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「あれ…俺が書いた反省文、こんな内容だったっけ…?」
デスクで首を傾げる白衣を着た男が一人。彼は若草 マツ。不注意から実験の報告書を提出し忘れ、それに対する反省文を提出させられることになった。しかし、どのように書けばいいのか分からず、余白をかなり残したまま提出することになってしまった。
「おかしいな…あれだけ余白あったら絶対書き直しだと思ったのに、9割型埋まってる。ただどう見ても俺の字だし…」
しばらく返却された反省文を眺めていると、あることに気づく。
「何というか…脚色されてる?」
反省文には不必要であろう関係者たちの心情や、起承転結が読み取れた。
「オブジェクトの影響とかだったら放置は不味いし、あとで天宮博士に聞きに行くか」
天宮博士──彼の上司であり、反省文を提出した相手である。
「文章が改変されている、ですか」
天宮のオフィスで文章の改変について報告を行った若草。
「はい。そうなんです。私が書いたものとはまるっきり異なる文章になっています(パソコンから目を上げもしない。ちゃんと聞いてるのか?)」
「それでは、改変元の文章は保存してありますか?比較する必要があるので改変後の文章と合わせて提出してください」
若草はたじろぐ。
「あーそのですね。えっと…元の文章は」
「いいですか?物語タイプというのは、文書に物語性を付与する構成要素です」
天宮の言葉を逐一メモに記す若草、それを眺めながら天宮は説明を続ける。
「物語性と一口に言っても色々とありますが、ここでは6種類を説明します」
「まずは『タイプⅠ』、タイプⅠは喜劇です。次に『タイプⅡ』、タイプⅡは悲劇です。次に『タイプⅢ』、タイプⅢは冒険活劇です。そして『タイプⅣ』、タイプⅣは時代背景を重視する物語です。次に『タイプⅤ』、タイプⅤは惨劇です。最後に『タイプⅥ』、タイプⅥは…ちょっと難しいので、ここでは説明を省きます。あまり多用されるものでもないですから」
「わかりました。ありがとうございます。それでは、私の報告書はどのような物語タイプを適用すればよかったのでしょうか?」
「若草研究員が今回担当したオブジェクトは…タイプⅤが適当でしょう」
「ありがとうございます。物語タイプの適用は、どのように行えばよいのでしょうか?」
「実際にやって見せましょう。この端末を見てください」
天宮は懐から財団標準端末を取り出すと、若草に見えるようにしながら操作を行った。
「このページから物語タイプのコードをコピーして、報告書の一番上にペーストします。そして保存」
すると、見る見るうちに文章が書き変わっていった。
「このように、報告書にコードを追加するだけなので、適用自体は非常に簡単です。しかし…」
天宮はそこで一度言葉を切り、額に手を当てた。
「問題はどの物語タイプを適用するか見極めなければならない点ですね。こればっかりは慣れるしかないので、先輩研究員や上級職員に聞いていき、感覚を掴んでください。最悪、総当たりしてもいいので」
「わかりました、あの、どうしてこのような作業が必要なのでしょうか?」
若草は恐る恐る尋ねた。何か意味のあることだというのは分かるが、それが何故か全く想像もつかなかったからである。
「ああ、これはですね。気にしなくても大丈夫です」
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:5875210 (22 Nov 2019 06:43)
dv削除を扱った作品は今までにも何作か投稿されています。したがって私は、「dv削除をテーマにした」ということは、それ単体で独自性にはならないと思っています。こういったメタ的な記事はかなり完成度が高くないと、「よくある発想ね」滑っている感じになってしまって、面白くなりにくいと思います。
物語タイプの分類にもあまりリアリティはありませんし、物語としての面白味もあまり感じませんでした。「dv削除防止のために物語性を導入している」という設定以外に、展開をもたせるなどしてTaleとしての完成度を高めていく必要があるでしょう。
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ご批評ありがとうございます。
了解しました。話の展開によって差をつけようと思います。
了解しました。SCPでよく見られる物語のジャンルについて他の方々にも尋ねようと思います。
このまま投稿されたらDVします。主な要因は以下の通りです。
理由なく迂闊な研究員
実は既に「最初のオリエンテーションを聞いていない研究員」のTaleは存在します。[* http://scp-jp.wikidot.com/aisurakuto-1 こちらです。]このTaleでは序盤になぜか話を聞いていない研究員が登場するという点で読者に疑問を持たせ、終盤にそれに対してアンサーすることで綺麗なオチを作っています。
p51さんのTaleではなぜ研究員がその説明を聞いてなかったかが“不注意であった”のみで集結しています。これは非常にもったいないため、なぜ不注意だったかをストーリーに組み込めるとより良くなると思います。
研究員はあらかじめ人格が詳細に描写されていない場合、有能なものという認識が多くの人にあることを逆手に取った構成です。
例えば、「自身が提出したなんらかの不注意に対する反省文にストーリーが追加されていることに気がつき、先輩に事情を聞きにいく」という形を取れば“普段から不注意が目立つ人格であること”、“ストーリー追加について話を聞きにいくきっかけ”を同時に作ることができます。
最後まで明かされないタイプⅤ
これはそのままです。タイプⅤはなかなか使われないともったいぶった割に、全編を通して読者に与えられる情報は殆どありません。もうすこし情報を追加してください。
死んでいる(=活用されないまま終わる)情報を極限まで減らすと、読者に綺麗にまとまった印象を与えることができます。