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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: その構築に使用されているテクノロジーの特性から、SCP-XXXX-JPの存在はSCL4の機密とされます。下位レベルの職員に対しては単なる新型の検査機器としてのみ説明し、SCP-XXXX-JPにより異常性有りと判定された物品に関しては、特に指定がない限り通常の収容手順と同様の処理を行ってください。
説明: SCP-XXXX-JPは任意の物品に対する潜在的な異常性の有無を判定するために開発された機器である、財団製タイプΣ識別試験システムです。
システムの検出器機構には一般的なX線スキャン等の非破壊検査機能に加え、以下の財団が保有する超常的検査機器の測定機能が組み込まれ、超常物質・アキヴァ放射・ヒューム値異常・霊体発光・反ミーム特性・ミーム異常・認識災害パターン・魔術的凝念流・次元的断層差異・妖魔共振エネルギー(TRE)等の異常性を示す指標、あるいはそれらの痕跡を高い確度で検出することが可能となっています。
- Binahパターン認識システム
- 可搬型奇跡量測定器
- カント計数機
- II型カーデック霊光検出器
- QNTM分析器
- VMCh性異常走査用プログラム
- グリフィス幻像撮像装置
- ECディーヴォグラフィ
- TRE共鳴結像イメージャー
財団が過去に収容したアノマリーの複合的データと検査結果との照合から、SCP-XXXX-JPの自動化されたシステムは検査対象となった物品の異常性の有無、あるいは将来的なその発現を92.7%±5%の信頼性で判定することが可能です。現在試験システムは財団サイトのセキュリティ管理の他、物流運送の現場へ秘密裏に導入され、異常物品の流通の阻止と回収に大きく貢献しています。
補遺1: SCP-XXXX-JPの機能は潜在的異常性の有無の判定のみであり、判定対象となった物品の異常性の詳細はその時点で未特定の状態にあります。このため、それらのアイテムについては通常の確保されたオブジェクトと同様に形式部門による網羅的な実験によって、異常性の確定と適切な収容手順の策定が実施されています。
以下は、形式部門により異常性が確定されたアイテムの抜粋です。
暫定番号: E-29663
概要: 3cm×3cm×30cmの四角柱、鉄製。
実験結果: 71回目の実験で特性が確定。人間が額に人差し指を当てた状態で当アイテムを後ろに放り投げた場合、条件にかかわらず必ず1つの角だけでバランスを取りながら57秒間回転する。
現状: Anomalousアイテムとして収容。
暫定番号: E-37634
概要: 白地に黒と赤で"I ♡ PARIS"と表記されたLサイズのTシャツ。
実験結果: 139回目の実験で偶発的に特性が確定。成人男性が裏表・前後を逆に着用し「ビックベンとトランプタワーのどっちがデカいかなんて知らねえよ」と発言した場合、当アイテムの"♡"部分からタンパク質で構成された東京タワー型の物体が部屋を埋め尽くすまで噴出する。
現状: 再度検査した際、異常性を喪失したと判定されたため廃棄。
暫定番号: E-82712
概要: 滑らかに磨かれた、約13cm3の玄武岩の欠片。
実験結果: 超宇宙業務部門からの緊急連絡により198回で実験は中止された。現時点で実験の再開は許可されていないが、状況証拠から活性化条件と異常性は「乳糖不耐症のゴールデンレトリーバーが当アイテムに接触した場合、"綿100%のピンクのチュチュを着ている一本足のサックス奏者"の存在するランダムな多元的宇宙を爆発させる」ものだと思われる。
現状: Safeクラスオブジェクトとして収容。
暫定番号: E-104766
概要: コンプトン百科事典(1985年版)。血痕による汚損が確認できる。
実験結果: 1205回の実験とシステムによる再判定の後、実験担当であった輿水博士が豹変して保管庫へ戻される最中の当アイテムに齧り付き、上辺の一部を嚙み千切って「俺を覗き見るあのクソ機械を止めろ」と叫んで失神した。博士は異常な咬合力及び精神感応力を有しておらず、当アイテムの異常性は一連の行動と現象を誘発するものであったと推測される。
現状: 異常性を喪失したと判定されたため廃棄。博士は顎の負傷と精神的疲労の治療後、職場への復帰を指令された。
システムの運用停止に関する提言は、その有用性を鑑み関連業務量の増大が許容範囲内であることから却下されています。現在、162954件のアイテムが異常性の確定を待機中です。
タグ scp jp thaumiel ショート2023 形式部門 機械 財団製 電子デバイス
ファイルページ: 検査機
ソース: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Передвижной_американский_томограф_(ФЦН_Тюмень).JPG
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: Передвижной американский томограф (ФЦН Тюмень).JPG
著作権者: Дмитрий Кошелев
公開年: 2013
補足:
黒塗りなど小規模な加工を施しています。
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- portal:5644609 (21 Sep 2019 10:04)
拝読しました。
補遺以降の内容はSCP-XXXX-JPの内容とほとんど関係なく、あくまで形式部門のそれぞれのオブジェクトに対する研究内容の羅列でしかないのではないかと感じました。最後のオブジェクトに関してはSCP-XXXX-JPについて言及されていますが、SCP-XXXX-JPはあくまで異常性があるかどうかを判断したにすぎず、最後のオブジェクトが憎むべきは研究をする形式部門ではないのかと思ってしまいました。形式部門らしい記事ではあるとは思いますが、オブジェクトの記事としては満足できない内容であるように思いました。
ありがとうございます。
一種舞台装置的な扱いではありますが、補遺以降の内容はSCP-XXXX-JPが財団の業務にどのような影響を及ぼしているかの具体例として書いたものです。これ以上にSCP-XXXX-JP自体の特性に深くかかわる内容を書くなら開発秘話的な下りくらいになりますが、そうなると自分の書きたかったものとズレてしまうため、申し訳ありませんが構成についてはこのままで行こうと思います。
手荒に扱われただけで異常性が発動するなら別件で事件を起こして通常ルートで確保されていると思いますし、検査方法としてX線を使うなど多少なり検査対象にも影響を及ぼすため、憎む対象としては的外れではないかなと思っています。その点を強調するため再検査の後に事案が発生する形で修正しました。
拝読致しました。
リビジョン26時点での批評です。
面白く読めたのですが結局"異常物になっているからオブジェクト認定"されているのか、"オブジェクトととして機密化する為にオブジェクト認定"されているのか微妙によく分かりませんでした。
あと「潜在的異常物調査による業務の圧迫が問題視されています。」みたいな一文があっても面白いなと思いました。
記事作成頑張ってください。
ありがとうございます。
物語の流れとしてはそこまで重要でもないですが、しいて言えば両方だと思います。検査技術に財団の超常技術が使われているため、その複合体であるSCP-XXXX-JPは異常と見なすことができますし、当然それらの技術はそして機としての優位性のため極秘であるので、オブジェクトとして機密化する必要もあるかもしれません。
「システムの運用停止に関する提言は、その有用性を鑑み関連業務量の増大が許容範囲内であることから却下されています」という形で反映してみました。