現在このページの批評は中断しています。
からん ころん かろころ きろらろ
ころころポリゴンは、転がっていた。これは彼らのルーティンでありアイデンティティだった。
かりろ くりん ころん
ころころポリゴンは、転がっていた。群体で行列をなしていた。群体とは言っても、現在のころころポリゴンは5体。多い時は10体ほどだが、あちらこちらへ散開して、消えて、無くなって、今は5体。しばらくしたらまた増えるから、ころころポリゴンは気にしない。
こと かたた
ころころポリゴンは、転がっていた。しかし今その転がりを止めた。
かたかた たた きろろ
ころころポリゴンは、互いに二言、三言の言葉を交わした。そして再び、ころころポリゴンは転がりはじめる。
かろ こりり ころころ
ころころポリゴンは、転がっていた。先程までの会話はなんだったのか、それを知るのはころころポリゴンだけ。
こつ こつ こつ こつ
ころころポリゴンではない物の音。アスファルトを踏み締めるヒールの音。ころころポリゴンは動きを止めた。ひっそりと静まりかえった。ころころポリゴンは、ころころポリゴンであることを悟られてはならないのだ。
こつ こつ かた
ヒールが、ころころポリゴンのうちのひとつを掠めて音を立てた。ヒールは動きを止めた。ヒールの持ち主が、ころころポリゴンを見つめる。
「あなた達、だれ?」
ばれた。ころころポリゴンが、ころころポリゴンであることがばれた。
かたたた ころ きりろ こらろろ
ころころポリゴンは、動揺した。動揺する為の感情を持ちえないころころポリゴンが、動揺した。一体どうしたことだろう。
「え、あ、本当に生きてるんだ……適当に話しかけただけだったんだけどな」
くすくす
ころころポリゴンは、唖然とした。ころころポリゴンに口があったらあんぐりしていただろう。しかし口はない。ころころポリゴンにはころころポリゴンしかない。
「もしお話しできるなら、あなた達のお名前教えてくれるかな?」
私たちはころころポリゴン。
「そう。ころころポリゴンっていうんだ。私は とりあえず、博士って名乗っておこうかな」
はかせ。覚えたぞ。
ころころポリゴンは、はかせに連れていかれた。財団という場所へ行くまで、あと2時間。ころころポリゴン研究員群になるまで、あと数ヶ月。
- portal:5818807 ( 29 Oct 2019 11:29 )

ころころポリゴン研究員群という私の人事キャラの話になっています。彼らは一体どこから来てどこへ行くのか。SCPオブジェクトではなくなぜ研究員群になったのか。彼らは謎に包まれていますが、ころころポリゴン研究員群はころころポリゴン研究員群です。これを投稿するつもりはあまりなかったのですが、まぁよく分からないtaleがひとつくらいあってもいいかと思い現在批評に出しています。よろしくお願いします。