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SCP-TCG-JP-J プレイヤーの会 |
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「ん、おーい」
「見えてるから!」
「デッキ持ってきた?」
「勿論」
「対戦意欲は?」
「ある」
「どうでもいいんだけど何食ってるん?」
「腹減ったから適当にたこ焼き買った」
「プレイマット汚すなよ」
「お前じゃないんだから」
「よし、じゃあやるか」
「うむ」
「じゃんけん、ポン」
俺はチョキ、若山はパー。俺の先手だ。
「ヘイヘイ若山、ビートデッキに先手渡して大丈夫かぁ〜?」
「うるせぇとっとと始めやがれ」
こちらのパートナーは緑のスライム、人事はAgt.桜木。ゲーム外にはAgt.桜木とAgt.千代巳のコンビ人事、それとAnomalousロッカー。使い慣れたAnomalousビートだ。対する若山のデッキは……
「人事は神山博士、POはねこ。んでゲーム外に神山と444-JPのコンビね」
「お前が神山を914で射出しないとは珍しいな、天変地異か?」
「制空権握らねぇとな」
「まずはIncident発動、『セキュリティ施設 サイト-8146』。人事の下に敷くぞ」
「何度見ても嫌らしい性能してんな」
「俺の性格反映してんだよ。んじゃ次、桜木効果でAnomalous収容違反ね。……『猫こたつ』。」
「続けてTaleカード発動、『救い手』。Anomalousを一体収容違反だ。」
「何度見てもこのカードぶっ壊れだと思うんだけど」
「わかる。……お、『徳川埋蔵金』じゃん。爆アド上振れヒャッホー!」
「ちゃんと名前宣言しろ」
「うるせぇな」
「埋蔵金の効果解決するぞ、埋蔵金トークンを2体収容違反だ」
「うわーっ!」
「既にオブジェクトが5体、それぞれ打点は2だ。お前にこの攻撃を受けきれるかな?」
「ちょっと厳しいかも……」
先行1ターン目にしてこの圧倒的な有利盤面。それを築けるのはひとえにパートナーである緑のスライムのお陰だろう。敵味方問わず確保力+2のバフを撒き散らすコイツのお陰で、俺の軽量Anomalousオブジェクト達がたちまち強力な打点に早変わりするという寸法だ。
「それじゃクロステスト入るぞ。埋蔵金、埋蔵金トークン2体、そして猫こたつでお前のEuclidサンドボックスにクロステスト!」「1ターン目からEuclid割るのおかしいだろ!?」
「つべこべ言わず割れろや!」
「……『世界調和言語』が収容違反。」
「これは流石に勝ちでは?バジのAnomalousはコスト0だからノーコストで無効化できるじゃん」
「それはどうかな?」
勝ち誇ったヤツの鼻を叩き折るべく、俺は更にIncidentの発動を宣言する。
「Incident発動、『カント計数機』!」「選択するのはお前の世界調和言語。俺のサイト上にはオブジェクトが4体以上いるので、実質Euclidから【現実改変】持ちを確定サーチできる! 」
「それは聞いてないって!」
「そりゃ言ってねぇからな!顕現せよ、失伝せし過去の聖遺物!太陽の如くに世界を照らし輝け!」
「お前オブジェクト出す時に収容違反口上言う癖直せよ、正直痛いぞ」
「うっせ!宣言ぐらい好きにさせろ!『SCP-2222-JP 灯』収容違反じゃい!」
「灯効果発動するぞ、Euclidから『アノマラスカリス』違反で」
「ちなみに当然コイツもバフ受けてるからそのつもりで」
「打点が留まるところを知らない…」
「んじゃアノマラスカリスでEuclidにクロステスト、この時Anomalousから収容違反。……『猫鍋』だな」
「猫鍋効果で猫トークンを出すぞ。もちろんこいつも」
「分かった分かった!もう分かったから!」
「じゃカリスで3点、続けて猫鍋でEuclidに3点、そのまま緑のスライムでEuclidに2点。これで収容違反だな」
「2回ぶち抜いてくるのありかよ!?……『元・図書館』が出るぞ」
「あいあい。んじゃ猫トークンでEuclidに2点入れるぞ。……かーらーのー」
「まだあるのかよ……」
「桜木の②の効果発動、埋蔵金本体と埋蔵金トークン一体を終了してSafeから収容違反だ!……『「筐体造り」造り』収容違反!」
「筐体の効果発動!自身の確保力を+1する効果を2度発動だ。そのままEuclidに4点!」
「もうやめて!俺のライフはもうとっくに0よ!」
「んじゃターン終了で。この時猫こたつ効果で猫トークンが一体出るぞ。いやぁ、流石に1ターンキルは無理か……」
「できてたまるかよ!」
既に盤面は1ターン目とは思えない阿鼻叫喚の状況だ。更にこちらは次のターンにはもうXKやZKが狙える状況。幾ら防御が得意な若山と言えど、この盤面を覆すのは無理だろう。
「じゃあターン貰うぞ。」
「返せるもんなら返してみなよ、この盤面」
「お望み通り。灯効果使わせてもらうぞ」
灯は此方に莫大なメリットを与える代わり、相手にもその恩恵を受けさせてしまう。それを承知で灯を出したのだが、果たしてそれが吉と出るか凶と出るか。
「『SCP-2220-JP 私は拒緋する』を収容違反」「オイオイオイ新弾のぶっ壊れカードじゃねぇか。お前早速採用したのか。しかもコイツ[死体]タグあるじゃん、スライムのコストが上がってしまう……まぁ灯のお陰で耐えるんだけど」
「やっぱ灯強いな……じゃあTale発動、『ハイ・ブラジル』と『緋色の鳥よ』」
「あかしけ やなげ 緋色の鳥よ くさはみ ねはみ けをのばせ……」
「宣言省略していいからはよ進めろ。お前それでカードの皇帝CSで1回時間切れで負けてんだろ」
「へいへい。んじゃ『SCP-444-JP』をハイ・ブラジルの上に収容違反ね」
「ちょっと厳しいかもしれんな……」
【ミーム汚染】というギミックは此方の使うようなビートダウンデッキに強烈に突き刺さってしまう。しかも「私は拒緋する」がいれば各々の【ミーム汚染】効果を全員で共有でき、さらにノーコストで発動されてしまう。ついでとばかりに除去耐性まで付けてくるから厄介だ。
「じゃあこれでコンビ配置条件、[サイト上にミーム汚染持ちが三体以上いてそれらの確保力合計が0]を満たしたのでコンビ人事配置だ」「これ1ターンで置いていいコンビじゃねぇだろ……」
「1ターンでEuclid2回ぶち抜いてくるお前が言うか?」
「……何も言い返せねぇ……」
「じゃあ共有されてる世界調和言語の効果を使っていくぞ。図書館で筐体、そんで言語、ねこ、拒緋で猫トークン2枚と埋蔵金トークンを選択でいいかな……」
「コイツらがクロステスト禁止ね、了解」
「じゃあクロステストな。拒緋で打点0になってるけどこっちの人事のお陰で確保力得てるから」
「へいへい」
「拒緋、図書館、言語、ねこでお前のSafeを2度割りだ」
「灯いるからSafe割る旨み限りなく薄いって話する?」
灯はサイト上のオブジェクト一体につき、XKを発生させるコストを1下げる効果を持つ。即ち全員コスト-1とほぼ同義。よってSafeを割る行為は相手に無料で打点を与えていることになってしまう訳だ。
「あっやべホントだ。巻き戻し要求」
「ダメです。」
「無慈悲やねんな……まぁいいか、2枚出てね」
「『自動収容プロトコル』と『人型エアロゾル体発生土 』だ。プロトコル効果発動、自己終了することでドローントークンを三体出すぞ」
「6点追加されてしまった……まぁできることも無いのでターン終了で。この時緋色の鳥よ効果で神山コンビを終了するよ」
[[mage http://scp-jp-storage.wikidot.com/file:3773126 alt=ここまでの盤面]]
「じゃあターン貰うぞ。この時8146効果でAnomalous収容違反。……『LO-030』、2回殴れるやつだな。」
「あ、この時に緋色と神山も復活ね。にしても上振れしてんなぁ……」
「日頃の行い補正ってやつだな。じゃあ灯効果発動、『まごころ夢工房』を収容違反!」
[画像]
「そいつ確かエアロゾルがいるとAnomalous全部出して来ないっけ?」
「Exactly!ちゃんと盤面確認せずにSafe殴ったりすると痛い目見るぜ!『「ぬるぽ」ダルマザメ』、『二宮博士のオリジナルヒロイン』、『タヌキの置物』、『メチルアルコール壺』、『飛車』、『めんつゆトラップ』を収容違反!飛車効果で、ゲーム外から『売買可能な30分』をAnomalousロッカーに収容し、そのまま桜木で収容違反させる!」
大量のAnomalousオブジェクトが解き放たれた。これら全てが打点となり、若山を物量で押し潰す……はず、なのだが。
「まぁ拒緋効果で攻撃曲げ出来るからそこまで驚異ではないかな……」
そうなのだ。奴の盤面を埋め尽くす【ミーム汚染】オブジェクトの数々。あれら全てが何らかの手段で攻撃先を捻じ曲げてくる。今のままではトドメまで行くのは難しいだろう。……そう、「今のままでは」。
「それはどうかな?」
本日2度目となるカードゲーム哲学発言。しかしコレは奴の厚いミームの壁を突破するのにも十二分なはずだ。声高に、Taleカードの発動を宣言する!
「『ふしぎ発見ノート』発動!このターン、俺のコスト0のオブジェクトは全て2度クロステストを行える!」「それは……ちょっと不味いんじゃないか?」
「これなら勝てる!いくぞクロステストラッシュ!エアロゾルでEuclidにクロステストだ!」
「緋色の鳥でねこ効果発動、俺のSafeにクロステストを曲げる。『一匹の死んだヤツメウナギ』収容違反だ。」
「まだまだ!ドローントークンでEuclidにクロステスト!」
「緋色の鳥で自身のミーム汚染を発動、お前のSafeに曲がってもらうぜ!」
「再クロステストだ!行け!」
「2度目のクロステストなのでヤツメウナギ効果を発動!Safeに曲げる!」
「だがドローンはあと2枚いるぜ。もう一丁Euclidに!」
「ヤツメウナギの緋色効果発動、お前のSafeに曲がりな。」
「収容違反か……『星のシグナル』収容違反!再クロステストだ!」
「緋色の鳥のヤツメウナギ効果発動、Safeに曲げる!……『タブーなんてない』収容違反!まずいな……」
[[mage http://scp-jp-storage.wikidot.com/file:3773126 alt=タブー]]
両者死力を尽くす、まさに死闘。それはあらゆる物を貫く矛と、どんな攻撃も防ぐ盾の如く。まるでスポ根漫画の、主人公とライバルの如く。どちらが主人公かは、まだ分からない。
「ダルマザメでEuclidにクロステスト!」
「ねこ効果を発動、Safeに曲げる!」
「再度クロステスト!ヤツメウナギだろう?」
「その通りだ。『気持ち的に引っかかる』収容違反!」
「K対策を落とせたのはデカいな……!このまま押し切ってやる!アノマラスカリスでKeterにクロステスト!」
「やっとKeterにクロステストしてくれましたね……その攻撃は通しましょう。次のクロステストどうぞ?」
……妙だな、クロステストを曲げない……それに今、少し雰囲気が変わったような気がする……
「どうした?クロステストは終わりか?」
「……いや、まだまだ!アノマラスカリスは灯でコスト0だから再度クロステスト可能!Keterに3点!」
「それも通そう。」
曲げないのも何か考えあっての事だろう、ならば俺はそれに真っ向から向き合うだけだ。突破出来れば勝ち、出来なければ負け。勝負とは、そういうものだ。
「それじゃあ……オリジナルヒロインでKeterにクロステスト!タヌキの置物の名前が「アノマロカリス・カナデンシス」になってるからバフは発動せず、3点だ!それを×2!」「収容違反だな……やっとこの時が来たよ。『SCP-2995-JP 物語緩衝層』!」
……それは初めて見るカードだった。このゲームは長年続けているが、こんなカードを見るのは本当に初めてだ。……これは、一体……
「さぁどうした、寝惚けてる暇はないぞ?」
「……そうだな、まだまだ!」
知らないカードなら、試合が終わったあとに調べれば良い。今は目の前の試合に集中しなければ。
「このままKeterを割り切れば勝てる……!星の効果を発動!LOと……まぁ適当に30分を選択!確保力を+3、さらにクロステストに効果を発動できなくするぜ!」
「拒緋のせいで俺はバフを受けられないな……残念」
「そのままLOでKeterに2連続パンチ!収容違反だ!」
「……Keterサンドボックスは空っぽだ、ZKだな。対戦ありがとう。」
「ありがとう。いい試合だった!」
かくして、俺たちの試合は終わった。
「いやー勝った勝った」
「やっぱAnomalousの火力おかしいって」
「まぁまぁ。にしてもちゃんと防御してきたな、キツかったわ」
「防御しか出来ない人間なんで……」
そんな会話をしながらもさっき気になったことを聞いてみる。
「ところでさっき見慣れないカード無かった?なんか空みたいな」
「ああ、気づいてくれてよかったです。そうじゃないとそろそろ間に合わなかったですからね」
「急にどうした」
「申し遅れました。私は加山、SCP財団のクラス4職員です」
意味が、わからなかった。
「待て、どういうことだ」
「では、またサイトで」
何かを押し付けられ、痛みと共に意識を失った。
「SCP-TCG-JP-Jによる擬似緩衝層の構成は問題なし、執筆と翻訳を司る2人の著者の確保も完了。#物語緩衝層は1件ヒットか、隠蔽を頼みます。」
それにしても、このゲームはルールが複雑すぎないだろうか?覚えるのに3ヶ月もかかってしまった。
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任意A任意B任意C- portal:5644698 (04 Sep 2019 22:03)
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