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タイトル:
著者: ©︎stengan774
作成年: 202X

そう驚かないでくれたまえよ。

うん、確かにドアも使わずにこの部屋へ直接現れたのは悪いと思っている。ただこうでもしなければ、明日息絶える運命の君には会えないからね。

そうだよ、レベルⅢ現実改変者のヨアヒム・ニールセン君。私は君のことをよく知っているんだ。今の君を捕らえているこの施設の管理者、財団は少しばかりわるい奴らでね。おとなしく暮らしていたとはいえ、彼らが危険な現実改変者の君をわざわざ生かしているのは、別に君と仲良しこよししたいというわけじゃ無い。

ほら、この牢屋の隅でうなっているあの機械。あれはスクラントン現実錨と言って現実改変者の能力を抑える働きがあるんだが、あれの中には君みたいな現実改変者が"加工"されて詰め込まれていてね。その彼らの協力によって現実改変を相殺しているという仕組みなんだ。財団は常にその実験台を探している。

うん。君も明日"加工"される予定だ。さっきは少し言い方が悪かった、加工されても君が息絶えることは無い。死ぬまで脳をケーブルに直結して生かしてくれるよ。

ああ、怖がらないでくれ。私は君にチャンスを与えに来たんだ。

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