SCP下書き「ありがた迷惑なゲコ車」
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP個体群は、エンジンキーを抜いた状態でサイト-81██の大型低危険度物品収容倉庫に収容してください。SCP-XXX-JP-2群は、実験用に必要な数をサイト-81██の室温を6℃に保った専用収容倉庫に保管し、それ以外は沸騰した熱湯に水没させる等の方法で100℃以上の高温に40分以上晒して無力化してください。(20██/8/9追記)SCP-XXX-JP発生源の特定のため、当該オブジェクト発生地域周辺の廃村に関する歴史的調査を継続してください。

説明: SCP-XXX-JPは、長野県██郡██自動車道付近で確認される自律走行可能な車両型異常実体群です。現在財団は計552台の当該オブジェクトを収容しており、121台は外観が一致する既存車種が特定されていますが、残る431台については未特定です。当該オブジェクトは周期的に以下の「活動期」、「冬眠期」、「繁殖期」を繰り返します。

  • 活動期(8~11月):無人の状態で自律走行を行い、内部に人間が搭乗した場合はドアを解放して蛇行により車体を傾ける等の方法で排出を試みる
  • 冬眠期(12~3月):一切の異常活動を休止し、非異常性の車両と同様の挙動を示す
  • 繁殖期(4~7月):異常活動を再開し、活動期と同様の異常性に加えて以下に示す一連のプロセス(SCP-XXX-JP-1と指定)を発生させる
    • SCP-XXX-JP個体が、カーステレオから74~76dbでニホンヒキガエル(Bufo japonicus)の鳴き声と一致する音源を再生する
    • 付近を走行中の被害車両が運転手による一切の操作を受け付けなくなり、SCP-XXX-JP個体に接近する
    • SCP-XXX-JP個体が被害車両に後部から接近し、ルーフに乗り上げる
    • 被害車両のマフラーから、エチレンと未知の炭素化合物からなるゼリー状物質に包まれた金属球が200~800個排出される
    • SCP-XXX-JPのマフラーから、金属球上に無色透明の液体が排出される

これら一連の行動を終了した後SCP-XXX-JPは走り去り、被害車両は再び運転手による操作が可能となります。このプロセスの結果発生する金属球はSCP-XXX-JP-2に指定され、気温23℃以上の環境下では平均60日間で以下のプロセスを経て新たなSCP-XXX-JP個体となります。

  • 第1期(0~6日):ゼリー状物質内部の金属球が質量、体積を増大させること無く連続して分割され、微少な金属片の集合となる
  • 第2期(7~18日):質量、体積の増大が開始され、内部に小型のエンジン並びにドライブトレイン1が形成される
  • 第3期(19~37日):質量、体積の増大が完了し、質量は610kg~10000kg、体積は5.54m3~67.3m3となる
  • 第4期(38~51日):エンジンとドライブトレインを覆うようにボディが形成される
  • 第5期(51~60日):シャーシが形成され、ゼリー状物質を破って"孵化"する

このプロセスは気温が高いほど短期間で完了しますが16℃以下ではプロセスの進行が停止し、またSCP-XXX-JP-2は95℃以上の高温に40分間晒すことで恒久的に活動を停止することが判明しています。

SCP-XXX-JP個体を分解調査では、非異常性の車両と同様の構造に加えてエンジンルーム内に用途不明の部品が複数存在していることが判明しました。これらの部品を取り外す事で当該オブジェクトは異常性を喪失しますが、異常性の発生源と推測されるこれらの部品に対するそれ以上の分解、破壊調査の試みは対象の持つ異常な強度と破壊耐性によって成功していません。しかしSCP-XXX-JPはエンジンキーが挿されていない状態では活動期、繁殖期であっても非異常性の車両と同様の扱いが可能なため、無力化自体は比較的容易です。

発見経緯: SCP-XXX-JPは、一般人からの「車が操作を受け付けない」「無人の車がルーフに乗り上げてくる」という通報を財団が傍受したことで発見されました。財団エージェントが到着した時には既にSCP-XXX-JPは逃走していましたが、現場に残されていた346個のSCP-XXX-JP-2が回収され、その後の調査で詳細な異常性が判明しました。

実験記録:

実験記録XXX-1 - 日付20██/1/28

担当者: █博士
対象: SCP-XXX-JP個体(ホンダ インサイト ZE1に酷似)、D-XXX01

備考: SCP-XXX-JP個体は冬眠期の状態にある

実施方法: D-XXX01をSCP-XXX-JP個体に搭乗させ、各種操作を指示する

結果: SCP-XXX-JP個体は非異常性の車両同様に操作を受け付けた

分析: 冬眠期に於いては、異常性のある様子は見せない

実験記録XXX-2 - 日付20██/2/15

担当者: █博士
対象: SCP-XXX-JP個体(車種未特定)、D-XXX01

備考: SCP-XXX-JP個体は冬眠期の状態にある

実施方法: D-XXX01をSCP-XXX-JP個体に搭乗させ、各種操作を指示する

結果: SCP-XXX-JP個体は非異常性の車両同様に操作を受け付けた

分析: 不明な車種の外観を有する場合も、振る舞いは同じである

実験記録XXX-3 - 日付20██/9/13

担当者: █博士
対象: SCP-XXX-JP個体(ホンダ インサイト ZE1に酷似)、D-XXX01

備考: SCP-XXX-JP個体は活動期の状態にあるが、実験開始時点ではエンジンキーが抜かれている

実施方法: D-XXX01をSCP-XXX-JP個体に搭乗させ、各種操作を指示する

結果: SCP-XXX-JP個体はD-XXX-JPがエンジンキーを挿し込んだ時点で自律的にエンジンを点火し走行を開始
D-XXX01による操作を受けつけず、6kmの走行した時点で自発的に運転席のドアが開かれ、D-XXX01は車外に転落して軽傷を負った

分析: 概ね予想通りの結果だが、D-XXX01が重症を負わなかったのは、SCP-XXX-JP個体が"手加減"をしたせいか?

追記: 以降異なるSCP-XXX-JP個体を用いた同様の実験を7回行ったが、内6回は同様の結果となり、残る1回ではD-XXX04が重症を負った

実験記録XXX-12 - 日付20██/6/5

担当者: █博士
対象: SCP-XXX-JP個体(ダイハツ ムーヴ カスタム RSに酷似)、マツダ MAZDA6 20S PROACTIVE セダン(非異常性)

備考: SCP-XXX-JP個体は繁殖期の状態にある

実施方法: エンジンをかけていない状態のセダンとSCP-XXX-JP個体を同じ実験室に入れ、100分間観察する

結果: SCP-XXX-JP-1は発生しなかった

分析: SCP-XXX-JP-1の発生には、何らかの条件があるとみられる

実験記録XXX-13 - 日付20██/6/16

担当者: █博士
対象: SCP-XXX-JP個体(ダイハツ ムーヴ カスタム RSに酷似)、マツダ MAZDA6 20S PROACTIVE セダン(非異常性)

備考: SCP-XXX-JP個体は繁殖期の状態にある

実施方法: D-XXX08をセダンの運転席に搭乗させ、SCP-XXX-JP個体と同じ実験室に入れる。100分間の観察の後、D-XXX08にセダンのエンジンを点火させる

結果: SCP-XXX-JP個体は100分間の間停車していたがセダンのエンジンが点火されると直後にSCP-XXX-JP-1を開始し、結果268個のSCP-XXX-JP-2が発生

分析: SCP-XXX-JP-1は、エンジンの点火された車両を対象に発生する様だ

実験記録XXX-14 - 日付20██/7/15~9/9

担当者: █博士
対象: 実験記録2で発生したSCP-XXX-JP-2の内無作為に選定された12個

実施方法: 対象をそれぞれ室温を30℃に保った別の実験室に入れ、観察する

結果: SCP-XXX-JP-2が"孵化"し、12台のSCP-XXX-JP個体となった

備考: 12台の新たなSCP-XXX-JP個体の内、3台は外観がそれぞれ ホンダ S800、三菱 i Limited、トヨタ プリウス S に酷似しており、9台は車種未特定。

分析: SCP-XXX-JP-1に関与したものとは関係の無い車種が発生している他、やはり多くは車種が特定できない

補遺: 20██/4/17、静岡県███市で発生した自動車事故の現場に於いて「大型トラックが次々と乗用車に乗り上げて押し潰していた」との証言が複数得られ、当該オブジェクトとの関連性が指摘されています。
また現在、SCP-XXX-JPと推測される不審車両の目撃情報が岐阜県で3件、山梨県で1件、東京都で██件発生しており、調査が進められています。

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