SCP-2395-JP - 赤道を曳くもの

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クレジット

タイトル: SCP-2395-JP - 赤道を引くもの
著者: ©︎sendoh-oroka
作成年: 2020

Item #: SCP-2395-JP	Level 3/2395-JP
Object Class: Euclid	Confidential

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セシリオ島およびサイト-61K4群

特別収容プロトコル: SCP-2395-JPはサイト-61K4-A特殊ヒト型収容室に収容されています。収容室内のオンガ非ユークリッド空間接続器は常時稼働し、SCP-2395-JPの永続的な移動を可能にします。

サイト-61K4-B、サイト-61K4-CはSCP-2395-JP関連事案の研究とヒャプウィ洞窟の監視を行います。

セシリオ島、SCP-2395-JP-B、サイト-61K4-Aから半径50km圏内はLoI-2395-JPに指定されます。LoI-2395-JPは標準隠蔽プロトコルに組み込まれ、LoI-2395-JPに侵入する実体は監視、捕縛、排除の対象になります。

サイト-61K4群間、サイト-61K4-B - サイト-8100¹間、サイト-61K4-C - サイト-6100²間の通信体勢は常時確立されているべきであり、これらの喪失はイベント・デマルカシオンが発生したと見做されます。サイト-8100およびサイト-6100はイベント・デマルカシオン対応拠点となります。

説明: SCP-2395-JPは身長およそ1.8m、体重およそ30kgのヒト型実体です。SCP-2395-JPは黒い背広を着用しているコーカソイド系男性の外見を有しています。特筆すべき点としてSCP-2395-JPの後頸部には”L.C.E.”という文字列が刻印されています。SCP-2395-JPは常に俯いており、口、眼窩、鼻孔、耳孔からSCP-2395-JP-Aを排出しているため、詳細な容姿は判明していません。SCP-2395-JPは毎秒3.0L以上のSCP-2395-JP-Aを排出しながら、常に赤道上を真東に歩行しています。SCP-2395-JPの歩行を妨げるいくつかの試みは、いずれも失敗に終わりました。SCP-2395-JPが歩行、あるいはSCP-2395-JP-Aの排出以外の行動をした事例は確認されていません。

SCP-2395-JP-AはSCP-2395-JPが常時排出している液体です。SCP-2395-JPが明らかに自身の体積以上のSCP-2395-JP-Aを排出できている原理は不明です。SCP-2395-JP-Aの成分はヒトの血液に酷似していますが、地表面に接触すると固体化する性質を有しています。固体化したSCP-2395-JP-Aの破壊は現在までに成功していません。

SCP-2395-JP-Bは赤道上に存在するSCP-2395-JP-Aによって書かれた線です。SCP-2395-JP-Bはセシリオ島ヒャプウィ洞窟からサイト-61K4-Aまで続いており、全長は13.7kmです。SCP-2395-JP-B上空および地下には視認できない障壁が発生しており、人間を含む一部哺乳類、テレキル合金などの一部金属、EVEエネルギー等の移動を阻みます。SCP-2395-JP-Bは赤道上の位置を保っており、除去作業は難航しています。仮にSCP-2395-JPの移動を制限しなかった場合、450日以内にSCP-2395-JP-Bが地球を囲むと予想されています。

SCP-2395-JPは、2012/3/2に財団保有人工衛星がSCP-2395-JP-Bを捉えたことから財団に認知されました。SCP-2395-JP-B発見後、財団オセアニア/環太平洋管区は機動部隊Κ-17（"マグロ漁船"）を派遣し、緯度0°00'00.0、西経1██°██'██.█の地点でSCP-2395-JPを発見しました。当初、財団はSCP-2395-JPを付近のサイト-61██へ輸送しようとしましたが、SCP-2395-JPの異常性により失敗しため、SCP-2395-JPの進路上に臨時収容サイト-61L4を建設し、収容しました。

補遺1: SCP-2395-JP-Bが発見された同時刻、SCP-2395の文字列が以下のように変化しました。

SOLD OUT

また同日行われたミル博士によるSCP-2395-Aの調査で、SCP-2395-BがSCP-2395-Aから消失していることが明らかになっています。このことから要注意団体「ライト・クーリエ・エンタープライズ」の関与が強く疑われています。

補遺2: [2012/3/9] SCP-2395-JPが出現したと思われるヒャプウィ洞窟の調査が行われました。詳細な調査結果は探査記録:LoI-2395-JP.3を参照してください。特筆すべき点として、以下の英語で記述された文書が発見されました。

取引成立


北　[認識災害削除済]様³


南　[認識災害削除済]様⁴

現在、UE-2395-α、UE-2395-βによるHKクラス:神的侵略シナリオと付随する複数のK-クラスシナリオをイベント・デマルカシオンと定義し、対策が進められています。

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  Footnotes

  1. 日本支部司令部

  2. オセアニア/環太平洋管区司令部

  3. UE-2395-αに指定。

  4. UE-2395-βに指定。

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  批評コメント批評コメント

  
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  Enginepithecus 08 Jun 2020 03:52

  + 文章について

  SCP-XXXX-JPの顔面は常に地表面に向いており、口、眼窩、鼻孔、耳孔からSCP-XXXX-JP-Aを排出しているため、判明していません。

  SCP-XXXX-JPの顔面は常に地表面に向いており、口、眼窩、鼻孔、耳孔からSCP-XXXX-JP-Aを排出しているため、詳細な容姿は判明していません。

  のようにするとより｢何が｣判明していないのか分かりやすいと思います。

  SCP-XXXX-JP-Aは、SCP-XXXX-JPが排出している体液です。

  液体です、とするとより財団らしい文章になると思われます。何故ならそれが体液であると財団は断定できないからです。
  例えば、財団視点ではこのSCP-XXXX-JPが｢変な液体を無限に生成する機械を体内に移植されてしまった人間｣である可能性もあるわけで、もしそうであればSCP-XXXX-JP-AはSCP-XXXX-JPの体液ではありません。
  そうなるとSCP-XXXX-JPを｢体液です｣と断言するのはいささか適切でないと感じました。

  また、SCP-XXXX-JPの移動手段が歩行なのであれば、その旨も書き記すべきかと感じました。Twitterのイラストを拝見して歩行による移動なのだと理解できたのですが、文章を最初に拝読した際には地面にうつ伏せに寝そべった状態でズルズルと動いているのかな？とも思ってしまいました。

  + 内容について

  現状では、｢ただ危険である｣｢ただ不気味である｣だけのオブジェクトと感じてしまいました。

  ･SCP-XXXX-JP-Aによる汚染は不可逆的とのことですが、何らかの対処法はあるものの汚染範囲が広大すぎて対処が厄介、などとするとより｢ただ危険である＝強すぎる｣だけのオブジェクトとの印象を払拭できると思います。

  ･SCP-XXXX-JPが何者であるか、という点を匂わせるヒントなどが散りばめられているとより深みが出て｢ただ不気味である｣状態から脱却できるかと思われます。
  現状ではただただ正体不明であり、｢不気味だな｣以外にこのオブジェクトを見てどのような感情を抱けばよいのかが分からないと感じました。｢何故彼は液体を排出するのか｣｢何故彼は赤道上を歩くのか｣といった点に関するバックボーンを設定すると、より引き込まれる記事になると思われます。参考までに、オブジェクトの人物的なのバックボーンが深い記事として SCP-548-JP を、現象的なバックボーンが深い記事として SCP-540-JP を挙げておきます。

  ･また、現状ではこのオブジェクトの危険性が｢直球で危険｣だと思いました。こういった素直な危険性よりも、例えばの一例として｢一見無害だが実はとんでもなく危険｣という形を意識すると深い面白味が出ると思います。この｢一見無害だが危険｣の例としては、 SCP-439-JP などが参考になると思います。

  sendoh-oroka 08 Jun 2020 08:30

  批評ありがとうございます。
  文章についてはご指摘の通りに修正しました。
  内容については少し考えてみます。

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