奇跡論的スシテロリズム
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter

特別収容プロトコル: [プロトコルを説明するパラグラフ]

説明: SCP-XXXX-JPは収容以前は日奉馬蘭(Isanagi Baran)として知られていた日本人男性です。元は一般的な飲食店の経営者として知られており、財団による捕捉以前は47歳だったと記録されています。後述の異常性を除けば精神肉体共に通常の人間と差異はありません。SCP-XXXX-JPの保持する「日奉」姓は財団が収容している複数の人型異常存在及び補足されている複数の要注意人物が有する稀有な姓と一致しており、それらとの関連性の調査が進行中です。

SCP-XXXX-JPは無自覚な秘術師Thaumaturgists1的技能を有しており、この特異性は主にSCP-XXXX-JPが寿司、あるいはそれに類する食品を調理する過程において、SCP-XXXX-JP自身及び周囲の第六生命エネルギー2が適宜消費されることによって発揮されます。

SCP-XXXX-JP-AはSCP-XXXX-JPの奇跡論的調理によって生成された寿司、あるいはそれに類する食品の総称です。SCP-XXXX-JP-1は主に生命体への接触/摂食により活性化し、"笑い、喜び"の相に限定されたクラス-Ⅲ感情改変能力エモトキネティック3を発揮させます。以下は財団による収容後、実験によって生成されたSCP-XXXX-JP-Aの抜粋済みリストです。

# 使用された食材 発揮された効果
-1 キハダマグロ(Thunnus albacares)の赤身 歓喜: 被験者は
根源Source 秘術儀式の実行に必要となるEVEの供給源。

EVEは生体から放出されるエネルギーであり、高次知性を
後述。

SCP-XXXX-JPは自身のこうした特異性について"お客さんに笑顔になってもらおうとして鍛錬した"、"真心を込めて寿司を握っていたらなぜかこうなった"などと述べており、現時点でこの証言以上にSCP-XXXX-JPの特異性の起源となったと思しき要因は発見されていません。

また、SCP-XXXX-JP-Aの影響はグラス心理抵抗スケールにおけるスコア75以上の高い感情ブロック値4を示す者、及び寿司、あるいはそれに類する食品に対する適切な調理訓練を1ヶ月以上積んだ者5に対して有意に軽減されるようです。


補遺XXXX-JP.1: 通報

SCP-XXXX-JPは「俺の寿司が兵器化されようとしている」という奇妙な通報から始まる一連のインシデントによって財団に捕捉されました。当該通報の17日前に発生したSCP-XXXX-JPの前触れ無い失踪によって、SCP-XXXX-JPが経営する飲食店"大葉寿司"は臨時休業の状態を余儀なくされており、家族の要請を受けて地元警察による捜査が進行していました。以下は、警察内の協力者により提供された当該通報の転写です。

音声記録XXXX-JP #1
2015/11/16


≪開始≫

オペレーター: 110番警察です。事件ですか? 事故ですか?

SCP-XXXX-JP: [小声で] 事件です、助けてくれ!

オペレーター: 場所は何処ですか?

SCP-XXXX-JP: それが分からないんです、いきなりさらわれて工場?のような所に閉じ込められてるんですよ!

オペレーター: 周りに目印になる建物や標識は見えますか?

SCP-XXXX-JP: 見えません!ずっと屋内に閉じ込められていて……寿司を握らされているんです!

オペレーター: はい?寿司ですか?

SCP-XXXX-JP: そう、あいつらは!俺の寿司が持つ力を兵器として悪用しようとしています!寿司はそんなことのためにあるんじゃないのに!

オペレーター: 落ち着いてください。あなたを誘拐した犯人たちの特徴などはわかりますか?

SCP-XXXX-JP: 分かりません!顔をずっと隠していて……けど確か「なんとか解放戦線」とか名乗っていたような……。とにかく早く来て下さい!奴らは今日にでも行動を起こすつもりです!

オペレーター: 私たちはあなたを助けるため全力を尽くします。できるだけ長く、この通話を続けておいてください。

SCP-XXXX-JP: ああ、早くお願いします。いつ携帯のバッテリーが切れるか……いやそれよりも、奴らがいつ戻って— [ドアの開閉音]

男性の声: アッ、こんな所に居やがったのか!さあ、さっさと寿司を握る作業に戻るんだ!

SCP-XXXX-JP: [悲鳴]

[重いものを引きずる音]

オペレーター: もしもし、大丈夫ですか! もしもし!

[通話が切断される]

≪終了≫

補遺XXXX-JP.2: 超常強盗

この通報から3時間後、日本国東京都港区に位置する██・████銀行において、覆面を付けた10名ほどの集団による襲撃事件が発生しました。集団は装備として大量の寿司を所持しており、行内に居た主要な人員をSCP-XXXX-JP-Aの影響によって速やかに無力化することに成功しました。その結果「銀行の中で大勢の人が笑い転げている」という異常な報告を受けて財団が現場に到着した際、すでに集団は行内の現金及び有価証券の大半を強奪し、逃亡していました。

監視カメラに残された映像の分析は、立ち振る舞いなどから襲撃の主犯格と見られる人物がPoI-1255("釜戸銀治郎")であることを明らかにしました。同人物はGoI-780("夜明けの解放戦線")関連組織の1つ、GoI-780S("江戸前解放戦線")を指揮していると見られる人物であり、財団の要警戒対象としてその動向が追跡されていました。GoI-780及びGoI-780Sについては以下の資料を参照して下さい。

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20██年██月██日

財団諜報機関
財団記録部門

要注意団体観測所記録: GoI-780組織概要
文責: 骨折博士

要注意団体報告


GoI-780("夜明けの解放戦線")

活動状況: 壊滅済

敵意レベル: 4 (対立)

概要: GoI-780は、1950年代に成立したと見られる急進的左翼主義超常団体です。蒐集院や九十九機関、大日本帝国異常事例調査局(IJAMEA)などの元構成員がその成立に関与したとされるGoI-780は、"超常技術の使用により、日本の進歩と繁栄(これをGoI-780構成員は"夜明け"と呼称)を解放する"ことを目的として掲げ、徐々にその勢力を拡大させていきました。

しかし日本の高度経済成長期の終焉に伴い、GoI-780は当時の幹部構成員であったPoI-1377("神枷畔胤")が戦後からの復興になぞらえて提唱した「斜陽理論」に傾倒し始めました。

"夜明けを迎えるためには夜が必要であるように、偉大な進歩と繁栄を成すためには、まず無秩序と破壊を乗り越えなければならない" - 神枷畔胤 著「斜陽の時代」

以上の引用に代表される斜陽理論に基づき、GoI-780は"壊滅状態からの日本(もしくは世界)の復興"を目的とした現在の政治体制及び財団のヴェール・プロトコルの破壊のため、超常兵器の開発や収容オブジェクトの強奪・施設破壊などを実行する先鋭的な過激派団体へと変化していきました。特に無政府主義との合流やカオス・インサージェンシーによる援助はさらにこの傾向を助長していたと見られています。

GoI-780による財団施設への襲撃が激化するにつれ、財団はその対抗策としてPoI-1377("神枷畔胤")の暗殺計画と内部工作を開始しました。結果としてこの試みは成功を納め、GoI-780は詳細不明な内部分裂状態に陥いったため、財団はこの混乱を利用しGoI-780の主要構成員の確保及び所有オブジェクトの収容を完了しました。

組織崩壊直前に発生した内部分裂の結果として、現在でも多くのGoI-780から分離派生した団体が活動を続けています。こうした団体の多くはGoI-780と同じく「解放戦線」を名乗っているものの、分裂後に他要注意団体との統合/合併/内部抗争を繰り返したことでその思想・目的は各組織ごとに大きく異なっており、組織全体としての統率はほぼ存在しないと考えられています。以下は現在財団に捕捉されているGoI-780派生組織のリストです。それぞれの組織の詳細については個別に申請を行って下さい。
# 名称 確認されている活動
GoI-780A 動植物の解放戦線 scp-705-jpの奪取
GoI-780B スプーンの自由解放戦線 scp-919-jpの作成、先割れスプーン廃止を求める署名活動
GoI-780C 人類愚行からの全架空想像解放夢界戦線 scp-1305-jpの作成
GoI-780D 体罰選択の解放戦線 scp-2529-jp作成への関与
GoI-780E タピオカ解放戦線 愛知県名古屋市の大型スーパーにおける立てこもり
GoI-780F スペイン解放戦線 スペインにおけるテロ行為
GoI-780G 公民館の利用権解放戦線 災害避難先としての公民館の解放
GoI-780H 視野狭窄の自由解放戦線 マクロカオシズム系組織とのラップ対決

・・・

・・・

・・・

GoI-780S 江戸前解放戦線 寿司、あるいはそれに類する食品によるテロ行為

概要: GoI-780S("江戸前解放戦線")は「寿司の可能性を解放する」という思想の下、寿司、あるいはそれに類する食品によるテロ行為を目的として活動しているGoI-780派生団体です。現在までのところ団体としての活動が少なく、これ以上の明確な組織構造や資産は判明していません。

GoI-780SはPoI-1255("釜戸銀治郎")の加入によって勢力を伸ばしつつあると見られています。PoI-1255がGoI-780Sに加入するまでの経歴は判明していませんが、頭部への狙撃を"両手で包み込むような"と形容される特殊な動作によって無力化するなど何らかの特異性を保持している可能性が高いと考えられます。

補遺XXXX-JP.3: 第一次襲撃

GoI-780S("江戸前解放戦線")による██・████銀行への襲撃を受けて、財団はGoI-780Sが何らかの認識災害/ミーム災害的超常兵器を所持しているとの仮定の下、そうしたオブジェクトの影響下における戦闘を専門とした機動部隊み-30("俺は正気だよ")を、SCP-XXXX-JPの通報から割り出されたGoI-780Sの拠点へ速やかに派遣しました。以下はみ-30によって記録された作戦中の映像です。
http://scp-jp.wikidot.com/author:sta-r-lin-1

Record 2015/11/16 - 100283

機動部隊み-30("俺は正気だよ")による記録


注記: 当該映像記録は軽度の認識災害効果をもつため、書き起こしの形式で記載される。


【再生開始】

[00m00s-] カメラは、開けた場所に積み上がった大量の複数のジャンク部品、破損した金属製日用雑貨、大量のネジ・ナットなどが積み上がった金属構造体を映す。

[00m04s-] 視点は、その周りを取り囲み協力してSCP-2912-JP-4を構築している人々に移る。作業を主導する集団は明らかにサイオニック能力による意思疎通を行っている。

[00m34s-] 5番街のマンハッタン第一第五教会方面からクモヒトデ型の実体が多数出現する。実体の腕には星型に配置された5個の眼があり、その眼の中にはさらに[削除済み]、実体の周囲にはピンク色の煙が漂っており、その中に浮かぶ発光人面様物体は"何らかの歌"を合唱している。この歌は認識災害効果を持ち、SCP-2912-JP-4構築作業に悪影響を与える。

[01m09s-] クモヒトデ型実体の群れが上空から高速飛来する無数の冷蔵庫によって押しつぶされる。着弾地点の周囲には愛国歌Aegukka6が響き渡り、クモヒトデ型実体の歌が事実上無効化される。

[01m18s-] 冷蔵庫の飛来は前触れ無く終了する。カメラが上空へ向くことで、空中に浮かぶ巨大な構造体によって冷蔵庫の飛来が遮られていることが明らかになる。構造体はおおむねヨーロッパ風の城7を模しており、"エレクトリカルパレード"に酷似したアップテンポの曲を響かせ続けている。多くの飛行悪魔実体が内部へ吸引されていき、構造体は悪魔一体を吸引するごとに、音楽に合わせて「楽しもうね!」という合成音声を発する。

[01m37s-] カメラが視点を地上に戻すと、冷蔵庫の残骸をSCP-2912-JP-4の構築材料とする試みが取られており、「早くしないと日没に間に合わないぞ」という声が上がる。8

[01m40s-] 南西方向からの由来不明な絶叫9。反対の方向から画面を横切り、白装束の集団が通過していく。この集団の服に共通して見られるシンボルはオルトサンの神話および宗教的信念に関連している。

[02m03s-] 流れ続けていた城型構造体からの音楽が徐々に低音になり、やがて音楽は"We Will Rock You"の特徴的なリズムへと収束していく。振動は城型構造体を傾け、降下させていく。落下を予測した周囲の悪魔実体は逃走する。

[02m17s-] 城型構造体の落下は42番街を高速で走行してきた大規模オフィスビルとの衝突で中止される。オフィスビルには体節がある機械仕掛けの脚1010本が接続されている。2つのオブジェクトは衝撃により画面外へ吹き飛ばされ、打ち上げ花火に似た大爆発を起こす。

[02m33s-] カメラが視点を42番街に向けると、陶磁器製の仮面を付けた集団が列を成してこちらに向かってくるのが分かる。集団には悪魔実体や蘇生した死体が含まれており、集団の背後の空は黄色の空と黒い星で構成されているように見える。同時刻に42番街方面のニュー・アムステルダム劇場にてSCP-701が無観客で公演されていたとの報告があるが関連は不明。

[02m41s-] SCP-2912-JP-4の周囲空間が歪み、20~30体の観光客風の服装をした実体が出現。観光客風実体の先頭に立っているスーツ姿の女性は上腕部に「如来」を意味する梵字がプリントされた腕章を巻いている。女性は以下に示される一連の言葉を発する。

さあ、皆さん。やってきたのは西暦2001年のマンハッタンでございます。現在ここでは歴史に残るマンハッタン・クライシスのまっただ中。この激戦を生身で体験できるのは我が社がお送りするタイムトリップ大事変巡りツアーのみでございます。皆様にはすでに出発時点で不滅化処理を施しているため、怪我や病気、ミーム感染などの心配をせずにこのツアーをお楽しみ頂けますが、万一気分が悪くなった等の問題がおありでしたらすぐにお近くのスタッフにお知らせ下さい。
ではここからはお待ちかねの自由行動でございます。撮影・略奪・各種破壊活動は許可されますが、集合時間だけは厳守して頂くようにお願い申しあげます。では皆様、行ってらっしゃいませ。

[03m27s-] 女性の言葉を合図に、観光客風実体達は走り出し仮面を付けた集団を襲い始める。恐らく撮影者が観光客風実体と接触し不明な原理で弾き飛ばされたことにより、「ここWi-Fi無いんだけど」という声を最後に映像は終了する。

【再生終了】

補遺XXXX-JP.4: サイト-81AMの討議

以下はサイト-81AMにて開かれたSCP-XXXX-JPに関連する財団内部会議の転写です。この会議は第一次襲撃の失敗を受けた第二次収容作戦の考案、及びそのためのSCP-XXXX-JPの情報共有を目的として開かれました。

内部音声記録転写

出席者:


http://scp-jp.wikidot.com/formality-department-hub
[SCP] ライト管理官: それでは始めましょう。フリー長官、このたびは我々の会議にご参加いただきましてありがとうございます。

[FBI] フリー長官: このような機会が得られて嬉しいよ。我々は切実にこの問題を一刻も早く解決したいと思っているからね。

[SCP] ライト管理官: 我々も同じです。さて――皆さんご存知かもしれませんが、我々はこの先週いくらかの時間をゴア副大統領のご自宅で過ごし、我々がいかにして彼を彼の置かれている状況から救い出すべきかの詳細を詰めようといたしました。私は今から、あー――私の部下であるオカルト技術管理官に我々がそこで遂げた進展について説明してもらうといたしましょう。

[SCP] クロウ管理官: はい、素晴らしい、ありがとうございます管理官。我々はこれまで――

[FBI] クラーク: それはおしゃべりをする犬なのね。

[SCP] クロウ管理官: ええその通り! さて、話を戻しましょう。我々はこれまで副大統領の後頭部に自らを貼り付けた当実体を調査してまいりました、そして申し上げましょう――奴は生意気なクソ野郎です。この手の非物質的な存在というのは常々――この件に関してはエージェント・クレフに助けてもらうといたしましょう。

沈黙。

[SCP] クレフ: おお、何だ、私か?

[SCP] クロウ管理官: ええそう、もちろんあなたですよアルト。あなたのチームがこの実体についてこれまでに学んできたことを教えるサービスを我々に提供してください。

[SCP] クレフ: わかった、いいだろう、あー――(書類で一杯のファイルをざっと調べる) 奴はマザーファッカーです、間違いなく。物理的に相互作用することはその構造、多くの並行次元の中に同時に存在している、のために不可能です、それははっきりと言えます。奴は我々がやっているようにはこの世界と相互作用していません――我々は奴がものを見ることはできないと思っております――奴はただ自分の外側にあれらの孔を持っているだけであり、そして奴は三次元の世界を認識しているとは到底言えません。ええ、言うなればあれらは恐らく単なる、あー、単なる飾り、か何かに過ぎないのでしょう。

[FBI] ディーン副課長: 単なる……飾り?

[SCP] クレフ: ええそうです、奴はふざけた野郎です。そのため我々は副大統領の脳に注目し、そしてあえて言うならこの実体が接触するようになったその後部は本当にしっちゃかめっちゃかになっていました。その脳は彼の脳と呼べるものではなくそしてそれは本当に由々しき問題で、ただ彼の頭の中にあるその一種の宇宙はその全てがきちんと機能できる状態にあります。(間を置く) つまり、彼は健康です。あたかも、自身が今も正常であるかのように。彼の人格はこれまでのところあまり悪くもどうも変化していません――彼はただそこに一匹のエイリアンを住まわせてしまっているだけなのです。

[SCP] クロウ管理官: いかにも! そのため、私のチームは現在その右ネジを副大統領の頭から引っこ抜くために使うある技術を開発しております。こちらは、あー、ええっと――(プロジェクターのリモコンを不器用な手つきでいじる)――よし、素晴らしい、オーケー。こちらは非物質的実体用真空チャンバー、ご覧の通り、いわば我々にとっての新設計です。我々はこれまでのところ幸運にもこの憎まれっ子の中にありとあらゆる種類の非物質的実体を収容することに成功しております、数多くのグールですとかそういったものも含めて。これは期待のできる技術です。

[SCP] クレフ: 欠点は、もしそこに幽霊でないものを置いた場合、そやつを爆発させてしまうということですな。

(不明瞭な囁き。)

[SCP] クロウ管理官: ええ、そうですね、そのやり方でそれを置いた場合はそうなりますアルト、それは今もなお考慮すべき事項です。

[FBI] ビショップ課長: おい、我々は副大統領を吹き飛ばすことに興味はないぞ。もし我々がそうしたいと思ったなら、我々はすぐにでもそれをやるだろうが。この生き物の目的について何か知っていることはないのか? 奴は何が欲しいんだ?

[SCP] シメリアン副管理官: はい、確かに存じております。副大統領とこのSCP-4444の実体に対する取り組みの中で、我々は奴がアメリカの大統領選に立候補する腹づもりであることを解明いたしました。

[USA] ローランド大将: 何てことだ、これはやっぱりそういうことなんだな? これは侵略だ。これは侵略だ、思った通りだ。我々は長年にわたってこれのための準備をしてきたんだ。

[SCP] シメリアン副管理官: 私――ふーむ。いいえ、必ずしもあなたのご想像なさっているであろうような形の侵略ではありません。この実体は自身のことを同様の異次元実体の群れ、何らかのより大きな集合体の一部であると主張しており、その集合体は惑星から惑星を渡り歩いているというのです、民衆の思考を食料として用いて、そしてそれから自分たちの排出した温室効果ガスがその惑星をマリファナパーティー状態にしてしまうとすぐに去って行くというのです。

[FBI] フリー長官: ではなぜそいつらは今それをしていないんだ?

[SCP] ライト管理官: これらの実体は自分たちの能力の及ぶ範囲、あるいは自分たちが非物質的であることすらも理解していないようであり、ゆえに我々が彼らの「文化」と考えることができるものの大半は彼らが物質的な存在と非物質的な存在とを適切に区別していないため彼らが物質的な存在よりもどことなく弱いという誤解に基づいています。この実体がこれまでに明らかにしているのは、彼らは自分たちのうちの一つを惑星で最も強力な単独の生き物の中に居着かせるまでは、その生き物とその惑星の先住民らが彼らを死滅させてしまう可能性を避けるためその惑星に到着することを望まないということです。もしかしたらその死滅は過去のどこかの時点で彼らに起こったことなのかもしれません。とにもかくにも、我々は彼らがその人物をクリントン大統領であると思っているということを現在信じております。

[FBI] ビショップ課長: だがそのポジションは今まさに開かれようとしているわけだ。

[SCP] ライト管理官: 仰る通りです。我々はクロウ博士と彼のチームにこのバケモノを副大統領の頭から取り除く方法を見つけるための研究をさせ続けるつもりですが、その一方で我々の最善の策は来るべき選挙において副大統領の対立候補を支援することであるかもしれないとも考えております。我々は自分たちがゴア副大統領の当選する見込みを無くし、それからこれらの実体に我々を見限らせ、我々のことをあまりにも危険な脅威であると思わせ、そして我々の問題にしている釘をゴア氏の頭から自発的に離れて行かせることができるかどうかを考えております。

[USA] ローランド大将: 何てことだ――君はアメリカの民主主義の本質そのものを卑劣な手段で攻撃することについて話している! それは言語に絶するおぞましさだ。

[SCP] クレフ: これが我々があなたがたの選挙をファックする初めてのことであるとお思いになっているのでしたら、私は今ここであなたに悪いニュースをお伝えしなくてはなりませんな、お若いの。

[FBI] ビショップ課長: ではただその選挙を不正操作すればよいのではないか? 君たちはそれをやるのに必要な資源を持っているように見える――ただ他の誰かを勝者と謳えばよいのではないか?

[SCP] ライト管理官: ご親切にどうも、ですが事実はこの規模の選挙を不正操作することには誰かが見破ってマスコミに垂れ込んでしまう受け入れがたいリスクが伴うということです。不確定要素があまりにも多すぎます、たとえ我々が標的とするのが2、3の激戦州のみであったとしてもです。SCP-4444の実体を収容されないままにしておくことと同じくらいに危険なのは、別の候補者を支持して選挙の流れを力ずくで傾けようとした結果我々の全てが露見してしまうことです。我々は資源を持っております、しかし我々は全能ではありません。

[SCP] シメリアン副管理官: 我々はこれからブッシュ州知事の選挙陣営に連絡をつける必要があるでしょうが、今週末の前に虚偽情報を広め始めておくといたしましょう。

沈黙。

[SCP] シメリアン副管理官: 何か問題でも?

[FBI] フリー長官: きっとまだ新聞には載っていないことと思うが、ブッシュ州知事は昨晩撃たれたのだ。彼は狩りをしていて、そして耳の真上に流れ弾が当たってしまった。腫れが彼の脳を圧迫し、そして彼は人々が彼を病院へと連れて行く前に終わってしまった。

[SCP] ライト管理官: そんな、彼は亡くなってしまったのですか?

[FBI] フリー長官: いや――彼はまだ息はしている、だがその――誰の家でもないんだ。人々はそれが脳死であると言っている――彼らは恐らくこれからの2、3時間のうちに彼から人工呼吸器を外してしまうだろう。彼らは今彼の家族が飛行機で到着するのを待っているところだ。我々は間もなく彼らから報せを受け取ることになるだろう。

[SCP] ライト管理官: それはあまりにも残念なことです。(間を置く) でも彼はまだ息をしている、そうですよね?

[FBI] フリー長官: 私――ああ?

[SCP] ライト管理官: では彼の体はまだ働いているのですよね? まるで、全ての部品がまだ機能しているかのように?

[FBI] フリー長官: 言い換えれば、そうだな――だがそれとこれとがどういう関係があるのか私には――

[SCP] ライト管理官: 私は思います……私は我々が副大統領の選挙運動に立ち向かうその方法を知っていると思います。

沈黙。

[SCP] ブライト管理官: おいおい、そんなの勘弁してくれよ。

[記録終了]

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利用ガイド

  1. portal:5644609 ( 21 Sep 2019 10:04 )
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