Tale下書き 昇進希望 私、天宮研究員補佐は、サイト管理官代理兼博士兼エージェント兼収容スペシャリストへの昇進を希望します。

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「こんな申請通るわけないだろう。上司に見せたら俺がふざけてると思われる」

「別にいいじゃない、あなたの印象が悪くなるだけで、私のお仕事は増えるんだから」
背の低い金髪の女がにやけながら言う。机に片ヒジを立てながら昇進希望書類を突きつけてきたやつは今までいなかったな。
「このような昇進希望は大変非常識であることは重々承知しております。その上でお願いします。どうか受理して頂けませんか?」
背の高い黒髪の女が申し訳なさそうに礼をする。なんでこいつだけで来てくれなかったんだ?

「そんなに頭を下げられてもなあ…」

ここは財団人事部門。職員の昇進希望や配置転属願いを受理し、その是非を精査する部署である。
受付窓口では基本的に全ての昇進希望や転属願いを受理するのだが、明らかな不備のあるものやふざけていることが明白なものは突っ返される。そして今回の昇進希望は明らかに不備がある上、どうみても冗談にしか見えない代物だった。

「大体、1人でこんなに役職を独占したら組織としての正常な業務が滞るだろう」

「いーの、いーの!ただでさえ財団はΩKで人手が足りないんだから、減らせるところは減らして単純化しないと」

「人手が足りない?ΩKは確かに衝撃的ではあったけど財団職員がそんなにいなくなる被害なんて出ていたか?」

「違う違う、今まであたし達は世界の裏側で頭がおかしくなりそうなやつらを相手してたけど、普通の人1人1人の面倒なんて見る必要は無かったじゃない、だけど今じゃ頭がおかしくなりそうなやつらを相手しながら普通の人達の頭の面倒も診なきゃいけなくなったってこと。単純にお仕事が増えたのよ」
「財団が非常に大規模な組織であり、その意思決定機構と伝達機構がよく練られたものであることは承知しています、しかし、現状に適応させる必要があるとも考えています」

「それがこのふざけた昇進希望書類と何の関係があるんだ?」

「私が余ってるのよ。それで余ったやつにはお茶汲みとか書類整理とかやらせてるんだけどさあ、それって無駄じゃない?私と同じで優秀なんだから、もっと博士とかエージェントとかをやらせるべきなのよ」
「簡潔に申し上げますと、人員をその能力に見合った役職に配置して頂きたいということです」

「なるほど、そういうことか。よし、上司に掛け合ってくるからちょっと待っててくれ」
俺はそう言い残し、窓口からは見えない奥の部屋へ移動し、電話を掛けた。
「天宮、お前んところの51番にエラーが出てる」

「どのタイプのエラーですか?」

「反逆思考型だ。ステージ1だが、早めに対処するに越したことはない」

「解りました。そちらに行って直接シャットダウンするのでしばらく時間を稼いでください」

「何故遠隔でやらない?」

「反逆思考型でステージ1なら、再教育でどうにかなります。遠隔で落とすと、脳に掛かる負荷が大きすぎて廃棄確定だからやりたくないんですよね」

「はぁ…わかった。10分以内に来い、それを過ぎたら保証できないぞ」

「余裕ですね、私は100m90秒ですよ?」

「冗談はいいからさっさと来い」

「既に向かっています」
俺は通話を終えた。


「あいつ、遅くない?いつまで電話してるのよ」
「こちらから無理難題を申し上げているのですから、仕方ないでしょう」
「無理難題?そもそもこの昇進希望案はあんたが私のところに持って来たんでしょうが、無理難題を言い始めたのはあんたよ」
「そうでしたわ、申し訳ありません」
「澄ました顔してるじゃない、ムカツクから辞めてくれない?」
「申し訳ございません、これは生まれつきのものなので…」
「何が生まれつきよ、顔のパーツを付け替えりゃ一瞬で終わるくせに」
そんなことを話していると


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