思い出でて灰色。
評価: 0+x
blank.png

  京都高速道路
しばらく直線が続く。等間隔に並んだ灯りが時間感覚を狂わせる。日を跨いでから既に3時間が経過していた。

俺は運び屋ドライバーだ。依頼されたものを荷台に積み、指示された通りの場所に運ぶ。毎日がそれの繰り返し。車内のラジオを流しながら、淡白な高速道路を走り続けるだけの繰り返しだ。

例えば、俺がこのまま行方不明になってしまえば。それで悲しんでくれるような知り合いも思い浮かばない。ドリンクホルダーに入れた缶コーヒーに口をつける。冷めてしまったカフェインも仕事を続けるには十分役割を果たしてくれた。


  Site-81██, 駐車場搬入口
「よう、今日の分はこれで終わりかい」
「あっ███さん、こんばんは。今日はですねぇ……帰りにも運搬物がありますのでそちらもよろしくお願いします」
……そうか、今日はそういう日か。騒ぎが一般の耳に入ることなく、事故は解決したみたいだ。俺を含めた
 
荷台に積んだ忘れ物は、トラックで運ぶにはあまりにも軽かった。


  [入れるか黒にしちゃうか]パーキングエリア
やっぱり、コーヒーは温かい方がいい。雪も降り始めた駐車場だが、古い暖房の効いた車内よりは少し心が休まる。こういう仕事をしていると、どうしても温もりというものが欲しくなってくる。

俺はジジイまでこういう生活をするのかな。俺は仕事をしてて役に立ててるのかな。俺は  
「この世にいて何か意味があるのかな」
隣のトラックの奴がそう言った。
「よう、こんな遅くまで仕事かい」
ああ、そうだ。そういうと奴は透明な液体が入った瓶を差し出してきた。
「呑むかい。悩み事があるならこれが一番だろう」
そう笑いながら、奴はもう片方の手に持ったワンカップをちびちびと啜る。
「俺も仕事中でな。迷子のやつを探してるんだ」
「迷子のやつ……子供とか恋人とか」

「そうじゃなくてな、まぁ廃品回収みたいなもんだ。だいぶ使われてなくて、奥にしまわれて、忘れられて。そんな奴らを引き取ってる」
「そういうもん、お前さんにもないかい」


  サイト-81XX
 



ERROR

The Zatto13's portal does not exist.


エラー: Zatto13のportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。


利用ガイド

  1. portal:5653117 ( 12 Sep 2019 08:13 )
layoutsupporter.png
特に明記しない限り、このページのコンテンツは次のライセンスの下にあります: Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License