atsuburi-6--062d 「ミスター・じゃぐち」

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アイテム番号: XXXX
レベル1
収容クラス:
safe
副次クラス:
none
撹乱クラス:
dark
リスククラス:
notice
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SCP-XXXX-JP頭部の単水栓と同形状の単水栓

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル(20██/10/5追記): SCP-XXXX-JPはサイト81██の標準人型収容チャンバーに収容されます。1日1回、「水不足の地域への寄付」という名目で適当な容器に水50Lを排出させてください。現在SCP-XXXX-JPは軽度の抑うつ状態にあります。週に1度はカウンセラーによる面会を行ってください。

説明: SCP-XXXX-JPは頭部が金属製の単水栓に置換された人型実体です。頭部が単水栓に置換されているにもかかわらず、不明な方法によって非異常の人間並の視覚・聴覚・嗅覚及び会話能力を獲得しています。またSCP-XXXX-JPは一切の栄養補給を必要としていません。

SCP-XXXX-JPは一般的な単水栓と同じくハンドル部分を操作することで、頭部の蛇口から非異常の水1を排出することが可能です。SCP-XXXX-JPが一度に排出可能な水量は50Lであり、それ以上の排出は再度のハンドル部分の操作が必要です。またSCP-XXXX-JPは自らが排出する水の温度を0℃~100℃の幅で操作可能です。

SCP-XXXX-JPは自身を要注意団体"マナによる慈善財団"のメンバーである田中 ██2であると名乗っており、異常性を理解した上で水不足に陥っている地域に水を与えることを「自らの使命である」と主張しています。

経緯: SCP-XXXX-JPは20██/9/27、████共和国███地域の████砂漠の集落において自らの異常性により集落民に水を提供していたところを発見されました。集落民及び周辺地域の住民には記憶処理が行われています。なお発見当時、一部の集落民はSCP-XXXX-JPから提供された水を飲用していましたが、健康被害などは現時点で報告されていません。

インタビュー記録-XXXX-JP-1

インタビュー日時: 20██/10/3

インタビュアー: 後田研究員

対象: SCP-XXXX-JP

<記録開始>

後田研究員: こんにちは、SCP-XXXX-JP。

SCP-XXXX-JP: ああ、こんにちは。ようやくそのモノを呼ぶみたいな名前にも慣れてきましたよ。それで、いつ私は開放してもらえるんでしょう?こうしている間にも、人々は水不足に飢えているかもしれないんですよ!

後田研究員: あなたを開放しても良いと判断するためには、私たちはあなたについてより知る必要があります。協力して頂けますか?

SCP-XXXX-JP: 特に話すことはないと思うのですが、それでいち早く人々を救えるようになるというのなら協力しましょう。

後田研究員: ご協力ありがとうございます。ではまず、あなたがいつその能力を得たのか教えてください。

SCP-XXXX-JP: ええと、大体3か月くらい前だったかな。私はもともと日本で活動を行っていたのですが3、ある時に████が深刻な水不足に苦しんでいるというニュースを見まして。それで居ても立っても居られなくなって、私は████に飛んだんです。でもお恥ずかしいことに、████に来て初めて、私には水をもたらす術が全くないことに気付いたんですよ。それでどうしようかと慌ててた時に、声をかけられたんです。「もしかして、お困りなのではないですか」って。

後田研究員: その人物が、あなたにその能力をもたらしたのですか?

SCP-XXXX-JP: はい。

後田研究員: どのような人物だったか、覚えていますか?

SCP-XXXX-JP: うーん…[しばし沈黙]…よく思い出せませんが、見た感じは成人の男性で、(後田研究員を指しながら)ちょうどあなたみたいな白衣を着ていました。

後田研究員: 名前などは名乗っていましたか?

SCP-XXXX-JP: うーん…[しばし沈黙]…すいません、思い出せません。

後田研究員: そうですか。では、またの機会にお聞きします。今はひとまず先ほどの話を続けてください。

SCP-XXXX-JP: わかりました。ええと、それで、事情を説明したところ、彼は「私もその地域の水不足には心を痛めています。それで今私は水不足を解決できる、現地の人からすれば踊りだしてしまうような、素晴らしいアイデアを思い付いたんです。ですが、自分は今すぐ████から去らなければなりません。だからどうか手伝ってくれませんか?」と言ったんです。

後田研究員: それで、あなたはそれを承諾したわけですね。

SCP-XXXX-JP: はい。そしたら急に気が遠くなって。気が付いたら砂漠の真ん中で水を流しながら倒れていて、彼もいませんでした。

後田研究員: なるほど。そして、それからあなたは████砂漠で水を与える活動をしていたというわけですね。

SCP-XXXX-JP: そうです!最初はこの見た目に驚かれたんですけども、私が能力で水を出すと、皆さんものすっごく喜んでくれました。その様子は見ていてこちらの目頭が熱くなるほどでしたよ、まあ頭は蛇口なんですけどね。

SCP-XXXX-JP: [しばし沈黙]…そこから色んな集落を周りました。どこに行っても、皆さん、心から嬉しそうで。本当に踊りだすほど喜んでる方もいらっしゃったんですよ。そんな姿を見て、やっぱり自分の生きがいは困っている人を助けることなんだなって思いました。

後田研究員: 生きがい…ですか。

SCP-XXXX-JP: はい。恥ずかしながら、私…子供の頃からどんくさくって、何しても失敗ばかりで。自分には生きる価値なんてないと思いながら育ったんです。もし大学生の頃にボランティアに出会っていなかったら、今頃死んでたと思います。…あっ、すいません。聞いてないですよね。

後田研究員: …いえ、これからあなたの身元を調査するところだったので、丁度良かったです。

[以後はSCP-XXXX-JPの身元についての質問が続くのみで、特筆すべき点はないため省略。]

<記録終了>

補遺: 20██/10/5、SCP-XXXX-JPが排出する水の供給元の調査実験として胃カメラをSCP-XXXX-JPの吐水口部分から挿入した結果、当日先立って水を貯蔵していたポリタンクに胃カメラの先端が出現するという事態が発生しました。これを受け、「SCP-XXXX-JPの水の排出量は無制限ではなく、一定量排出すると以前排出した水が転移して排出される」という仮説が立てられ、実験が行われました。

実験で判明した異常性について、SCP-XXXX-JPにインタビューを行いました。以下はそのインタビュー記録です。

インタビュー記録-XXXX-JP-2

インタビュー日時: 20██/10/5

インタビュアー: 後田研究員

対象: SCP-XXXX-JP

<記録開始>

SCP-XXXX-JP: どうしたんですか?急に聞きたいことがあるって。

後田研究員: ええ、あなたが出せる水の量についてです。あなたはいくらでも水が出せると言っていましたよね?

SCP-XXXX-JP: はい!50Lごとにつまみをいじる必要がありますが、一応無限に水を出せますよ。

後田研究員: そのことなんですが…あなたはある程度の量の水を循環させて出しているだけであることが分かりました。

SCP-XXXX-JP: [5秒ほど沈黙]…えっ?なんですって?あの、もう1回言ってくれませんか?

後田研究員: あなたは、同じ水を繰り返し出し続けている、ということです。あなたが立ち寄ったどの集落でも、後日集団的な脱水症状が発生しています。ご存知ありませんでしたか?

SCP-XXXX-JP: えっ…いや知らな…そんな…[俯く]そんな…あんなに喜んでくれたのに…私は…私は何を…[嗚咽]

<記録終了>

補遺: SCP-XXXX-JPは水を循環していることに気付かないまま活動していたようです。またこのインタビュー以降、SCP-XXXX-JPに軽い抑うつ症状が見受けられるようになりました。

20██/10/6、SCP-XXXX-JPの検査の結果、SCP-XXXX-JPのハンドル部分の裏側に微細な文字で文章が印字されているのが判明しました。文章の内容は以下の通りです。


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