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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: その性質上、SCP-XXXX-JPの物理的収容は不可能であると看做されており、現行の財団による収容努力はSCP-XXXX-JPに関連する公開された言及の抑制に焦点が充てられています。NASAを通じ、SCP-XXXX-JPは地球のトロヤ群1に分類される天体の未確定な発見に伴う現象とのカバーストーリーが一般に流布されています。現時点でSCP-XXXX-JPは地上からの可視光帯域による観測は不可能である為、財団フロント企業”Stella Connection Properties"は、第三者によるSCP-XXXX-JPに関与する可能性のある天文学的調査に関する情報収集と、経済的破壊行為若しくは対象事業吸収、提携による抑制を行うと共に、国際正常性維持盟約(ISNP: International Status of Normality Pact)2非締結国家・機関による学術的探査目的が確認された場合に関与します。それらの隠蔽工作が失敗した場合に備え、合衆国逸脱戦対応軍はケラー・プロトコルに基づき適切な対衛星兵器の運用能力、観測及び通信妨害手段を維持・提供します。
説明: SCP-XXXX-JPは、2007 DZ356の仮符号が付与された地球のトロヤ群に属する奇蹟論的特性を有する天体です。SCP-XXXX-JPはNASAのニュー・ホライズンズ無人探査機によって2006年3月10日にその存在が確認され、当初は2番目に発見された地球のトロヤ群小惑星或いは天体と考えられましたが、光学観測により既知の天体とは大きく異なる性質を有していた事から、潜在的な異常性の可能性を鑑みて合衆国暫定ヴェール・プロトコル及び国際正常性維持条約に基づきAPHRIA3による定常観測の対象となりました。APHRIAはSCP-XXXX-JPの監視の為に幾つかの追加の資産4を投入しています。
ニュー・ホライズンズが得たSCP-XXXX-JPの画像データに基づく電磁スペクトル特性の検出結果は、SCP-XXXX-JPが既知の如何なる種類の小惑星にも該当しない事を示しました。SMASS分類に於ける各種モデルを使用して算出された想定質量に比較して、SCP-XXXX-JPはそれらのいずれよりも遥かに低いアルベドを持つ事が判明しており、予測された実視等級は+18.32に留まります。但し可視光帯域に於ける観測結果はそれらと矛盾した結果を齎しており、APHRIAの管理下にある各種の光学観測手段では実視等級-4.05或いはそれ以上である事を示しています。既存の地上設置型天文台はこれを上回る感度を有するものが複数存在するにも拘らず、第三者によるSCP-XXXX-JPの発見事例及びそれに関連する情報は、その観測手段を問わず報告されていません。6
APHRIAによる遠隔定常観測によって、SCP-XXXX-JPの更なる異常性が明らかになりました。SCP-XXXX-JPの軌道は観測期間に得られた範囲では安定しており、それに基づく既知の地球近傍天体の軌道データを用いたシミュレーションでは、SCP-XXXX-JPは太陽と地球のラグランジュ点L57を中心として概ね260年周期で秤動しています。但し、SCP-XXXX-JPの軌道は見かけ上、太陽輻射圧や他の天体の重力、及びSCP-XXXX-JP自体の運動による影響を受けず、選択的かつ能動的に振る舞います。SCP-XXXX-JPは外見上、植物の枝若しくは葉脈状に組織化した構造と、その周囲を漂うダスト群が観察されていますが、それらを除けばSCP-XXXX-JPは外部のエネルギー又は物質との相互作用を(少なくとも観測可能な範囲に於いては)見せていません。にも拘わらずSCP-XXXX-JPは可視光帯域による観測が可能である事からSCP-XXXX-JPは非バリオン的8かつ奇蹟論的な構成又は性質を持つ可能性を強く示唆しており、ダニエレ計画に於けるサンプルリターンの失敗はこれを裏付けています。これらをパラメータとして行われた別のシミュレーションに於いては、公転軌道が地球の公転軌道と交叉する可能性が極めて高い事を示していますが、SCP-XXXX-JPの非バリオン的性質により、トリノスケール評価が0を超える事は無い9と考えられています。

ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影されたSCP-XXXX-JPの画像
補遺: ダニエレ計画の概要
2015年10月25日、APHRIAは当該オブジェクトの探査を目的とするダニエレ計画/Tangentic Gangster作戦を実行し、NASAはOV-111レゾリューションを用いてSCP-XXXX-JPの近接観測及びサンプルリターンを目的とした無人探査機ペイヴ・メア1を投入しました。ペイヴ・メア1は予定のミッションを完了し、2020年3月に帰投しました。SCP-XXXX-JPの探査計画を複数回に亘り実施できる財政的見込みが立たなかった事から、ペイヴ・メア1に搭載される既知の探査用及び観測用装置は、大半が既存の小惑星探査機で使用実績のある機材から選定されました。ペイヴ・メア1のペイロードには以下を含みます。
・粒子線観測器: SCP-XXXX-JPの表層部から宇宙空間に流出する物質を測定するための装置です。この機材による測定結果は得られませんでした。
・多波長撮像装置: 紫外線帯域を用いる画像スペクトル計測機器です。この機材による測定結果は得られませんでした。
・微粒子計数器: SCP-XXXX-JPが宇宙空間に存在する他の微粒子と衝突する事によって生じる相互作用を測定する機材です。この機材による測定結果は得られませんでした。
・REX多領域測定装置: SCP-XXXX-JPの重力によってペイヴ・メア1の軌道に生じる変化を測定する事でSCP-XXXX-JPの質量を得る為の装置です。この機材による測定結果は得られませんでした。
・多機能型試料採取・回収装置: エアロゾルブロックによって塵状物質を捕捉、回収する為のスターダスト型試料回収装置と、窒素ガス噴射によってSCP-XXXX-JPの表面から微粒子を舞い上げる回収補助サブシステムから構成されています。この機材による試料の採取は失敗しました。
ダニエレ計画の失敗に伴い、SCP-XXXX-JPの収容に割り当てられる資産は収容プロトコルを維持する最低限度まで抑制されています。
財団記録・情報保安管理局より通達
SCiP-NET上に存在するSCP-XXXX-JP関連文書は以上となります。閲覧終了後は端末をログアウトしてください。
— RAISA管理官、マリア・ジョーンズ
LEVEL4/XXXX職員のみ閲覧可能
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:5828346 (02 Nov 2019 14:12)
批評いただくに際して特に以下の点が気になっています。
1_ホラーとして成立しているか。
2_ギミックは1_を成立させる為の助けになっているか。
3_情報過多でないか。
4_他SCPとのクロスリンクに際し、矛盾は生じていないか。
5_ちゃんと”オチ”ているか。
以上、忌憚なくご意見いただければ幸いです。
読ませて頂きました。
すごい事をされようとしているのは分かるのですが、前半(最初の記事)がちょっと冗長なように感じます。
難しい話ばかりで、あまり面白い事書いてないと言うか…。単なるフリでしか無いので面白さは狙ってないのでしょうが、難しい言葉が多い事も手伝ってそこでドロップアウトしてしまう人もいそうです。
私は記事でアルベドを扱った事がある程度には宇宙に興味があるのですが、それでもちょっとツラいなと感じてしまいました。
もう少し短くするか、分かりやすくするかされた方が良いかなと思います。
例えば、異常性が何か、という部分だけでも説明の最初の方で、平易に書いてみるのは如何でしょうか。異常性が何かは読者が気になる部分なので、説明をたくさん読み進めたり専門用語を理解しないとそこが分からないと読者をイラつかせてしまいそうです。
最近宇宙を扱った平易な記事も投稿されたので、読んでみても良いかも知れません。
すごい記事になる予感のする下書きなので、陰ながら応援しております。
ご意見ありがとうございます。
確かに前半で異常性についての具体的に言及がないのは不親切かもしれませんね・・・。
端的にではありますが、どのような異常実体なのかについて冒頭に言及するようにしてみました。
蛇足ですがご紹介いただいた記事、著者様をフォローさせて頂いていたのですが、ちょうどタイミング的にやられた~(笑)と思っていた所です。
全体として、地球のラグランジュ点にある未知の小惑星という掴みから、最後のオチまでの流れは良いと思います。とはいってもラグランジュ点やトロヤ群というのは普通は知らない知識なので、この手の単語はもうちょっと解説しても良いと思います。
詳細までご指摘、ご意見いただきありがとうございます。
⇒すっかり他の情報と取り違えておりました。お恥ずかしい。カバーストーリーの内容を刷新しました。
⇒ご指摘を受け、上記のように変更してみました。全体として、敢えて"英語から翻訳された文章"風にしてるところがあるので、やや回りくどい表現は残っているかもしれません。
⇒こちらは他の自著でも使用している語なのですが、敢えて意訳調にしてあります。当初は”International Status of Normality Mediation Pact”にしていたのですが、4文字の方が音的な響きが良かったもので・・・。不躾なお願いではありますが、他に良い案が有ればお知恵をお借りできると幸いです。
⇒P型小惑星をモデルにする根拠自体が希薄な気がしたので、抜本的に改稿しました。
⇒非バリオン的性質を持つにも拘らず、SCP-XXXX-JPの存在を知覚している人間には(奇蹟論的ギミックにより)可視光での観測が出来てしまう、という点を異常性として盛り込みたかったので、敢えて修正はしませんでした。前後の文脈から推測できるよう、文章を整えてみたつもりですが、伝わりますでしょうか?
⇒ご指摘の通りです。バリオンの説明と明示するよう修正いたしました。
ご指摘の内容に沿って機器と結果を明示致しました。
⇒上記のように修正いたしました。"不明な理由により~"を追加し、何か補足の文章を入れた方が分かりやすい気もするので、表現方法については引き続き検討いたします。
⇒空行を追加して1画面内では見えないようにしてみました。
⇒リンクを入れるつもりがすっかり失念しておりました。ご指摘ありがとうございます。
⇒見落としておりました。ご指摘ありがとうございます。
⇒そうですね、脚注などで情報を補ってみようと思います。
学術的な部分やロジック面にまで踏み込んで批評いただけて本当に感謝しております。
お手すきの際にでもまたお気づきの点がありましたらご指摘いただけますと幸いです。
ISNPは定訳ならそのままで良いと思います。
APHRIAとAPHIRIAが混ざっています。
エアロゲルというと、シリカゲルみたいな多孔質の固体という意味になってしまうので不適切だと思います。また、他の機器の記述に比べて簡素すぎるので、はやぶさのような実際の小惑星探査機を参考に記述を充実させると良いと思います。はやぶさで採用された弾丸方式でもサンプルが採れなかったなら、弾丸との相互作用がないこともわかりますし。
ひてんは太陽-地球のL5を通ってません。はやぶさ2は通っています。http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20170823/
誤りです。そもそも月は関係ないですし。直すとしたら、「太陽及び地球から見た相対的な座標で、太陽からの重力、地球からの重力、遠心力がつりあう点」とかですかね。
細部までご確認いただきありがとうございます。
そうですね、確かに他の記述との粒度差があります。この語ですが、エアロゲルにダストを吸着させる形式の収集器、という意味合いでした。もう少しいい言い回しが無いか、ご提案頂いた通り他の探査機を元ネタに説明を充実させてみようと思います。ちなみに関係ないんですが、はやぶさ2のサンプルリターンって自己鋳造弾使ってるんですね・・・。ペイロードを可能な限り極小化しなければならない探査機で敢えてSFFPを使う理由、中々興味深いです。今回はNASAが開発を主導している前提があるので、コスト面も考慮して既に実証済みの手段を搭載する方向で進めます。
最初のコーディレフスキー雲の下りで完全に地球-月のラグランジュ点とごっちゃにしちゃってますね。気づきませんでした。ご指摘ありがとうございます。
修正案のご提案ありがとうございます。どうやらいろんな記述を見てこんがらがっていたようです。