾・陸自のりゅう弾砲の集中砲火でも損傷が与えられず緊急展開したGOC排撃班の陽電子砲連続射撃により損傷を与えられないものの行動を妨害する事が出来た

2. 自衛隊内の異常存在対策部隊 統合幕僚監部直轄であり 表向きの名称は防衛省国家高脅威情報収集委員会脅威検査分析第4研究所

3. Anti Paranomal Special Asult Teamの頭文字を繋いでこう呼ばれている

4. 生体エネルギー放射視覚化戦術認識システム APSATが運用するのはダウングレードされたモンキーモデル

5. APSATの指揮官

6. 最初に028号乙が確認されたのは第2次世界大戦中の1945年7月30日にアメリカ海軍所属の重巡洋艦インディアナポリス沈没時の生存者による「巨大なサムライに襲われた」旨の証言であった、同海軍内の財団エージェントが話を聞きつけ調査が行われたがそれ以降特異事象が無かったため超常現象として生存者の記憶処理とカバーストーリー「潜水艦による雷撃」の流布が行われた。

7. 28号甲は1945年4月7日、天一号作戦で出撃した戦艦大和が開発者である大日本帝国異常事例調査局所属天王寺大佐らと共に沈没し永らく行方不明となっていた。

クレジット

タイトル: 特異例28号「鉄武者」 著者: ©︎h-koichi 作成年: 2020

日本特異例報告

特異例028号甲確保後の様子

番号: 特異例 028号

発見地点: 京都府舞鶴市・大阪府大阪市

取扱主体: 防衛省 国家高脅威情報収集委員会並びに内閣官房 内閣情報調査室異常部門

経歴: 大日本帝国異常事例調査局→朝鮮民主主義人民共和国保健1局超常1課→防衛省国家高脅威情報収集委員会・警視庁公安部特事課

異常分類: 己種一類(使用者が存在することによって超常的現象を引き起こす異常物品/安全な状態で保管)

警戒レベル: 1(機構としての対応を要せず)

概説: 特異例028号は縦10×横18×高さ15cm飯盒型の操縦装置(以下28号甲)と全高20m、重量25.8tの二足歩行の人型機械(以下028号乙)である。

028号甲は飯盒の蓋の部分を開けると二本のレバーと028号乙が出現し操縦者の視界内でのみ操縦が可能となる。なお028号甲の取り扱い方の知識が無くとも操縦が可能であるが二本のレバーでどのようにして手足並びに武装の操作を行うのかは不明。

028号乙は強力な防御力と未知の推進装置による短時間の飛行が可能でありJAGPATO加盟団体のどの兵器でも損傷を与えられなかった¹が、028号甲をもつ操縦者の目視範囲でしか稼働出来ないことがその後の調査により判明した。なお028号甲・乙は２つずつ生産されており京都府舞鶴市に出現した甲・乙は先行試作型で固定武装が取り付けられておらず武装として巨大な日本刀を装備しており、大阪府大阪市で確保された甲・乙は先行量産型として頭部に三十粍機関砲・胴体に噴進弾並びに荷電粒子砲が搭載されておりそれぞれ弾数に制限無く発砲可能であった。

+ 028号乙の目撃者が描いた絵を表示する

20██年█月█日、朝鮮民主主義人民共和国の超常機関である保健1局超常1課による攻撃の情報を掴んだ日本政府各超常機関による警戒態勢の中、京都府舞鶴市の海上自衛隊舞鶴基地近傍にて突如028号乙が出現し同基地への攻撃が行われた。これに対し防衛省国家高脅威情報収集委員会並びに海上自衛隊・陸上自衛隊・増援としてGOC排撃班が合流し対処に当たった。028号乙が操縦者の目視できる範囲でしか行動出来ない事、028号甲が２つありもう一つは大阪市内の拠点に存在するとの情報を得た防衛省国家高脅威情報収集委員会から国家安全保障局超常関連政策班へ伝達され全国で行われた保健1局超常1課関連施設への同時急襲作戦の結果防衛省・内調合同部隊、大阪府警SAT・警視庁公安部特事課APSAT合同部隊により確保され、拘束した超常1課構成員の中には旧大日本帝国異常事例調査局所属だった者も存在した

+ 防衛省・内調合同部隊情報入手時の記録からの抜粋を表示する

防衛省国家高脅威情報収集委員会・内閣情報調査室合同部隊作戦記録の書き起こしより抜粋

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記録対象

• 作戦監視官 烽剣紅一ほうけんこういち
• 内調フィールドエージェント 三崎治五郎さんさきじごろう

[烽剣は携帯電話で会話している]

三崎: あのデカサムライなんとかしないとマズいぞ…

［会話が終わった烽剣が三崎に話しかける］

烽剣: 三崎さん、収拾の目処立ちそうですよ。

三崎: 何だ、弱点でも見つけたのか。

烽剣: ええ、アレの本体は飯盒みたいです、それを介して人が動かしているそうです。

三崎: じゃあ動かしてる人間をどうにかすりゃいい訳か。

烽剣: ただ新しい問題も出てきました。

三崎: これ以上どんな問題があるってんだ。

烽剣: その飯盒もう一つあるそうです。

三崎: おぅ…で、そいつらを探さなきゃならんのか。

烽剣: いえ、その必要はありません、既に特定出来ています。操縦者達に対して同時に急襲をかけて被害を最小限に抑えつつ早期の収拾を目指したいので三崎さんは対策本部に連絡をお願いします、私は部隊への連絡を。

三崎: 分かった、しかしどうやってそこまで調べた？

烽剣: 電話で聞いただけですよ。


三崎: [ため息]で、どうすんだ増援を待つ余裕はなさそうだか。

烽剣: ウチの虎の子を出します。オイ！前進待機中の000中隊コードゼロ²を呼びだせ！出し惜しみ無しやぞ！

三崎: おい、ありゃあGOCのホワイトスーツじゃねぇか！

+ 舞鶴市における特異例 028号に対する作戦行動記録からの抜粋を表示する

統合幕僚監部提出000中隊戦闘詳報及び防衛省国家高脅威情報収集委員会・内閣情報調査室合同部隊作戦記録の書き起こしより抜粋

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記録対象

• 作戦監視官 烽剣紅一(Ωオメガ27)
• 内調フィールドエージェント三崎治五郎
• 統幕000中隊員(Pポインター)

［保健1局超常1課が潜伏しているとの情報に基づき五老ヶ岳に部隊の展開を完了させる］

Pリーダー: 配置完了しました、送れ。

烽剣: 了解、そのまま待機、以上。

三崎: 上の許可が出たぞ大阪の部隊と同時に仕掛けろとのお達しだ、それとゴーサインはお前が出せだとよ。しかしアレどうやって調達したんだ？
烽剣: まぁ話すと長いので手短に言いますと、夜鷹のやらかしの一件で失った戦力回復の一環として調達しましてね、もっとも私みたいな政治将校作戦監視官を付けたり活動を最小限にしたりとかなり制限付きという形になったんですよ。おっ、そろそろ頃合やな。

［烽剣が背負い式無線機の受話器を取り出す］

烽剣: [Ω27より作戦行動中の各部隊指揮官宛て、これより作戦を発動する、目的は超常1課構成員の捕縛並びに稼働中の実体の停止及び回収である、只今から突入を10カウントで行う10…9…8…7…6…5…4…3…2…1…突入！]

［光学迷彩をかけた000中隊が海上自衛官に扮した超常1課構成員を無力化してゆく］

P7: 無力化！

P3: 無力化！

P5: 操縦者並びに操縦機確保！

Pリーダー: 無力化！

P10: 無力化！

Pリーダー: PリーダーよりΩ27へ全員の無力化を確認、送れ。

三崎: よし！デカサムライが止まったぞ！

烽剣: Ω27了解、尋問を開始するので身柄をこちらに移送せよ以上。

［その後現地で尋問を行なったが尋問中に突如顎より上が破裂し全員が死亡した。おそらく特定情報制御プログラムで一定の語を思い浮かべ、発声したのがスイッチとなって頭部の血が一気に気化し、頭が膨張に耐えきれず吹き飛んだと思われる。遺体を後日検視した結果ミーム汚染を利用した兵器の一種を使用され血管の拡張や強心作用のために非異常性の薬物が投与されていたとの見方が有力となった。]

+ 大阪市における特異例 028号警備実施記録からの抜粋を表示する

大阪府警察SAT・警視庁公安部特事課APSAT合同部隊の警備実施記録の映像記録の書き起こしより抜粋

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[APSAT³突入小隊員亜久津教永あくつのりなが巡査に取り付けたカメラが対象の建物のドアを映し出す］

無線が入る

[Ω27より作戦行動中の各部隊指揮官宛て、これより作戦を発動する、目的は超常1課構成員の捕縛並びに稼働中の実体の停止及び回収である、只今から突入を10カウントで行う10…9…8…7…6…5…4…3…2…1…突入！]

［小銃を構えた隊員達が屋内に物音も無く侵入する］

隊員: VERITAS⁴によると目標はこの廊下の先の警備室。

草壁くさかべ中隊長:⁵よし、一気に片付けろ。

隊員: 了解！

［警備室のドアの扉をライアットガンで破壊し突入する］

［5人の構成員達に小銃の下に取り付けられた麻酔銃が命中しその場で倒れる構成員には旧蒐集院製の｢青蓮｣型の封印札が貼られる］

［不明の人物が警備室に進入する］

不明の人物: 流石ですね、これではお手上げだ。

［すかさず麻酔銃が撃ち込まれ封印札が貼られる］

隊員: 操縦者と構成員を制圧並びに操縦機の確保完了、なお不明の人物が進入して来た為確保しました。

以下は警視庁公安部特事課による取り調べ記録

+ 警察庁 特事調査部へ提出された資料より抜粋した記録を表示する

朝鮮民主主義人民共和国 保健1局超常1課構成員取り調べ記録の書き起こしより抜粋

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対象: [保健1局超常1課・カン・ヨンファ上佐(警備室に進入し確保された不明の人物)]
取調官: [特事課・大屋柾継おおやまさつぐ警部補]
付記: [内調による尋問の失敗を繰り返さない為、事前に防衛省国家高脅威情報収集委員会による特殊な尋問術が使用された]

大屋: アンタの所属・官姓名は分かった、じゃあ次あの操縦機について聞かせてもらおうか。

カン・ヨンファ: あれは鉄武者計画で作られたんだ。

大屋: 鉄武者計画？

カン・ヨンファ: 元々、絶対国防圏に配備予定として異常事例調査局が開発を主導していてね、絶対国防圏の線引きがおかしいのは鉄武者ありきで設定されたからなんだ。私はその中で試験運用を担当しており…

大屋: 待て、アンタ戦前生まれなのか？そうは全然見えんのだが。

カン・ヨンファ: そうだ、話を続けていいか？

大屋: あぁ、続けてくれ。

カン・ヨンファ: えぇとどこまで話したかな、そうだ試験運用を担当していた、私は伊58に乗り込んで海中から鉄武者を使用できるかテスト⁶したんだ。

大屋: で？結果は。

カン・ヨンファ: 大成功でしたよ潜望鏡を覗きながら動かすのにえらく苦労しましたがね。

大屋: それが何で半島に渡る事になったんだ？

カン・ヨンファ: (咳払い)失礼、試作が出来上がる前に絶対国防圏が陥落し本土防衛に用途が変わり、急いで先行量産が開始されたんだが上手く行かなくてね、結局試作と合わせて2機しか作れなかった。そんな中米軍が沖縄に来襲し私達は海軍の戦艦に乗って沖縄を目指したんだが結局開発責任者の天王寺大佐共々海の底に引きずり込まれて⁷私一人が生き残ってしまった訳だ。

大屋: よく帰ってこれたなぁ。

カン・ヨンファ: その後救助されたんだが秘匿の為という訳でしばらく対馬に居たんだが、そのしばらくの間に朝鮮にソ連が進攻して来てね、私は独断で二つの操縦機を抱えて半島に向かい迎撃しようと思ったんだ。そしたら向こうで捕まってアカの仲間入りせざるを得なくなってしまった。

大屋: そうだったのか、向こうでアレはどういう使われ方がされていたんだ？

カン・ヨンファ: もっぱら南朝鮮からやって来る異常能力者を排除するのに使われていたんだ、今回の任務もそれ関連だったよ。

［聴取対象が嗚咽をもらす］

大屋: オイ、大丈夫か、今日はもうこれくらいにするか？

カン・ヨンファ: あぁ、そうしてもらえると助かる。大屋さん、私は、いや私達は人を守る為にアレを作ったんだ…でも守れなかった。それどころか傷つけてばかりだった…大屋さん、あなた方はこれをどうするのか私には分かりませんが、もし使うというのならその時は誰かを守る為に使ってもらうように言って頂けませんか…お願いです。

取り調べ終了後カン・ヨンファ氏は日本に政治的亡命を申請し受理された

+ 付記を表示

付記: 2019年12月31日に予想される特定関心団体［サーキック・カルト］の侵攻に対して、███防衛陣地にて東弊重工製汎用人型駆動兵器「TH-G Mk-II」と共に配備予定であり、カン・ヨンファ氏を中心とした運用部隊を編成し現在慣熟訓練中である。

情報提供元: 防衛省 国家高脅威情報収集委員会、内閣官房 内閣情報調査室異常部門、警察庁 警備局特事調査部、警視庁 公安部特事課、財団 渉外部門、国家安全保障局 超常関連政策班、JAGPATO 特別代表部、GOC 極東部門 、JAGPATO 特別対応局

カン・ヨンファ氏が所持していた大日本帝国異常事例調査局天王寺大佐の手記より

守るも攻むるも黒鐵の 浮かべる城ぞ頼みなる 浮かべるその城日の本の 皇國の四方を守るべし

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  From: 批評エキスパート

  Hasuma_S 28 Apr 2020 18:17

  拝読しました。

  まず、画像の出典を明記してください。クリエイティブ・コモンズに準拠した写真を使用しなければなりません。

  内容については鉄人28号をGoIフォーマットに落とし込んでちょっとアレンジした程度のように読めます。東弊のロボットは最後まで正体を隠してあるのが面白い点であり、その性能の記述は面白みの前座の部分ですね。現状設定のみの羅列であり、経緯の部分の掘り下げがあると面白さを作れると思います。

  最後の編集 29 Apr 2020 08:45 by Hasuma_S さらに表示

  Re: From: 批評エキスパート

  h-koichi 29 Apr 2020 10:06

  ありがとうございます。出典は

  http://scp-jp-sandbox3.wikidot.com/local--files/draft:6083402-7-9603/9F3ECBBD-9D31-4854-B57B-E8E19280BD4B.jpeg
  ソース: 1930年代のイタリア製絵葉書をスキャニングしたもの
  ライセンス: 著作権切れ

  タイトル: 不明
  著作権者: 不明
  公開年: 不明
  補足: 既に50年以上経過のため著作権喪失と判断いたしました

  もう一枚の方はソースが出てこないため他に差し替えさせていただきます。

  http://scp-jp-sandbox3.wikidot.com/local--files/draft:6083402-7-9603/EFF94253-7241-47B9-99A7-6A8BEAAB589D.jpeg
  ソース: 自作
  ライセンス: CC BY-SA 3.0

  タイトル: 確保直後
  著作権者: h-koichi
  公開年: 2020

  経緯についてですがJAGPATOフォーマットの「可能な限り簡潔に 政府は財団や連合ほど研究熱心ではありません」を受けて出来るだけ簡略化してみたのがよくありませんでしたね・・・少し考えて来ます。

  追記、ご批評を頂き掘り下げとして情報入手・確保の様子・オブジェクトが渡った経緯を書かせて頂きました。

  最後の編集 05 May 2020 10:02 by h-koichi さらに表示

  FattyAcid 12 May 2020 13:47

  インディアナポリス生存者が描いた028号乙を表示する

  "インディアナポリス"についての説明がないため意味不明です。

  夜鷹のやらかしの一件

  リンクが変です(トップページに飛びます)

  烽剣: [Ω27より作戦行動中の各部隊指揮官宛て、これより作戦を発動する、目的は超常1課構成員の捕縛並びに稼働中の実体の停止及び回収である、只今から突入を10カウントで行う10…9…8…7…6…5…4…3…2…1…突入！]

  など、書き起こし中に文字が大きくなっていますが、読みづらいです。また、書き起こし中での人物の発言の間は1行開けたほうが読みやすいです。

  h-koichi 12 May 2020 16:56

  ご指摘ありがとうございます。

  インディアナポリス"についての説明がないため意味不明です。

  028号乙の目撃者に変更致しました

  リンクが変です(トップページに飛びます)

  リンクを修正致しました

  書き起こし中に文字が大きくなっていますが、読みづらいです。また、書き起こし中での人物の発言の間は1行開けたほうが読みやすいです。

  文字の大きさを修正致しましたが一行開ける事に関しては現在開け方を調査中です。 一行開けさせて頂きました。

  最後の編集 12 May 2020 21:08 by h-koichi さらに表示

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