自由創作-01

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マジメな警告: でていけ!1

このページは、私の思いつきによって生まれる二次創作小説置き場です。
興味のある方は……、いませんね? いませんよね…?
結構な黒歴史になりそうなページなので、
本来は個人wikiでやるべきとは思うのですが、
あえてSB3を使わせていただきます。
もうどうにでもなれ


正直なところ、俺の長い長い生涯を語れと言われても、頭から90年くらいは特に面白い話もない。というか記憶にないから、俺にとってもある種他人の人生だ。

話に聞く限りでは、俺はかつて四帝国統一剣術大会のイスタバリエス東帝国代表剣士として出場し、その大会を制したらしい。結果、最高司祭の手で俺は《シンセサイズの秘儀》を受け、それまでの記憶はほとんど封じられてしまったわけだ。

それ以降は、まあ最高司祭に頼み込んで消さないでもらったくらいには大切な記憶もあるにはあるが、今はそれは置いておこう。

次に俺の人生が色付くのは、やはり例の2人が現れた時だろうか。人界の統治機関が公理教会から人界統一会議に変わった変遷時代_その直前の話だ。


「20号ゥゥゥ!ありがたく思いなさァァい!」

元老長チュデルキンによって目を覚まされたあの時のことは、正直記憶がやや曖昧だ。今にして思えば、ディープ・フリーズが完全に解除されるまでの数秒は俺の頭が正常に動作しなかったということなんだろうが。猊下はまだ元老長コイツに愛想を尽かしていないのかと、不思議に思ったことだけはうっすらと記憶している。

カイン・シンセシス・トゥエンティ、それが俺の名だ。

くどくどと「猊下の大いなる慈悲によって解凍されたありがたみを感じろ」と説教を垂れる道化のセリフを聞き流しつつ、用件を聞き出す。

…ふむ、カセドラルに侵入者が2人。
それと、どうやら俺がでディープ・フリーズを受けてから解凍されるまで、15年弱程度しか経っていないようだ。ディープ・フリーズが整合騎士に対する刑罰であることを考えれば、かなりマシな刑期といえる。

俺の記憶が確かなら_そして15年前と状態が変わっていなければ、万一カセドラルに不審者が入り込んだときは、薔薇園のあたりでカルドとジャレドの2人が迎撃するはずだ。と指摘したところ、なんとびっくりあの2人は猊下の実験人形に殺されたというのだ。

「全く、何の役にも立たない木偶共でしたねェ。おまけに、その木偶共を殺してその序列を奪い去った2人はまだ騎士としては半人前もいいところ。猊下がその人界そのものに等しい広いお心であの2人の騎士叙任を認可しておられねば、サッサと処分してやったんですがねェ…」

「猊下の話は今はいい。それより、その新しい2人が騎士として配備できないなら、薔薇園には誰が配置されてたんだ?」

「最新型ですよゥ。31号の番号を与えられt」

「名は?」

「卑しい騎士めが、人の話を聞きなさいィ!」

万事この調子なので話は遅々として進まなかったが、どうやらその"31号"、エルドリエ・シンセシス・サーティワンという新人騎士は、薔薇園で防衛に出たところを侵入者の神聖術で目眩ましをされ、生垣迷路に逃げ込まれてまんまと取り逃がしたということらしかった。

侵入者は一度姿を消したあと、10階の武器庫前に突如出現してその中身を物色。そこへ制圧に向かったデュソルバート・シンセシス・セブンを撃破し、さらにカセドラルを登っているという。

…とりあえずいろいろ言わせてくれ。デュソルバートさんといえば、ノーランガルス北帝国の北域辺境を管轄するおじさんだったはずだ。実力はあるがチャンスに恵まれず功績を挙げられない不遇な人…と認識していたのだが、この15年で何があったのだろうか。

さらに言えば、15年で整合騎士が2人しか増えていないというのもなかなかの驚きだ。ジャレドの号名はトゥエニナイン、これは神聖語で"29"を意味するらしいので、道化が"最新型"と評したエルドリエ氏が31号なら、30と31の2人だけということになる。カルドとジャレドを殺して序列を奪った2人というのも気になるが、騎士としてみなせないなら今は放っておくしか無いだろう。

それより。

「元老長、その侵入者2人は今どこに?」

「具体的な場所を聞かれても困りますよォ。それを突き止めて殺すのがアナタの仕事なんですからねェ」

「…まさか俺一人が対応に当たってるわけじゃねえだろ。デュソルバートさんの次は誰が防衛に出るんだ?」

「他人の力をアテにするんじゃないですよゥ。…2号が取り巻き4人を従えて50階で応戦する手はずですよゥ」

2号、つまりファナティオ副長。取り巻き4人は"四旋剣"だろう。さすがにその陣容が破られる図というのはなかなか想像できないが、その前に。

「……なあ元老長、ここって元老院のある階だよな?」

「当たり前のことを聞くんじゃないですよゥ」

すなわち、ここは96~99階のどこか。

「デュソルバートさんが撃破されてからどれくらいだ?」

「ざっと30分…いや40分は経ちましたかねェ」

「………あんたアホか? 俺が今すぐ下に向かったとして、50階に構えてる副長たちより先に侵入者に対処できると思ってんのかよ」

思わず思ったままを喋ってしまったので、そそくさと退散。

「………なかなか目覚めないお前が悪いんですよゥ、20号ゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!」

(ディープ・フリーズがそんな簡単にかけたり解いたりできる術だったら、今頃アンタはもっと乱発してただろうよ)

考え無しの道化は無視だ。

(10階から50階まで、完全な無警戒であってほしくはないけど…)

あのあたりの階層には修道士団の官舎のようなものがあったはずだが、侵入者が現れた今ではおそらく締切扱いで修道士たちは外出禁止のはず。非番の騎士がふらっと防衛に現れる可能性はかなり低い。

(デュソルバートさんがカセドラルにいたなら、おそらくこの15年で猊下から神器を授かって栄転してきたんだろう。つまり、侵入者は神器持ちの騎士を撃破できるほどの実力者)

それでも、副長が携える《天穿剣》の前に倒れないほどとは思えない_思いたくない_が、"四旋剣"は何人か倒されかねない。…イーディスやシェータさんがおそらくまだ解凍されていないだろうことを考えれば、騎士団からいたずらに犠牲を出すわけにはいかない。

もし、まだ侵入者が10階付近にとどまっているようなら、30階まで駆け下りてそこで待ち構え、登ってきたところを飛竜発着場から外へ叩き出すこともできたかもしれないが、10階で戦闘を終えて40分も経っているならその手は使えないだろう。

装備を整えて80階まで大急ぎで降りたところで昇降係を呼んで、昇降盤が上がってくるのを待つ。
しかし__

「申し訳ございません。現在霊光の大回廊は封鎖状態となっており、50階へお通しすることができません」

既に侵入者と副長軍団との戦いは始まっているらしい。大回廊の安全装置が作動して51階から50階へ降りられなくなっている。

「……どなたですか?」

どう動くか考えあぐねていたところへ、鈴のような少女の声。聞き覚えのないその声に振り向くと、そこには雲上庭園の入り口から顔を覗かせる金髪碧眼の少女がいた。その身にまとう黄金の鎧には公理教会の紋章_整合騎士だ。

「ああ、初めまして…かな。俺はカイン・シンセシス・トゥエンティ」

「…アリス・シンセシス・サーティと申します」

(サーティ30、薔薇園で撒かれちまったエルドリエくんの1つ前か)

「よろしく。ついさっき元老長に叩き起こされて、カセドラルに2人侵入者が来たから撃退するようにって言われたんだが、何か聞いてるか?」

聞くや、アリス嬢は苦い顔をする。

「……おそらく、私が昨日連行した元修剣学院の生徒でしょう。よもや、人を斬るなどという大罪に加えてカセドラルへ侵入するとは……、気が触れているとしか思えない」

(おいおい、人を斬った罪人? おまけに修剣学院の生徒?)

ということは、侵入者は明確な意思を持って他者を傷つけるような人間、かつごく若い青年ということになる。

「どうも、今ちょうど50階で副長と"四旋剣"たちが応戦してるみたいで」

「…あの方々が相手では勝つどころか生き延びることすらまず不可能でしょうが_万一ファナティオ殿をも退けるようでしたら、この雲上庭園で私が引導を渡します。カイン殿のお手を煩わせるまでもない」

「……気を悪くしたら済まないが、君は副長を撃破するような腕前の侵入者を相手取って勝てるのかい?」

仮にこの子が、俺がディープ・フリーズを受けた直後に騎士に叙任されていたのだとしても、戦闘経験15年ではデュソルバートさんやファナティオ副長を上回るとは………

「お気遣いは無用です。小父様_ベルクーリ殿より直々に教わった我が剣技で、一刀のもとに切り捨てて見せましょう」

騎士長が弟子と認めるなら、まあ確かに腕は立つのだろうが。

「………わかった、じゃここは任せる。念には念を入れて、俺は95階で構えてることにするよ」

明らかに不愉快そうな顔をするアリス嬢だが、流石に今さっき知り合ったばかりでは実力を測る術がないし、かと言って手合わせしているような暇もないのだ。分かってもらうしかない。


「そういえばネギオさんとエンキをずっと見てないんですが、山脈防衛ですか?」

「ああ…。ネギ坊たちは解凍中なのよね。経緯は私もよく知らないんだけど、二人揃ってディープ・フリーズ状態で発見されたの。シェータだけはなんとか解凍が間に合ったんだけど、ネギ坊とエントキア、それからイーディスはまだ石像のままよ」

「……あの良くも悪くもまっすぐなネギオさんですから、キリトたちが猊下を斬ったなんて言ったらその首を刎ねようとするでしょうね……。未解凍なのはかえってトラブル回避になったかも」

「それもそうね…。今は内輪揉めしてる余裕もないし、この際解凍に当たってる術師をイーディスに集中させようかしら」


「……カイン、ありがとね」

夜闇の中、静かに寝息を立てる想い人にそっと語りかける。

「あんたが私を引き戻してくれなかったら、私今頃どうなってたかわかんないし。…だから、ありがとう」


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  1. portal:6013109 (23 Mar 2020 09:34)
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