SCP-2581-JP(予定)下書き 君と見た湖を 大規模修正

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クレジット

タイトル: SCP-2581-JP - 君と見た湖を
著者: ©︎ARAGAMIakit
作成年: 2020

異常性発現前のSCP-2581-JP

アイテム番号: SCP-2581-JP

オブジェクトクラス: Euclid Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-2581-JPはサイト-81の排水機構を備えた庭に設置されています。対象から排出された液体は財団により処分されます。SCP-2581-JPから未知の液体が排出されていた場合、即座にセキュリティクリアランスレベル3以上の職員に報告してください。その液体が危険と看做された場合、状況により機動部隊または事後処理班が派遣される事があります。

説明: SCP-2581-JPは白色の石膏で作られている噴水です。SCP-2581-JPは███公園にて発見されました。SCP-2581-JPの見た目は通常の噴水と差異はありませんが、対象から噴出される液体は1日ごとに不規則に変化します。液体の種類は多岐に渡り、液体および液状化した物体を噴出するものと考えられます。SCP-2581-JPの水源は不明であり、SCP-2581-JPの内部に水を引くような機構は存在しない事が分かっています。

調査2581-JP-a: SCP-2581-JPが回収された翌日から一日ごとにSCP-2581-JPから排出される液体を計6日間調査しました。以下はその調査ログです。

調査1日目
排出された液体: 水
分析: pHは約6.8。不純物なし。飲み水や日用水として使える程度の水が出た。この水のpH値は財団が普段利用している水と全く同様のものだった。

調査2日目
排出された液体: 硫酸
分析:高濃度の硫酸を検出。硫酸はその後処分。この時、SCP-2581-JPが設置されているサイト-██の付近の研究室で██研究員が硫酸を使った実験をしていた。

調査3日目
排出された液体: 犬の尿
分析: 排出された尿に特出するべき点は無かった。

調査4日目
排出された液体: 石鹸水
分析: 石鹸水は█████社の牛乳石鹸を使って生まれたものと考えられてる。

調査5日目
排出された液体: ボツリヌストキシン¹の水溶液
分析: ボツリヌストキシンはSCP-2581-JPから排出され気化した。その結果サイト-██付近にいた職員███名が体調不良を起こし、そのうち██名が死亡。この時のボツリヌストキシンの濃度は僅か0.8パーセントだった。

調査6日目
排出された液体: 血液
分析: SCP-2581-JPから血液が排出されて█分後、サイト-██付近にいたDクラス職員1名が急死したとの報告を受けた。Dクラス職員の死体解剖の結果、全身の血液が消失していることが確認された。

補遺2581-JP-1: 調査5日目以降の結果から、SCP-2581-JPのオブジェクトクラスをKeterに再分類する申請が出されていますが、現在審議中です。

補遺2581-JP-2: 2019/01/██、SCP-2581-JPを収容以前私有地として所有していたという30代半ばと思われる女性(以降SCP-2581-JP-1)が発見されました。以下は███公園の職員に扮した██研究員とSCP-2581-JP-1とのインタビュー記録です。

インタビューログ2581-JP

日時: 2019/01/██

対象: SCP-2581-JP-1

インタビュアー: ██研究員

---

<録音開始>

██研究員: こんにちは。どうも、██といいます。お話よろしいでしょうか？

SCP-2581-JP-1: どちら様でしょうか？

██研究員: 私は貴方が以前所持していたと仰っていたかつての███公園の噴水について聞きに来た███公園の職員の者です。資料として必要なので尋ねてきました。

SCP-2581-JP-1: あの噴水ですね。はい。私が所持していたもので間違いありません。

██研究員: では、質問を始めてよろしいでしょうか？

SCP-2581-JP: はい。大丈夫です。

██研究員: まず、貴方が噴水を所有していたのはいつ頃からなのでしょうか？

SCP-2581-JP-1: はい。かれこれ10年前くらいですかね。10年前に私があの噴水を作りました。

██研究員: あなたが作られたんですか？

SCP-2581-JP-1: 正確には私じゃなくて業者の人が作ってくれたんです。そしてあの噴水を作ったのには理由がありまして。

██研究員: と言いますと？

SCP-2581-JP-1: 実はあの噴水、旦那の為に作ったものなんです。旦那は私と結婚してわずか2年で肺がんが判明して、その6ヶ月後に息を引き取ったんです。その時の遺言で、私は遺骨を墓の代わりに旦那の遺言通りに作った噴水の中に空洞を作って若い時に2人で撮った写真と一緒に入れ、私達の初デートの場所の███公園に寄贈したんです。

██研究員: わかりました。では次での質問になります。あなたは何故あの噴水を手放したのですか？

SCP-2581-JP-1: 別に手放す気はありませんでした。ある日公園に行ったら、いつの間にか無くなっていたんです。²(SCP-2581-JP-1は哀しそうな顔をする。)

██研究員: いつの間にか無くなったんですか？

SCP-2581-JP-1: はい。管理者に聞くと盗まれたんだろう。って言われました。管理者がきちんと管理していれば無くなることは無かったのに…。(SCP-2581-JP-1の口調が強まる。)

██研究員: 今でも噴水が帰って来て欲しいですか？

SCP-2581-JP-1: 勿論ですよ！私の大事な噴水は何処にあるんですか！夫の遺骨も入ってるんですよ！知ってるなら教えてください！お願いします！

██研究員: すいません。私も知らないんです。もし何か情報があればお伝え致します。

SCP-2581-JP-1: はい。お願いします。取り乱してすいません。

<録音終了>

追記: インタビュー終了後にSCP-2581-JP-1にクラスA記憶処理を施した。

補遺2581-JP-3: インタビュー後に██研究員がSCP-2581-JPの側面を破壊したところ、空洞の中でSCP-2581-JP-1の配偶者の遺骨だと思われるものが入っている金属製の箱とSCP-2581-JP-1と配偶者と思われる男性が███湖で撮影したとされる写真が発見されました。後に遺骨のDNA鑑定をしたところ、SCP-2581-JP-1の配偶者であることが明らかになりました。

事案2581-JP: 2019/02/██、事案2581-JPが発生しました。以下はその映像記録です。

▶事案2581-JP映像記録を開く

事案2581-JP

概要: SCP-2581-JP-1がサイト-81内のSCP-2581-JP収容区域に侵入。対象の行動を███博士が止めようとする。

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SCP-2581-JP: あった！

(SCP-2581-JP-1、SCP-2581-JPに接近する。)

███博士: ちょっと！止まってください！

SCP-2581-JP-1: 待って！あれは私のよ！

███博士: 落ち着いてください！

SCP-2581-JP-1: 嫌だ！あれは私の宝物なの！

███博士: これ以上抵抗するのであれば拘束しますよ！

SCP-2581-JP-1: やめて！止めないで！

███博士: 拘束します。

(███博士、SCP-2581-JP-1を拘束する。)

███博士: 良いですか？あなたはどのようにしてここに来たのですか？

SCP-2581-JP-1: 早く返してよ！

███博士: 落ち着いてください。質問に答えてください。

SCP-2581-JP: とにかく私は██って人にここに噴水があるって言われたから来ただけよ！早く離して！

███博士: 何？██が？それは本当ですか？

SCP-2581-JP-1: ええ、そうよ！ほら、質問には答えたでしょ！早く私を離してよ！

███博士: すいません。離すことは出来ません。

SCP-2581-JP-1: お願い！少しだけだから！

██研究員: ██³さん！

███博士: ██、お前！

(███博士、██研究員の元へ向かう。)

██研究員: ███博士…。

███博士: お前なんてことしたんだ！

██研究員: すいません。でも…。

███博士: お前これは下手したらD職員降格だぞ！

██研究員: それでも、彼女を助けたかったんです！

SCP-2581-JP-1: ██さん…。

███博士: クソっ…こうなったら！

(███博士、金槌を持ちSCP-2581-JPに向かって走り出す。)

██研究員: 待ってください！

(██研究員、███博士を掴む。)

███博士: 離せ！

██研究員: 何をする気なんですか！

███博士: あの噴水を壊すんだよ！

██研究員: 何故そんなことをするんですか！たとえそれが███博士のする事だとしても、私は反対します！とりあえず落ち着いてください！

███博士: お前もあんな奴のどこに共感を覚えたんだ！

██研究員: 博士はまだ彼女の事情を知らないんです！

███博士: 財団にも財団の事情があるだろ！

SCP-2581-JP-1: もう…やめてください。

██研究員: え…？

███博士: は…？

SCP-2581-JP-1: もう…いいんです。

(SCP-2581-JP-1、███博士から金槌を奪いSCP-2581-JPの方に向かう。)

SCP-2581-JP-1: 迷惑かけてすいません。私が撒いた種は、自ら摘み取るのが定めですよね。

██研究員: ██さん！

███博士: あいつ、まさか…。

SCP-2581-JP-1: さようなら、あなた。

(SCP-2581-JP-1、SCP-2581-JPを叩き割る。途端SCP-2581-JPから液体が排出されなくなる。)

██研究員: そんな…。

███博士: おいおい、まじかよ…。

SCP-2581-JP-1: ██さん、手を焼かせてしまってすいません。この噴水の事は忘れて、私の事も忘れてください。

██研究員: そんな…。

SCP-2581-JP-1: さようなら。そしてありがとう。

(数秒後、SCP-2581-JP-1が倒れる。)

███博士: …は？どういうことだよ…。

██研究員: 彼女は、病気だったんですよ。

███博士: なんだと…？

██研究員: 彼女は死ぬ前に、一度でいいからあの噴水を見たいって、私にずっと願ってきたんです！それで私は噴水を、 彼女に見せたくて…！

███博士: それで見せたのか？

██研究員: でもそれを博士が止めたから、彼女はこんな事をしてしまったんだ！

███博士: (沈黙)

(███博士、割れたSCP-2581-JPの周りの液体を採取する。)

███博士: 彼女は、きっと幸せに逝ったよ。

██研究員: え…？

███博士: 水質調査をした事があるから分かるが、この水は写真で2人がいた場所、███湖の水だ。きっと彼女を見たSCP-2581-JP、いや、夫は、彼女に最後あの湖を、彼女と見た湖を見せたかったんだろう。

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追記: SCP-2581-JP-1は後の調査で心肺停止していた事が判明。また、SCP-2581-JP-1の財団への侵入を補助した██研究員の処分については今後審議する予定。

補遺2581-JP-4: 事案2581-JPより、SCP-2581-JPは破壊され、財団により処分されました。また、SCP-2581-JP内の遺骨は███湖付近の墓場に納められました。このことを受けてSCP-2581-JPのオブジェクトクラスはNeutralizedへ再分類されました。

• neutralized
• scp-jp
• 人工
• 外部エントロピー
• 彫刻

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◆画像出典

ソース: Pixabay
ライセンス: CC0
タイトル: 泉-水-庭
著作権者: dimitrisvetsikas1969
公開年: 2019

aisurakuto様、yuupoccha様、KowaretaRobot様、Kigoremon様、ykamikura様、Kusahebi does not match any existing user name様から受けた指摘を参考に大規模修正をしました。批評よろしくお願いします。

以前のはこちらです。

何度もごめんなさい˚‧º·(´ฅωฅ｀)‧º·˚

Footnotes

1. VXガスの約2000倍の毒性を持つ物質。

2. 財団職員が回収したと思われる。

3. SCP-2581-JPの本名。

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  Halsion 03 Apr 2020 09:43

  <批評>

  別に手放す気はありませんでした。ある日公園に行ったら、いつの間にか無かったんです。

  いつの間にか無かったんですか？

  無かった→無くなっていた　の方が適切かと思われます。

  (SCP-2581-JPは哀しそうな顔をする。)

  女性ではなく噴水が哀しそうな顔をしています。

  (SCP-2581-JPの口調が強まる。)

  こちらも同様に女性ではなく噴水の口調が強まっています。

  SCP-2581-JP-1が未知の方法で財団のサイト-81に侵入しました。

  インタビュー中に██研究員が入れたことが分かるので未知の方法では無いと思います。

  事案2581-JPでの研究員や博士の行動が突発的に感じます。
  研究員がSCP-2581-JP-1に加担している理由が不明瞭ですし、博士も感情的になっているとはいえそんなことでオブジェクトを破壊するとは思えません。

  ありがとうございます。

  ARAGAMIakit 03 Apr 2020 10:19

  参考にさせて頂きます。

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