共異廻歴 「集村:49 - 視記"使いの鳥獣"」

「なんというか、人海戦術で駆り出されることほどやる気の削がれる仕事はないよなぁ」

「まぁまぁシュルグ、一応情報から察する分には、僕たちが見つけられる可能性は十分に高いと思うよ。多分」

「機械のくせに気休めを言うかい」

そういいながら、夕暮れもあと数ミリという中走り続ける。少年は孤独の伴う旅路が苦手だったが、少し重量のあるゴーグルは目の乾きを防ぐだけでなく、暇をつぶす相手にもなってくれている。

「ねぇマル。次の休憩場所、もとい調査箇所はどこになるのかな?」

「48集村。んーまぁ生活に便利な凡異類マジックアイテムで成り立ってる普通のところって感じかな。」

「そうかい。とりあえず寝込みを襲われなさそうな感じで安心だ。なにも起こっていなければだけどね」

「そうだねぇ、こういう任務は仕事があるときが一番最悪だ。朝起きたら帰還命令が届く、これが最高のパターン」

こんなやり取りを何度したか、もう数え切れないほどだ。一時期は飽きが来た内容ではあるが、今では一種のルーチンワークを化している。今回も何事もなく、一刻も早く仕事が終わる。何気もない会話をしているときがそう楽観的に思えるのだ。

「本当に、着いたら全滅してました。なんてことが起きてないといいけども」

◇◇◇

[ここに文章を挿入]

◇◇◇

集村49は静まり返っていた。

扉を開けると、肺を腐らすような鉄臭さ、生臭さがあたりに広がる。目はまだ暗闇に慣れない。微かに、部屋の中央に座っている人間と、その周りに折り重なって倒れている人間が見える。緊張で神経の擦れる高音が耳鳴る。シルエットから少しずつ細部が見えるようになっていく。

すると、突然目の前が真っ白になった。

「シュルグ、何も見るな。教えてもらった言葉とは違うぞ」

「言葉?おい、マル。何があるんだ」

マルの発した明かりで、反射的に目を閉じたシュルグは、訳も分からぬまま言葉を投げかける。

「僕にも何なのか分からない。ただ、教えてもらった言葉より、もう全部が赤いんだ」

「僕はしばらく行動不能になる。なにも考えるな、読むな、知るな」

「生存者がいたら、絶対にここへ近づけさせるな。君もすぐ離れて、ここを封鎖してくれ」

片方が黙り込むと、一気に音が消え失せる。目を開けると、既に月明かりで照らされている場所に出ていたことに気づいた。自分は、ニホンゴが読めない。だから、文章を読むことが条件ならば、自分は影響を受けないはずだ。しかし、もう一度、あの部屋に行けば、何が存在しているか理解できてしまう気がする。

少年は孤独の伴う旅路が苦手だ。だから、さっさと済ませてしまおう。

「まずは、該当施設の封鎖、次に生存者の保護、そして本部への報告と要請」

◇◇◇

集村 - 49

友好度 - 不明 消滅

異類概要 - 人の精神世界で生きる鳥。祝詞によって呼び寄せ、以降は詠み上げた本人に対して実際に存在するように振る舞う。

コメント - 本件について、もっと早く同集村にたどり着けていればと思うと、とても残念だ。良い関係を築けた可能性も十分にあったし、大切なものを得る前に無くしたような感情に襲われる。特に異類に関して、ニホンゴを教え回ったりしない限りは、生き残りの女性の思考の中でしか存在していないこととなる。同盟の一員としても、祝詞が口伝であったことはとても不幸であったと思う。

この事件に関係しているであろう、管理番号230については、本来の任務の報告レポートに記載する。

探索担当 - シュルグ

◇◇◇

「シュルグはさ、いつも主観的表現を大げさに書くよね」

マルはいつもどおりの楽観的な口調で話しかける。それをシュルグは、軽くあしらっていた。認識したら危険な情報とやらも、事が起こる前に消去してしまえば解決してしまうのが、端末の良いところだ。マルの記憶はきっかり24時間消えてしまっている。

「それで、本当に覚えてないんだよね?その鳥の異類も、呼び出す言葉も」

「そうだねぇ……君が言うには『赤い鳥はまだ飛ばない』みたいな意味なんだっけ?」

「それも全体の一部だけだしね」

遠くで水音が聞こえる。全身で不快感を覚えた惨状を、洗い流す音だ。結局、あの男のハーレムに何が起こってしまったのかは分からないし、知ることもないだろう。私たちは研究や開明ではなく、あくまでも調査、管理番号230に関しても現状の把握が目的だったのだから。この集村は共生できずに滅んだ。だから、異類に関しても害獣や疫病のごとく被害が広がる前に根本を絶つだけだ。

「今のシュルグにピッタリな言葉だよね」

「うじうじして動きがないってことかい?」

シュルグはマルを装着し、立ち上がる。

「さぁ、早く帰ろうか」

「今回は最悪な任務だったよ」

十分に時間がある中、少年は走り始める。帰路はいつも行きより早く到着する。


SCP-230 - 世界一ゲイな男
SCP-444-JP -

無害な小鳥幻覚→麻薬摂取で本編緋色の鳥

プロット

  1. 何かを追う場面
    1. 読者目線で、後にゲイな男と判明
    2. ここは結構シリアス、緊迫した状況だといいな
      1. 下手にギャグ入れるとフックにならないと思う
  2. 通常村に到着
    1. マジで普通の村、異類とかなし
      1. じゃあ場面の魅力どうするねん
        1. 普通に腹減ったなぁって緩い雰囲気に落として緩急つけるとか?
  3. 酒場?で食事
    1. ここで情報の整理してもいいかもしれん
  4. 他の村の人との交流
    1. 双子の宗教者
      1. 緋色の鳥が信仰されている村
  5. 緋色の鳥について
    1. 呪文を教えてもらう
      1. が、日本語が理解できないので効果がない
      2. オールドAIは見えるようになる
    2. この段階の緋色の鳥は扶桑紀verの小鳥
  6. (緋色の鳥村に向かう口実が欲しい、急いでるのに二人について行くのも変だし)
    1. 助けを求めて駆け込んでくるが安直だが普通?
    2. 巫女さんの証言から
  7. 道中描写は数行でまとめるか?
  8. 主人公、緋色の鳥村に到着
    1. 怪しい足取りの男を発見
      1. これ採用したら、死ぬ瞬間の描写できるかも
    2. 普通に様子がおかしい建物って感じでもいいかもしれん
  9. とある建物が血まみれ
    1. 世界一ゲイな男とその信者が緋色の鳥(覚醒)に殺されている
      1. ゲイな男の麻薬作用により精神が歪み、その影響で緋色の鳥も存在が変化
  10. オールドAIの警告
    1. 文字がこの前教えてもらったものと変わっている
    2. 文字をすぐに消せ
    3. 生き残りを入れるな
    4. ここにエサをやるな〜やらのパロディ入れたら面白いかも
    5. オールドAIはこの後記録消去
      1. なんかケロッとして欲しい。あんな恐ろしいことがあったのに……的な
  11. 後始末に応援が来る
    1. 後日談みたいなサラッとした感じでいいかも
  12. この位置に記録を入れるか?
    1. ゲイの抹消記録と緋色の鳥の記録の二つになりそう
  13. 小鳥緋色の鳥の呪文を主人公が言って終了
    1. というより"緋色の鳥よ、未だ発たぬ"で終わらせたい気持ちがある
    2. オールドAIに小鳥祝詞だけでも意味と読み方を教えてもらう

 


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