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警告
本報告書の閲覧は、事前に暫定SCP-XXXX-JP-1~3包括対抗ミームの摂取を行った職員にのみ許可されています。この対抗ミームは、SCP-XXXX-JP-0に対しては有効でない点を留意してください。
また現在一般に流布されているスピノサウルス(Spinosaurus)復元図(モデル04)は意図的な不正確さを含みます。
アクセスが承認されました。

SCP-XXXX-JP-2
SCP-XXXX-JP/スピノサウルス(Spinosaurus)の正確な復元図ではありません
モデル04
SCP-XXXX-JP/スピノサウルス(Spinosaurus)の正確な復元図ではありません
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル[第4版]: 現在、SCP-XXXX-JP-0隠蔽の為のカバーストーリーには、モデル04が用いられています。SCP-XXXX-JP関連情報の捜索と隠蔽にあたる情報操作チーム、並びにSCP-XXXX-JPの研究を行う専属研究チームは、財団忠誠心評価テストAランク以上を取得したSCP-XXXX-JP-0暴露者により構成されます。情報操作チームはSCP-XXXX-JP-0作成に繋がる学術的発見の有無を常に監視し、発見された場合は、化石の回収や改造を含む隠蔽工作と情報操作を実行し、モデル04がSCP-XXXX-JPの正確な復元図であるとするカバーストーリーを維持して下さい。この隠蔽工作/情報操作の対象は、必要に応じて任意のSCP-XXXX-JP近縁種にも及びます。モデル04と比較して1箇所以上の明確な外観的差異を有するモデル05が用意され、モデル04への異常性発生の兆候は常に監視されます。兆候が検知された場合、情報操作チームは直ちにモデル04をSCP-XXXX-JP-4として再分類すると共にカバーストーリー「新たな学説」「新たな化石の発見」を用いてSCP-XXXX-JP-5がSCP-XXXX-JPの正確な復元図であるとするカバーストーリーを流布して下さい。この事案が発生した場合、本特別収容プロトコルは第5版へと改訂されます。
説明: SCP-XXXX-JPは約1億1200万 ~ 9350万年前のアフリカ大陸北部に生息した獣脚類、スピノサウルス(Spinosaurus)2です。絶滅以前のSCP-XXXX-JPはその外観/形状を認識した知覚力を持つ生物に対して自身への強い執着心を植え付ける異常性を有し、この異常性を用いて自身に接近してくる獲物を捕食していたと推測されます3。
現在に於いてSCP-XXXX-JPの異常性は、当該オブジェクトの外観/形状を描写した復元図やそのイメージによって発現します。人間が当該オブジェクトの形状を正確に想起した場合4、その対象は食事や睡眠などの生存に必須な活動を除き、SCP-XXXX-JPと関わりのないあらゆる事象への関心を喪失します。SCP-XXXX-JPの正確な復元図及びそのイメージはSCP-XXXX-JP-0に指定され5、現在SCP-XXXX-JP-0暴露者から影響を取り除く有効な手段は知られていません。しかし任意の事象に対してSCP-XXXX-JPを関連付けることで暴露者の関心を引き起こすことは可能であり、一例として、暴露者は「小説を書くように」と命じられた場合は応じませんが、「スピノサウルスが登場する小説を書くように」と命じられた場合は命令の遂行が可能です。この性質は、オブジェクトの特質上必然的に暴露者となるSCP-XXXX-JP情報操作チーム6並びにSCP-XXXX-JP専属研究チーム7がその業務への関心を保ち続け、遂行を継続することを可能としています。
SCP-XXXX-JPは1912年に最初の化石が発見され、その後復元図が作成されましたが、この時点では復元図の不正確さから、異常性の発現/発見には至りませんでした。
SCP-XXXX-JPの異常性は1989/01/02、エジプトで発見された全身骨格化石8の調査を行った財団フロント企業所属の古生物学者グループによってSCP-XXXX-JP-0が作成されたことにより明らかとなりました。古生物学者グループを含む同フロント企業関係者██名が暴露者となった後、財団から派遣されたエージェントの一団によりSCP-XXXX-JP-0並びにSCP-XXXX-JP骨格化石の回収と大規模な情報操作が行われ、1989年当時に古生物学会で最も支持されていたスピノサウルス復元図をカバーモデル "モデル01" に指定する形で旧特別収容プロトコルが策定されました。またこの際SCP-XXXX-JP-0の回収を担当したエージェントも異常性の影響下に置かれており、該当する9名のエージェントはその後SCP-XXXX-JP関連業務専属のエージェントとして再雇用されています。
モデル01概略(現在はSCP-XXXX-JP-1として再指定)
モデル01にはSCP-XXXX-JP-0と比較して、頭部、██、██、██、██の形状並びに██の有無など合計12箇所の相違点が存在し、事案SCP-XXXX-JP-01が発生し、1999/01/03にモデル02が策定されるまでの10年間に渡って使用されました。
事案SCP-XXXX-JP-01: 1997/04/19、フランスにてSCP-XXXX-JPの異常性の影響下にあると見られる一般人が発見され、調査が開始されました。当初は財団の把握していないSCP-XXXX-JP-0の存在が疑われたものの発見されず、その後アメリカ、イギリス、日本から同様の状態の一般人が発見されました。詳細な調査の結果、これらの事例は当時使用されていたモデル01にSCP-XXXX-JPの異常性が波及したために発生したと結論付けられました。モデル01並びにそのイメージは1996年9月頃より異常性を発現していたと推測され、SCP-XXXX-JP-1として再指定されました。1997/09/30時点でSCP-XXXX-JP-1は暴露9者に対して0.00██%の確率でSCP-XXXX-JP-0によるものと同様の精神影響を及ぼす事が判明し、またその確率は時間経過と共に僅かながら上昇の傾向にあることが示されました。SCP-XXXX-JP-1による異常性への暴露は財団内部でも確認され、事前にSCP-XXXX-JP-1についての記憶を消去する予防的記憶処理等の対応も検討されましたが、必要とされる記憶処理剤量の膨大さ等の理由から対応は難航し、この間にもSCP-XXXX-JP-1の影響下に置かれた担当職員による特別収容プロトコルの維持の放棄によって複数の他オブジェクトの収容違反が頻発しました。また、この際に開発が試みられたSCP-XXXX-JP-1対抗ミームは、後に現在の暫定SCP-XXXX-JP-1~3包括対抗ミーム開発時の原型として用いられました。
その後1998/11/29付けで、ニジェールにて財団フロント企業所属の発掘チームにより化石が発掘された新種の獣脚類スコミムス・テネレンシス(Suchomimus tenerensis)10関連情報の一般への流出11が発覚し、その際にこの事実を発見した富山博士が当時SCP-XXXX-JP-1の異常性に暴露していたにも関わらず、上述のスコミムス・テネレンシスに関連する情報を閲覧した後、異常性の影響下から脱したことが示されました。
これを受けて、富山博士へのインタビューが実施されました。
インタビュー記録XXXX-JP-9 - 日付1998/11/24
対象: 富山博士
インタビュアー: 弥永博士
<録音開始>
弥永博士: こんにちは、富山博士。今回お聞きしたいのは、貴方がどのようにしてSCP-XXXX-JP-1の影響下から脱したのかです。
富山博士: 分かりました。私があの恐竜の支配から解放されたのは……、端的に申し上げますと、あの復元図がスピノサウルスの正しい姿ではないと分かったからです。
弥永博士: 正しい姿ではないと。詳しく聞かせて頂けますか?
富山博士: はい。あの日、サイト-81██はまだ混乱の最中にありました。私のせいです。私が担当SCiPの収容を放棄してしまったから……。そんな中であの恐竜の事しか頭にない私への対処よりも、収容違反したSCiPのもたらす被害への対処が最優先とされ、皆が必死に対応に追われる中、私は自身のPCにアクセスし……あの忌々しいスピノサウルスについて調べていました。そして、そこであの記事を見つけたのです。
弥永博士: SCP-XXXX-JP……スピノサウルスの、近縁種の化石が見つかったという内容ですね。
富山博士: そうです。これは、1912年のスピノサウルス発見以来の快挙だと。最初のスピノサウルスの化石はその後ミュンヘン空襲で失われて……、いや、そんなことはどうでもいいです。もう私はあの恐竜の精神影響下にはない。そのとき私が知ったのは、"私が夢中に崇拝していた復元図のスピノサウルスは偽物だった"という事実でした。今回の化石で、それと近い種であるスピノサウルスも頭の形が違うことが分かったのだと。……そう書かれていました。
弥永博士: 成る程。
富山博士: それが分かった途端、そんな偽物に夢中になっていた自分が突然、馬鹿らしくなりました。そして、私は今こうしてお話できる状態に戻れたのです。
<録音終了>
本件により、SCP-XXXX-JP-1暴露者に対しては"SCP-XXXX-JP-1は誤った復元図である"という認識を与えることで精神影響を無効化できる事が推察され、その後の実験によりこの仮説は証明されました。この時点で前述の近縁種の発見を基にした新たな復元図が一般に流布しており、この新規復元図はSCP-XXXX-JP-1と比較して頭部の形状がSCP-XXXX-JP-0に近付いていたものの、その他の相違点は保たれている事や直ちに異常性を発揮していないこと、また情報操作の効率等を鑑みて特別収容プロトコルに組み込まれ、新規復元図をモデル02に指定して現在の特別収容プロトコルの基となる特別収容プロトコル[第2版]が策定されました。
モデル02概略(現在はSCP-XXXX-JP-2として再指定)
この特別収容プロトコル[第2版]ではモデル02が異常性を発揮した場合も想定し、その場合の対応と第3版への改訂指示が盛り込まれました。またSCP-XXXX-JPに関連する学術的発見の財団に対しての隠蔽を試みたエージェントの存在を受けて財団忠誠心評価テストの要件が加えられています。
その後、財団が製作に関与し、モデル02が強調的に描写された映画「ジュラシックパークⅢ」の公開12等を経てモデル02の一般への流布は成功裏に完了し、2002/02/17以降、SCP-XXXX-JP-1の異常性による影響は確認されていません。
追記(2014/09/03作成/2020/03/04更新): 2020/03/04現在までに以下の事案SCP-XXXX-JP-01~03が発生しており、随時カバーモデルの変更が行われています。
事案 | 発生日時 | 事案内容 | 対応内容 |
---|---|---|---|
事案SCP-XXXX-JP-01 | 1997/04/19 | モデル01に異常性が発現 | モデル01をSCP-XXXX-JP-1に再指定し、モデル02を導入。SCP-XXXX-JP-1との主な相違点は頭部の形状。 |
事案SCP-XXXX-JP-02 | 2014/08/20 | モデル02に異常性が発現 | モデル02をSCP-XXXX-JP-2に再指定し、モデル03を導入。SCP-XXXX-JP-2との主な相違点は後脚の縮小と、背部の帆の形状の変更。 |
事案SCP-XXXX-JP-03 | 2020/02/21 | モデル03に異常性が発現 | モデル03をSCP-XXXX-JP-3に再指定し、モデル04を導入。SCP-XXXX-JP-3との主な相違点は尾部のヒレ状組織の有無。 |
現在までに使用された各カバーモデル(SCP-XXXX-JP関連資料-23(2020/02/30)より抜粋)
2020/03/04現在、SCP-XXXX-JP-1、2、3による異常性の波及状態は以下の通りです。
・SCP-XXXX-JP-1: 収束
・SCP-XXXX-JP-2: 件数が緩やかに減少中
・SCP-XXXX-JP-3: 2020/02/21に報告された1件のみ
※本追記項目は、新たな事案SCP-XXXX-JPが発生した場合、随時更新されます。
補遺: 事案SCP-XXXX-JP-03の発生とカバーモデルの更新の後、主にインターネット上にて「スピノサウルスが不格好になってしまった」「こんなの(自分の知っている)スピノサウルスじゃない」等の、モデル04及びSCP-XXXX-JP-3への否定的感情並びにSCP-XXXX-JP-2に対する過度の懐旧感情を示す投稿が増加しています。この反応は当初は非異常性のものと見られたものの、その後の調査によりこの件数はSCP-XXXX-JPと同等もしくはそれ以上の知名度を有し、また近年同様に過去のものと異なる復元図が示された他の恐竜類13に対するものと比較して3.2~3.6倍である事が示され、現在調査が進行中です。(2021/02/17追記)調査の結果、SCP-XXXX-JP-2への懐旧感情と敬愛を主軸とする複数のネットコミュニティの存在が確認されました。これらの内には英語圏を中心とする"Spinosaurus We Loved"や日本語話者を中心とする"古き良き恐竜の会"14を始めとする、明確に団体としての性質を有するものも出現しています。これらのコミュニティはそれぞれ独立して発生したものですが、いずれに於いても以下の要素が共通点として指摘されています。
・「ジュラシックパークⅢ」への敬愛の表明、並びにSCP-XXXX-JP-2を基に描かれた他のフィクション作品への言及を繰り返す
・「古き良きスピノサウルス15は心の中に生きている」との表現、或いはほぼ同義の表現の多用
・「SCP-XXXX-JP-2は学説上のスピノサウルスとは別に、"フィクションのスピノサウルス"として学説上のそれと同等、若しくはそれ以上の価値を持つ」との言説の表明
また、2021/02/05以降、これまで減少傾向にあったSCP-XXXX-JP-2による異常性への暴露事例の発生件数が、緩やかながら再び増加の傾向を見せています。
現在SCP-XXXX-JP-2暴露者の約半数は、単純に「SCP-XXXX-JP-2は誤った復元図である」との認識を与えるのみでは回復せず、暴露の影響を取り除くためには古生物学の講義を複数回に渡って受講させるなど、同認識を繰り返し強調的に印象付ける必要があります。留意すべき事項として、SCP-XXXX-JP-2暴露者の中には当該モデルが誤った復元であるとの認識を暴露時点で既に有している者もおり、前述の講義の受講によって回復した人物が再び暴露者となる事例も散見されます。
SCP-XXXX-JP-2は過去にカバーモデルとして用いられた復元図の内でも使用期間が18年と長く、更に「ジュラシックパークⅢ」を用いた広報によって多大な知名度を獲得しています。SCP-XXXX-JP担当職員の一部からはこの事実とSCP-XXXX-JP-2を取り巻く現状の間に何らかの関連性が存在するのではとの推測も挙がっており、調査が進められています。
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:5662538 (14 Sep 2019 13:02)
①書き方や形式に問題は無いと思います。差異が分かりやすいイラストを用意するなど、読み易さに対する工夫が良いと思います。
②NVです。恐竜好きな方には食指が動く作品だとは思いますが、私は特に興味無いので、よくある財団が原因の陰謀論的な作品として読んでいましたので、目新しさや面白さを作品から感じられませんでした。
あとは、スピノサウルスの周りに異常性によって引き寄せられた他の生物の化石も見つかっていないのが、引っかかりました。
有り難うございます。恐竜への関心が無い方からの意見、極めて貴重です(自分では分からない知見が得られるので)
こちらは生物の死骸がそう簡単に化石になって残らないことを考えると不自然ではない……のですが、そのようなイメージを持たれかねないというのは考慮に値すると考え、全身骨格が発見された下りの部分に注釈を追加しました。
ディスカッション以外に、ディスコードでの批評も受けてそちらを踏まえ、カバーモデルの呼称の変更や添付するリンクの変更を始め、全体的にブラッシュアップを加えました。宜しくお願い致します。
② dvです。ただし残る可能性はあると思います。
この記事は一言でいえば、「スピノサウルスの復元図の変遷とそれへの反応は、異常と財団のせいだった!」であり、ここに魅力があるのだと思います。スピノサウルスの復元図の変遷を知っている方は楽しんで読めると思いますし、知らない方も「こんな変遷があったんだ」と知る面白さがあるかもしれません。この点で、この記事がこのまま投稿されたとしても、残る可能性があると思いました。
しかし裏を返せば、この記事の魅力はほぼこの要素に頼ってしまっているのではないでしょうか。無論、一本すさまじい魅力がある記事、というのもよいでしょうが、私はこの要素がその一本になれるかというと、弱いと思います。「(ある歴史的事実)は財団とオブジェクトのせいだった」というネタは、もう何度もやられてしまっているからです。
私はこの記事を読んでいる最中、スピノサウルスの変遷についてはよく知りませんでしたが、「きっとスピノサウルスの実際の変遷はオブジェクトと財団のせいだったというネタだろうな」と思いながら読んでいました。その予想はあたり、オチまで読んでも驚きのようなものは感じませんでした。したがって、私の一例から結論付けるのは早計だと思いますが、ある程度SCPを読みなれている層にはこの記事の要素があまり効果的ではない可能性があります。
面白くない点をより具体的に挙げるとするならば、まずオブジェクトの異常性が「執着させる」でかなりありきたりである点、記事の流れがそのまま実際の変遷をそのまま追っているので展開的面白さに欠ける点(新しい復元図も異常を持った→新しいのを作る の繰り返し)、やりたいこと(変遷は財団とオブジェクトのせいだった)がかなり初期にわかってしまい、驚きに欠ける点です。理想を言えば、スピノサウルスの復元図の変遷とは全く関係ないオブジェクトで読者の心をつかんだ後、オチのあたりでうまく復元図と関連付け、「実はオブジェクトと財団のせいでした」の流れに持っていければ面白くなるのではないでしょうか。
批評に対するご意見・ご質問で返信が必要なものにつきましては、ディスカッションで返信の形で投稿いただいたうえで、PMにご一報ください。SB3のフォーラムは追っていませんので、ディスカッションへの投稿だけだと気づけない場合がございます。
有り難うございます。
とのことですが、この記事のオチで重要なのが、最後にSCP-XXXX-JP-2が「フィクションのスピノサウルス」として本来のスピノサウルスから独立した形で確立された存在となってしまったことです。
財団がモデル02の広報に力を入れすぎた結果、そのモデルが後から「フィクションのスピノサウルスといえばこれ!」という存在と化してしまい、財団に牙を剥きました。
これにより、今後SCP-XXXX-JP-2の影響が拡大した際に財団は現状のプロトコルで対応できない、という不穏さ、そして「財団、ジュラシックパークⅢでやらかした~!」という要素がオチ部分の売りです。
つまり、財団は初手の対応を誤ったのです。
この要素は、しっかりと伝わった上での感想でしょうか?
もしこちらが伝わっていないとすれば、どのような書き方に改めれば効果的に伝わりますでしょうか。
宜しくお願い致します。
人によると思うのですが、
私自身はこの要素にあまり面白さを感じませんでした。「こんなの(自分の知っている)スピノサウルスじゃない」という方々はフィクションのスピノサウルスと実際のスピノサウルスを分けて考えているようには感じません。分けて考えていないからこそ、ジュラシックパークというフィクションと科学的な復元図(実際)の相違を嘆いていると思いました。ですから、「フィクションのスピノサウルスが本来のスピノサウルスから独立して確立された」という認識も得られませんでした。財団のカバーが浸透しすぎて変えられなくなったという点については、そもそも「浸透」させようとしてやっているわけですから、むしろ自然な結果だと思います。予想の範疇を出ないこともあり、またあまり財団の愚かさのようなものも感じませんでした。
この点に関して言えば、異常性に恐ろしさをあまり感じていないので、「こわっ」とはなりませんでした。
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有り難うございます。
こちらに関してなのですが、AK-クラスは怖くないのでしょうか……。
このオブジェクトの影響が強まり続け、拡散し続けた場合、財団(GoIでもいいですが)が早期に負けを認めて世界中のあらゆる概念(公衆衛生、通信網、農業、etc……)全てにスピノサウルスを関連付ける処置を行わない限り、人類は生きていくことができなくなります。それ以前に、全てのオブジェクトの収容プロトコルにスピノサウルスを関連付ける必要も出てきます。(そうでなければ収容違反祭りで別のKクラスが発生するでしょう。)
更に、このスピノサウルス関連付け処置は、まだ財団が正気な内に行わねばなりません。彼らが「スピノサウルスマニア」になってしまってからでは、もう「公衆衛生、通信網、農業、これらは必要だよな」という思考自体ができないのです。
以上の理由を以て、私はこの影響が怖くない、との感想に至る理由が理解できませんでした。どの部分に問題があるのか、ご教授頂けますと幸いです。
はい。怖くありません。
おっしゃる通り、作中の人物にとっては恐ろしいでしょう。しかし読者である私は、その恐怖を実感しません。なぜなら、私の世界でAK-クラスシナリオが発生し私の人生に影響を及ぼすわけではないからです。
ホラー作品はそれでも無理やり読者を恐怖に巻き込む工夫がされています。ただ「危険」であることを書くだけでは、読者に恐怖を感じさせることはできないと思います。
批評に対するご意見・ご質問で返信が必要なものにつきましては、ディスカッションで返信の形で投稿いただいたうえで、PMにご一報ください。SB3のフォーラムは追っていませんので、ディスカッションへの投稿だけだと気づけない場合がございます。
すると、オチ全体を通しまして、具体的にどういった部分の描き方を、どのような形、方向性で改めると効果的でしょうか。
①フィクションのスピノサウルスが力を持った、という要素が上手く伝わらない
②財団のやらかした感が上手く伝わらない
③AK-クラスなんて怖くない
という3点が現状の問題であることは把握しました。
例えば不穏オチの部分は、恐怖を感じないため単体で魅力になるほど面白くはありませんが、オチを付けるという意味では構成として役立っています。何が言いたいかというと、この記事はEnginepithecusさんのやりたいことを非常にきれいに実現しているので、非常にまとまっています。逆に言うと、改稿をするなら一部をだけを手直しするというのはあまり現実的でなく、改稿をするならば計画の段階からやり直す必要があると思います。
そのためには、付け足す面白さ(魅力)を一個明確にしたうえで、それを実現するためには何が必要かを検討する必要があるでしょう。例えば恐怖を表現するなら、臨場感や感情移入を利用する――しかし、おそらくこのタイプの記事ではそういう意味での恐怖を実現するのは難しいと思います。
そうなると、「オチで読者の予想を裏切る面白さ」はもっとも応用が利きどんなタイプの記事にも合うものですが、そのためには仕込み等を含めて、やはり全体的に構成を考え直す必要があると思います。
挙げられている①については恐縮ですがEnginepithecusさんの伝えたいことを私がよく理解できていません。財団の目的はフィクションのスピノサウルスを本物の復元図であるとするとであり、それが成功していることはわかります。それが人気を得て、財団がそれをもはや変更できなくなってしまったことも理解できます。それがどう面白さにつながるのか、もしくはそれ以上に伝えたいことがあるのかをよく理解できていません。
②にいては、財団が失敗したということは理解できます。それを通して読者にどんな感情を与えたいのかがよくわかりませんので、コメントしかねます。
③については上に述べた通り、この部分音単体での面白さは小さいですが、オチとしてまとまった感を出している点と、そもそもこの記事があまりホラーをがちがちにやっていくタイプの記事ではないことも考えて、この部分を「怖くしていく」という方向での改稿は難しいと思います。
繰り返しになりますが、もし改稿をなさるなら、「やりたいこと」という根幹の部分の変更を含むものになると思います。したがって、これ以上具体的な提案は恐縮ですができません。
批評に対するご意見・ご質問で返信が必要なものにつきましては、ディスカッションで返信の形で投稿いただいたうえで、PMにご一報ください。SB3のフォーラムは追っていませんので、ディスカッションへの投稿だけだと気づけない場合がございます。
有り難うございます。
内容、承知致しました。
その上で、以下に今後コメントを下さる方への参考の意味も含めて①②の説明を記しておきます。
①
こちらの認識にすれ違いがあった模様です。
財団の目的は「フィクションのスピノサウルス」を本物と偽ることではなく、「嘘のスピノサウルス」を本物と偽ることです。
この文脈における「嘘」と「フィクション」は違います。その違いは、それを受けとる対象による支持が「それは事実とは異なる」と認識していることを前提とするか否かです。
財団は、「嘘のスピノサウルス」を使い、それが異常性を持ったら「これは事実とは異なる復元図だった」と発表して使い捨てればよい、と考えていました。
しかし、恐竜ファンの間であまりに支持されすぎたその「嘘のスピノサウルス」は、「たとえ事実とは異なるものでも俺たちはこれが好きなんだ」との反響を呼び、「フィクションのスピノサウルス」になってしまいました。
財団のジュラシックパークⅢが遠因となり、本来の古代生物スピノサウルスとは別個に、同じ異常性を持つ上に外見を偽るプロトコルが適用不能な「フィクションのスピノサウルス」というオブジェクトが生まれてしまったのです。
②
こちらに関しましては、「流石に予想外だったんだろうけど、うん、災難だったね……」と、「財団のマヌケさ」等ではなくむしろ「財団の大変さ、行動が裏目に出たことへのやるせなさ」を感じ取って欲しいです。
頂いたディスカッションを踏まえた上で頂いたディスコード批評、を踏まえました上で、
オチは強化すべきだが、下手に手を加えすぎると全体が瓦解する恐れがある
↓
故に最小限の要素追記で既存のオチにある「今はまだギリギリ収容を維持しているが、財団が振り回されている」という要素をより強く印象づける
という方向性で、オチ部分に記述を追加致しました。
宜しくお願い致します。